今回の「超!アニメディア」描きおろしトップイラストでは、アニメでは観られなかったスティーレ店内の様子をお届け。苺香にチョコスティックゲームを迫っているのは店長のディーノ……!? 苺香のこちらを見下す目つきがたまらない。その苺香を演じた和氣あず未に、作品やキャラクターに対する想いを、改めて語ってもらった。
──『ブレンド・S』は好評のうちに12月で放送終了となりましたが、今作のなかで和氣さんがとくに印象に残っているのはどんなところですか?
やっぱり、苺香ちゃんとディーノ店長の恋の展開ですね。このふたりの関係は少しずつ進展していきましたけど、本当に“少しずつ”という感じだったんです。それどころか、店長の苺香ちゃんへの思いは報われない感じさえすることもあったりして(笑)。とにかく、このふたりの関係は、演じていてキュンキュンしました。
──和氣さんは原作のマンガはお読みになったんですか?
オーディションを受けることが決まったときに、「オーディションではこの部分のセリフを読んでいただきます」ということで、原作のコピーをいただくんですけど、それを読んだら本当に面白くて。それで、すぐに本屋さんに買いに行ってしまいました。オーディションに受かる自信はそれほどなかったんですけど、受かろうが受かるまいが、とにかく読みたいと思ったんですよね。完全にいち読者として、ファンになってしまったんです。
──演じるなら、やっぱり苺香がいいと思っていたんですか?
はい。ちなみに、私は苺香ちゃんと天野美雨さんのオーディションを受けさせていただいたんです。最初は「ドSなセリフなんて言えるかな?」と思っていたんですけど、でもよく考えたら、普段はドSな発言って絶対にできないじゃないですか(笑)。そんなセリフを思い切り言うのも面白いと思って、ぜひ苺香ちゃんを演じたいと思うようになったんです。だから、苺香ちゃん役が決まったときは、本当にうれしかったですね。
──苺香を12話演じてきて、彼女への印象に変化があったりしましたか?
苺香ちゃんを演じていて、本当に多かったのが、イベントやニコ生などで「ドS発言をして」とお願いされること(笑)。でも、実際にドS的な発言をしなくちゃならないとなると、「どうしよう!? どうしよう!?」となってしまうんですよね。目の前の人に、どこまで踏み込んだことを言っていいものか? 傷つけすぎちゃったら絶対にダメだし……。相手が信頼し合っている関係の人だったら、なんでも言えるかもしれませんけど、知らない人に言うのはなかなか難しいんです。
──苺香は毎回知らない人に言っていたんですよね。
そうなんです! 演じていた最後のほうは、苺香ちゃんの大変さが身にしみてわかりました。きっと泣きたいくらい大変で、でも一生懸命な子だから頑張っている。本当に尊敬します。
──でも、最近では和氣さんもドS発言をするのに慣れたのでは?
いや~、なかなか慣れないんですよ~。「何その服、だっさ!」なんてこと、なかなか言えません(笑)。今後も研究が必要です。
──ドSの素質はなさそうですね。
私も仲のいい人にはズバズバ言えるんですよ。人をいじるのは好きなので(笑)。ただ、知らないかたにはなかなか突っ込めないんですよね。
──では、全12話の中で印象的な場面を教えてください。
一番好きなのは、やっぱり最終話である12話です。スティーレのメンバーひとりひとりの名前を呼んで、みんなに「大好きです」と言うのが苺香ちゃんらしいなって。店長は自分だけに「大好きです」と言ってほしかったかもしれませんけどね(笑)。
──和氣さんは苺香と店長はお似合いだと思いますか?
お似合い……だと思うんですけどね~。でも、店長は苺香ちゃんのすべてが好きだと言うのに積極的になりきれなくて、苺香ちゃんのほうは「好き」と言われても真に受けないという天然さがあって……。こんな感じだと、すれ違いになるのは当たり前ですよね(笑)。きっとしばらくの間は、今のままの関係がつづくんじゃないでしょうか。
──和氣さんが特に気になっていたキャラクターは誰ですか?
オーデョションも受けさせていただいた美雨さんが好きです。普段は「きれいなお姉さん」という感じなのに、ネタに走るとかなりヤバくなっちゃうのが面白くて。しかも、たねさん(種﨑敦美)の演技によって、その面白さが増幅されているんですよ。原作を読んだときから好きなキャラクターでしたが、たねさんの演技が加わって、さらに好きになりました。
──アフレコはどんな雰囲気だったんですか?
いつも、店長役の前野智昭さんと秋月役の鈴木達央さんが引っ張ってくれていました。そして女の子たちは、まるでスティーレのメンバーのような関係性で、毎回キャッキャしていたという感じでしたね。とくに、日向夏帆役の鬼頭明里ちゃんと星川麻冬役の春野杏ちゃんは、私と同い年ということもあって、本当に仲よしになったんです。このふたりとは、共演者というよりも「友だち」という関係になることができました。
──もし和氣さんがスティーレで働くとしたら、どんな属性で接客をしたいですか?
