声優・優木かなに聞く2ndシングル「Be yourself!」に込めた想いとこれまでの軌跡 – 一度は挫折するも再チャレンジして夢の世界へ、アーティスト活動は「私のわがまま」【インタビュー】 | 超!アニメディア

声優・優木かなに聞く2ndシングル「Be yourself!」に込めた想いとこれまでの軌跡 – 一度は挫折するも再チャレンジして夢の世界へ、アーティスト活動は「私のわがまま」【インタビュー】

2018年6月27日に「Kana Note」をリリースし、アーティストデビューを果たした声優・優木かな。2018年9月2日にはTIAT SKY HALL にて1stシングルの発売を記念したライブ&トークイベント「『Ka …

ニュース
注目記事
DSC_1209re
  • DSC_1209re
  • 優木かな
  • 優木かな
  • 優木かな
  • 優木かな
  • 優木かな
  • 優木かな
  • 優木かな

 2018年6月27日に「Kana Note」をリリースし、アーティストデビューを果たした声優・優木かな。2018年9月2日にはTIAT SKY HALL にて1stシングルの発売を記念したライブ&トークイベント「『Kana Note』prologue -序章-」を行った彼女が、2018年11月28日に2ndシングル「Be yourself!」をリリースした。超!アニメディアでは、優木さんにインタビューを敢行。本曲の魅力に加えて、アーティスト活動への想いやライブを終えての感想などをお話いただいた。

優木かな優木かな

アーティスト活動は私のわがまま

――今回は2ndシングルのことに加えてこれまでのアーティスト活動や声優活動などについてもお話をうかがいたいと思います。

よろしくお願いします。

――早速ですが、優木さんにとって、アーティスト活動は元々やりたかったことのひとつだったのでしょうか?

うーん……。アーティスト活動をしたいと明言した記憶はないのですが、歌うことは好きでいつか歌えたらいいなという気持ちはどこかにありました。また、私のことを応援してくださる皆さんとお話したり、感謝を伝えたりする場を設けて、もっと私のことを知ってもらいたいという気持ちがあって。作品やキャラクターではなく、優木かなを100%出せる、私自身のコンテンツをお届けできるのが、個人名義のアーティスト活動だと思っているので、そういう意味ではやりたかったことと言えるかな。

――なるほど。そんなアーティスト活動のなかで大きな出来事のひとつとして挙げられるのが先日行われた「『Kana Note』prologue -序章-」かと思います。改めてこちらのイベントを終えての感想を教えてください。

タイトル通り、あのイベントは本当に序章に過ぎません!

 ――その心は!

ソロのライブイベントが初めてだったので探り探りの部分がありました。きっと来てくださった方々も探り探りだったと思うので、そういう意味で序章に過ぎなかったと思っています。なので、これから二章、三章と皆さんと一緒に高めていけたらいいな。序章では練習時間が足りずに振り付けを間違えてしまった部分もあるので、次はもっとレベルアップした姿をお見せしたいですね。

――個人的に特に印象的だったのは礼の長さでした。

ペコリ。

――その礼です! イベント全体を通じてもでしたが、あの礼で特に応援している方々へ感謝の意を示していると感じました。

この活動自体が私のことを皆さんに伝えたいという、本当に私の「わがまま」から始まっています。その想いについてきてくださっている方々には感謝しかなくて。そんな自分の「わがまま」、私の気持ちを伝えられるライブができたのも応援してくださっている方々のおかげなので、その分私もお返ししなければとライブでは思っていました。ただ、礼の長さについては実は昔から「長いね」と言われることが多くて。というのも、礼をしているときに頭のなかで言っている言葉があるんですよ。それがわりと長い。

 ――そうなんですね!

はい。それがどういう言葉なのかは一生言いませんが(笑)。

――秘密の言葉?

秘密です! お辞儀が短いときは心のなかでその言葉を早く言っていると思っていただければ(笑)。

――なるほど(笑)。その言葉は声優活動を始めるようになってから言うように?

そうですね。定型文があるわけではありませんが、内容としてはいつも同じようなことを言っています。

優木かな

――言葉の内容が気になるところですが……優木さんの礼の長さの理由が分かってよかったです! ライブでは企画のアシスタント役として登場された春村奈々さんとのやり取りも絶妙で印象的でした。

頑張っていました、春村ちゃん! 

――春村さんは事務所の後輩ですよね。

そうです! 私も自社の先輩である山本希望さんなどにラジオやイベントでずっとお世話になっていました。だから春村ちゃんにもヴィムスという事務所を分からせないといけないなと!

