畠中祐が初のタイアップ曲に挑戦!TVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』のOP主題歌「not GAME」で新境地を見せる【インタビュー】 | 超!アニメディア

畠中祐が初のタイアップ曲に挑戦!TVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』のOP主題歌「not GAME」で新境地を見せる【インタビュー】

声優・アーティストとして活動する畠中祐が、自身も駆堂アンヤ役として出演するTVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』のOP主題歌「not GAME」を含む全3曲収録のシングルを7月24日(水)にリリース。「歌ったことがな …

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 声優・アーティストとして活動する畠中祐が、自身も駆堂アンヤ役として出演するTVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』のOP主題歌「not GAME」を含む全3曲収録のシングルを7月24日(水)にリリース。「歌ったことがない歌に挑戦したい」という畠中の希望が詰まったシングルについて、熱い思いを語ってもらった。


■身が引き締まる初めてのタイアップ曲

――表題曲の「not GAME」は、TVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】のOP主題歌です。タイアップは初めてになりますね。

 そうなんです。今までは好きなように好きな歌を歌わせていただいていたのですが、タイアップということはその作品の看板を背負うことにもなりますから、お話をいただいたときは身が引き締まりました。作品の世界観に沿った音楽を提供するというのは憧れでもあったのですが、やはりタイアップだからこその難しさもありました。

――「not GAME」はTVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』の音楽を担当されているfhánaの佐藤純一さんが作・編曲を手がけています。

  『ナカノヒトゲノム【実況中】』という作品は、キャラクターがずっと監視されて、何が何だかわからないという静かな緊張感のなかで、ひとりひとりの絆を描いていく作品なんですね。それもあって、作品と同様にこの曲も一定の緊張感がある曲だなという印象でした。静かなダンスロックで、明るい要素はほぼなく、あまり歌ったことのないタイプの歌だったので、まず聴いたときは歌えるかな、難しそうだなという印象でした。

 じつは、アニメのOP映像を制作する関係で、仮歌も歌わせていただいたんですね。でも、そのときはしっくりくるというほどまではいけなくて。佐藤さんからも、「ロックだけどロックじゃなく、もう少しスマートに歌ってほしい」と言われました。本来だったらパワフルに歌うようなところも、一定のテンションからはみ出さないように、緊張感をはらんで歌うようにという指摘もいただいて。どうしても、声を張って歌いたくなってしまったのですが、歌詞のなかに苦悩も描かれているので、そこに自分の思いを投影しつつチャレンジして歌いました。佐藤さんのディレクションで「アニソンだけどアニソンじゃない感じ」というものもあって、それに関しては自分でも考えました。

――結論は出ましたか?

 はっきりとアニソンらしい曲、アニソンらしくない曲の区別ができたわけではないですが、派手すぎないところがアニソンらしくない部分なのかなと感じています。でも、僕はそのダウン感も作品にとても合っていると思うんです。なんなのかわからない緊張感がありつつも、そこに挑んでいくという空気感が作品らしい部分だと思うので、この曲もそれにぴったりだなと思っています。



――実際に完成した曲を聴いた感想は?

 引き算でシンプルにしていったからこそ、伝えられるものもあるんだなと感じました。佐藤さんの世界観が強い曲ではありますが、僕らしさも出せるように作ってくださったんです。たとえば、AメロからBメロに入るときのちょっとした遊びが含まれている部分とかがそうですね。僕自身は歌っていて遊びも入れたいと思っているんですね。そういう意味で、この曲は遊ばせてもらえる余裕がある曲だったと思っています。

――お気に入りのポイントは?

 Aメロがすごく好きです。ラップも難しかったけど、歌っていくほどにクセになっていくんです。ラップから歌に戻るときの、目をつぶって綱渡りの部分を進むようなアンバランスさがとくに気に入っています。ただ、ラップは苦戦した部分でもあるんですよ(笑)。

――好きだけど、歌うのはやはり難しい?

 佐藤さんから「ラップっぽく歌わないでほしい」とディレクションがあったんです。歌い方を一歩間違えると濃くなり過ぎてダサくなってしまうし、フラットに歌ってほしいともいわれて。「ラップをフラットに歌うってどういうことだろう?」とすごく考えました。

――曲中のフレーズで印象的だったポイントはどんなところですか?

 これまでもお世話になっている松藤量平さんが作詞をしてくださったのですが、今回は今までにないくらい変化球な歌詞で、これも新鮮でした。これまではストレートにわかりやすく届く歌詞を書いてくださっていたのですが、かなりテクニカルに遊んでいただいた感じがするので、歌っていても曲とのマッチングが面白かったです。

■「Greatest Loser」は「not GAME」以上にダウナーな歌

――カップリングの「Greatest Loser」「Victory Holic」についても教えてください。

 「Greatest Loser」は、“負け”の歌ですね。これまではダンスミュージックやシティポップを聴いて育ってきたので、ここまでダウナーなものは歌ったことがなくて新鮮でした。独特なリズムの取り方だったので、すごく面白いレコーディングでした。「Victory Holic」は、アルバム『FIGHTER』の延長線上のような曲ですね。アルバムよりもう一歩踏み込んで、チャレンジをさせていただいた曲です。

――レコーディングはいかがでしたか?

