【連載】高田憂希の『ひトリップ』(8)大好きな作品への気持ちを共有して楽しめる応援上映会 | 超!アニメディア

【連載】高田憂希の『ひトリップ』(8)大好きな作品への気持ちを共有して楽しめる応援上映会

声優の高田憂希による連載企画『ひトリップ』。毎回「ひとり」で「お出かけ」した日々を記していきます。第8回のひトリップは「応援上映会」のお話です。

連載・ブログ
注目記事
高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
  • 高田憂希の『ひトリップ』
私は今、松屋でひとり、注文したメニューが届くのを待っているのですが。店内の有線で流れてきた、バックストリート・ボーイズの「I Want It That Way」を聴きながら、なんだか懐かしい気持ちになっています。

というのも、このアーティストは、母が大好きだったこともあり、小さい頃車の中でよくかかっていた音楽のひとつでした。この曲を聴くと、当時まだ小さかった頃の自分が、車の窓越しに見ていた地元の街並みを思い出します。

小さい頃の私はローソンのからあげクンとフライドポテトがとっても好きで、でもお店自体は家の近くにはなかったため、母と一緒に車で出かけた時にだけ食べられる、少し特別な食べ物でした。ほくほくのポテト。ジューシーなからあげ。どうしても食べたくてたまらなかった日は、駄々を捏ねて母を困らせていたなぁ。そうして連れて行ってもらったローソンで、お目当ての二つを買って車の中で母と一緒に食べたポテトとからあげは私の思い出の味です。

バックストリート・ボーイズを聴くと、懐かしいあの頃の日々を思い出します。皆さんにも、懐かしいあの日に連れて行ってくれる曲はありますか。





さて、それでは今回のひトリップにいってみましょう。今回のひトリップは「応援上映会」です。

みんなでペンライトを振ったり、声をかけたりしながら映画を楽しむ応援上映会。私はついにその場所へ、ひとり、一歩を踏み出しました。

私が応援上映会に行った作品は「トップガン マーヴェリック」何度も映画館へ見に行った、私の大好きな作品です。世界で初めての応援上映会が、ここ、日本で開催されるということで、ドキドキしながら参加してきました。



映画が公開されて一年が経ち、それを記念した応援上映会。広い映画館が人でみっちり埋まっている光景に、公開から一年が経ってもなおたくさんの人が足を運びたくなる作品であることが再認識出来て、心がぎゅっと喜びました。館内は鳴り物オーケー、コスプレオーケーだったこともあり、マーヴェリック(作品内に登場する人物)のコスプレをしている人もいて、なんだかお祭り気分。

ここにいる方たちはみんな、同じ作品を好きになって集まった仲間、なんていうととてもオーバーな表現になってしまうかもしれませんが、私はとにかく楽しみな気持ちで席に座り、上映のその時を待ちました。

とはいえ、初めてのソロ参戦の応援上映会。一応、家からペンライトを持ってきたものの、(館内の案内で持ってきていいですよって書いてあったから一応持参してみた。)

楽しむことが出来るだろうか?どんな空気になるんだろう?そもそも歌を歌ったりする作品ではないので、どんな風に応援するんだろう?と、初めての経験にドキドキしていました。

でも、始まってしまえばそんな緊張はどこかへ吹き飛びました。

主演のトム・クルーズ演じるマーヴェリックがスクリーンに映し出された瞬間、館内に響き渡る「マーヴェリックー!!!!!!」の声。

バイクに跨り、エンジンをかけて走り出した瞬間の「カワサキーーーーー!!!!!!」の声。(バイクの車種。)

「デンジャー・ゾーン」(曲)のリズムに合わせてみんなでペンライトを振るのもとっても楽しくて時間はあっという間に過ぎていきました。

そして私自身、何度も見ている映画故に、ここがたまらなく好き。という、お気に入りのシーンがいくつかあるのですが、そのシーンが流れたら、劇場内は一体どんな感じになるんだろう、なんてドキドキしながらその時を待っていました。

そしてやってきた、その瞬間。場内から大きな拍手と共に「フゥッッッッ!!!」と興奮の声が上がりました。

ああ、みんなもこのシーンが好きなんだ…。
私も…。私も大好きです…。と、感動と興奮で胸がいっぱいになりながら、私も声を出して応援しました。

静かなシーンはみんなで見守って、盛り上がるシーンは各々の楽しみ方で盛り上がって。
ひとりで参加していることも忘れて、みんなで一つの作品の世界を楽しむことが出来ました。

トップガンマーヴェリック、元々日本では2020年に公開される予定だったのですが、コロナ禍等の影響もあり、映画館での上映は困難だということでインターネット配信に切り替える話も出ていたそうです。

けれど、この映画に関わった方たちの「制限のない環境で多くの人に劇場で見てほしい、映画を楽しんでほしい」という熱い気持ちで、何度も延期を重ねながら、その時を待つことになりました。

実際の戦闘機に乗り、かかるGの重みに耐えながらスクリーンに出される映像は、見ている人までもがまるでパイロットになって操縦桿を握っているかのような臨場感を体験できる、本物の数々。何度も見たいエンターテインメント。そんな大好きな作品への気持ちを共有して、一緒に楽しむことができる、応援上映会。踏み出した一歩のその先には、愛に溢れた空間が待っていました。

それでは、また次回。



《高田憂希》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集