スマホアプリ「モンスターストライク」に登場する多数のキャラクターが主人公となって、さまざまなストーリーを描いていくオムニバス形式のアニメ『モンスターストライク』。毎週土曜19時よりYouTubeで最新話が配信される本作の新シリーズ「ノア 方舟の救世主」が7月27日(土)よりスタートした。
今回、配信開始を記念し、ノア役の斉藤壮馬とノアを支えるオペレーションAI・オペコ役の田所あずさにインタビュー。作品の魅力や機械が好きなノアにちなんだ質問にお答えいただいた。
――まずはそれぞれが演じるキャラクターについて紹介をお願いします。
斉藤 ノアは見た目は10代の青年でイケメンなのですが、実は機械の体になって80年経っているというキャラクターです。それゆえ、若々しい見た目に対して、青臭さだけではない部分を持っているんですよね。あとは困った人を見過ごせない、いい奴です。
田所 オペコさんはオペレーションAIです。ノアとは昔から一緒にいて、彼のお姉さん的でもあり、お母さん的でもありながら、女の子としてノアが好きという側面もあります。AIではありますが、この作品のなかで実は一番人間らしいキャラクターだと個人的には感じました。
――そんなキャラクターを演じるにあたって意識されたことを教えてください。
斉藤 ノアは何十年も生きているので、咄嗟の対応の仕方が妙に浮世離れしているところがあるんですよね。だから、達観した感じが出るよう意識しました。また、ディレクションでは自分が当初持っていった芝居のアプローチよりもナチュラルに演じてくださいと言われまして。だから、あまり仰々しくならないように、とはいえ個性がなくならないようにということを頭に入れながら演じていました。
田所 AIということで無機質な感じで演じたほうがいいかなと思っていたのですが、思っていた以上にセリフが人間らしくって。また、アフレコでも「AIということは気にしなくていいので、もっと感情を出して」というディレクションがあったので、AIということはそれほど意識せず、彼女らしさを意識して演じました。
――ノアとオペコは家族のような関係なので、斉藤さんと田所さんの掛け合いも多かったと思います。ノアと接するにあたってオペコとしてはどのようなアプローチをしましたか?
田所 叱ったり、注意したりするシーンがあるのですが、そこは優しく促すようにというディレクションを受けました。オペコはお母さん・お父さんの代わりにノアの成長を見守ってあげているんですよね。だから愛情や深い優しさが伝わるよう、そういう立ち位置でいられたらと思ってノアには語り掛けていました。
――本作に登場するほかのキャラクター、例えばパンドラとは接し方が違う?
田所 パンドラのことは「どこぞの女がやってきたぞ、きー!!」と、恋敵のような存在だと思っているのではないでしょうか。でも、オペコはノアが認めた人なら自分にとっても大事な存在だと思うはずなんですよ。だから、最初はいがみ合っていても打ち解けていける。関係性の面でも今後の展開に注目していただきたいですね。
――一方、ノアはオペコに対してどういう感情を抱いていますか?
斉藤 やっぱり家族みたいだとは思っているのかな。でもノアって「こういう人と自分はこういう関係」と決めていない気がするんですよね。もっと大きめな括りで物事を考えている。だからオペコのことも「大事な存在」という大きな括りで考えているんじゃないかな。ケセドに対して色々な人がツンケンしますけど、ノアは苛立たなくて受け入れるんです。独特のスケール感で物事をみているのがノアなのかなと思っています。
――なるほど。実際にアフレコ時にお二人で掛け合ってみていかがでしたか?
斉藤 田所さんとは以前も朗読でご一緒させていただいたことがあって。その時も楽しかったのですが、今回も楽しく掛け合いすることができました。
田所 私は(斉藤さんに)めちゃめちゃ引っ張っていただいたと感じています。ありがとうございます!
斉藤 物語的にはオペコが軽快に喋っているなか、ノアはちょっとオフビートな感じというか……少しズレた答え方をしているのも面白かったですね。
田所 確かに(笑)。あと、この作品の戦闘シーンのアクションってアクターさんがモーションをつけていらっしゃるんです。それから絵をつける。アフレコでは絵をつける前のアクターさんの動きを見ながら声をあてたので新鮮でした。
斉藤 しかも、台本に「いつに何をしてください」という説明があまり書かれていなかったんですよね。
田所 セリフ以外の部分がほぼ真っ白だったんですよ! 「ここがアクションシーンです」くらいしか書かれていなかった。それなのに、斉藤さんはその場で言われたことを「わかりました」って感じですぐに適応してやれちゃう。さすがプロフェッショナルだなと思いました!
斉藤 「壮馬くん、感じるんだ!」みたいな空気が漂っていたので頑張りました(笑)。でも楽しかったです。これはぜひお伝えしておきたいのですが、アクターさんの映像のクオリティがめちゃくちゃ高かったんですよ! 呼吸とかキャラクターの距離感とか、物理的な肉体のダメージとかが動きから伝わってきたので、演じるうえでとても分かりやすかったですね。
田所 あれはぜひ視聴者の皆さんにもお見せしたいですよね! 役者さんが表情も作ってくださったので、臨場感もありました。
――ここまでお芝居のお話が中心でしたが、続いて物語のことについてお話を聞かせてください。シナリオを最初に読んだとき率直にどう思いましたか?
