前回は、寿さんが自ら撮ったイギリスらしさあふれる『ハリー・ポッター』満載の写真のほか、9月のお誕生日をどのように過ごしたのか、さらにアーティストデビュー10周年を振り返る貴重なお話も聞くことができました。
第8回となる今回も、寿さんが撮った写真とともに先月のイギリス生活を振り返ります。イギリスでの仕事風景や、最近食べて美味しかったもの、さらに2度目のロックダウンに入ったイギリスの現状を現地から語ってくれました。
[取材・文=米田果織]
■イギリスが2度目のロックダウン、その現状は…
――10月に寿さんの周りで起こったことをお聞きしていきたいのですが、また髪を切られましたね!
寿:そうなんです! もうすぐロックダウンに入るので、昨日「今のうちに行かなきゃ!」と思って切ってきました。
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――以前と比べてかなり短くなりましたね。今回、ロックダウンが長引くと思っての対策でしょうか?
寿:いえ、まったくそんな理由ではなく、肩ぐらいまで短くしてみようかなと思って美容師さんにお願いしたら、こんなに短くなっちゃいました(笑)。
でも、今回のイギリスのロックダウンは11月5日から12月2日までの4週間と決められていて、その期間、美容院に行くのは難しい。そうなると短くなって、結果的に良かったかなと思います。
――日本でも、イギリスの2度目のロックダウンは話題となりました。今の状況や前回と変わったことなどを教えてください。
寿:外出は食料や生活必需品の買い出し、在宅勤務が難しい人の通勤などに限られ、建物の中でも外でもお友達と会うことはできなくなりました。私はスタジオで収録しなければいけないお仕事があるので、その際はスタジオに行っています。1回目のロックダウンと違うのは、学校は閉鎖されていないことです。
――ということは、今は寿さんも学校に通っているのですか?
寿:はい! ロックダウンになっても、私は学校に通い続けられています。以前はイギリスに来たばかりで友達もいなくて、さらにずっと家にいてオンライン授業を受けていたので、今回学校が閉鎖にならなくて本当に良かったです。
……それでも、感染者数を見ると深刻な数字になっているので、このルールの中で十分気を付けつつ、楽しんでいきたいと思っています。
――日本のように、緊急事態宣言前にスーパーの商品が買い占められたりすることはありますか?
寿:ありますよ! 前回もトイレットペーパーや野菜がスーパーから消えました(笑)。でも、今回は1カ月と期間が決まっているため、そこまで物が消えた感じはしなかったです。
一方で、美容院やお洋服屋さん、レストランなどはかなり混みました。
とくに理容室は長蛇の列が出来ていました。イギリスの男性は1週間に1度理髪店に行く人が多いみたいなんです。「髪を整えることは紳士のたしなみ」ということで、イギリスらしいですね(笑)。
――さすが紳士の国! では、ここからはお写真と共に1カ月を振り返っていきましょう。
■イギリスで見つけたお寿司、タピオカ、うどんに舌つづみ
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――おいしそうなうどんですね。
寿:「KOYA(こや)」というイギリスのうどん屋さんで撮った写真です。もう10年もイギリスに店を構えている人気店で、とても美味しかったです。
肉うどんを食べたのですが、イギリスで薄切りのお肉が食べられることはあまりないんです。なので、日本食屋さんに来るとこういった薄切り肉入りのメニューを頼んでしまいます。
――続いての写真は、タピオカですね。もしかして、イギリスでもタピオカが人気なんですか?
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寿:そうなんです! イギリスでは“バブルティー”と言うのですが、若者から絶大な人気を得ています。チャイナタウンにはたくさんタピオカ屋さんがあって、この日はずっと気になっていた「幸福堂」に行きました。
イギリスはタピオカの色がカラフルで、色が選べるお店が多いです。
――続いてのお写真はお肉ですね。外国のステーキは、やはり食べ応えがありそうです。
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寿:ホストファミリーの家でもサンデーロースト(※イギリスの伝統的な食事で、日曜日に食べるロースト料理)でお肉を食べたりするのですが、イギリスのお店のステーキを食べてみたいなと思って「Bill's(ビルズ)」というお店に行きました。トリュフソースをかけて食べるのですが、すっごく美味しかったです。
――こちらはお寿司の写真ですね。
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寿:お寿司をコース料理として食べられるお店に行った時の写真です。今回のイギリス生活期間中、せっかくだからヨーロッパを回ってみたいと思っていたのですが、この状況なので他の国に行くことができず……そのぶん美味しいものを食べることを楽しみにしようと思い、思い切ってイギリスで少しリッチな日本食レストランに行ってみました。
――イギリスではどうやってお店をチェックしているのですか?
寿:Instagramで情報収集しています。このお店もInstagramで見て前々から気になっていたのですが、一度お話ししてみたいと思っていた日本とイギリスのハーフの店員さんがちょうどその週でお辞めになるという投稿を見て急ぎ行くことを決めました。
――それはもしかして、新型コロナウイルス拡大の影響でしょうか? イギリスでは、コロナの影響を受けての解雇など、やはり大きな問題になっているのでしょうか。
寿:そうですね。イギリスの航空会社でもかなりの人数のスタッフが解雇されたりと、日々話題になっています。でも、その店員さんとお話した時にそんなに大きな問題として捉えていないことが印象的でした。
「この状況だからしょうがないよね。今はゆっくり休んで楽しむことにするよ」と言っていて、今だからやれることもあるという意見に感銘を受けました。
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