「超!アニメディア」にて、インターネットラジオステーション<音泉>のオススメ番組を毎月特集する企画を実施中! 本特集では、パーソナリティに番組の魅力や聞きどころを直撃。また、制作スタッフから番組スタートの経緯やパーソナリティへの印象などをリサーチ。ラジオ番組の裏側もお届けします。
第9弾として特集するのは、声優の野上翔さん・熊谷健太郎さんがパーソナリティを務める番組『くまがみ珈琲店~プレミアムブレンド~』。<音泉>のプレミアムコンテンツ内で「1クールで終わらせない」というテーマのもと始まった本番組は、今年でなんと開店5周年を迎えました。
今回、改めてこれまでの配信の思い出やお互いの印象を振り返ってもらうと、番組が5年続く理由が見えてきました。
[取材・文:阿部裕華 撮影:小川遼]
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肩の力を抜いて聞ける作業用BGMのような番組を目指した
――まず『くまがみ珈琲店~プレミアムブレンド~』(以下、『くまがみ』)のご紹介をお願いします。
熊谷:番組開始当初は「1クールで終わらせない」というテーマのもと、番組プロデューサーさんにお声がけいただいて始まったのですが……。
野上:あははは(笑)。
熊谷:とはいえ、2人とも「無理や背伸びをしても……」と思っていたんですよ。なので、僕らとしては「受験勉強や家事の合間、通勤中など、ラフに聞ける作業用BGMを目指そう」という気持ちで始めました。
そこから様々な企画やコーナーを経て、現在は「我々2人が素に近いところでお便りなどをもとに60分近く自由に話す」という形にたどり着きました。
野上:自分の中のラジオの思い出を振り返ってみると、まず浮かぶのが受験勉強の時に聞いていた深夜ラジオなんですよ。聞き取りやすいパーソナリティさんの声と音楽。そして何より良い意味で『ながら聞き』出来るような心地良いテンポ感だったのをすごくよく覚えていて。まあ、勉強が進んだかどうかは別として……(笑)。
その一方で、声優さんのラジオ番組ってお客様が「一言一句逃さずに聞こう!」としてくださるイメージが強かったんですね。もちろん、どちらが良い・悪いの話ではなく。熊谷くんとは歳も離れているし、聞いてきたラジオも違うけど、彼も同じことを思っていて。僕らとしては、1回くらい聞き逃しても気にならないような、肩の力を抜いて聞けるものを目指したいなと。その結果、今の形になったのかなと思います。
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――プロデューサーさん、構成作家さんからはこんなコメントが届いています。もともとのお2人の関係性があったからこそ「素に近い状態で自由に話す」「肩の力を抜いて聞ける」番組が成立したのではないかと思いました。
立ち上げの際にキャスト含めた打ち合わせをすることがあり、そこで二人の間に流れる空気がとても自然で、この会話のままラジオになりそうだな、と感じました。
スタッフと打ち合わせしている時も、収録中もテンションやノリがほぼ変わらない。『くまがみ』は本当に素の2人の話が聞けていると思っていただいて間違いないです。そんな2人なので、スタッフもフラットにいろんな話ができたり、提案したりすることができていると思います。
野上:こんな風に言っていただけるなんてありがたいですね……。
熊谷:野上さんとはこの番組が始まる前から作品でご一緒する機会があって、よく相談に乗っていただいていたんですよ。例えば、「今度仕事で撮影があるんですけど、どういう衣装がいいですか?」とか、仕事関係の相談に乗っていただいたところから始まり。年齢も4歳くらい離れているんですかね?
野上:あーた(あなた)、今いくつになったの?
熊谷:もう何か月かで29歳です!
野上:僕、今34歳だから5歳離れているね!
