【インタビュー】『Caligula -カリギュラ-』沢城千春&武内駿輔が歌うOP曲は「レコーディングは魔法使いのおかげで乗り切れました(笑)」 | 超!アニメディア

【インタビュー】『Caligula -カリギュラ-』沢城千春&武内駿輔が歌うOP曲は「レコーディングは魔法使いのおかげで乗り切れました(笑)」

2016年に発売されたゲームを原作にした、TVアニメ『Caligula -カリギュラ-』(以下『カリギュラ』)は、ボーカロイド (以下、ボカロ)やバーチャルアイドルをモチーフにしながら、主人公たちの心の闇や葛藤を描いた …

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 2016年に発売されたゲームを原作にした、TVアニメ『Caligula -カリギュラ-』(以下『カリギュラ』)は、ボーカロイド (以下、ボカロ)やバーチャルアイドルをモチーフにしながら、主人公たちの心の闇や葛藤を描いた作品として話題。物語のキーマンである式島律役の沢城千春、真っ直ぐな思いで律たちを引っ張る佐竹笙悟役の武内駿輔に、作品の魅力やふたりが歌うOP主題歌「パラダイムボックス」のレコーディング秘話など語ってもらったインタビューが、発売中の「アニメディア」6月号に掲載中。超!アニメディアでは、誌面で紹介しきれなかったロング版のインタビューをお届けする。

みんなでいいものを作ろう
そんな思いがつまった1曲

――バーチャル世界からの脱出劇を描いた作品で、ゲーム原作ですが。

武内 「この世界は楽しいよね」みたいな作品はいっぱいあるけど、自分自身と向き合って「逃げているだけじゃダメだ」とまっすぐ訴える作品はなかなかないので、まずそのコンセプトがすごく面白いと思いましたね。

沢城 ボーカロイドがモチーフなのも、ネット時代の流れに合った作品という印象です。

武内 僕なんかは、ボカロ世代ど真ん中で、当時は異常なくらいみんながボカロに熱狂していて、ボカロ信者という言葉が生まれたほどでした。その当時の熱が、そのまま反映されている感覚ですね。

――ゲームとアニメ、演技面で何か具体的な違いはありますか?

沢城 僕の場合、ゲームはあくまでも主人公=プレーヤーさんだったので、そのときはボイスにあまりクセを付けず、誰でも感情移入できるようにニュートラルな感じを意識していました。対してアニメで演じている式島律くんは、アニメオリジナルの新キャラなんです。「落ち着いた頭脳派の雰囲気で」という指示だったので、気持ちの面ですでに違うので、あまり意識はしていないですが自然と声色も違っているのかなと思います。

武内 ゲームとアニメでは、同じキャラクターでも少しずつ違っている印象ですね。ゲームにはいなかった律くんを中心にした、人間関係ありきでキャラクター像が描かれているので、役の解釈が違うと言うか。そういう意味では、心機一転で新たに佐竹笙悟というキャラクターを作っている感覚です。


――『カリギュラ』は、音楽にも力を入れている作品ですが、その部分でいつもとは違うアフレコのやり方をやっているそうですね。

武内 本番前のテストのときなんですけど、どの曲がどこでどう流れるか、実際に曲を流しながらテストをさせていただいています。普通はやらないですけど、それだけ『カリギュラ』にとっては、音楽が大事な要素なんだなと実感しました。

沢城 それをやったことで、感情が入りやすくなりました。実際に芝居と流れる曲がうまくマッチしていて、我々の芝居だけでは生まれなかっただろうシーンの盛り上がりが生み出せているなと思います。音楽もひとりの役者として参加しているような感覚で、場の空気感も一段階上のものになっている気がしましたね。

――おふたりで歌っているOP主題歌「パラダイムボックス」は、激しくて熱い楽曲になりましたね。

武内 そうですね。ゲームのときの音楽の流れで「もっとボカロ的な打ち込みの音楽になるのかな?」と思っていたので、最初は驚きました。でもμが歌う曲は、人が歌うには難しいメロディーラインが多いんですけど、それに対してこの曲は、すごく人間的で人が歌うための曲だなという印象です。きっとそれは、あえてそうしているんだと思いますけど。

沢城 μの歌は、歌詞もいいんですけど、独特なメロディーが耳に残るんですよね。でも「パラダイムボックス」は、メロディーがシンプルでスッと耳に入ってきて、個人的には歌詞のほうがより印象に残る楽曲になっていると思いました。実際に録るときも、ロック調なので言葉を流すように歌いたくなるけど、その気持ちを抑えて、「最後まで言葉を伝える」ということに注力して歌いました。

――おふたりのハモリも聴きどころですが、レコーディングのときのエピソードは何かありますか?

