7月7日に放送がスタートした『からかい上手の高木さん2』は、大原ゆい子が歌うOPテーマと高木さんが歌うEDテーマも話題。高木さん役の高橋李依と大原ゆい子が、『高木さん2』のOPテーマ「ゼロセンチメートル」と、EDテーマのカバーソングについて語り合う。
■カラオケで歌って男子をからかってほしい
ーー待望の『からかい上手の高木さん2』が、いよいよ始まりました。2期ということで、高木さんと西片の関係に変化は?
高橋 彼女たちは何も変わっていないんですけど、距離感が少し変化しているかなという感じですね。心の距離だけじゃなく、物理的な距離もありますし。アフレコ現場でも、かけあいが楽しくて、すごく和気あいあいとした雰囲気です。“高木さんチーム”としての結束力がより高まって、2期になってパワーアップしています。
ーー新しいキャラクターも登場しますね。
高橋 2期になって、登場人物の数がぐっと増えました。セリフは少なくても個性が一瞬でわかるようなキャラクターばかりで、キャストさんもとても豪華なんですよ。みなさん、アドリブを入れてきたり、一言にキャラクターの個性を詰め込んだりと、楽しみながらアフレコをしてくださっています。登校シーンでの周りの声や、先生がくる前に教室がガヤガヤしているシーンの中にも、たまに高尾や木村がふざけ合っている声が聞こえてきたり。きっとクラスにいそうだなと思う声が聞こえてくるので、ぜひ雰囲気にも注目して楽しんでほしいです。
ーー何回も観てもらって。
高橋 気づいたら、クスッとしちゃうと思います。「ずっと食べてるな」とか(笑)。
ーー「高木さん」1期の感想はいかがですか?
大原 原作漫画の時点でキュンキュンしながら読んでいて、キャラクターに声が吹き込まれ、映像になって動いているのを観て。さらに近くに感じるような、私自身もその世界にいて、ふたりのことを観て、青春を味わっているような気持ちになれる30分間です。青春の魔法みたいな感じだなと思います。
高橋 多くの方から愛されている作品だからこそ、プレッシャーもありました。ただ、みなさんの理想とする高木さん像を追い求める作業を怠らず、このチームでしか作れない高木さんをちゃんとお届けしたいなとも思っていて。答えを押し付けるわけではないけど、「私たちにとっての『からかい上手の高木さん』のアニメ化はこうです」というものをみせていかないと、みなさんには楽しんでもらえないんじゃないかな、と。
ーーOPテーマの「ゼロセンチメートル」は、どんなイメージで作られましたか?
大原 前回の「言わないけどね。」で、知っていただいた方がたくさんいらっしゃって、それを越える楽曲にしなければいけないということで、自分としてはハードルが高めでしたが、頑張ってそれを越える楽曲を作ることが目標でした。純粋に、2期の大きなテーマに沿って、書かせていただきました。
ーー2期の大きなテーマというのは?
高橋 これは全話を通して観たあとに感じてもらいたいので、ここでは「言わないけどね。」ということで(笑)。1期を観たみなさんが2期を観て、「この展開って……」と思ってもらえるようなものなので、最後まで楽しみにしていてほしいです。
ーー「言わないけどね。」の歌詞の最後に<机の距離よりもっと近くに感じていたいの君をね>と出てきていて。2期の1話には、高木さんと西片が、机をくっつけるシーンがあって。フラグだったのか! と。
大原 「ゼロセンチメートル」の歌詞は、「けっこう(内容について)言っちゃってるんじゃないか、大原?」と思われるかもしれませんが、基本言っていないので(笑)、12話まで観てもらって、改めてなにかを感じてもらえると思っています。
ーー「ゼロセンチメートル」は、「言わないけどね。」よりもけっこうストレートに気持ちを表現しているような気がしました。
大原 1期の最終話の足をバタバタする姿とかから、高木さんの心情の変化を自分なりに汲み取って、なんとなく素直になっている感じが、少しだけ出てきているんじゃないかと感じていたんです。それが若干、歌詞にも表れているかなと思いますね。
ーー『高木さん』のOPテーマを歌うにあたって、歌い方でなにか意識するのはありますか?
大原 曲ごとに、その曲に合った歌い方を意識しています。「ゼロセンチメートル」は、いつも歌うときよりも、それほど極端にしているわけではないけど、甘めになるように意識していて。「言わないけどね。」よりは、少し大人っぽくなるように歌っています。なので、そういう違いも感じ取っていただけたらうれしいです。
ーー高橋さんは、聴かれていかがでしたか?
