
とにかく元気にテンション高く演じたい
――『D4DJ』は、アニメになる前からライブなどで活動がありました。作品に最初に触れたときの印象は?
私はDJ経験があったので、まず声をかけていただけたことがうれしかったです。DJをメインにした作品はこれまであまりなかったと思うので、興味を持ってくれる方が増えたらいいなと思っていました。
――アニメになったことで、作品の印象に変化はありましたか?
ボイスドラマを録っていたころは、りんくは元気で明るく、ちょっとおバカなところもある王道の愛されキャラなのかなと思っていました。でも、アニメの台本を読んだら、それ以上にぶっ飛んだところもあって。第1話で知り合ったばかりの明石真秀ちゃんにDJを教えてほしいとお願いするんですが、引き受けてもらうために貝殻を渡そうとするんですね。遠い異国の島に住んでいたりんくにとって、貝殻はすごく大切なものだけど、日本では違う。それがわからないのは仕方がないにしても、何度も何度も繰り返して渡そうとするところが普通じゃないなと思いました(笑)。
――そんなりんくを演じる際には、どんなことを心がけていますか?
とにかく元気に、テンションを高くするようにしています。りんくは、自分のDJユニット・Happy Around!(ハピアラ)以外のメンバーと関わることも多く、その人たちにも影響を及ぼしていくキャラクターなので、巻き込む力を出すためにも、熱量を持って演じるようにしています。
――りんくは裏表がなく、ずっと明るい印象があります。
ちょっと落ち込んでも、すぐに立ち直れちゃうタイプですね。私は普段はローテンションで、りんくのようにハイになった気持ちを表に出すこともあまりなかったので、自分の気持ちを包み隠さずに演じるのはなかなか慣れませんでした。
――アニメになって新たに気づいたりんくの魅力は?
とにかく表情が豊かです。顔のパーツがめちゃくちゃ動くんですよ。あと、人間は全員大好きだという純粋さが本当にかわいいです。
――りんくに共感できるところは?
考え方がポジティブなところです。私はりんくほど表には出しませんが、かなり楽観的なほうなんです。
――逆に、全然違うところは?
初対面の人とでもすぐに距離を詰められるところですね。私は人見知りで、りんくのようにいきなり自己紹介はできないんです。様子を見たり、邪魔に思われてないかなって考えたりしてしまうので……。
――りんくは目上の人にも距離を詰めていくタイプですよね。
そうなんです。でも、目上の人に対する礼儀は守っています!
――演技に関して、スタッフの方からどんなディレクションがありますか?
「とにかく元気に!」とよくディレクションをいただいています。ただ、素の自分のままだとりんくのテンションになりきれないので、まず体から元気になろうと思い、アフレコのある日は駅までダッシュをするようにしています。体が温まると、普段よりも元気さを出せるようになるんです。
――ハピアラのユニットメンバーへの印象は?
(明石)真秀ちゃんは、ハピアラ唯一の常識人。いつもカオスなメンバーをまとめてくれてありがとう、という気持ちでいます。(大鳴門)むにちゃんは、すごく自信家なんですね。でも、彼女がそういう態度でいてくれるから、メンバーも自信を持っていける。すごく助けになっている人です。(渡月)麗ちゃんは……りんくの次に“ヤバイ”人(笑)。お嬢様育ちであるがゆえの一般常識のズレみたいなものがあって、それがとてもおもしろいスパイスになっています。
――メンバー的にはりんくが一番“ヤバイ”キャラクターなんですか?
りんくの育った環境を知れば、突飛な行動を取る理由はわかると思うんですが、知らないで彼女を見てしまうとおかしな行動ばかり取るところが目に付くと思います。なので “ヤバイ”と思われても仕方ないのかな(笑)。
――かなり個性的なメンバーが集まっているハピアラですが、音楽面での好きなところは?
とにかくみんなで盛り上がっちゃおうというところです。実際にステージに上がっている私たちも楽しいですが、知らない方でもすぐに盛り上がれる曲調が多いと思うんです。それがハピアラらしくて、とても好きなところです。
――ハピアラのメンバー以外で、西尾さんが気になるキャラクターは?
Peaky P-key(ピキピキ)の清水絵空ちゃんは、私の好みのタイプです! ぶりっこキャラクターなんですが、頭がよくて策略家でもある。そこをアニメでももっと見たいです。それから、同じピキピキの犬寄しのぶちゃんの、DJでの苦労話は聞いてみたくなります。
――アフレコ現場の雰囲気はどうですか?