沢城 最後のフレーズのところは、すごくキーが高くて、裏声で出すのも難しいのに「地声で歌ってほしい」といわれて、ノドが飛び出しそうでした(笑)。

武内 僕も最初は裏声で歌っていたんですけど、沢城さんが地声でできちゃったものだから、地声で合わせないといけないことになって、えらい大変でしたよ。

沢城 でも僕は、“魔法使い”のおかげで何とか乗り切れたので!

――魔法使い?

沢城 ボーカルディレクション(魔法使いのマスター)の方が、「僕の言う通りにすれば高いキーも出るようになるから」と。実際にその方の言うとおりにやったら「あれ? 家では出なかったキーが出るようになった!」って、驚きました。本当に魔法にかかったみたいでしたよ。

武内 僕は、魔法使いにほめていただきましたよ。「君はヘッドフォンの使い方がわかっているね」って(笑)。

――レコーディング自体は、どんな雰囲気でしたか?

沢城 みんながいいものを作りたいと思っているのが、すごく伝わってくる現場でした。語尾とかちょっとした歌い回しとかを何パターンも録って、普段のレコーディングの倍近い時間歌ったんですけど、それだけにすごく素敵な楽曲になったし、僕個人としても成長させていただけた現場でした。

武内 とても楽しくなごやかに、レコーディングできましたね。ディレクターさんと「ここはもっとこうかな?」「こういう感じはどうですか?」と、アイデアをぶつけ合うみたいな感じでしたし、音楽を作る作業が本当に楽しかったです。

――こういうロックは、お好きですか?

沢城 好きですね。メロコアバンドのHi-STANDARDさんとか、英語詞を歌う系でONE OK ROCKさんとかよく聴きます。だから曲調としては歌いやすかったし、好きなタイプの曲なので練習も楽しかったです。自分が主人公をやらせていただくアニメで、自分の好きなジャンルのキャラソンを歌わせていただけるなんて、すごく幸せです。

武内 僕は、もともとはゲーム音楽やマイケル・ジャクソンが好きで、ヴィジュアル系バンドにハマった時期もありましたけど……最初は最近聴いている洋楽のR&B風の歌い方が時々出てしまって、「もう少しロックのアプローチにしていこう」と言われ調整しました。

沢城 つい自分が好きな感じが、出てしまう気持ちはわかります。僕もほかの現場では、「かっこいいけど、ロック過ぎちゃうね」って、よく言われますから。

――「パラダイムボックス」の歌詞は、どんな印象ですか?

沢城 歌詞を読むと「どういう意味なんだろう?」と難しく感じるけど、実際に歌として聴くと、スッと言葉が入ってきますよね。だから歌と言葉の相乗効果が、うまく効いていると思います。

武内 作品の内容に沿っているけど、専門用語をあまり使わずに、わかりやすく『カリギュラ』の世界観やストーリーを表していると思います。特定の誰かではなく、μが作ったメビウスという世界にいる、みんなが思っている気持ちを歌っているみたいな感じですね。

――ダメとわかっていても、ついついやりたくなってしまうことをカリギュラ効果と言いますが、何かありますか?

武内 僕はつねにカリギュラです。

沢城 おっ!