高橋 12話まで見終わったときに、より噛みしめられる歌詞になっているということをうかがっていて。私はまだテレビサイズしか聴いていないので、テレビサイズにはない後半部分を早く聴きたくて。CDは7月17日発売なので、すぐ買ってフルを聴いて、一回かみ砕いて、最終話を観てからもう一回かみ砕くタイプの曲なのかなって。だから、すごく楽しみにしているんです。
ーー作詞をされるときは、それこそ高木さんのようないたずらっぽさで、ニヤニヤしながら書いているんでしょうか?
大原 基本的には、あまり高木さんには寄せすぎないように書いていますけど、今回は、1期よりは高木さんに寄せて書いているところがありますね。また、言葉遊びの部分で、「ちょっとからかってみようかな」という発想で、書いているところもあります。男の子なら、西片の気持ちになって聴いてドキドキしてくれてもいいし、女の子はみんなでカラオケに行ったときに、男子をからかえるなと思って。
高橋 歌い出しの歌詞が<スキ>ですからね。リアル中学生は、クラスでカラオケに行ったときとかにぜひ歌ってほしいです!
■何通りも楽しみ方がある
ーーおふたりは、隣の男子に教科書を見せてあげたりしたことはありましたか?
高橋 ぜんぜんありましたよ。みんな、よく忘れるから(笑)。向こうがドキドキしてくれていたらうれしいけど、そんな気配はまったくなかったです。
大原 いやいや、絶対ドキドキしていたと思いますよ。
高橋 そうかな〜。だとしても、当時は私も中学生ですから。今のこの状態のまま当時に戻って、隣の中学生男子をからかいたいです。『からかい上手の高木さん』というアンチョコ(ガイドブック)があるから、それをお手本にして、中学生男子を翻弄したいです(笑)。
ーー逆にドキドキしたような経験は?
高橋 「手を繋げたら勝ちでいいよ」と言われて西片がドキドキするみたいなシーンがありましたけど、中学生で手なんか繋げなかったですよね。手って、相当ですよね。
大原 わかります。絶対にムリです。
高橋 友だちから手を繋いだと聞いただけで「大人だな〜」って。
ーーEDテーマは高木さんがJ-POPのカバーを歌うのも話題です。1話では、スキマスイッチさんの「奏(かなで)」を。
高橋 この曲は私世代にも馴染みのある曲だったので、もちろん知っていました。今回歌わせていただくことになって、歌詞をかみ砕いて考えたり、高木さんとして歌うという部分で、どういう風に落とし込んでいったらいいか、すごく考えました。
ーーどういうことを意識しましたか?
高橋 切なさを感じさせる歌詞が続くので、そこはあまり切なくならないように意識しました。あくまでも高木さんなので、もしも高木さんが失恋ソングを歌ってしまったら、まるで恋が終わってしまったような寂しい感覚になると思うんです。なので、歌を聴いたときの印象が、暗く寂しくならないように、バラードではあるけど音は明るめにということを意識して歌いました。ですが、みなさんそれぞれに、高木さんのこのときの気持ちはこうなんじゃないかとか想像したり、聞いて下さった方の心のなかで曲が味わい深くなっていったらうれしいです。
ーー大原さんは、高木さんが歌う「奏(かなで)」を聴いてどんな印象でしたか?
大原 今、改めて曲を思い出してみたんですけど、「奏(かなで)」は私のなかではズシッとした重みや衝撃があった曲だったんです。その曲を、女の子が一生懸命歌ってくれているという気持ちで聴けると思ったので、この曲の新しい聴き方ができるなと思いました。この曲を知らなかった人でも、心に響くものになるんじゃないかと。こういうカバーソングができるのも、この作品ならではだなと思いました。
ーー1期でも、HYさんやJUDY AND MARYさんなど歌われて話題になっていました。
高橋 いちばん不安だったのは、HYさんの「AM11:00」のラップでしたね(笑)。どうやってリズムを取ってメロディを付けていこうかと悩んだんですけど、それもあくまで高木さんがカラオケに行って、ピッピッと入れて、歌う順番になったからリズムに乗っているというイメージで歌っていました。でも歌詞が歌詞だから、聴いている人がドキッとしてしまうことを高木さんも意識するだろうなと思って。<でも君が好き>という歌詞だけは、あえて届けるように歌ってみたんです。だから、西片のいるカラオケの空間で、この曲をあえて入れてみましたという感じでした。でも、あのときは無事に高木ラップをお届けできて良かったです。
ーー2期ではラップに再挑戦は?
