アニメ『マクロスΔ』のワルキューレの一員としても活動中の声優・西田望見がソロデビュー。リーディングと歌を織り交ぜたミニアルバムをリリースする彼女が、インタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】 | 超!アニメディア

アニメ『マクロスΔ』のワルキューレの一員としても活動中の声優・西田望見がソロデビュー。リーディングと歌を織り交ぜたミニアルバムをリリースする彼女が、インタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】

アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2019年9月号には、ミニアルバム『女の子はDejlig』でソロデ …

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 アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2019年9月号には、ミニアルバム『女の子はDejlig』でソロデビューを果たした声優の西田望見が登場。「超!アニメディア」では、本誌で紹介できなかった部分も含めた、ロングインタビューをお届けする。


――まずは、ソロデビューおめでとうございます!

 ありがとうございます! お話をいただいたときは、「私でいいんですか?」という意外な気持ちでいっぱいでした。でも、表現することは大好きでしたから、「ぜひよろしくお願いします!」とお伝えしました。

――今回のミニアルバムは、歌とリーディング(語り)が入っていますね。

 最初の打ち合わせで、いろいろな希望を聞いていただいたんです。そこで「ストーリー感のあるCDにしてみたいです」とお伝えしたら、リーディングを提案していただきました。曲に関しても、「ちょっとホラーっぽいもの」とか「ガーリーな感じも好きです」とか、私が感じたことをそのままお伝えしていました。そうしたら、それをスタッフのみなさんで考えてくださって。私の希望を叶えていただけた、そんな夢のようなCDになりました。

――アルバムタイトルの「女の子はDejlig」はどのように決まったのでしょうか?

 以前、デンマークに留学していたことがあって、デンマーク語をタイトルに入れられたらと思っていたんです。「Dejlig」か、「søde(かわいい)」か「HYGEE(癒し)」を候補に挙げつつ、いくつか考えて提出した結果、こちらに決まりました。


――収録はどのように進みましたか?

 まずは歌のレコーディングから始まり、だいたい3分の2くらいができあがったところで、作詞家の児玉雨子さんがリーディング部分のストーリーを考えてくださいました。もともと「疲れたり、落ち込んでいる子に“明日もがんばろう”とエールを届ける内容にしたい」をいう気持ちがあったのですが、児玉さんが最終的にとても美しく仕上げてくださって、物語を読んだときは感動しました。

――リーディング部分はどんな女の子をイメージして演じましたか?

 自分と近い年齢の女の子をイメージしていました。会社で上司に文句を言われたとか、何かへこむようなことがあったんだろうなと。自分がOLだったらと想像しながらのお芝居でしたね。ただ、最初の収録ではもっと暗く演じていました。そうしたらディレクターの方から「ちょっと暗すぎる」と指摘をいただきまして(笑)。その後、お小言を言われたくらいのテンション感に変更をして演じました。“疲れ”というのは誰にでも経験があると思いますし、たくさんの方に感情移入して聞いていただきたいです。

――リーディングパートはけだるかった女の子が、だんだんと目覚めていくような感じの声になりますよね。

 そうですね。「日々の切れ端と夢の開幕」のパートが夢の始まりだとしたら、「どこから来たのか、何者なのか、どこへ行くのか」のパートは、夢の中にいる感じが強く、現実と離れた感じを演じたいなと思いました。私は、自分がひとりっ子だったこともあって、ひとり遊びをすることも多かったんですね。ですから、このパートに出てくるような、空想のキャラクターを作り上げることにも共感できました。

――「さよならの三重奏」のパートでは、現実感がかなり強いように聞こえます。

 まさに、現実世界に戻ってきているところだと思って演じました。ただ、このあとに「まどろみはDejlig」の歌が入るので、完全に覚醒していてはいけない。それでも、夢の世界にいるわけではないので、夢と現実をパキッと分けたいなと思って。途中までは、夢の世界を思い出してうっとりしているけれど、その後はあえて淡々と話すことで、次の曲につながるように心がけました。

――そして、最後のリーディングパートが「なんだか今日は、空が青い」。

ここでは完全に覚醒しているのですが、リーディングパートは1分と少しくらいしか時間がないので、はっきりと変わったことがわかるように、テンションを上げて演じました。このパートには、「夢のことを思い出せない」という下りがあるのですが、ディレクターの方が「あえて何も思い出そうとせず、わからないけどなんだか楽しいという感じのさっぱりとしたお芝居にしてほしい」と言ってくださって。結果、明日につながるような印象を与えられる、いいお芝居ができたなと思っています。

――声優としてリーディングには慣れていると思いますが、ソロとして歌うことは緊張などありましたか?