熊谷:年齢的にもキャリア的にも野上さんとは先輩後輩の関係ではあるのですが、友達として接してくれますし。僕は兄弟が弟しかいないからお兄ちゃんのような存在でもあって。それをプロデューサーさんが見抜いてくださったのかなと思っています。
野上:熊谷くんと出会う前、先輩ばかりの現場に番組レギュラーとして入っていたんです。そこで出会ったみなさんは、時に優しく、時に厳しく、お芝居のことやスタジオでの立ち振る舞いを1から教えてくださいました。
特に最初は知らないことだらけで、そんな自分が申し訳なくて、謝ることも多かったんですね。だけど先輩方はいつも「誰だって最初は分からなくて当たり前」「いつかお前に後輩ができた時に同じことをしてあげられるようになれ」と言葉をかけてくれて。頼り甲斐のあるお兄ちゃんやお姉ちゃんがいっぱいいるような感覚でした。同時に、事務所が違っても垣根ってないんだと気付いたんですよね。
――すごくいい話……。
野上:そして現場で熊谷くんと知り合って。いろいろと話すうちに、勝手にあの日の自分と重ねてしまっていたのかもしれません(笑)。先輩から教えていただいたことを、生意気ながら今度は僕が熊谷くんに伝えました。あとは単純に熊谷くんと波長が合ったのはあると思います。
熊谷:僕が言うのはすごくおこがましいですけど、仕事も日常も物事に対する考え方やスタンス、捉え方、取り組み方など近しい部分があるといいますか……「やっぱりそう思いますよね?」となることが多いですね。
――それだけ気心の知れた関係性だと初回配信はそこまで緊張はなかった?
熊谷:なんて言えばいいんでしょう……どこか少しよそよそしい感じがしましたね(笑)。普段現場帰りにご飯を食べたり、2人で買い物に行ったりする時の会話と、ラジオでマイクを挟んで向かい合ってする時の会話は少し違いました。
野上:マイクを通して言葉を発するということに、悪い意味でハードルを高くしてしまっていたんですよね。普段通りに自然に話せばいいのに、自分たちで勝手な制約を設けて変にかしこまってしまって……。
熊谷:「作業用BGMを目指そう」というスタンスはありながら、「ラジオはこういう風にしなきゃいけない」という考えが多少はあったんだと思います。
野上:形式的なことにとらわれていたのはあったと思います。「あれ? いつもみたいに喋れねえな」と感じることが、たぶん5回目くらいまであったんじゃないですかね。今振り返ればどこかよそよそしいような、すごく手探りな感じがあったのをよく覚えています。経験は浅いながらラジオ番組は未経験でもないのに「こんなに喋れないものか?」と。番組収録後の方が思った通りに喋れるんですよ。2人で「何でだろうね?」とよく話していましたね。大先輩ばかりのプレミアムコンテンツで唯一の若手2人での新番組。「売上がなかったら1クールで終わる」と言われていた緊張感と「この並びの中に自分たちがいていいのか?」と弱気になっていた部分もあったのだろうなと。
熊谷:そうでしたねえ。
――そこから自然に話せるようになったのには何かキッカケがあったんですか?
熊谷:打ち合わせの延長線上のような感覚で収録に入ったことがあったんですよね。それがまた、かしこまった打ち合わせではなく、雑談が混ざったような打ち合わせで。普段2人で話しているようなノリのままスタジオに入った時、自然発生的に話題が膨らんでいったんです。それがおそらく6回目あたりだったと思います。
野上:うんうん。リスナーのみなさんも僕らのことを知ってくれて、いろんな話題のメールが増えてきたことで少しずつ安心できたのもあったと思います。そのおかげで僕らも普段通りの自然な会話ができるようになり、結果、2クール目を迎えられ、1年、2年と続けていくことができました。本当にありがたいです。
