声優・西田望見がミニアルバム『女の子はDejlig』で待望のソロデビュー! 自分の“好き”を詰めこんだありのままを表現した1枚に【インタビュー】 | 超!アニメディア

声優・西田望見がミニアルバム『女の子はDejlig』で待望のソロデビュー! 自分の“好き”を詰めこんだありのままを表現した1枚に【インタビュー】

 『八月のシンデレラナイン』や『マクロスΔ』など人気作品に出演し、劇中で登場する戦術音楽ユニット・ワルキューレのメンバーとしても活動する声優・西田望見が、ミニアルバム『女の子はDejlig(ダイリー)』で待望のソロデビュ …

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 『八月のシンデレラナイン』や『マクロスΔ』など人気作品に出演し、劇中で登場する戦術音楽ユニット・ワルキューレのメンバーとしても活動する声優・西田望見が、ミニアルバム『女の子はDejlig(ダイリー)』で待望のソロデビュー。物語と歌で表現した作品の制作過程についてインタビューした。


■一人の私を表現する作品にしたい

――6月15日にお披露目ライブがありましたが、どんな心境でしたか?

 不安と緊張でいっぱいでした。スタッフさんから「みんないるから大丈夫」と言っていただいたり、SNSでは「みんなのぞみるのことが好きだから平気だよ」とリプをもらったり、みなさんからいただいた言葉に励まされました。

――ソロデビューについて、ワルキューレのメンバーからは?

 ソロデビューすることを私が話す前に、すでにみんな知っていて。あるときに「デビューするんだよね?」と聞かれました(笑)。「ついにだね!!」とみんなお祝いしてくれたので、どういう風にMVを撮ったらいいか、歌うときのポイントはあったりするのかなど聞いて、アドバイスをもらいながら、みんなに助けてもらいました。

――ソロでやってみたい気持ちはあったんですか?

 考えたことがなかったので、声をかけていただいたときも「私がやっていいんですか?」という感覚でした。ただ、今までワルキューレで、歌で表現することにトライさせていただいてきたので、ソロとして違った角度から歌と向き合えるのであれば、役者としても糧になると思って、「ぜひお願いします!」という感じでした。


――ソロデビューが決まって、どういう音楽がいいか、西田さんから提案などはされたのですか?

 はい。Shiggy Jr.さんの音楽がとても好きなので、ディレクターさんに「Shiggy Jr.さんみたいな曲を歌ってみたいです」とお話しました。TOKYO MXで放送していた『爆走ロケハンター』という番組でナレーションのお仕事をさせていただいたときに、番組のED曲をShiggy Jr.さんが担当されていて、それをきっかけに好きになりました。その曲以外にも、高橋一生さんが主演されていたドラマ『僕らは奇跡でできている』のOPテーマだった、Shiggy Jr.さんの「ピュアなソルジャー」という曲も好きで。ディレクターさんにはそのような話を軽くお伝えしただけのつもりだったんですけど、まさか本当にShiggy Jr.の原田茂幸さんに作っていただけるとは思ってなくて。本当にびっくりしましたし、うれしかったです。

――そのShiggy Jr.の原田さんが、作詞作曲を手がけたのが、リード曲の「フルスロットルで行こうぜ!」。

 Shiggy Jr.さんらしさのある楽曲だなと思いました。おしゃれでサビもキャッチーだし、これを歌えるなんて本当に幸せです。でも収録曲のなかで最初に録った曲だったので、私がすごく緊張してしまっていて。そんななか、原田さんがすごく現場を盛り上げてくださって。「いいね、いいね!」「もっと盛り上がって歌おう!」みたいな感じで、すごく明るくしてくださったので、緊張がほぐれて、だいぶリラックスしてレコーディングすることができました。

――「フルスロットルで行こうぜ!」のMVには、西田さんがバイクに乗るシーンや、ダンスするシーンもありましたね。

 あんなにきれいにヘアメイクをしてもらった状態でバイクに乗ったのは初めてで、本当にうれしかったです。バイクでいろいろな場所に行ったりするWEB連載をやらせていただいているんですけど、それはリアルに何キロも走る過酷なロケなので、汗でメイクが落ちてしまうんです(笑)。

――ダンスは、ちょっと昔のアイドルのようなイメージですね。

 キャッチーですよね。わかりやすいほうが、お客さんにも一緒に踊ってもらいやすいかなと思って。手を上げて左右に振るところなどは、みんなで一緒にやったらきっと楽しいだろうなって思っています。

――今作には他にも、分島花音さんやTeddyLoidさんなどが楽曲を提供してくれています。

 分島さんはスタッフの方からご提案いただいたのですが、分島さんがテーマソングを担当されていたアニメ『WIXOSS』シリーズが好きだったので、分島さんの世界観はすぐにイメージできて。それで、お願いさせていただくことになりました。

