声優・会沢紗弥“私の妄想が具現化したんじゃないかと思った”『Engage Kiss』で演じるキャラクター・キサラへの想いを語る | 超!アニメディア

声優・会沢紗弥“私の妄想が具現化したんじゃないかと思った”『Engage Kiss』で演じるキャラクター・キサラへの想いを語る

読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。
2022年10月号には、夏アニメ『Engage Kiss』より、キサラ役を演じる会沢紗弥が登場。

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『Engage Kiss』キサラ役・会沢紗弥(C)BCE/Project Engage
  • 『Engage Kiss』キサラ役・会沢紗弥(C)BCE/Project Engage
  • 会沢紗弥
  • 『Engage Kiss』場面写真(C)BCE/Project Engage
  • 『Engage Kiss』キャラクター写真 キサラ(C)BCE/Project Engage

読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。
2022年10月号には、夏アニメ『Engage Kiss』より、キサラ役を演じる会沢紗弥が登場。

本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。

シュウくんへの愛もヤンデレな部分も楽しく表現

――『Engage Kiss』という作品の第一印象を教えてください。
『冴えない彼女の育てかた』の丸戸史明先生と『デート・ア・ライブ』のつなこ先生がタッグを組むということで、絶対おもしろくなる作品だと思いました。オーディションの段階では、物語の概要くらいしかわからなかったのですが、私はヤンデレキャラが好きだったので、キサラがヤンデレヒロインと知って楽しくオーディションを受けました。

――オーディションの段階では、キサラにどんな印象がありましたか?
すごく個人的な話なのですが、私の好みにドンピシャだったんです。主人公のシュウくんに対しての愛が重すぎるところはもちろん、けなげだし、髪がピンク色というところもタイプで。私の妄想が具現化したんじゃないかと思ったくらいでした。オーディションでは、自分を責めるセリフや嫉妬で叫ぶシーンがあったので、キサラは真のヤンデレなんだなと思った記憶もあります。

『Engage Kiss』(C)BCE/Project Engage

――キサラが悪魔だというのは、どのタイミングで知りましたか?
台本をいただいてからです。それを知って、悪魔なのになぜ悪魔退治をしているんだろうという疑問がまず浮かんできました。それから悪魔って普通の人間とは演じ方が違うのかなと考えて、探り探りのお芝居でした。

――実際、演技でも悪魔らしさを心がけていますか?
悪魔らしさはほかの悪魔と戦うときに凛々しさとかっこよさを出すくらいですね。キサラって、普段の生活ではヤンデレなところのほうが強いんです。だから、日常のシーンでは、ちょっと嫉妬深いだけの普通の女子高生として演じました。あとは、戦いにしても日常にしてもキサラの原動力は「シュウくん大好き!」という想いなので、愛情を込めて演じることを心がけました。

――ほかに、キサラを演じる際に大切にしたことは?
第03話には妖艶な雰囲気でシュウくんを試すようなセリフがあるんですが、そこは悪さを感じさせるような声を出すようにしました。スタッフの方からは、よく「楽しそうに」って言われましたね。キサラって、日陰の女であることに幸せを感じていると思うんです。だから、一文なしになっても、モヤシしか食べるものがなくても、かわいそうな自分を楽しめる。何ごともポジティブに捉えるタイプなので、その楽しさは全力で表現していきました。それから、丸戸先生から「シュウ以外の人間は死んでほしいと思いながらキサラは生活しています」と言われたので、その気持ちも大切にしていました。

――演じていて難しかったところは?
魅力的に見えるヤンデレのお芝居をすることです。私はヤンデレが好きですが、怖いと感じる方もなかにはいるかもしれないと思ったんです。なので、けなげさや一途さを押し出して、ヤンデレだけど素敵なんだと思ってもらえるようにがんばりました。

――悪魔とのバトルシーンでは、一転して凛々しい姿を見せてくれますね。
戦いはものすごく動くし、敵の強さもいろいろなので、声の出し方もさまざまなパターンを録りました。シュウくんとキスをしたあとはすごく強くなっているので、胸を張って演じました。

――バトル中なのに、アヤノと掛け合いをしたりもしましたよね。
そうなんです。第01話からお互いにズバズバと本音をぶつけ合っていたので、演じていても楽しかったです。

――物語は第08話まで進んでいますが、キサラの印象に変化はありましたか?
序盤は登場するキャラクターが全員ダメ人間ということもあって、ドタバタしたコメディっぽいシーンが多かったんですよね。でも、後半に入ってからキサラのシュウくんへの想いの強さがはっきりとしてきて。ヤンデレという言葉では片づけられないくらいにシュウくんのことが好きだとわかって、その一途さに苦しくなりました。

――キサラに共感できる部分もありましたか?
シュウくんをダメ人間だと思っているところ(笑)。でも、私はクズな人は好きじゃないので、そこは共感できないところですね。

――キサラに憧れるところは?
シュウくんにとことん尽くせるところです。あと、お金の管理もできるし料理も作れる。じつはメインキャラクターのなかで一番しっかりしているのはキサラなんじゃないかと思うようになりました。嫁力が高いところに憧れます。

――そんなキサラがほれ込んでいるシュウへの印象は?
構いたくなる愛されキャラなんだと思います。でも、私は絶対一緒に暮らしたくないです。ほかの女のところにいっちゃうし、生活能力もないし、おいしいところを持っていくし……。ただ、決めるところは決めるし、かっこいい表情を見せてくれるので、そこはずるいと思います。