――2022年11月2日には記念すべき200回を迎えましたね。
野上:200回を迎えると「次は300回を目指すぞ!」みたいな目標を掲げることが多いと思うんですけど、僕らの目標は「まずは201回」なんですよ。マラソンで例えるなら「次は何分台でゴールするぞ!」ではなく「あの電柱まで頑張ろう」みたいな(笑)。遠い目標を設定しすぎると無意識にプレッシャーを感じてしまうし、先ばかり見ていたら足元に気付かずにつまづいてしまうかもしれない。目の前のことをひとつずつ……というスタンスでやっていたら、ありがたいことに200回を迎えることができましたね。
熊谷:常に小目標を設定して「クリアしたから次はこうしよう」を繰り返していた5年間だったと思いますね。
年齢・芸歴の差は気にしない、リスペクトし合う関係性
――そんな約5年間、共に『くまがみ』を支えてきた相棒の紹介を改めてお願いしたいのですが……先にディレクターさんからいただいた「パーソナリティの印象」についてのコメントを紹介しておきますね。
【野上】年上なのでお兄さんな感じですが、落ち着いているように見えて、意外とやんちゃなイメージ。なんだかんだ、ぶっとんだ発言をしてるのは野上さんかも。
【熊谷】やんちゃに見えて意外と冷静なイメージ。可愛らしい勘違いも多いですが、全てをカバーできる愛嬌の良さはピカイチです。
熊谷:意外でした(笑)。「やんちゃに見えて意外と冷静」に関しては意外と常にテンパっていますし、「可愛らしい勘違いも多いですが、全てをカバーできる愛嬌の良さはピカイチです」に関しては全てをカバーできている気がしない……。
野上:いやでも、彼は引きが強いんですよ。急に僕から熊谷くんの紹介になっちゃいますけど(笑)。
熊谷:ふふふ(笑)。
野上:周囲の状況から判断して行動はできるのですが、歯車が一つ外れるととんでもないことになるんですよ。でもそれは、人に迷惑をかけるということではなく、一つのコンテンツになる。実際になっていますしね。
熊谷:構成作家さんがコメントしている「みんなのさんちがい」です(笑)。僕のポンコツが結果としてコーナーという形で昇華できたので良かったのですが(笑)。
「みんなのさんちがい」は、熊谷くんが「薄力粉」を「うすりきこ」と言い間違えたことから始まったコーナー。普段の番組やイベントでも仕切り役をお任せすることが多い熊谷くんのポンコツ(?)な一面が見られるコーナーです。
熊谷:僕が起こすポンコツやミスがまだセーフだなと思えるのは、「自分が恥ずかしい」だけで完結できていることの方が多いからなんですよね。人に迷惑をかけたり、手間を取らせてしまうと申し訳ない気持ちになりますけど、今のところ『くまがみ』においては「恥ずかしいことしちゃった……」で何とかなっているので、ギリギリのところでメンタルの均衡を保っています(笑)。
野上:はははっ!(笑)でも、そういうところから新しい渦や波を作れる人だと思っていて。そういう意味でも、熊谷健太郎は役者という職業が天職だし、一生この業界にいる人だと勝手に思っています。ラジオでのお芝居の話はほんの一部ですが、作品・お芝居への取り組み方も含めて、熊谷くんはリスペクトしている役者さんの1人です。だからこそ先輩後輩関係なく普通に話したいし、話せると思っています。
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――熊谷さんから見て、野上さんはどんな人でしょうか?