――そうしてできあがった分島さん作詞作曲の「doll」は、歌詞におとぎ話を連想させるキーワードがたくさん出てきます。

 フレーズのなかにシンデレラや人魚姫などが出てくるので、お話を読むような感覚でした。この曲を歌わせていただけるのが幸せです。ファンタジーの世界に入り込むような曲なので、大好きな童話の世界に自分が入り込めてうれしかったですね。タイトルの「doll」も含めて、女の子が好きな“可愛い”が詰まっている曲です。

――TeddyLoidさんは、「ロンリーロンリーシンギュラリティ」を作編曲されています。

 TeddyLoidさんは、ワルキューレの「おにゃの子♡girl」を作編曲していただいたことがあって、「ぜひ!」と、お願いしました。機械の女の子をイメージして歌ったんですけど、初めてできあがった曲を聴いたときに自分の声だけど自分の声じゃない感じがして不思議でした。

――機械なだけに、最後にちょっと壊れた感じになるのも面白いですね。

 そうなんです。間奏や曲の終わりなどに入っている声は、私のボーカルトラックをTeddyLoidさんがコラージュしてくださっていて。当然、レコーディング時にはなかったものなので、できあがったものを聴いて驚きました。それは「おにゃの子♡girl」にもあった手法ですけど、今回の曲では、それがさらにエモくなった印象です。

――その「ロンリーロンリーシンギュラリティ」などを作詞している作詞家の児玉雨子さんは、本作のリーディングパートも書かれています。児玉さんは、アンジュルムやJuice=Juiceなど数多くのアイドルの楽曲に作詞をされていることでも有名です。

 スタッフの方からご紹介いただいたのですが、女の子の心の内をとてもすてきなタッチで書かれる方だという印象でした。実は、私のマネージャーさんがモーニング娘。さんやアンジュルムさんのファンで児玉さんのことを知っていて、私以上に興奮していました(笑)。実際に素敵な歌詞や語りを書いていただいて、児玉さんにお願いをして本当に良かったです。

――そもそもリーディングと歌が共存した作品というのは、西田さんからのアイデアだったんですか?

 はい。せっかく声優をやっていますし、私を表現する作品にしたいと思って、リーディングと歌を共存させた作品が作れないかなと思いました。

――リーディングは声で演技をしているわけですが、何かキャラクターをイメージしたのですか?

 リーディングの主人公は、20代の仕事をしている女性というイメージで、自分の地声に近い声で録らせていただいたので、私自身とても新鮮でした。きっとみなさんも、今まで聞いたことのない私の声質だと思います。こういう声も出せるんだと新鮮に感じていただけたらうれしいです。また、皆さんは私の語りでどんな登場人物を想像したのかも聞いてみたいですね。

■“大好き”がギュッと詰まった私の分身

――ミニアルバムは、リーディングの物語を軸に、そのなかのシーンに楽曲が入っていく構成。ストーリーとしては、部屋で眠りに付くところから始まり、夢のなかの話もありつつ朝起きるまでという。

 全体の構成についてはイメージをざっくりとお伝えしていたのですが、夢のなかに落ちていくような、本当に素敵な世界観を作ってくださって。児玉さんには感謝です。

――その夢のなかで、3人の女の子が出てくる。

 それぞれの女の子が、「doll」「ロンリーロンリーシンギュラリティ」「想像守護神キメキトイア」で描かれています。

――「想像守護神キメキトイア」は、電波っぽい曲ですごく面白いです。

 私自身生まれたときからアニメオタクで(笑)、歌のなかにセリフや、ガヤのような声がたくさん入った曲をやってみたかったんです。それで、ツインテールの女の子でアニメキャラみたいな、2次元から飛び出してきた女の子をイメージしてレコーディングしました。

――歌詞も世界観たっぷりですね。

 児玉さんに「おもちゃ箱をひっくり返したような歌詞がいいです」とお伝えしたら、まさにイメージ通りの歌詞をつくってくださいました! 「シャボン玉歴-√51年」というセリフも、こんなすばらしい歌詞は、児玉さんにしか書けないと思います。おかげで私もノリノリになって、レコーディングさせていただきました。歌っていて楽しかったです。

――そして「まどろみはDejlig」は、西田さん自身で作詞を担当されています。

 最初は、作詞はまだ自分には早いかな、と思っていたのですが、打ち合わせを重ねていくうちに自分のなかで想像が広がっていって、自分から「書いてみたい」と思うようになって。「自分のなかにある世界観を文字にしたらどういう風になるんだろう?」というイメージで作詞をしました。初めてなので、全部をひとりで書くのは心もとなく、児玉さんに今の形にしていただきました。

――どういう気持ちを込めて書いたのですか?

 「今日は疲れたなと思ったときは、夢のなかに逃げ込んでもいいよ」とか、「頑張り過ぎなくてもいいよ」という気持ちを伝えたくて。夢から醒めて、また頑張ればいいんじゃないかなって。そう思いながら曲を聴かせていただいたときに、夢の世界のような、どこかに迷い込んだような感覚があったので、そこから「まどろみ」という言葉が浮かびました。

――スムーズに書けましたか?

