本作は、容姿端麗で学園のマドンナだが極度のコミュ症の高校1年生・古見硝子と、そんな彼女の秘密を知ってしまった同級生の只野仁人を中心とした物語。個性豊かな登場人物やハイクオリティなアニメーションが注目を集め、2022年春には早くもTVアニメ2期の放送が決定している。
アニメ!アニメ!では、TVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』2期の放送決定を記念し、主人公・古見硝子役の古賀葵さん、只野仁人役の梶原岳人さん、長名なじみ役の村川梨衣さんによる座談会インタビューを実施。1期のとくに印象深いエピソードや、2期への展望を語ってもらった。
[取材・文・撮影:吉野庫之介]
充実感の詰まった1期を振り返って
――1期を振り返った感想と、とくにお気に入りのエピソードを教えてください。
古賀:この作品が始まったころは緊張でふるえていたのですが、そこから回を重ねていくうちに、古見さんの演じ方やほかのキャラクターとの距離感がだんだんと掴めてきて。かと思いきや、あっという間に1期の最終回を迎えていました。
1話1話がとても濃厚で、作品にじっくりと臨むことができたと思うのですが、いま振り返ると、すごく駆け抜けてきたという感じもします。
エピソードとしては、第1話の黒板のシーンや、第4話で山井さんに連れ去られた只野くんを助けるときに、古見さんが「私の友達は私が決めます。」と伝えるシーンなど、古見さんの中で友達とはどういうものなのかという意思がはっきりと出ている場面がとくに印象深いです。
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梶原:僕も1期は一気に駆け抜けてきた感覚がありますね。この作品は1話の中にさまざまな要素が詰まっていて、目まぐるしくはありつつも、お芝居の中でそのスイッチを切り替えるのが楽しいんです。
また、只野くんは自分でいろんな気持ちを想像しながら演じられるキャラクターなので、意識するポイントがたくさんあり、演じがいのある役だと思っています。
お気に入りのシーンとしては、第7話のプールに行った回で、一人でいる古見さんの隣に気づいたら只野くんが座っていて、気落ちしている古見さんに言葉をかけてあげる場面がとくに印象深いです。そういった時に押しつけがましくない言葉を選ぶのは難しいことだと思うのですが、それを嫌味っぽくなく、相手が自然と受け入れられるように言える只野くんはイケメンだなと思いました。
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村川:私もお二人と同じく1期はあっという間で、その中にギュッとした充実感もあったなと思います。
その中でも好きなエピソードは、古見さんの家に遊びに行くお話で、なじみが企んで古見さんと只野くんを二人きりにするシーンがあったのですが、なじみが期待していたような空気にならずに落胆していたのが面白くて(笑)。そんな結果として気の利くところもなじみの素敵なところだなと感じました。
あとは、中々さんの家に遊びに行ってみんなでゲームをするシーンで、ファンタジーチックな世界観の中で古見さんと只野くんがほのぼのとレクチャー会をしている一方で、中々さんとなじみがバトルアニメさながらの戦闘を繰り広げていたのが面白かったですね。
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――お互いが演じるキャラクターへの印象の変化はありましたか?
村川:古見さんは最初のころから控えめな印象があったけれど、話数が進むごとにちょっとずつ踏み込んだことを言ってくれるようになって、みんなとも打ち解けてきた感じがありますよね。
梶原:いろんな友達ができたり、只野くんが選んだ服を着てきてくれたり。僕は只野くんのことを自分のことに置き換えて考えてしまうんですけど、やっぱり只野くんが一番古見さんのことをわかっているなと思いますね。
村川:「只野くんが=俺が」みたいになっているけど(笑)、実際にそうだからね。
古賀:第1話の黒板のシーンで只野くんが古見さんにとって“自分のことを受け入れてくれる存在”になったことで、ほかのクラスメイトともだんだんと触れ合うようになり、クールで一匹狼的な印象を持たれていたところから、話数を重ねていくうちに本当の古見さんをみんなが理解してくれて。そんなほっこりとするシーンが多かったですよね。
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――只野くんの印象は変わりましたか?