まず、どんな属性だとしても、お客さんのオムライスにケチャップで文字を書くというのはやってみたいです! 憧れなんですよね~。やってみたい属性は、「幼なじみ系キャラ」ですね。来てくれたお客さんに「おかえり~」と言うような感じ。でも……私は知らない人に馴れ馴れしくするのが苦手なので、実際にやるのは難しいかも(笑)。もし本当にやるとしたら「人見知り系キャラ」かな? あまり接客をせず、向こうから話しかけてくるまで話さないっていう(笑)。
──人見知り系キャラがオムライスに文字を書くとしたら?
やっぱり、「……」ですね(笑)。
──なるほど(笑)。さて、いよいよ2018年を迎えましたが、和氣さんにとって2017年はどんな年でしたか?
多くの初めてのことにチャレンジさせていただいた年だったと思います。特に印象深い初体験は、鬼頭明里、春野杏、和氣あず未のユニット「ブレンド・A」で歌った『ブレンド・S』のオープニングテーマ「ぼなぺてぃーと♡S」のミュージックビデオ(MV)を撮影したこと。私、自分がMVに出演するなんて、これっぽっちも考えたことがなかったんです。
──とても面白い仕上がりのMVですよね。
はい。でも……「ぼなぺてぃーと♡S」のCMでこのMVが流れているのを観て、ヘンな気持ちになってしまいました。
──それはどういうこと?
自分の姿が地上波で流れるなんて、本当に恥ずかしくて! そんな気持ちを味わったこともふくめて、2017年はいろんな初めてのことができた年でした。
──では、2018年はどんな年にしたいですか?
先日見ていただいた占い師さんに、「2018年の上半期はたくさん仕事をやっていいけど、下半期は落ち着きなさい」と言われたんです。なので、1月から6月まではメチャクチャ頑張りますけど、7月以降はゆっくりしようかなと今から思っています(笑)。あ、そういえば、『ブレンド・S』のイベントが5月にあるんです!
──5月6日にさいたま市文化センター 大ホールで開催されるスペシャルイベント「ブレンド・F(es)」のことですね。
はい。そのイベントまでは頑張って、イベントが終わったらゆっくりしようかな?
──いやいや。最近の和氣さんの活躍ぶりから察するに、きっと後半はさらに忙しくなっていくと思いますよ。
いえ! 私は占いを信じるので、ゆっくりします!(笑) もし本当にスケジュール的にゆっくりできるようだったら、イタリアに行きたいんですよね。
──外国好きな苺香みたいなことを言いますね。
そうですね(笑)。『ブレンド・S』に関わってから、私も外国人さんに興味を持つようになって、それでイタリアに行きたいなと思うようになったんです。7月以降に行けたらいいなぁ。
──もし行けたら、ご報告してくださいね。では、『ブレンド・S』を応援してくれていたみなさんへ、メッセージを!
私はこれまでわりとイケイケなキャラクターを演じることが多くて、苺香ちゃんのような天然系のかわいいキャラクターを演じるのは珍しいことだったんです。ですから苺香ちゃんには、私の新しい可能性を見つけさせてくれたという意味でも感謝したいです。そして、この作品は本当に楽しく演じることができたので……観てくださった方々に、その楽しい気持ちが伝わっていたらいいなと思っています。最後に夢は大きく……2期がありますように!
ドSな苺香と、苺香のうしろでチョコスティックゲームをしている夏帆と麻冬がキュートな描きおろしイラストは、2018年1月10日(水)発売予定の『アニメディア2月号』にも掲載される。和氣さんのバレンタインエピソードも載っているので、ぜひチェックしてほしい。
◆プロフィール
和氣あず未【わき・あずみ】 9月8日生まれ。東京都出身。東京俳優生活協同組合所属。主な出演作は『ブレンド・S』(桜ノ宮苺香役)、『おしえて!ギャル子ちゃん』(ギャル子役)、『ウマ娘 プリティーダービー』(スペシャルウィーク役)など。
<TVアニメ『ブレンド・S』情報>
Blu-ray&DVD第2巻、アニプレックスより1月24日発売。
Blu-ray完全生産限定版:7,560円、DVD完全生産限定版:6,480円(各税込)
<ブレンド・F(es)情報>
日程:2018 年 5 月 6 日(日) ※昼・夜 2 回公演 予定
[昼公演] Blu-ray&DVD 完全生産限定版 第 1 巻(12/27 発売)に優先販売申込券 封入
[夜公演] Blu-ray&DVD 完全生産限定版 第 2 巻(1/24 発売)に優先販売申込券 封入
会場:さいたま市文化センター 大ホール
出演:和氣あず未(桜ノ宮苺香役)、鬼頭明里(日向夏帆役)、春野杏(星川麻冬役) 種﨑敦美(天野美雨役)、徳井青空(神崎ひでり役)、前野智昭(ディーノ役)、鈴木達央(秋月紅葉役)
内容:トーク&ライブ ほか予定 ※より詳細な情報は後日公開予定!
公式サイト
http://blend-s.jp
公式 Twitter
@blend_s_anime
©中山幸・芳文社/ブレンド・S 製作委員会