 最初は、初めての作詞で緊張もあってか「書くぞ!」と力が入ってしまって、どんどん堅苦しいものになってしまって、うまく書けなかったんです。それで、部屋でリラックスしているときに「今書いたらどうなるんだろう」と思って、気持ちのままバ〜っと書いたら、それがけっこう良くて。変に考えすぎないことも大切だなって、このとき学びました。

――タイトルにも使われている「Dejlig」は、デンマーク語だとのこと。デンマークには、高校のときに留学経験があるそうですね。

 グリム童話やアンデルセンなどの児童文学や絵本がとても好きで、そういうお話を生み出した国に行ってみたいと思って、1年間留学をしていたんです。ホストファミリーからも親切にしていただいたし、職業体験で幼稚園に行かせてもらったら、男の子たちから「望見は僕の彼女だ」「違う僕のだよ」、女の子からは「私のお姉ちゃんだよ」と取り合いされて。

――子供、可愛いですね。

 最高に幸せでした(笑)。今回はせっかくお話を入れたCDなので、グリム童話やアンデルセンが好きだったという自分のルーツをどこかに入れたくて、デンマーク語を入れたいと思いました。「Dejlig」は、素晴らしい、素敵、可愛い、きれいなどの意味です。作中に3人の女の子が出てきますが、いろんな女の子になりたいというのもコンセプトにあったので、「女の子」という言葉も絶対使いたくて。それで『女の子はDejlig』と付けさせていただきました。

――レコーディング期間を振り返って、どんな時間になりましたか?

 打ち合わせも含めて、めちゃめちゃ楽しかったです。自分が思い描いた世界を、こんなにも形にしてくださったことへの感謝もありますし、よろこびもあって。ひとつずつ作り上げるたびに、どんどん世界が広がっていく感覚がありました。いちばん最後にリーディングの部分を録ったんですけど、それが終わったときは、本当に『女の子はDejlig』という私の世界ができたと思って、達成感と満足感がありました。スタッフの方にご苦労はかけたと思いますけど、好きなことを形にできるのは、声優として、表現者として、これ以上の幸せはないなと思います。

――声優は作品やキャラがありきだから、自分のなかから湧き出るものを表現する機会は少ない。それだけに、こういうご自身のアイデンティティが詰め込まれた作品を発表する機会は貴重ですね。

 ありのままのじぶんを出させていただきました。嘘偽りなく、納得できることがやりたくて、わがままを言わせていただくこともありました。自分の“好き”を詰めたので、そのぶんみなさんにどう受け取ってもらえるのかという緊張はあります。できたときは、満足感がありつつ、不安も同時にありましたね。「ついにみんなに聴いてもらえる!! でも、どうしよう」みたいな。

――今後ひとりのアーティストとして、なりたい理想像はありますか?

 絵本や女の子らしい可愛いものが好きなので、それをいっぱい表現していきたいという気持ちはありますが、まだ具体的にはありません。今回もアルバムを作っている過程で、「自分はこういうことがやりたかったんだ」など、気づかされることも多かったです。だからきっと、発売後にみなさんの感想を読んだり、ソロ活動を通してみなさんと交流していくうちに、「私はこうなりたい」というものが見えてくるんじゃないかと思います。アーティストとして歌をしっかり歌うというのもありますけど、何かを表現したいという欲求もあるので、ひとつの世界観をライブで表現するようなこともやってみたいです。

――では読者にメッセージをお願いします。

 こんなにたくさん私の希望を実現していただいて。私の“大好き”がギュッと詰まった、私の分身みたいなミニアルバムになりました。私が思う、いろんな女の子が詰まっているので、きっと飽きずに聴いていただけると思います。これを聴いて元気を出して、明るい明日にフルスロットルで向かいましょう!

取材・文/榑林史章

【PROFILE】
西田望見【にしだ・のぞみ】7月22日生まれ。岐阜県出身。マウスプロモーション所属。主な出演作は『八月のシンデレラナイン』有原翼役、『マクロスΔ』マキナ・中島役など。

【リリース情報】
『女の子はDejlig』
7月24日(水)発売
フライングドッグ
初回限定盤:3,000円
通常盤:2,400円(各税別)

※画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

 作詞家の児玉雨子による語り(ポエムリーディング)パートと、Shiggy Jr.、分島花音、TeddyLoidなどが手がける多彩な楽曲パートが共存した新感覚のミニアルバム。さまざまな女の子を演じるように歌う、西田望見のキュートな歌声がギュッと詰まっている。

西田望見公式サイト
https://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/-/Artist/A026507.html

西田望見公式Twitter
@NozomiRuuuu

《超!アニメディア編集部》
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