放送開始からまもなく1年半を迎える“プリティーシリーズ”の最新作『キラッとプリ☆チャン』。その1年目の楽曲を詰め込んだアルバム『キラッとプリ☆チャン♪ミュージックコレクション』が、9月11日に発売される。今回はそれを記念して、“メルティックスター”の3人・芹澤優(赤城あんな役)、若井友希(緑川さら役)、森嶋優花(紫藤める役)に、お気に入りの楽曲からこれまでの活動の思い出まで、楽しく語ってもらった。
――まず、『キラッとプリ☆チャン ミュージックコレクション♪』の収録曲のなかから、お気に入りをお教えください。
3人が語る! メルティックスターと、楽曲の魅力とは?
芹澤 せっかくだから、メルティックスター以外にしようよ。
若井 うん。じゃあ……やっぱり「SUPER CUTIE SUPER GIRL」が大好き(笑)。とにかくサビがキャッチーなうえに予測できない展開が次々と来るから、ジェットコースターに乗ってるような気分になるんですよ。それに振付も“ザ・アイドル”な、小さな子どもも覚えやすいフリで、めっちゃかわいくて好きです。いろいろ新曲も増えましたけど、これはちょっと揺るがないですね。
森嶋 私は……メルティックスター曲になっちゃうかもしれないんですけど、「Play Sound☆」です。初めてめるとしてライブに出たオータムライブは、「Play Sound☆」があって何曲か挟んでから「COMETIC SILHOUETTE」だったんですけど、最初私、ステージ裏ですっごく緊張してたんです。でもおふたりの「Play Sound☆」を観て、「このふたりと一緒にステージに立てるなら、負けることってないだろうな」みたいな謎の自信が湧いてきて……私を勇気づけてくれた曲なんです。
芹澤&若井 うれしい……!
芹澤 初めて聞いたよね?
若井 うん、初めて。
森嶋 あはは(笑)。打ち明けたことなかったんです。
芹澤 私、どうかなぁ……? アンジュさん(三森すずこ)の「フォーチュン・カラット」もいいけど……「スキスキセンサー」。いや、いい曲なんですよ! えも(久保田未夢)の性格と曲自体のノリやすさもあいまって、『プリ☆チャン』をあんまり知らない人でもまず乗れる曲だと思うんです。それに、お客さんがめっちゃ楽しそうに思いっきり声を出してる感じもいいなと思ったので、この曲はライブ込みで好きですね。
――その他、『ミュージックコレクション』にはミラクルスターの6人による「キラッとスタート」も収録されています。この曲をキャラクターとして歌う際、心がけたことはありますか?
森嶋 あります! 隙あらば英単語を、元々のメロディに乗せるんじゃなくてセリフみたいに発していくようにして、たくさん遊ばせていただいたんですよ。自分の中にある英語力を総動員して、天真爛漫さとかめるめるらしさをその部分でアピールできるようにしました。
若井 「キラッとスタート」って、やっぱりこれから『プリ☆チャン』がどれだけ続いていっても、一番に来る代表曲だと思うんですよ。それをキャラクターとして歌えたことは、すごくうれしかったです。そのなかで、さらは唯一声が低いので「土台を作ろう」みたいな気持ちはありました。
芹澤 私は逆に、6人で初めて歌う曲だったので「自分はどこのポジションのラインに行けばいいんだろう?」ってちょっと考えましたね。結局、自分の中では「いろいろ考えず、あんなの気持ちで行けばいいや」みたいな感じにはなったんですけど(笑)。
――ソロパートだと特に目立ちますけど、本当にあんならしく、麗しく歌われていますよね。
芹澤 そう! 結局あんなはキラッツよりも経験を積んでいる子だから、声のトーンとかよりも、余裕のある感じが乗ればいいかなと思って歌ったんですよ。
――では今度は、メルティックスターの楽曲の聴きどころや見どころをお教えいただけますか?