 ものすごくありました! ユニットやキャラクターソングのレコーディングは何度もありましたが、西田個人の名義は初めてでしたから、やはり不安もあって。でも、歌っていくうちにどんどん楽しさのほうが勝っていって、ものを作り出すことや生み出す喜びを感じられるようになりました。

――実際に聞かせていただくと、1曲ごとに曲のジャンルも声のテイストも違っていておもしろいですね。

 ありがとうございます。ミニアルバムがおもちゃ箱のような感じになったら素敵だなと思っていたので、どの曲も違っていると感じていただけるのはとてもうれしいです。リリースに先駆けて、お披露目イベントもさせていただいたのですが、いらしてくださったみなさんが、SNSなどで自分の好みの楽曲を見つけてくださっているのを見ると、本当に幸せになります。

――ぜひ、曲についても教えていただければと思います。まずは「Bubble Balloon Museum」。

 この曲は、「私の世界へようこそ!」という、ミニアルバムのOP的な曲にしたかったので、華やかに歌うことを念頭に置きました。この曲と「想像守護神キメキトイア」「まどろみはDejlig」はコンペで選ばせていただいたのですが、この曲は「跳ねる感じで」というディレクションをいただいたこともあり、ジャンプしてしまうくらいウキウキした感じを意識しました。「砂糖菓子ファンタジー」というワードもすごくかわいくて、甘い声で歌うように心がけました。

――続いては「想像守護神キメキトイア」。ここからの3曲はリーディングパート「どこから来たのか、何者なのか、どこへ行くのか」に登場する女の子というイメージなのでしょうか?

 そうですね。私としては、ツインテールで自信満々の女の子をイメージしました。でも、聞く方によってそれぞれ違った女の子を想像していただけるような曲だなとも思います。

 この曲は、おもちゃ箱をひっくり返したような、しっちゃかめっちゃかした感じの歌詞をお願いしていたのですが、予想以上の電波ソングになっていました。遊び心満載の歌詞で、作詞家の方の発想に感激して。掛け声を入れる曲も歌ってみたかったので、実現できてすごくうれしかったです。

ーー3曲目は「doll」。おとぎ話のような雰囲気が強いですね。

 グリム童話や作家のアンデルセンが好きで、そういう世界観をお願いしました。そうしたら、スタッフの方から「分島花音さんにお願いしてみますか?」とご提案いただいて。分島さんはずっと好きなアーティストさんだったので、それだけでテンションがあがりましたし、あがってきた歌詞に「人魚」や「シンデレラ」など、好きなワードがたくさん入っていて大感激でした。この曲の女の子は、ちょっとふわふわした、絵本から出てきたようなイメージですね。「キメキトイア」ほど声を作ったわけではないのですが、輪郭をあえてぼかしたような歌い方のイメージでした。私は、分島さんが歌ってくださった仮歌を延々と聞き続けられたことでも幸せを感じています(笑)。

――幸せいっぱいの曲になりましたね(笑)。続いての「ロンリーロンリーシンギュラリティ」は、デジタルな音楽が耳に残ります。

 この曲はアンドロイドの女の子の恋がテーマです。『攻殻機動隊』に登場するようなAIが好きなので、ああいう世界の女の子が恋をしたらどうなるのか、人間のようになるのか、それとも機械のままなのか……そんなことを想像しながら歌いました。アンドロイドですから、あえて音は柔らかくせず、硬めの声にしました。それから、「日本とは違う国の言葉っぽい感じて歌ってほしい」というディレクションがあったので、滑舌がよくなりすぎないように、口をあえてすぼめるようにすることを意識しました。作曲のTeddyLoidさんとはワルキューレでお世話になっていたので、すごく歌いやすかったです。

――「まどろみはDejlig」では、児玉雨子さんと共作で、作詞にも挑戦しています。

 最初は、作詞を敬遠していたんです。でも、制作が進むうちに作り出すことの楽しさを知り、「やっぱり書いてみたいです」とスタッフの方に伝えたら快諾していただけて。曲は夢から覚めるイメージですが、歌詞は「つらいことがあったら夢に逃げてもいいんだよ」と伝えたくて書いてみました。

――作詞の作業はスムーズに進みましたか?

