豊永利行がセルフレーベルより2枚目のアルバム『光へ』をリリース「34歳の男の集大成というアルバムになりました」【インタビュー】 | 超!アニメディア

豊永利行がセルフレーベルより2枚目のアルバム『光へ』をリリース「34歳の男の集大成というアルバムになりました」【インタビュー】

4月17日に前作から約1年ぶりとなるアルバム『光へ』をリリースした豊永利行。その製作秘話を聞いたインタビューが、現在発売中の『アニメディア5月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では、本誌記事内ではお届けしきれな …

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 4月17日に前作から約1年ぶりとなるアルバム『光へ』をリリースした豊永利行。その製作秘話を聞いたインタビューが、現在発売中の『アニメディア5月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では、本誌記事内ではお届けしきれなかった部分も含めたインタビュー全文をご紹介する。


今の自分を詰め込んだ最高のニューアルバム

――今回のアルバムのコンセプトについて教えてください。

 今までは、人にエールやメッセージを伝える歌が多くなっていたこともあって、今回は、まず「僕はこう生きています」「こう思っています」といった、自分に問いかけるような、自分を見つめ直すイメージで作りたいなと思いました。

――どうしてそういったコンセプトにしようと思ったのでしょうか?

 30代半ばになって、仕事もプライベートも含めていろいろ変わっていくことが増えていて。これまでの僕は、その変化に流された先でどうツメあとを残すかを考えていたのですが、もう十分流されてきたし、そろそろ立ち止まって流されないままに自分を見つめ直してみようと思うようになりまして。あえて外に向けて投げかけるのではなく、自分自身に問いかけるのがいいんじゃないかと思ったんです。もちろんこれは過程の話なので、結果的に聴いてくださる方が自分へのエールだと感じてくださるのであれば、それはとてもありがたいことですし、活力になってくれたらうれしいという思いもあります。

――アルバムタイトルとリード曲は同じタイトル「光へ」です。「光へ」は豊永さん自身が作詞・作曲を手がけていますね。アルバムタイトルと曲と、どちらが先にできあがったのですか?

 曲が先です。タイトルに関しては、スタッフも含めていろいろ考えていたのですが、最終的には“シンプルイズベスト”というところに落ち着きました。

――「光へ」は途中で曲調が変化する、ミュージカル調の曲ですね。

 もともと僕はビッグバンドやミュージカルが好きなんです。かつてインディーズでリリースしたアルバム『MUSIC OF THE ENTERTAINMENT』にもミュージカル調の曲が入っているので、今の自分でミュージカル調のものを作ったら、どんなものになるのかという挑戦の思いもあって作りました。ただ、スタッフや先行配信で聴いてくださった方は「いつもの豊永節」と感じたらしく(笑)、外から見るとこれが僕らしい曲なんだなと、改めて感じた次第です。

――8曲のうち、豊永さんは4曲の作詞・作曲を担当していますが、全体の曲のバランスなどは考えましたか?

 「僕はこういう色です」と決まった形を見せるというよりは、「僕はこんな色も持っています」と提示したいので、バラバラでいいと思って作りました。まずリード曲を作って、自分が作る以外の曲はコンペで選ばせていただいたのですが、僕は自分が絶対に書かない曲を選ぶんです。そうすると結果的に、バラエティー豊かな曲がそろうんですね。

――制作で印象に残っていることは?

 「未来との約束」は、歌詞を書くのにめちゃくちゃ時間がかかりました。今回は作詞家としても挑戦をしたくて、フィクションを書いてみようと思って。ところが、いざとなったら、まったく言葉が浮かばなかったんです。曲のフレーズは浮かぶのに、言葉が出てこないんですよ。もっと語彙を豊富にしないと、と思いましたね。


――そんななかで、「マジカル☆だでぃ?(仮)」はインパクトがものすごく強い曲でした。

 インパクトが強すぎて、どこに入れても浮くので大変でした(笑)。僕は必ず1曲はネタ曲を作ろうと思っていて、今回はこれがまさにその枠ですね。僕は役者として、芝居で人を笑わせるのが一番難しいと思っているんですね。だから、曲を聴いて笑わせるってすごいことだろうとも思っていて。それにつねに挑戦したいと思っているんです。

――そんな「マジカル☆だでぃ?(仮)」はどういうテーマで作ったのですか?

 女性のアイドルソングが歌いたいというのがきっかけでした。それが、いつのまにか日曜日の朝に放送している魔法少女作品のOPみたいな曲にしたいなとなり、結果魔法少女ソングになった感じですね。でも、実際に歌ってみたら、ものすごく大変だったんですよ。女性アイドルの方々って、イベントでのやりとりやパフォーマンスなどを含めて、ファンの方を魅了していると思っていたんです。軽視しているわけではないのですが、歌唱はその一部分だと思っていて。でも、歌ってみると、こういう歌を全力でダンスをしながら歌うのは難易度が高くて。僕が勝手にアイドルの方を尊敬する曲になりました(笑)。

――先ほど「光へ」はご自身としては挑戦曲だとおっしゃっていました。では逆に自分らしい曲は?