芹澤 メルティックスターの曲はどの曲もいいんですけど、私としてはやっぱりあんなちゃんのセンター曲なので、特に「寝ても覚めても DREAMIN’ GIRL」を聴いていただきたいです。『プリ☆チャン』が始まってからはミュージカル調の曲がなかったんですけど、この曲は宝塚っぽい雰囲気があって、それがすごくうれしいんです。それに、6年間“プリティーシリーズ”に関わらせていただいているなかで、初めてセンターで歌えた曲というのもあって、思い入れも深いんですよね。
森嶋 メルティックスターの楽曲って、どれも3人だからこそ歌えた曲ばかりですよね。歌詞も毎回すごくこの3人にふさわしいものになってますし、3人それぞれの個性がぶつかりあっていいハーモニーになってるな、ともすごく思います。
若井 しかも全部の曲が全然違うジャンルなのに、ちゃんとメルティックスターの曲として強みがあるというのが、すごく素敵だし面白いところですよね。あと、それぞれにセンター曲っぽいものがあるのがメルティックスターだけっていうのも、いいなって思います。
芹澤 そうだよね。「COMETIC SILHOUETTE」は、めるがセンターだし。
若井 そうなったことで「Play Sound☆は、さらっぽいかな?」みたいな感じに今なってて。
芹澤 そういうことができるユニットって、今まで『プリパラ』にもいませんでしたからね。それと、ストーリーと楽曲がめちゃくちゃリンクしてるのもメルティックスターならではの魅力じゃないですか? 「COMETIC SILHOUETTE」は、めるが帰ってきたときの曲だからめるがセンターだし、「寝ても覚めても DREAMIN’ GIRL」はお母さんとの一件があって、あんながより一層「お母さんのためにも頑張ろう!」みたいに思って歌った曲だったり、ちゃんとストーリーと楽曲の間に意味があるんですよ。
森嶋 あと私、本当に個人的なイメージなんですけど、メルティックスターには“強い女の子”っていう印象があって。かわいいだけじゃなくてカッコよさとか力強さも感じられるのがメルティックスターのいいところだと思うし、そういう女の子たちって女の子からの憧れでもありますよね。
若井 それに、さらもしょっちゅう言ってるんですけど、全然違う3人が合わさったときの“黄金バランス”も強みですよね。ちょっと強気なかわいい子と、天然だけどすごく明るい天才の子と、優しくてクールな子。そのバランスって、やっぱりすごくいいなと思います。
――では続いて、これまで放送されたなかで、みなさんが好きなエピソードをお願いします。
若井 みんな一緒な気がしない?
芹澤 ね。再結成の回になりそう。あれはちょっと超えられないから、その他から選ばない?
若井 じゃあ私、第33話「さらちゃんがモフモフしてみた!」。さらの秘密が明かされた回なんですけど、やっぱり“プリティーシリーズ”の伝統としてどこかへんてこな部分を作りたいっていうのはあったので、モフモフモードのときは徹底的に変な声を出しまくったんです。だから、「クールなところが好きだと思ってくれていたファンの方は、どう思うんだろう?」っていうところがちょっと怖かったんですけど、大丈夫だったみたいで。私の中では、あの回からさらのキャラが確立された気がしています。
森嶋 私は第63話の「めるちゃんと!仲良し合宿してみたんだもん!」ですかね。この回はめるめるのソロの新曲もあったんですけど、それとは別に、3人の絆みたいなものを感じられるシーンがあって印象に残ってるんです。
――それはどんなシーンですか?
森嶋 すずちゃん(徳井青空)とまりあちゃん(茜屋日海夏)との合宿に、めるめるが「行ってくるよ!」って後ろ向きで走っていくのを見ながら、ふたりがすごく温かく「いってらっしゃい」って送り出してくれたんです。それが「お父さんとお母さんなのかな?」っていうぐらいに家族感があって! それで、「このふたりと一緒だから、めるめるは自由にのびのびといられるんだな」って確信しました。
芹澤 私はやっぱり、第36話の「100点目指してみましたわ!」ですかね。あれはあんなの家族話で、「寝ても覚めても――」が初披露の回だったし。私もとにかく家族が好きなので、エピソードとしてすごく好きなお話でした。
若井 あ、私、第73話の「さらちゃん悩む…スランプを乗り越えろ!だもん」にすればよかったかも。さらのソロ曲(「My Secret heArtbeats」)の回。自分で作った曲がCG化して流れるという感動を味わえたのが、マジ最高でした。でもやっぱり比べられないから……両方で!(笑)
――ちなみに、みなさんがメルティックスター3人のように動画配信者になったとしたら、どんなものを配信してみたいですか?