――おぉ……!?

もちろん冗談ですよ(笑)。私も春村ちゃんをはじめ後輩がどんどん増えてきているので、私が先輩にしてもらったことを後輩にもしてあげないと。その責任があると思っています。

――山本さんをはじめとする先輩から教わったことやお世話になったことを今度は後輩に伝えていっているんですね。ヴィムスさんはその……本当にいい事務所ですよね!

……本当にそう思いましたか?

 ――実は面白い人がたくさんいらっしゃる事務所だよなというのが最初に浮かんで言葉が詰まってしまいました。失礼しました。

でしょ?(笑)。私も入ったころはそうでもなかったんですよ(笑)。育っちゃいました。受け継がれています。

――事務所に入ってみんなが染まっていった?

そうです。もう全部、希望さんたちのせいです(笑)。

 ――そういうのをサラッといえる事務所の先輩・後輩関係……やっぱりいい事務所だと思います。

ありがとうございます。私らしくやらせていただけているので、とても感謝しています。

――ライブについてもう少し振り返ると、昼の部では『精霊使いの剣舞』で共演された石上静香さんからお祝いのメッセージが届いていましたね。


 ずっち(石上)は『精霊使いの剣舞』のEDテーマ曲を歌唱したユニット・にーそっくすすで一緒になってから仲良くなり、今ではプライベートでも仕事でも色々な話ができるくらい心を許せる友達のひとりになりました。アーティストとしてデビューすると伝えたら「かなしがアーティスト? 大丈夫? 足つらない?」と心配してくれましたね(笑)。それくらい気を許している友達が序章のライブでメッセージをくれたのは嬉しかったです。

 ――「『Kana Note』prologue -序章-」では石上さん以外にもライブで行った企画のシナリオを『精霊使いの剣舞』の原作者である志瑞祐先生が書き下ろしていたり、にーそっくすすの振り付けも担当されていた榊原ゆいさんがライブの振り付けも担当されたりと『精霊使いの剣舞』に関係された方が多く関わっていました。

 『精霊使いの剣舞』は私が初めてメインキャラクターのオーディションに受かった作品なので、とっても思い入れがあって。『精霊使いの剣舞』がなければ優木かなはいないんじゃないかな。私、声優になってから初めてオーディションに受かるまでが長かったんですよ。声優になる前に、とあるオーディションで「声優は無理だよ」とバッサリ切られて一度は声優の道を諦めたこともありました。それでも夢を追いかけたいという想いから声優への道を再び歩み始めましたが、なかなか役が決まらず……。やっぱり無理なのかなと思っていた頃に決まった役がリンスレットちゃんだったんです。自分のなかでは一生忘れられない出会いと出来事です。

優木かな

「Be yourself!」に声優になるまでの想いを込めて

――ご自身のこれまでの活動や前回のライブのことについてお話いただきましてありがとうございました。そんな活動の次のステップとして2ndシングルが11月28日にリリースされました。まず、表題曲「Be yourself!」はどのような曲に仕上がりましたか?

1stシングル「Kana Note」は応援してくださる皆様への感謝の手紙でしたが、「Be yourself!」は声優になるまでの私のことを歌った曲になっています。実は先ほどお話した私のこれまでの人生の一端を思い返しながら作られた曲なんですよ。私は一度声優としての道を挫折しています。でもその夢を諦めきれず、その時の環境や自分を捨てて再度チャレンジすることにしました。この曲はそんな決意の気持ちを表した曲です。

――作詞・作曲を担当されているのは優木さんの憧れでもある霜月はるかさんです。

私がこういう内容の歌を歌いたいという想いをそのまま形にしてくださったので感動しました。

――レコーディングはいかがでしたか?

「Kana Note」のときもそうでしたが、霜月さんは優しくて褒め上手。いつも気持ちよくレコーディングすることができます。ディレクションでは技術的なことよりも「ここは、かなちゃんの気持ちを乗せて」とか「かなちゃんの思った通りに」という気持ちの部分でアドバイスしてくださることが多かったです。とても私のことを尊重してくださるんですよ。

――技術的なことよりも気持ちの部分でアドバイスをしてくださる?

