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「もっこり~」でおなじみ、『シティーハンター』の冴羽リョウが『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』としてスクリーンに帰ってきます。実写というだけでも驚きですが、そのうえフランス映画。私を含め、ビックリした人も多いことでしょう。一体全体どうなることやらと予告PVを見てみると、シティーハンター愛が十二分に伝わって来る仕上がりでした。キャラクターの特徴がよく表れていて、世界観もマッチしています。これならば原作ファンにも受け入れられるのではと思っていますが、いかがでしょうか。
なかでも海坊主・ファルコンこと伊集院隼人がイメージにピッタリです。実写で日本人があの体つきを再現しようとすれば、よほど鍛錬を積まなければ難しいでしょう。今回の実写映画で演じているのはフランス人のボディビルダーのようで、なるほど納得です。
さて「海坊主」という名は、リョウが「本名が似合わないから」という理由でつけたあだ名。リョウは何を思って、海坊主と名づけたのでしょうか。
日本では各地の海で、妖怪・海坊主が登場する話があります。この海坊主は人に対して何もしない場合もありますが、船を沈めたり、人にとり憑いたり、災いの前兆を意味することもあります。一方で、それを目にしたものは長寿になるといった話もあり、さまざまなタイプの海坊主がいることがうかがえます。
たとえば、北尾政美による、江戸時代の画による黄表紙『夭怪着到牒(ばけものちゃくとうちょう)』にも登場するなど、古くからその存在は認知されていたようです。本書では海に出て、人をとる恐ろしいモノとして描かれています。
海坊主とひと口に言っても、タイプはそれぞれ異なります。『シティーハンター』の海坊主といえば、お茶目な一面もある、頼りになる人というイメージです。フランス版ではどのように表されてされているのでしょうか。公開されたら、いの一番に映画館に足を運び確認する予定です。余談ではありますが、フランス語で「もっこり」をどう表現するかのが、海坊主の表現と同様に気になります……。
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