高橋 ラップはくるかな〜(笑)。今期も、それぞれの曲の良さを高木さんなりに解釈をして歌っているので、ぜひ一緒にカラオケに行って聴いている気持ちになってもらえたらうれしいです。
ーーいつもその回のストーリーと、選曲がリンクしていますよね。
高橋 そうなんです。「奏(かなで)」のときは、アフレコが終わったあとでレコーディングしたので、1話のイメージを持ったまま、「水切り」のあとに歌うという感覚を自分のなかで描きながら歌いました。他のED曲も、レコーディングの前には必ず「この曲が流れるときは、こういうお話になります」と伺ってから録らせていただいて。絵コンテを見せていただいてから歌った曲もあって、すごく表現しやすかったし、EDで流れるのにより意味のある曲になったなと思いました。
ーー高橋さんの歌声を聴いて、大原さんはどんな印象ですか?
大原 すごく大好きです。ただのファンとして聴かせていただいています。1期のカバーソングも大好きで、お話に出た「AM11:00」も、私はHYさんの大ファンなので原曲を知っていたんですけど、<マジ新鮮だ>のところは、高木さんの声で聴くとたまらないです(笑)。今回も私の好きな曲ばかり歌ってくださるので、早く聴きたいです!
高橋 ありがとうございます。単体で聴く良さもあると思うし、アニメのシナリオの流れで聴くEDとしても、いいものになったらいいなと思って歌いました。フルサイズの曲を通して聴いたときの良さと、本編を観てからの良さなど、何通りも楽しんでもらえたら幸いです
ーー今後の展開で、個人的にこうなったらいいなと思うものはありますか?
大原 『からかい上手の(元)高木さん』にも出てくるんですけど、「ちー」の話をやってほしいです。ファン目線ですけど(笑)。
高橋 でも、わかる。ちーちゃん、すごく可愛いですよね。西片と呼ばれていて、あんなに高木さんそっくりの顔なのに照れているという新鮮さが、すごくいい。
大原 私は、それが胸アツで、妄想を膨らませているところです。
高橋 『(元)高木さん』、アニメ化してほしいですね。OVAとかで、ぜひ! でも、『(元)高木さん』のテーマソングを作るとしたら、それはそれで大変かも。
大原 うわ〜それは大変そう。どこから作ればいいのか。
高橋 新婚さんの歌になるんですかね?(笑)
ーー『からかい上手の高木さん2』は七夕の日にスタートしましたが、おふたりがお願いするとしたら?
高橋 『高木さん3』も、できますようにと。
大原 『(元)高木さん』まで続きますように。
取材・文/榑林史章
(プロフィール)
大原ゆい子【おおはら・ゆいこ】
2月5日生まれ、千葉県出身。2015年映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』主題歌「Magic Parade」でメジャーデビュー。
高橋李依【たかはし・りえ】
2月27日生まれ。埼玉県出身。『異世界チート魔術』(吾妻凛役)、『女子高生の無駄づかい』(一奏役)、『手品先輩』(斑さん役)などに出演。
(リリース情報)
ゼロセンチメートル
大原ゆい子
7月17日リリース
【アーティスト盤】価格:¥1,500+税
【アニメ盤】価格:¥1,500+税
画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。
エンディングテーマアルバム
「からかい上手の高木さん2」Cover Song Collection
9 月25 日(水)リリース
価格:¥2,700+税
収録楽曲:1.奏(かなで)ほか
〈TVアニメ『からかい上手の高木さん2』 作品概要〉
TOKYO MX 毎週日曜日23:30〜
テレビ神奈川 毎週木曜日 25:00~
読売テレビ 毎週月曜日26:29〜
HBC北海道放送 7月17日より毎週水曜 26:26~
BS日テレ 毎週火曜日23:30〜
J:COMテレビ 毎週水曜日23:30〜
AT-X 毎週月曜日22:00〜 ※リピートあり
※放送時間は変更となる可能性がございます。
Netflixにて見放題独占配信中!
TVアニメ『からかい上手の高木さん2』 公式サイト
http://takagi3.me
TVアニメ『からかい上手の高木さん2』 公式Twitter
@takagi3_anime
©2019 山本崇一朗・小学館/からかい上手の高木さん2製作委員会