斉藤 一話をご覧になった方はお分かりだと思いますが、本作はどこか荒廃した世界観なんです。謎が徐々に明らかになってはいきますが、世界観についてはすべてセリフで説明はしておらず、空気感で見えてくる部分もあるんですよね。自分自身がSF好きということもありますが、次はどうなるんだろうと想像したくなる、謎を解明したくなる展開や世界観にワクワクしました。
田所 本当に謎が多くて、次の展開が気になる作品ですよね! あとは登場キャラクターが魅力的で、軽快なトークを繰り広げます。これからぐっとくるシーンもあるので、普段はSF作品をあまり観ないような方も楽しんでいただけるんじゃないかな。
――キャラクターの魅力や個性という点ではノアはメカオタクであるという一面があるとうかがいました。おふたりはメカや機械を触るのは得意ですか?
斉藤 田所さん、どうですか?
田所 めちゃくちゃ苦手です。
斉藤 (笑)。
田所 今もメールが急に届かなくなっちゃって。
斉藤 分かる。僕も「パスワードを設定してください」と表示が出て動かなくなる。
田所 あ、まさにそれ! それなんです!! パスワード間違っていますって出ちゃって……間違っているはずないのに。
斉藤 なりますよね! でもこういうのもすぐに対処できるくらい機械に詳しいほうが何かと役立ちますよね。僕も機械、苦手なんですよ。いや、苦手というか、機械がすぐに壊れるというか……。
田所 クラッシャー的な一面がある。
斉藤 自ら壊しているわけじゃないんですけど(笑)。電化製品全般がよく壊れるんですよね。例えば、替えたばかりの電球がすぐに壊れるとか。
田所 えっ!? それって……。
斉藤 あとはみんなでテレビゲームをするために友達の家に集まったとき、僕が到着した途端にテレビがつかなくなったんですよ。で、僕が帰った瞬間に「テレビがついた」って連絡がきたんです。
田所 これ、なんか話が違う(笑)。
斉藤 きっと機械に嫌われているのか、世界に嫌われているのか、そのどっちかなんですよ。
田所 幽霊に好かれているんじゃないでしょうか……。肩こりがひどいときないですか?
斉藤 肩はよくこる!
田所 それ、絶対なんかのってますよ!
斉藤 あれ、こういう話をする質問でしたっけ(笑)?。でも、僕はスチームパンクとか工場を見るのは好きなんですよ。電化製品を調べるのも好き。お酒を飲みながらですが料理もするので、最新型のオーブンとかも気になって、テレビ番組で特集をやっていたらついつい観てしまいます。田所さんはどうですか。
田所 うーん……メカにはやっぱり苦手意識がありますね。パソコンはウイルスが怖いのでなるべく触りませんし、プリンタは購入してすぐに壊して以来使っていません。
斉藤 田所さんはどちらかというと自然のなかにいそうなイメージですもんね。動物の言葉が分かりそう。
田所 それ、ノアじゃないですかー(笑)! でも昔から外に出て遊んでいたタイプなので、自然のなかにいるほうが性に合っているかも。
――斉藤さんはメカが好きだけども、一方通行になりがちなんですね。
斉藤 そうですね。だから、ノア役を演じられてよかったです。
――メカが好きなノアの気持ちも分かる?
斉藤 確かにノアはメカ好きですが、いい意味で生物も無機物も区別していないんだと思うんですよね。かといって博愛主義者というわけでもない。素朴な感情として人や物を大切にしているので、気持ちが分かるというよりも彼の大事なポイントとして認識しています。
――ノアもそうですが、『モンスターストライク』には神様や歴史上の人物などをモチーフにしたキャラクターが登場しますよね。おふたりは好きな神様や神話ってありますか?
田所 ヘレン・ケラーさんやジャンヌ・ダルクさんが好きです。心が強いというか、私ではできないであろう努力や頑張りをされていて……。歴史に名を遺す方ってきっと、そういう方々なんです。
――田所さんもそういう人物になりたい?
田所 いや、歴史上の人物にはなりたくないですね……。ジャンヌさんもそうですが、何かを変えようとする方って、どこかで批判を浴びるんです。戦うってとても辛いことだと思うので、私はなるべく目立たないように生きていきたいですね。私がジャンヌさんの近くにいたら、「静かにしてなさい」って言いたいですもん。
斉藤 (笑)。
田所 「あんまり無理しないほうがいいよ」って言っちゃいます。
――それはきっと優しさですね。
斉藤 優しくて心配性なところがオペコっぽい。
田所 そうなんですかね(笑)。
――斉藤さんは好きな神様はいますか?
斉藤 僕は厨二病なので、神話そのものが好きなんですよね。厨二病御用達の神話といえば北欧神話。ゲームなどでもよく扱われる題材なのでご存じの方も多いんじゃないかな。最近のマイブームはインド神話です。あとはクトゥルフ神話なんかも好きです。元々壮大な世界観の物語が好きなのですが、神話はスケールが半端ないのでいいですよね。
田所 そうなんですね! 今回のことを機に私も神話について色々と調べてみます。
――本日はお話ありがとうございました。最後に二話以降の見どころについておうかがいできればと思います。
田所 物語が進むにつれて謎がどんどん解かれていくので、まずはそこを楽しみにしていただければと思います。あとはキャラクターの関係性。ケセドが不穏なことも言っていますが、それが今後どのように物語と絡んでくるのかにも注目していただきたいですね。
斉藤 シナリオもですが、映像のクオリティにも注目です。日常の細かいシーンのほか、バトルシーンも相当なクオリティで仕上がっています。物語、映像、音楽と色々な楽しみ方ができる作品になっていると思いますので、二話以降もぜひご覧ください。
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斉藤壮馬衣装担当:amp japan
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