村川:“ただの人”ではないなと。普通だけど、普通じゃないというか。
古賀:さりげなくほかの人のことを見ていたり、古見さんの考えていることを通訳してくれたり。普通の人ではできないことができるのだから、もっと自分に自信を持ってもいいのにって思います(笑)。きっと中学時代に痛い経験をしている只野くんだからこそ、人に優しくできるんでしょうね。
梶原:痛かったです……(笑)。
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――なじみは当初から一貫した印象のキャラクターでしたね。
村川:古見さんや只野くんと比べると、そこまで印象の変化はなかったかもしれませんね。あるとすれば、すごいナイスアシストをしてくれるキャラクターだなと。なじみがいたから二人の関係性がどんどん進んでいったという感じがしますよね。
古賀:お祭りもなじみちゃんが電話してくれたことがきっかけで行けましたからね。
村川:そうそう! そして古見さんと只野くんが二人きりになるようにしたり(笑)。
梶原:只野くんとなじみはいつも言い合いをするんですけど、あれも愛あればこそというか。そういう友達がいるって良いですよね。
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2期では古見さんと只野くんの関係に進展も?
――「コミュ症」や「あがり症」のように、ご自身の性質的な「◯◯症」はありますか?
村川:私は……「天才症」……ですかね。
――隠しきれないものがあると……。
村川:どうしてもオーラがにじみ出てしまって……(笑)。古賀ちゃんはどう?
古賀:私は……「優秀症」ですね!
――ほう、その心は?
古賀:意外と優秀なところもあったりするのかな……いや、ちょっときついですね(笑)。
村川:惜しかった!(笑)
――大喜利大会になりましたが(笑)、梶原さんはいかがですか?
梶原:僕は「ボケたがり症」ですね。まだその姿を見せられてはいないんですけど。
村川:たしかに笑いに貪欲なところがあるよね。
梶原:日々研究しているので。
村川:そのレベルで好きなんだ!(笑)
――梶原さんは他作品でも明るいユーモアのある役柄が多いですよね。
梶原:そうですね。僕のパーソナルは暗いんですけど……(笑)。
古賀・村川:あははは!
梶原:これからボケてるなと思ったら斬り捨ててください。
村川:ツッコミを入れてほしい訳じゃないんだ(笑)。
梶原:はい、ぜひ斬り捨てていただければ。
古賀:じゃあザクザクと斬っていきますね(笑)。
――あとは普段のコミュニケーションで大切にしていることがあれば教えてほしいのですが……。
村川:やはり……“万物”……ですかね。
――……。古賀さんはいかがですか?
古賀:できるだけ人の目を見て話したいんですけど、私も古見さんと同じくコミュ症なところがあるので、そのぶん相手の話をしっかりと聞いて理解したり、自分から挨拶をしようと心がけています。
村川:そうなんだね。
古賀:私、村川さんのお話を聞いていると勉強になることが多いんです。こうして会話を続けたり、返答すればいいんだと学ばせてもらっていて。いつもありがとうございます。
村川:とんでもない。これからも学んで。
――(笑)。梶原さんはいかがですか?
梶原:僕はLINEより電話派なんです。
古賀・村川:おお!
梶原:文章が苦手で。
村川:そういうことね(笑)。
梶原:電話は手っ取り早いじゃないですか。LINEは「。」なのか「!」なのか、絵文字を使うかどうかまで考えたり。だったら直接伝えたいなと。いつか電話社会になったら、LINEのアカウントを捨てたい……。
古賀・村川:あははは!
――最後に、TVアニメ2期に期待していることを教えてください。
古賀:これは願望なんですけど、どこかの話数が特別エンディングになったらいいなと。1期のオープニングもエンディングもすごく凝っていたので、2期はどんな感じになるのか今から楽しみにしています。
村川:たしかに楽しみなポイントですよね。そして古見さんと只野くんの関係性はこれからますます深まっていくんでしょうね。
梶原:一歩踏み込んだところは見たいですよね。二人でどこかに出かけたり。
古賀:二人で行けますかね?