――恋のライバル的存在のアヤノにはどんな印象がありますか?
私はどうしてもキサラ視点で見てしまうので、邪魔な女って感じです(笑)。最初はしっかり者というイメージでしたが、シュウくん以上に生活能力がないのがわかって、なんとかしてあげないと、と思うようになりました。第04話のおでんの屋台でキサラとアヤノさんが2人で話すシーンでは、キサラがシュウくんの記憶を奪うことに罪悪感を抱えていることがわかって。悪魔だったキサラの心に人間の心が芽生えてきて戸惑いを感じて、それをアヤノさんに話しているところが印象に残っています。

――誰が味方で誰が敵かわからない状態になりつつありますが、そんななかでいま会沢さんが一番気になっているキャラクターは?
宅配便のベイロンシティエクスプレスのお姉さん(笑)。声が釘宮理恵さんなのですが、第02話では悪魔をトラックで倒していたし、なんだか目が離せない存在です。

――アフレコは、シュウ役の斉藤壮馬さん、アヤノ役のLynnさんと一緒のことが多かったそうですね。
はい。ただ、シュウくんとアヤノさんだけのシーンは、私は黙って座っていることしかできないので、キサラの気持ちになってしまって嫉妬心が芽生えてきちゃったんですよ。「2人だけでずるい」とか「なんで私の前でそんなシーンを演じられるんだ」とか。理不尽なのはわかっているんですが、自分が入れないのが悔しくなっちゃいました(笑)。

――ほかにアフレコで印象的だったことはありましたか?
毎回のように、斉藤さんとLynnさん、丸戸先生や音響監督の方も交えて、この世界の恋愛観はどうなっているのかを議論をしていました。アヤノさんは人気が高いけれど、現実世界で結婚するとしたらキサラだよね、みたいな感じでしたね。それからシュウくんとアヤノさんは元恋人だけれど、友情を感じるような存在になっているとも話していて。音響監督の方から、「近未来の話だから、男女の友情も成立するようになったんだろうね、会沢さん」って声をかけられたんです。当時大学生だったので、現代人の代表として意見を求められたみたいなんですが、私は、元恋人が友達になるというのはドラマのなかだけの出来事だと思っているので、思わず「成立しないと思います」って言っちゃいました(笑)。私は、元恋人が友達になるというのはドラマのなかだけの出来事だと思っています。

――物語としては、シュウの里親だったマイルズが、じつは悪魔の手引きをしていたことが明らかになりました。今後の注目ポイントを教えてください。
この先は涙なしでは見られないと思うのでハンカチをご用意ください。
シュウくんも悪魔との戦いで体はボロボロだし、記憶もなくなっていく。苦しい思いをするシュウくんを見て、周りも苦しくなっていくんですね。シュウくんが最後までシュウくん自身を保っていられるのか、記憶はどうなるのかを見守ってほしいです。キサラ的には、ずっと隠していた本当の部分が見えてきます。まだまだ波乱が続きますので、注目してもらえたらと思います。

MegamiにQuestion

Q.自分のチャームポイント
A.女性スタッフの方から「色白」「律儀かつ物怖じしないところ」と言ってもらいました
それから、いい意味であまり気を遣いすぎないところや、バッサリと切り捨てるところもいいと言ってもらえています(笑)。目の前でめちゃくちゃ褒めてもらえてうれしいです。

Q.自分のニックネーム
A.さぁちゃん、さーやん
子どものころは「紗弥ちゃん」とか「会沢さん」でニックネームが全然なかったんです。お仕事を始めてから、「さぁちゃん」も「さーやん」も付けてもらいました。

Q.自分の声の特徴
A.歯抜け声(笑)
ファンの方から言われたんですが、自分でも確かに歯が*********なさそうって思ったんですね。すごく気に入っています。

Q.自分の性格
A.律儀
借りたものは返す、締切は守る、「今度ご飯行こうね」と言われたら絶対に行かないとダメです。社交辞令はNGです。

Q.いま、ハマっているものは?
A.『あつまれ どうぶつの森』
友達からずっと「いつ始めるの?」と言われていたんですが、最近身近な別の友達が始めたと聞いて自分もスタートしました。すごく楽しくて、島作りに夢中です。

Q.使ってみたい武器はある?
A.素手で戦います!
魔法の力を込めて殴るのもいいし、ビンタで吹き飛ばすというのもやってみたいです。素手って、単純にカッコいいと思います。

Q.悪魔と契約するとしてその代償は?
A.命に関わらない……一度着た衣装とか?(笑)
命をよこせと言われたらさすがに契約をする意味がなくなっちゃうので、命はダメです。命に関わらないものでよければ、契約してあげてもいいよ、くらいの感覚ですね。

Q.本作のキャッチフレーズ
A.記憶と目的、どっちが大事ですか?
シュウくんが、だんだんどっちが大事なのかわからなくなってきている気がするんですね。記憶が全部なくなれば、目的も忘れてしまう。だから、この問いを投げかけたいです。

(C)BCE/Project Engage

[取材・文/野下奈生(アイプランニング)]
※本稿の内容は「メガミマガジン」2022年10月号でインタビュー時のものです。

■プロフィール
会沢紗弥(あいざわ・さや)/9月9日生まれ。埼玉県出身。スターダストプロモーション所属。主な出演作は、テレビアニメ『大正オトメ御伽話』立花夕月役、『ストライク・ザ・ブラッド』シリーズ 香管谷雫梨・カスティエラ役など。

■『Engage Kiss』
毎週土曜日深夜0時30分よりTOKYO MXほかにて放映中

ただひとりの妹を救いたいと、「記憶」を代償に悪魔のキサラと契約し、その力を借りて悪魔退治を行う緒方【おがた】シュウ。元恋人の夕桐【ゆうぎり】アヤノやアヤノの母・アキノの協力を得て悪魔退治を続けてきたシュウだったが、じつは悪魔を手引きし災害を起こしていたのが自身の里親・マイルズだったと知る。

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《アニメディア編集部》
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