 「穴」ですかね。もともと槇原敬之さんの曲が好きで、なかでもラブバラードや失恋ソングが好みなんです。それから、ほかの曲だと出来上がっても「これで大丈夫かな?」と感じることが多いけれど、バラードに関しては「いい曲が書けた」とも思えるし、客観的に好きなフレーズも答えられるので、自分らしいのかなと思います。

――レコーディングのときは、自分で作った曲は歌いやすいですか?

 それが、作っていただいている曲のほうが圧倒的に歌いやすいんですよ。毎度毎度、自分で書いた曲をレコーディングするときには「誰だこれ作ったヤツ!」って文句を言って、次は歌いやすい曲を作るぞと思うのですが、全然できません(笑)。興が乗ってきて、このフレーズならこう来るでしょうとか、鼻歌なら歌いやすいから大丈夫とか思っちゃうんですよね。それがマイクの前に立つと、しみじみ難しくて。自作って本当に難しいなと感じます。

――このアルバムはどんな1枚になりましたか?

 僕は、毎回作ったものが最高のものだと感じるのですが、今回のアルバムでもそれを更新して最高の1枚ができたと思います。今、自分が持ちうるものがすべて詰まった、34歳の男の集大成というアルバムになりました。

――これまで豊永さんのソロ曲を聴いたことがない方に、まず1曲進めるとしたら?

 「マジカル☆だでぃ?(仮)」……というのは冗談で(笑)。やっぱりリード曲の「光へ」かな。「これが僕です」というエンタメ性の高いものになっていますし、ミュージカル舞台役者としての経緯を経た上で、俳優業や声優業をやらせてもらっているからこその楽曲になっていますから、まずはこちらを聴いていただけるといいかなと思います。

――「マジカル☆だでぃ?(仮)」も声優としての豊永さんの七変化が聴けるいい曲だと思います。

 そう言っていただけるとうれしいです。僕に愉快でひょうきんなおじさんというイメージをお持ちの方もいると思いますし、僕もいろんな面白いをお届けしたいなと思っていますから。大笑いするという意味での面白さはもちろん、興味深いとか新しい発見という意味でも面白いって使うじゃないですか。新しい僕の一面を知っていただき、「こいつ、面白いな」と思っていただけたら、最高に幸せです。

――ジャケットは、アルファベットで名前が大きく出ているのが印象的です。

 声優業をやらせていただいていることもあり、まず顔じゃなくて名前を知ってほしいと思って、あえて名前を大々的に出しました。写真に関しては、僕が皆さんと対面するのではなく、未来や希望を光に見いだして、それに向かって一緒に歩いて行く、というイメージを出したくて、あえて僕が背を向けているんです。みんなと同じ方向を向いているということを示したかったんですね。初回限定盤は、ステージ上での光の当たり方、影の付き方にもこだわりました。

――では、最後に読者へメッセージをお願いします。

 いつも応援していただいている皆さん、ありがとうございます。今回のインタビューで、個人名義の活動をしていると知ってくださった方もありがとうございます。キャラクターソングもたくさん歌わせていただいていますが、個人名義の歌唱では、キャラクターソングとの差別化もしておりまして、どちらも色の違いを楽しんでいただけると思います。今回のアルバムもこんな一面もあったのかと感じていただける1枚になりましたので、いっぱい聞いていただきたいですし、いっぱい買ってほしいですし(笑)、お友達や周りの僕のこと知らない人たちにもぜひお勧めしていただきたいです。トラック順もこだわって作っておりますので、一度まずトラック順のまま聞いていただいて、それから皆さんのお気に入りのプレイリストを作っていただくなどして、末永く楽しんでいただけたらうれしいです。5月にかけてライブツアーもやります。「光へ」の演出は、特にずっと悩んでいますので、ぜひ会場にお越しいただき、どうなったのかを目撃していただけたらと思います。

<プロフィール>
【とよなが・としゆき】4月28日生まれ。東京都出身。スーパーエキセントリックシアター所属。インディーズ活動などを経て、2017年10月にセルフレーベル「T’s MUSIC」を設立。T’s MUSICからは、2018年にアルバム「With LIFE」をリリースしている。

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

<アルバム『光へ』情報>
発売中
T’s MUSIC
初回限定盤:3,800円
通常盤:2,800円

画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

 豊永利行のセルフレーベルからリリースする2枚目のアルバム。全8曲収録。うち4曲は、豊永自身が作詞・作曲を手がけている。初回限定盤には、2018年7月に千葉・舞浜アンフィシアターで行った「豊永利行LIVE TOUR-With my LIFE-」のライブ映像を収録したDVDが付く。

豊永利行ミュージックサイト  
https://www.toyonaga.info/

豊永利行Twitterアカウント

@TossuiKUN

マネージャーTwitterアカウント
 
@hemp_m

《超!アニメディア編集部》
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