武内 反骨精神があると言うか、人と同じことをするのが嫌で。変に怖がってやらないよりも、思い切ってやってみてよかったと思うことのほうが多いです。『カリギュラ』の芝居でも、けっこうそういう意識で取り組んでいて、すごく自由にカリギュラさせていただいています(笑)。

沢城 僕もわりとカリギュラかもしれないですね。職業柄の服装とか生活スタイルとか、みんながイメージする声優像があって、そこにハマったほうがいいのはわかっているけど、そこからつねにハズれようとしている自分がいて。髪を長くしているのも、そういう気持ちの表れだと思うし。

武内 そもそも普通が嫌でこういう世界に入ったわけだし、そこでステレオタイプなものには振り回されたくないですよね。自分の意志を殺してまで、一般的なイメージに合わせるのはナンセンスです。

――では最後に、読者にメッセージを。

沢城 OPの勢いのある感じから入ってアニメを観ていただいて、最後に深い想いを歌ったEDを味わっていただくことで『カリギュラ』の世界観が全部伝わるのかなと感じています。『カリギュラ』のよさは、シナリオや芝居もそうだけど、半分は音楽のよさにあると思いますので。同時にこの『カリギュラ』という作品が、みなさんが今進もうとしていることや悩みみたいなものと、向き合うきっかけになってくれたらうれしいです。

武内 『カリギュラ』のいいところは、ストーリーしかり、楽曲の歌詞やキャラクターたちのセリフに込められたメッセージ性だと思っています。1度だけじゃなく何度観てもおいしいと思ってもらえる作品です。おのおのの解釈が、おのおのの世界を広げるきっかけになったらいいなと思っています。ぜひ自分自身の『カリギュラ』を楽しんでください。

〈プロフィール〉
【さわしろ・ちはる】12月20日生まれ。東京都出身。オブジェクト所属。
【たけうち・しゅんすけ】9月12日生まれ。東京都出身。81プロデュース所属。

〈CD情報〉
OPテーマ
パラダイムボックス
式島律(声/沢城千春)、佐竹笙悟(声/武内駿輔)


EDテーマ
HYPNO
柏葉琴乃(声/村川梨衣)、守田鳴子(声/小澤亜李)、篠原美笛(声/高橋李依)、神楽鈴奈(声/田中美海)


発売中 発売元/ポニーキャニオン 各1,350円(税込)

「パラダイムボックス」は、水樹奈々や小倉唯などへの楽曲提供でも知られる、ロックバンド=phatmans after schoolのヨシダタクミが作詞作曲を担当。熱く激しいロックチューンで、壮大でドラマチックなコーラスやハイトーンのボーカルなど、聴きどころが満載された楽曲。また同日には、帰宅部の女性キャラクター4人(CV:村川梨衣、小澤亜李、高橋李依、田中美海)が歌う「HYPNO」もリリース。こちらはバラード調ながら疾走感のある楽曲で、セリフパートがあるのも聴きどころになっている。

<TVアニメ「Caligula -カリギュラ-」情報>
毎週日曜日夜11時30分よりTOKYO MX他で放送中

■スタッフ
原作:「Caligula-カリギュラ-」(フリュー)
原案:山中拓也
監督:和田純一
原作シナリオ:里見 直
シリーズ構成:待田堂子
キャラクター原案:おぐち
キャラクターデザイン:田辺謙司
音響監督:本山 哲
音楽:増子津可燦、高梨康治、Funta7、RegaSound、岩田賢治
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:サテライト

■キャスト
式島 律    :沢城 千春
μ      :上田 麗奈
佐竹 笙悟   :武内 駿輔
峯沢 維弦   :梅原 裕一郎
巴 鼓太郎   :細谷 佳正
柏葉 琴乃   :村川 梨衣
守田 鳴子   :小澤 亜李
篠原 美笛   :高橋 李依
神楽 鈴奈   :田中 美海
水口 茉莉絵  :渕上 舞
アリア     :下田 麻美
カギP      :蒼井 翔太
スイートP    :新田 恵海
少年ドール  :花守 ゆみり
ミレイ    :中村 繪里子
イケP     :斉藤 壮馬
シャドウナイフ:内田 雄馬
ソーン    :大坪 由佳

公式HP
http://caligula-anime.com/
 
公式Twitter
@Caligula_Anime
 
公式Instagram
Caligula_AnimeOfficial
 
© FURYU/Caligula製作委員会 
©FURYU Corporation.
《超!アニメディア編集部》
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