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<アニメ・マンガ妖怪よもやま話>『Dr.STONE』でも語られる「石化」について――日本で石化したバケモノにまつわる話

2019/7/18


 
  アニメ・マンガ作品における定番ジャンルでもある「妖怪」のことを、ちょっとだけアカデミックに解説する「アニメ妖怪よもやま話」。アニメ雑誌「アニメディア」で連載していた本コーナーが「アニメ・マンガ妖怪よもやま話」としてWEBで復活。今回は『Dr.STONE』でも語られる「石化」と関係する「妖怪」「バケモノ」について、奈良県在住の妖怪文化研究家・木下昌美が語る。
 
 
「週刊少年ジャンプ」で連載中の『Dr.STONE(ドクターストーン)』のアニメ放送が、2019年7月よりスタートしました。本作の舞台は、全人類が一斉に「石化」して文明が滅んだ世界(ストーンワールド)。石化してから数千年が経過したあと、超人的な頭脳を持つ科学少年・石神千空(いしがみせんくう)が目覚めます。千空は仲間と共に世界を取り戻すため、ゼロから文明を作り出していくことを決意。さまざまな困難に直面しながらも、道を切り開いていきます。
  
 先述したように、作中では人が石になるとされています。日本には“生きものを殺す石”などといわれる「殺生石」の話があります。この石は毒を持っているとか、近づく者を殺してしまうなどといわれています。全国各地に殺生石と呼ばれるものは存在しますが、その代表格が栃木県那須町に存在する石でしょう。こちらの石は、ある妖狐が姿を変えたものであるという話があります。
  
 ある妖狐とは、平安時代の鳥羽上皇が寵愛(ちょうあい)したとされる玉藻前(たまものまえ)です。人に姿を変えて生活をしていた玉藻前ですが、あるとき正体を見破られてしまします。逃げた玉藻前は討伐され、あれやこれやの結果、殺生石になったようです。石となった玉藻前は、周りの人や生き物の命を奪います。元がバケモノであるということもあってか、殺生石には周囲に害を与える大きなパワーがあるようです。僧によって石は打ち砕かれ、破片が全国に飛散したという話もあります。
  
 玉藻前については、すさまじい怨念により石化したなどともいわれています。『Dr.STONE』において人間(と燕)が石化する原因については、まだ語られていません。今すぐ明らかになることはありませんが、作中のどこかにヒントが隠れている可能性もあります。物語を通して、自分なりに石化の理由を推理してみるのも一興ではないでしょうか。

 

解説:木下昌美
<プロフィール>
【きのした・まさみ】妖怪文化研究家。福岡県出身、奈良県在住。子どものころ『まんが日本昔ばなし』に熱中して、水木しげるのマンガ『のんのんばあとオレ』を愛読するなど、怪しく不思議な話に興味を持つ。現在、奈良県内のお化け譚を蒐集、記録を進めている。大和政経通信社より『奈良妖怪新聞』発行中。
 
●挿絵/幸餅きなこ 撮影/高旗弘之


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