熊谷:ラジオにしろ、お芝居にしろ、対人コミュニケーションにしろ、ものすごく真摯なんです。そして、一つの物事に対してすごく多角的に信念を持ってお話してくださるので、すごく引き込まれるというか、聞いていたくなります。誤魔化すことなく、真っすぐに言葉をぶつけてくれるから、僕も思ったことを素直に言えます。
もちろん相手との関係値にもよると思うのですが、端から見て「それはどうなの?」と思われるような行動や言動をしそうになった時、ちゃんと「それは違うでしょ」と言ってくれる人なんです。人ってわざわざ嫌われるリスクを背負いたくないから、否定をするのってものすごくカロリーのいることだと思います。それなのに悪役になることを厭わず、真っすぐに伝えてくれる。しかも「お前のためなんだから!」と押し付けることなく、心の底から相手を思いやる言葉なんですよ。その姿勢が、現場を円滑に回せる一つの理由だと思います。
野上:きれいごとだけで本当にすべてが片付くのならすごく素敵なことだし、それに越したことはないのですが、実際にはどうにもならないこともあるじゃないですか。例えば、すごく真剣な相談メールが来た時に、相談者さんが傷付かないことだけを優先して根拠もなく「大丈夫だよ」って答えるのは本当に誠実なのか?と思うわけですよ。
――なるほど……。
野上:正直、「相談コーナー」を立ち上げた時、「今日の晩御飯は何がいいと思いますか?」くらいの相談しか来ないと思っていたんです(笑)。恋愛の悩みが来たとしても「かわいいね! 青春だね! 羨ましいな、このやろう!」くらいのテンションで返せるような、どちらかというと惚気話みたいなものがほとんどだろうなって。
ところが、いざ始めてみたら就職や進学、恋愛や私生活周りの相談も想像以上に本気なメールが沢山届いたんですよね。そういう相談って声優ラジオに送って採用されるかを待つタイムラグを考えたら、周囲の人たちに聞いた方が絶対に早いじゃないですか。それでも僕らに聞きたいと思って送ってくれているわけだから、真っすぐ嘘偽りのない言葉で返すべきだろうと。……自分の経験談を語れるほど、人生が充実しているわけではないですが(笑)。
熊谷:(笑)。
野上:だから、特に『くまがみ』ではきれいごとだけで片付けないようにしていて。いただいた相談に対して自分なりの言葉を返したら、最初は会話のキャッチボールだったものが徐々にドッジボールになることもあるかもしれない。でもそれもひっくるめて、相談コーナーをやる意味があると思う、という感じです。今後も可能な限り相談者さんと同じ目線で考えて真剣に答えていきたいですね。
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5年の中で特に印象に残っている出来事は「特にない」!?
ーー今、「相談コーナー」のお話が出てきましたが、『くまがみ』開始から5年間の中で特に印象に残っている企画やコーナー、出来事はありますか?
野上:その都度印象に残っていますね。どの出来事も『くまがみ』を大きくしてくれたので……。まず初期は先ほどお話した通り探り探りの期間。その後なぜか、ものすごく下ネタで盛り上がる期間があるんですよ。
熊谷:うん。
野上:ちょっとエッチに聞こえる言葉、下ネタに捉えられる名前の各地方のお祭りをめちゃくちゃ取り上げるとか。そういう感じで、ラジオで下ネタを言う自分たちにハマっていた時期がありましたね(笑)。
熊谷:今でも残ってはいるのですが、この番組には被せ音というものがありまして。地上波のテレビだと放送禁止用語に「ピー」と入れるのを見たことある方は多いと思うのですが、その被せ音をただ使いたいというしょうもない意思のもと、下ネタを言い続けていたんですよね。
野上:個人的に「ピー」という無機質な音がすごく耳障りに感じていたので、「声優なんだからセリフを被せたら面白くない?」という意味の分からない理由を並べて、ピー音の代わりとなるセリフを自分たちで録っていたんですよ(笑)。
――初回配信から「バカ……!」「ダメ……」「止せっ!」というピー音が入っていましたよね(笑)。
熊谷:ありましたねぇ(笑)。
野上:それを多用する時期があり、同じくらいのタイミングで打ち合わせから収録へフラットになだれ込めるようになってきましたね。その後、世の中がコロナ禍に突入して、いろいろ模索する期間になるわけですけど。最初はリモート収録を取り入れていたものの、ラグがあったりと思うように進まないことが多くて。その結果、音泉さんからの提案で、感染対策をしながら隔週収録することに決まりました。それが今でも続いています。
とはいえ、毎週配信の場合は週30分、月120分あるけれど、隔週配信になるとそれが半分になってしまう。僕らが思っている以上に2本が1本になることに対してリスナーさんから「残念だ」と反響があって。「僕らに何かできることはないかな?」と考えた時、インターネットラジオは1回59分59秒まで使えるということに気づいてしまった……。
熊谷:知っちゃったんですよねえ。
野上:そこから僕らはあまりタイムキープをしなくなるんですけど(笑)。
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――(笑)。
熊谷:それまでも30分の配信時間なのに40分くらいになることはあったけれど、一応それなりに2人とも自分のタイマーを回していたんですよ。だけど、とある収録で45分くらいになってしまったことがあって。「すみません!」と話していたら、「大丈夫ですよ。59分までいけるので」と。そこから徐々に緩み始め、さらにコロナ禍を経て隔週配信になると。そのタイミングからスタッフのみなさんに甘えた結果、今では50分を切ることはほぼなくなりました。
野上:月の本数が4回から2回に減るだけで、隔週でも収録時間が50分前後だったら毎週の収録時間とほぼ変わらない。そこから長時間の収録になって、結構経ったよね?