先輩・後輩……3人はお互いを、どう思っているのか?
若井 生配信だったら、歌詞送ってもらって即興で歌い出す……みたいな。せっかくピアノが弾けるんだから、ピアノは使ってみたいです。それに「なんかの曲を、なんとかっぽく歌ってみた」みたいな動画もよく見るので、そういうのもやってみたいですね。
芹澤 私は……魚とバター。
――魚とバター?
芹澤 魚は本当にハマってて、捌いてる動画を毎日観てるんですよ。だから自分も捌いてる動画を作りたいです。あと“バター丸々1本シリーズ”がめっちゃ好きなんですよ! 「炊飯器にバター丸々1本入れて作ったらどんなバターライスができるか?」みたいなシリーズなんですけど、マジで楽しいし普通においしそうなんです! だから自分でもやって、食べたいです(笑)。
森嶋 私、めっちゃ普通なんですけど……ゲーム配信やりたい(笑)。
芹澤 好きなの?
森嶋 そうなんです。今だったら、流行ってる『Identity Ⅴ』っていうゲームがあるんですけど、それで実況配信をやりたいですね。
若井 すごい。あれ、怖くてできない……。
森嶋 私も最初、夜とか結構怖くなっちゃったりしたんですけど、慣れたら大丈夫になりました。
――さて、CD発売後にはオータムライブがございます。そこで、昨年開催されたライブのなかで、印象深かった出来事をお教えいただきたいのですが。
若井 謎の“プリパラポリス”との芝居での絡みパートですかね? ドロシー(役・澁谷梓希)は絶対台本と同じことしないし(笑)、ポリスが「とりあえず散らかすから回収してくれー!」みたいな感じだったよね。森嶋ちゃん、絶対緊張したでしょ?
森嶋 あれは本当にもう、どうすればいいのかわからなくて。
若井 同じ立場だったら、自分絶対パニクってたと思う(笑)。森嶋ちゃんは?
森嶋 私、めるめるが帰ってきたあとオータムライブの東京公演に出たとき、みんなが「おかえりー!」って紫のサイリウムを振ってくれたのがすごい印象に残ってて。「こんなに受け入れてもらえるなんて!」って、うれしかったです。ずっとふたりですごくいい感じにいってたメルティックスターの中に突然帰ってくる形だったので、お客さんの反応を直接見るのもドキドキしたんですけど、すごい温かかったんですよね。
芹澤 私はRun Girls, Run!ちゃんが「プリマ☆ドンナ?メモリアル!」を歌ってくれたこと! 私、あの曲の歌詞読むと自然と目からお水がたらたらするから……あれを披露してくれたのがめっちゃうれしくて。袖に観に行って、ずっと「あー!」って思ってましたもん。
森嶋 うれしい……ありがとうございます!
――“プリティーシリーズ”を通して思い入れが深い人は、2倍3倍にグッとくる曲ですからね。
芹澤 うん! しかもそれを生で聴けるなんて……ちょっと感無量でしたね。私、ホントごめんなさいなんですけど、そのときまであの曲ちゃんと聴けてなくて。でもちゃんとライブで観て、「あ、めっちゃいいな」ってなりました。
――ちなみに、メルティックスターって先輩ふたりと後輩ひとりの組み合わせですけど、先輩について森嶋さんはどう思われていますか?
森嶋 ふたりともすごく優しくて……ちょっと話がそれちゃうんですけど、はやまる(林鼓子/桃山みらい役)と移動の新幹線の中で、「久保田さんと芹澤さんと若井さんが好きすぎる」って話したりしたんですよ。「でも、“好き”とか『優しくしてくださっていつもありがとうございます』って気持ちを伝えるタイミングがわからないよね」っていう話をするぐらい、本当に大好きなんです。
――それを伝えたのは、今が初めて?