 「Victory Holic」のレコーディングはこれからなのですが(取材時)、「Greatest Loser」は、ディレクターから「もっと力を抜いて、声を出そうとしないで」とディレクションをいただいたのが印象的でした。かなり押さえつけられている印象で、ちょっと苦しくなるくらいでしたが、それが楽曲的に面白いところでもあると思ったので頑張りました。サビは押さえなくていいと言っていただけたので、そこでちょっと気持ちを歌に込めた感じですね。AメロとBメロは、負け続けて上をにらんでいるような印象で、そこからちょっとずつ這いあがっていくイメージで歌いました。

――歌詞はかなりストレートですよね。

 そうですね。落ち込んでいるときにこの曲を聴くと、ダメージが大きいかもしれません。もちろん希望はあるんですが、「敗者に救いの美学はない」と言われたら、その通りだなと思ってしまいますよね(笑)。

――歌声もかなりクールだなと感じました。

 打ちのめされて敗北したときって、きっと「もういい」って感じると思うんです。泣いてわめく体力があるならまだいけるんですよ。でも、本当に完膚なきまでたたきのめされたときはそれも出てこないだろうなと。だから、クールというよりは、あきらめの境地に近いのかもしれませんね。

■作品世界とリンクしたジャケット

――ジャケットは、これまでの畠中さんの作品と異なり、色合い的にはカラフルさもある印象です。

 今までのジャケットは、僕ひとりで映っているものだったのですが、『ナカノヒトゲノム【実況中】』は「人と人との関わり」というテーマを含んだ作品だと思うんですね。だから、人々が行き交う雑踏のような感じを出したくて、今回は渋谷の街で撮影をしました。

――フェンスがいいアクセントとして入っていますね。

 もともとデザイナーの方がアルバム『FIGHTER』のときに提案してくださったもののひとつでもあるんです。今回も同じデザイナーの方にお願いして、作品や曲の世界観をお伝えしたら、ゲノム(遺伝子)の形とフェンスの形はリンクしているからどうだろうと再提案をいただき、そこからブラッシュアップして作っていただきました。

――畠中さんはTVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』に駆堂アンヤ役としても出演されていますが、作品のどんなところが魅力的だと感じていますか?

 作品が抱える大きな謎については、すぐに答えが出るわけではないのでモヤモヤされる方もいるかと思いますが、僕はそんななかで、同じひとつの空間にとらわれたキャラクターたちの横の繋がりが魅力になっていると思っています。価値観の違うタイプのキャラクターが多いので、ぶつかり合うこともありますが、そのなかでも寄り添いあっていく過程も見られて、だんだんと家族のように濃密な繋がりが出るようになっていく。その繊細な心の動きには、きっと共感していただけると思います。

――アンヤというキャラクターの印象は?

 過去、アンヤの身に起こったある出来事によって、かなりつっけんどんな性格になっていますし、素直じゃないなと思います。ただ、過去に傷ついたからこそ、本当のやさしさに触れたときに素直になれる子でもあるんですね。不器用で、すぐ相手にきつく当たってしまうところもありますが、感情はわかりやすくシンプルなタイプだと思います。素直になったときの彼は、人としてとてもかわいらしい部分を持っていますし、演じていても楽しいです。

――7月27日には初めてのライブが開催されます。

 2年間活動してきたすべてを、惜しみなく出していきたいなと思っています。曲はたくさん歌いたいし、踊れる曲は全部踊りたいですね。とにかく、自分の限界を知りたいとも思っているんです。最高のスタッフがそろっているので、甘えないようにしたいとは思うのですが、支えていただけるところは全力で支えていただき、完成度の高いライブにできたらと思います。

――記念すべき、初めての単独ライブです。

 アニメでは主役をやらせていただいたこともあり、主役というのは、みなさんを引っ張って、背中で魅せなければいけないポジションだと思っています。もちろん、プレッシャーはありますが、歌う曲は全部好きな曲ですし、お客さんが来てよかったと思ってくれる、ライブのあと2週間くらい余韻を残せるようなライブにしたいと思っています。後悔はさせません!

――豊洲PITという会場にはどんな印象がありますか?

 大きい会場なので、ここがスタート地点ということには動揺もありましたが、たぶん「じゃあ、やめる?」と言われたら「絶対やります」と言うと思います(笑)。なかなか立たせていただける場所ではないので、腹をくくって頑張りたいです。

――チャレンジがたくさんのリリースやライブ、今後も楽しみにしてます。

 ありがとうございます。今年はアルバムのリリースから始まり、「not GAME」では新しい世界にチャレンジさせてもらっています。タイアップもライブも、とにかくチャレンジの連続ですから、それを見て、聴いて、受け取っていただきたいです。今回の1枚は、ぜひ、アニメと合わせて楽しんでもらえればと思います!

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

PROFILE
畠中祐【はたなか・たすく】
1994年生まれ。2006年に映画『ナルニア国物語』の一般公募オーデイションに合格し、エドマンド・ペベンシー役の吹替えで声優デビュー。その後、多数の吹き替え・アニメ作品に出演中。  キャラクターソング等での歌唱力の高さに定評があり、2017年7月に1stシングル「STAND UP」で、ランティスよりアーティストデビュー。2018年には2ndシングル「真夏BEAT」をリリースし、2019年3月27日には1stアルバム「FIGHTER」をリリース。さらに、7月27日には豊洲PITでの1stライブの開催も決定している。   

リリース情報
『not GAME』
バンダイナムコアーツより発売中。
初回限定盤1,800円(税別)
通常盤1,300円(税別)

※画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

ライブ情報
『TASUKU HATANAKA 1st LIVE -FIGHTER-』
7月27日(土)17時開場、18時開演
会場:東京・豊洲PIT
チケット料金:オールスタンディング7,020円(税込)
※チケットは完売

畠中祐公式サイト
https://www.lantis.jp/artist/hatanakatasuku/

畠中祐公式Twitter
@tasuku_kenpro

《超!アニメディア編集部》
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