熊谷:そうですね。
野上:だから、「特に印象に残っていること」って実はなくて。「この回を絶対に聞かなくちゃいけない」ではなく、「どの回をピックアップしてもいい」はず。僕らとしてもそうありたいと思っています。その中でちょっとずつ変化を感じてほしいというのはあります。
収録時間の変化はもちろん、声の張り方に落ち着きが出てきたとか、歳を取ってきたとか(笑)。初回配信からいくつかピックアップしていけば、『くまがみ』が僕らの生活の一部に変化していく過程を感じてもらえるのではないかと思います。
――最初に決めた「作業用BGMのように聞き流せるラジオ」の形になっているということですよね。
熊谷:目指していた形に近づいていますね。
野上:期せずして僕らが学生時代に聞いていた深夜ラジオのような聞き流してもらえるくらいのテンション感になってきたと思います。ようやく一つの完成形になったのかなと。
熊谷:その形でも大丈夫だと覚悟が決まったタイミングはありましたよね。たしか「ふつおた」のお便り2通だけで50分経ったことがあって。そこで「僕らはこっちの方向性だな」とようやく形が決まった感覚がしました。
野上:これが400回になった時はまた変わるかもしれないけどね?
熊谷:もしかしたらゴリゴリにコーナーやってみようぜ、ってなるかもしれないですね。
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その時々やりたいことをリアルタイムに反映していきたい
ーーそういう意味では、「今後こういうことをしたい」という目標もあまり考えていないのでしょうか。
熊谷:正直にお話すると、今のところ大きく「こういうことをしていこう」「しなければならない」とは僕の中にはないですね。すごく流動的に自分たちのやりたいこと、やるべきことを変化していけると思うので、その時々で自然と「こうしようか」というものが見つかっていくのではないかと思います。
野上:僕も全く同じです。「武道館で公開録音やっちゃおう!」とかないですもん(笑)。
熊谷:それができているのは『オードリーのオールナイトニッポン』くらいしかないですけどね(笑)。
野上:ははは(笑)。でもそれは「目標なんてないよ」って開き直っているわけではなく、先ほどお話ししたように201、202回と着実に積み重ねていきたいというだけなんです。なので、先々を考えてのすごく大きな目標みたいなものはないです。そんな感じなので、唐突に210回目で何か新しいことを始める可能性もありますね(笑)。
熊谷:前半30分は熊谷だけが喋るターン、後半30分は野上が喋るターンという可能性も、「メール1通も読まなかったね! あはは!」という可能性もゼロではないです。その時々やりたいことをリアルタイムで反映していく番組であり続けるのかなと思います。
野上:何の打ち合わせもなく熊谷くんが同じことを思っていて、同じ目線でこの番組を見ていることが僕は単純に嬉しいです(笑)。
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――とはいえ、スタッフのみなさんは「今後目標/やってみたいこと」もあるようです。
秋に行く予定だった大分・別府に行くことができなかったのでそのリベンジはぜひやりたいです。それと以前「リスナーから、スターバックスコーヒーのオススメのカスタマイズを募集して、それを実際に収録中に買いに行く」という企画をやったのですが、そんな突発的にスタジオを飛び出したりする企画も今後やっていきたいです。
大分ロケのリベンジ。また、いつかはみんなで海外ロケに行きたいです。国内でやるなら、スカイダイビングとか2人の殻が少し破れる様な感じの企画をやりたい。
今後は初心に戻り、普段の番組のイメージ通り、まったりとした企画を多めに、お客様もスタッフも、肩ひじ張らずに過ごせる心地よい場所を演出していくのが目標です。
野上:大分ロケは一緒に考えたことなので知っていましたけど、スカイダイビングをやりたいとは知らなかったですね(笑)。