 音楽に合わせて詞を書いたことがなかったので、すごく難しかったです。しかも、後半にいくにつれて、書きたいことがどんどん固くなってしまって。何を言いたいのかわからなくなってきたので、「こういうときはお酒だ!」と飲みながら書いた結果できあがった詞でもあります(笑)。ちょっと恥ずかしくて見せられないレベルのワードもありましたが、思っていたよりもいいテンション感になりました。

 児玉さんは、私の書いた詞をほぼ活かしてくださったのですが、自分でも何か少し足りないなと思っていたところを綺麗に広げてくださって。「口を閉じた楽園」というワードは私ではとても思いつかなかったので、やっぱりさすがだなと思いました。

 レコーディングでは、あえてウィスパー気味に、息を多めにして、耳元でしゃべっている感じを意識しました。

――リード曲の「フルスロットルで行こうぜ!」は、かなりパンチの効いた曲になりましたね。

 以前から好きだったShiggy Jr.さんの原田茂幸さんが曲を書いてディレクションもしてくださるということだったんです。せっかくディレクションしていただけるのに、歌い方を決め込みすぎるのももったいないなと思い、レコーディングにはあえて歌い方を決め込まずに臨みました。原田さんは緊張しなくていいよと言ってくださり、歌の楽しさを感じられるディレクションをいただけたので、のびのびと歌えましたし、すごく勉強にもなったレコーディングでした。

――ミュージックビデオ(MV)やジャケット撮影もひとりでは初めてですよね?

 そうなんです。MV撮影は緊張もありましたが、スタッフのみなさんが全員女性だったこともあって、気がついたら女子会みたいになっていて、すごく楽しかったです(笑)。ジャケットは、花の妖精になった私がプレゼントボックスから飛び出してくるようなイメージでした。「こんなにかわいい衣装を着てもいいんですか!?」と終始テンションがあがっていました(笑)。

――ワルキューレのメンバーの中では、最後のソロデビューになりました。

 ワルキューレのときはステージでもほぼ緊張しませんし、ダンスも考えるより先に体が動くんですが、ソロデビューを発表した「犬フェス!」のときは、本当に緊張して、ダンスも考えないと踊れないくらいでした。でも、メンバーが支えてくれて、先日のお披露目イベントやMV撮影でも相談に乗ってもらったりして、たくさん助けてもらいました。みんなのMVも見させていただいて、いいなと思ったものは私のMVの参考にさせてもらっています。

――リーディングと歌は別々に収録されたということですから、完成した音源を頭から最後まで聞いたときは、感慨もひとしおだったのでは?

 本当に感動しました! 自分の描きたかった世界がそこにあったし、どれを切り取ってもとても素敵だったので、感謝しかなかったです。でも、自分の妄想や想像が詰まった曲なので、みなさんに届けることには緊張感がありますね。もうひとりの私を見られるような気分です。

――この先はすでに『犬フェス2!』への出演も決まっていて、ソロでの活動もどんどん増えていきそうですね。

 ひとりで立つステージがこんなにも大きく感じるのかとお披露目イベントでおののいたところなのですが、、これからはステージパフォーマンスのレベルを上げて、来てくださる方を盛り上げられたらいいなと思っています。最高の曲ばかりがそろっているので、まだ私のことを知らない方にもぜひ知っていただけるようにがんばります!

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

(プロフィール)
にしだ・のぞみ/7月22日生まれ。岐阜県出身。声優としての主な出演作は、『マクロスΔ』マキナ・中島役、『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』城北玄刃役、『八月のシンデレラナイン』有原翼役など。

(リリース情報)
『女の子はDejlig』
発売中
フライングドッグ
初回限定盤3000円(税別)
通常盤2400円(税別)

 声優・西田望見のソロデビューとなるミニアルバム。リーディング(語り)4トラックと新曲6曲で、日常を退屈に過ごす女の子がだんだんと前向きになっていく姿を表現する。初回限定盤には、リード曲「フルスロットルで行こうぜ!」のミュージックビデオとメイキングを収録したDVDが付く。

画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

取材・文/野下奈生

《超!アニメディア編集部》
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