森嶋 はい。普通は後輩から、もっと早く言うべきなんですけど……。
芹澤 いや、これはエイベックスが悪い!(笑) だってキラッツって、3人の稼働がめっちゃ多いんですよ。
――アフレコ以外は、一緒になるのはライブのときぐらい?
若井 そう!
芹澤 アフレコ中ってみんな集中してるし、私もしちゃうタイプだから、あんま「いえーい!」って行けないんです。でもイベントとかがあればいっぱい空き時間に話せるしね?
若井 キラッツの交流が深くなってるなか、やっぱりもっと交流を……もりしーと交流しなきゃいけない。
森嶋 わ、“もりしー”いただきました! うれしい!
芹澤 今日からもりしーでいくから(笑)。
森嶋 やったぁ! かわいい! うれしい……でも本当に、もっとたくさんお話したいです。
若井 ライブも、うちら着替えでバタバタだからね。
芹澤 ライブこそしゃべれないよね(笑)。だから今日、ちょっとドキドキしちゃった。
若井 ね、うれしいよね。
森嶋 私もちょっとドキドキしながら、ノリノリで紫の服選んできました。
芹澤 ふふ、かわいい(笑)。
若井 それにもりしー、いい子! でも、歳近いからあんまり先輩と思わないでほしいな。
森嶋 はい! でも私も「後輩だからできない」って全部先輩任せにしないで、自分が出せるものはすべてメルティックスターでのパフォーマンスとかにぶつけたいです。
若井 え、でも私、ライブのあとに「メルティックスターってどう見られてるのかな?」って気になっていろいろ見てみたら、「森嶋ちゃんは、後輩なのに『負けないぞ!』みたいな姿勢がすごくよかった」みたい声めっちゃあったよ!
芹澤 それに、才能も感じるし。めるみたいに、変なポジションのキャラって難しいと思うんですよ。自然と普通になっちゃうから。でも、オンエア観ると“変”だもんね。
若井 うん! 突拍子もない感じがして、私には出せないなって思う。
森嶋 すごい、うれしいです……!
――じゃあ、チームワークは今後さらに深めて。
若井 もちろんだよね?
森嶋 はい。もっともっと、メルティックスターでイベントとかやりたいです!
(プロフィール)
【せりざわ・ゆう】12月3日生まれ、東京都出身。i☆Risメンバーとして活動。主な出演作は「上野さんは不器用」ほか。
【わかい・ゆうき】10月30日生まれ。岐阜県出身。i☆Risメンバーとして活動。主な出演作は「八十亀ちゃんかんさつにっき」ほか。
【もりしま・ゆうか】3月16日生まれ。京都府出身。Run Girls, Run!メンバーとして活動。主な出演作は「ガーリー・エアフォース」ほか。
取材・文/須永兼次
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(リリース情報)
キラッとプリ☆チャン♪ミュージックコレクション
2019年9月11日発売
キラッとプリ☆チャン♪ミュージックコレクション DX
価格:¥4,320 (税込)
価格:¥4,000(税抜)
EYCA-12635
キラッとプリ☆チャン♪ミュージックコレクション
価格:¥3,240 (税込)
価格:¥3,000(税抜)
EYCA-12637~8
〈TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』情報〉
テレビ東京6局ネットにて毎週(日)朝10時~放送
BSジャパンにて毎週(火)午後5時29分~放送
■スタッフ
原作:タカラトミーアーツ/シンソフィア
監督:博史池畠
助監督:川瀬まさお
チーフディレクター:Park Chi Man
シリーズ構成:兵頭一歩
キャラクター原案:梨本裕美・内藤晶子(シンソフィア)
キャラクターデザイン:満田一
CGディレクター:乙部善弘
音楽:加藤達也
音響監督:長崎行男
アニメ―ション共同制作:タツノコプロ DONGWOO A&E
■キャスト
桃山みらい:林 鼓子
萌黄えも:久保田未夢
青葉りんか:厚木那奈美
赤城あんな:芹澤 優
緑川さら:若井友希
TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』公式サイト
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/prichan/
(C) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PCH2製作委員会