熊谷:このコメントを見て「飛ばせたいんだ……」と思いましたもんね。ラジオでスカイダイビングですよ? 「ボボボボボ……」ってノイズしか入らない。
野上:ノイズか悲鳴だよね。
熊谷:僕は失神するかもしれないですからね? ジェットコースターだって乗れないのに。
野上:こうやって「目標としてこういうことをやってほしい」と言われると、僕らはちょっと身構えちゃうから、みなさんもあまり口に出さないのかもしれないですけどね(笑)。
それは最初からで、「1クールで終わるかもしれない」という現実を突きつけて発破をかけるだけでも良かったのに、先輩方の番組にゲスト出演させていただいたり、イベントを開催してくださったり。それは今も変わらず、僕らの性格を汲んだ上でいろんなサポートをしていただいています。
熊谷:そうなんですよね。『くまがみ』2人の共通点として、基本的に人前がそこまで得意ではないので、生放送とかイベントとかすごく緊張してしまうんです。そこもちゃんと汲んでくださって。
野上:ニコ生配信でもほかの番組はカメラの正面に座っておしゃべりするけど、僕らはラジオの収録と全く同じ状態のところをカメラに映してもらっているんですよ。基本はカメラを見ず、たまに「おーい!」と話しかけるくらい(笑)。
熊谷:生放送なのに、ノーメイク、マスク、キャップに横顔だけですからね。
野上:手元にスマホを置いてタイマーを測りながら、途中紙にメモを書いているところも全部見せている。ニコ生らしいことは何一つやっていません(笑)。
熊谷:『いしみがき(石谷春貴、ラジオで磨く。)』のニコ生は、石谷さんがバキバキに女装しているのに(笑)。
そういう意味でも『くまがみ』は特殊な立ち位置だなと思います。それでもリスナーのみなさんが「それが『くまがみ』らしいよね」と面白がってくださるのはすごくありがたいことです。
野上:本当にありがたいですね。
ーー素敵なお話ありがとうございました! それでは最後に、「この2人で『くまがみ』をやって良かったと思うこと」を教えてください。
野上:熊谷健太郎という人をより深く知ることができて良かったと思っています。何事も長く続けていく上で、もちろん自分で考えなければいけないことも沢山ありますが、パートナーの存在ってすごく大切だと思っていて。改めて、熊谷くんと一緒にやらせていただけているからこそここまで続けてこられたんだなと。毎回60分近く喋っているのに、収録後も会話が終わらないんですよ(笑)。
熊谷:「話し途中だけど、またね!」みたいなこともありますからね。
野上:そうそう。そうやって200回の積み重ねで、どんどんお互いのことを知って、知られて、そこに後悔が全くない。とても稀有な存在と出会えたなと思っています。
熊谷:ピンと気持ちを張り詰める仕事もある中、『くまがみ』は本当に喫茶店で一服しながら話せる。聞いてくださる方がいるのは理解しつつ、ちょっとオフに近い気持ちでやらせてもらっています。仕事ではあるけど、気持ちを緩めさせてくれる席。そんなホッと一息つける場所が増えたことは「やってきて良かったな」と思うし、自分の中ですごく大きな存在だなと思います。
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野上翔さん・熊谷健太郎さんが考える番組のキャッチフレーズ発表!
~1クールで終わらせない!!(6年目)~
今回インタビューした、野上翔さん・熊谷健太郎さん直筆のサインとキャッチフレーズが書かれた色紙を抽選で1名様にプレゼント! ご希望の方は、以下要項をご確認のうえ、ご応募ください。
■締切:2022年12月14日(水)23時59分
■応募方法
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野上さんと熊谷さんが楽しく自由にお喋りするため、<音泉>のプレミアムコンテンツ内に珈琲店を間借りし、二人が気ままなトークを楽しみながら、イベントやったり、グッズを作ったりして家賃を捻出する番組です。
隔週水曜配信(過去アーカイブ9回)
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