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放送2年目に突入したアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(第6期)が各方面から注目を集めています。2019年4月8日付の朝日新聞朝刊「天声人語」でも、『鬼太郎』に登場する妖怪「いそがし」が取り上げられました。まさか「天声人語」に鬼太郎が登場する日が来ようとは……と驚いたのは、私だけではないはずです。
さて、巷では突如、幼児化した「ねこ娘」が話題です(49話)。一度、呪い(謎の存在・名無しの策略)によって消滅してしまったねこ娘ですが、鬼太郎が「地獄に行って閻魔大王に言って連れ戻してきたんだ」とのこと。ただ……そんなに簡単な話なのでしょうか。
実は地獄、もとい「冥界」を行き来する話は少なくありません。有名なのが平安時代の宮廷歌人・小野篁(おののたかむら)でしょう。以前のコラムでも少し触れましたが、京都にある六堂珍皇寺(ろくどうちんのうじ)の井戸を通って、閻魔大王のもとで裁判の手助けをしていたという話もあります。
また日本最古の説話文学集『日本霊異記』にも、いくつか冥界から帰って来た人の話が記載されています。たとえば上巻第30話では、膳臣広国(かしわでのおみひろくに)という人物が死後3日経ったところで蘇り、地獄の様子などを語る話があります。
こうした話を見ていると、ねこ娘が戻ってきたことも不思議ではないのかもしれません。若返っていることにも、何かしらの理由があるのでしょう。今後、ねこ娘がどう変化していくのか楽しみです。
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