村川:いや、行けるね!
梶原:帰り道もよく二人で一緒にいますからね。
古賀:誘うまでのやりとりも気になりますね。
村川:そこが問題だよね。出かけた先では話も弾んで楽しく過ごせそうだけど、まずどちらが誘うのかという。行けたとしても誰かしらが後ろにいるとは思うけど(笑)。
古賀:山井さんとかね(笑)。
梶原:見られているのか……(笑)。
――なじみとして期待していることはありますか?
村川:なじみが裏回しするお話があったらいいですね。トランシーバーで「山井ちゃん、そっち行ったよ!」「B班、向こうに行って!」とか指示を出しているような。
古賀:そこまでセッティングしてくれるんですね(笑)。
村川:またなじみの株が上がっちゃうなあ……(笑)。
――2期の放送が待ち遠しいですね。ありがとうございました!
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『古見さんは、コミュ症です。』
Netflixにて独占配信中
2期:2022年4月放送を目指して鋭意制作中!
【スタッフ】
原作:オダトモヒト(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
総監督:渡辺歩
監督:川越一生
シリーズ構成:赤尾でこ
キャラクターデザイン:中嶋敦子
美術監督:佐藤勝
色彩設計:林由稀
撮影監督:並木智
編集:小島俊彦
音楽:橋本由香利
音響監督:渡辺淳
音響制作:HALF H ・ P STUDIO
アニメーション制作:オー・エル・エム
制作:小学館集英社プロダクション
【キャスト】
古見硝子:古賀葵
只野仁人:梶原岳人
長名なじみ:村川梨衣
山井恋:日高里菜
中々思春:大久保瑠美
上理卑美子:藤井ゆきよ
矢田野まける:前島亜美
井中のこ子:潘めぐみ
尾根峰ねね:青木瑠璃子
尾鶏かえで:森山由梨佳
地洗井茂夫:赤羽根健治
園田大勢:佐藤悠雅
忍野裳乃:小野賢章
鬼ヶ島朱子:ブリドカットセーラ恵美
古見秀子:井上喜久子
古見将賀:星野充昭
古見笑介:榎木淳弥
只野瞳:内田真礼
ナレーション:日高のり子
【音楽】
1期オープニングテーマ:サイダーガール「シンデレラ」
1期エンディングテーマ:Kitri「ヒカレイノチ」
Netflixにて独占配信中
2期:2022年4月放送を目指して鋭意制作中!
【スタッフ】
原作:オダトモヒト(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
総監督:渡辺歩
監督:川越一生
シリーズ構成:赤尾でこ
キャラクターデザイン:中嶋敦子
美術監督:佐藤勝
色彩設計:林由稀
撮影監督:並木智
編集:小島俊彦
音楽:橋本由香利
音響監督:渡辺淳
音響制作:HALF H ・ P STUDIO
アニメーション制作:オー・エル・エム
制作:小学館集英社プロダクション
【キャスト】
古見硝子:古賀葵
只野仁人:梶原岳人
長名なじみ:村川梨衣
山井恋:日高里菜
中々思春:大久保瑠美
上理卑美子:藤井ゆきよ
矢田野まける:前島亜美
井中のこ子:潘めぐみ
尾根峰ねね:青木瑠璃子
尾鶏かえで:森山由梨佳
地洗井茂夫:赤羽根健治
園田大勢:佐藤悠雅
忍野裳乃:小野賢章
鬼ヶ島朱子:ブリドカットセーラ恵美
古見秀子:井上喜久子
古見将賀:星野充昭
古見笑介:榎木淳弥
只野瞳:内田真礼
ナレーション:日高のり子
【音楽】
1期オープニングテーマ:サイダーガール「シンデレラ」
1期エンディングテーマ:Kitri「ヒカレイノチ」
(C)オダトモヒト・小学館/私立伊旦高校