新型コロナウイルスの関係で、なかなか全員そろってアフレコはできないんですが、それでもハピアラのメンバーはいつも4人で集まらせていただいています。4人とも声優として新人なので、一緒に頑張ろうという気持ちもすごく強くなっています。
――ハピアラはOP「ぐるぐるDJ TURN!!」も担当していますね。
一度OKが出たあと、水島精二監督が「もっとわちゃわちゃ感が全開のほうがいいよね」とおっしゃって録り直しをしたので、より元気いっぱいな雰囲気が出ていると思います。あと、途中でビックリポイントもたくさんありますし、フルバージョンではハピアラの4人がとある遊びをし始めたりするので、そこもぜひ聞いてほしいです。
――アニメの見どころを教えてください。
第1話の真秀ちゃんがりんくにDJを教えているところは、すごく丁寧に細かく描かれているんです。説明に合わせて音も変わるし、機材を操作しているところも忠実に作られているので、注目してください。ハピアラは真秀ちゃんとりんくの2人だけでスタートして、4人そろうまでに2人や3人でのハピアラのライブシーンもあって、それはすごくレアだと思います。それから、野生の勘でDJプレイをしていくりんくの感性の鋭さにも驚いていただけたらと思います。

MegamiにQuestion
Q.チャームポイント
A.手首が細い
自分でつかむと、親指が中指の第一関節を越えるくらいなんです。ここまで細い方はなかなか見かけないので、チャームポイントと言ってもいいかな……。
Q.ニックネーム
A.おゆちゃん
「にしおゆうか」の真ん中2文字ですね。事務所に入ってすぐくらいに、Twitterのアカウントを作ったんですが、公開前だったのでフルネームを入れるわけにはいかなくて、アカウント名を「お湯」にしていたんです。それをのちのち明かしたら、応援してくださる方からも「おゆちゃんでいいんじゃない?」と言われるようになりました。
Q.自分の声の特徴
A.張ると通る声
普段話しているときは結構低めですが、張るとすごく通るねと言われます。
Q.自分の性格
A.ゆるっと元気に好奇心旺盛
めちゃくちゃ元気というわけではないから「ゆるっと元気」。あと、気になったらすぐ試したりするくらい好奇心旺盛なので、それを盛り込みました。最近は、「ふるさと納税」についてよく考えています。食べ物もいいけど、普段は買わないものにしようかなと、ガラスペンを頼みました。
Q.いま、ハマっている趣味は?
A.ライブ鑑賞、ゲームセンター通い
最近は情勢もあって行けていませんが、時間があってチケットが取れたら、よくアニソンシンガーさんや邦楽ロックのバンドさんのライブに行っていました。ゲームセンターは、学生時代は週7で行くくらい好きなんです。ちょっと時間が空いたときは行っていましたし、クレーンゲームや音楽ゲームが得意です。
Q.りんくのように何か口グセはある?
A.「なんか」
無意識に言うこともありますし、言葉が出てこないときに場をつなぐために言っていることもあります。
Q.時間を忘れるほど夢中になることは?
A.DJでセットリストを組むとき。
全体のテンションをどうするか、つなぐときにカットインにするのかミックスにするのか。共通点がある曲をどうつなぐかとか……。自分で納得できるようにするのは難しくて妥協しなきゃいけないんですが、妥協したくなくて考えすぎて時間を忘れることはよくあります。
Q.本作のキャッチフレーズ
A.ハッピーDJ青春アニメ
DJとしてのライブ活動はもちろん、学生生活もちゃんと描かれていて、すごく青春している作品だと思います。ほかのユニットを意識したり、切磋琢磨し合ったりするところも青春だなと思います。
プロフィール
西尾夕香【にしお・ゆうか】3月31日生まれ。神奈川県出身。響所属。主な出演作は、『りばあす』東山有役、『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』広町七深役など。
作品Information
10月30日から毎週金曜23時よりTOKYO MXほかにて放映開始
【ストーリー】
遠い異国の島から日本に帰国した愛本りんくは、転入した陽葉学園でDJライブを目にして感動。自分もDJをやりたいと、同級生の明石真秀・大鳴門むに・渡月麗を巻き込んでDJユニットを結成。活動を開始する。
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