そうですね。これまで発表してきた曲は基本的に私とリンクしている部分が多いんです。今回の「Be yourself!」は自分の過去を振り返っている曲なので、その体験を思い返しながら歌っています。例えば二番のAメロ部分。この歌詞には一度は諦めたものの夢に向かってもう一度努力する、ただ、それにはすごく覚悟がいる。それでも自分に嘘はつけないので未来を切り開くぞ、という想いがこもっています。

――タイトルの「Be yourself!」は「自分らしく」という意味がありますが、ズバリですね。

そうですね。私は思ったことを口に出してしまうタイプなので、それが声優らしくない、女の子らしくないと言われることもあります。それでもありのままの自分でやっていって、それを応援してくださる方がいれば私はそれでいい。だから自分らしくやっていきたいという想いが曲全体にこもっています。

――ご自身のさまざまな想いが随所に詰まっているんですね。

深いんです(笑)。

――深いし、熱いです! 歌に加えて、ジャケット写真で着ている衣装も印象的ですね。

今回の衣装はちょっとお嬢様っぽくて、現代よりは少し古いカントリー感のあるものにしたいなと思っていたんです。そんな「わがまま」をスタイリストさんに相談したら、実現してくださいました! 元々こういう可愛い服が好きなのですが、あまり着る機会がなかったので今回着ることができて嬉しかったです。

――ジャケット写真の撮影はいかがでしたか?

撮影はつつがなく行われました。また女性が多い現場だったので楽しくワイワイ撮影できましたね。

――では、MVの撮影はいかがでしたか? 思い出に残っていることを教えてください。

差し入れのプリンがおいしかった。

――別のものでお願いします。

……。あっ! 今回とても古き良き日本のおうちに洋の要素が入った和洋折衷な館で撮影したんですよ。MVのシナリオも事前に決めていて、そのイメージ通りだったのでテンションが上がりました。

――MVはどのようなシナリオを考えていらっしゃったのですか?

声優になるのを諦めずに努力して未来を切り開くぞ、という気持ちを込めた「Be yourself!」になぞったシナリオになっています。MVの設定はちょっといいところのお嬢さんが決められたレールに乗らず、何の不自由もない生活を捨てて一歩を飛び出すというもの。荷物を詰めてちょっと不安そうな表情もしますが、「よしっ」と決意した顔をして扉を開くシーンなどがあるので注目してください。余談ではありますが、髪形をニーソックススのときと同様に『精霊使いの剣舞』で演じたリンスレットちゃんと同じものにしています。

――そうなんですね!

はい。縦ロールでカチューシャはリンスレットちゃんを意識しています。彼女もお嬢さんで心のなかに色々なものを抱えているけども前を向いて歩いていこうとしています。「Be yourself!」は同日の発売となる『精霊使いの剣舞』のドラマCDのテーマ曲でもあるので、今回はリンスレットちゃんの想いも曲に込めました。

――表題曲についていろいろとお話いただきありがとうございました。続いてカップリング曲となる「君との羽」についても教えてください。

「君との羽」は夢が叶ってからもっと自分が羽ばたいていくにはどうすればいいのか、そして、「羽ばたくために必要なのは君だよ」ということを歌った曲です。「君」が誰なのかは人によって異なると思いますが、「大切な君がいるから羽ばたける」「羽が大きくなっていく」ということを表現していますので、曲全体のストーリーを想像しながら聞いていただきたい一曲ですね。

――こちらのレコーディングはいかがでしたか?

この曲も霜月さんにディレクションをしていただきました。レコーディングではやっぱり「かなちゃんが気持ちよく歌えるように」というディレクションが多かった気がします。個人的には「Be yourself!」は笑顔が多め、「君との羽」は真剣な表情でレコーディングしていたと思います。この曲は今を努力してもっと上を見る、という強い意志を持って歌いました。

――ライブでも一度披露されていますが、さらにブラッシュアップして上を目指す?

もちろんです。ブラッシュアップしなきゃいけない!

――次のライブが楽しみです! ちなみに、今後アーティスト活動をしていくうえでこういう曲を歌ってみたいなどの願望はございますか?

私はどうしても「言葉を伝えたい」という想いが強いので、そうなるとアップテンポの曲が少なくなっちゃうんですよね。ただ、ライブをする機会が今後もあるので、来てくださる方々と盛り上がれるような楽しい曲も歌っていきたいです。電波ソングも好きなので、これまでのような私の人生のストーリーを歌うのとは別の軸の曲を歌えたらと思っています。無理がない程度に(笑)。

――無理がない程度に(笑)。ではライブでやってみたいことはございますか?

「序章」でもアコースティックで何曲か歌わせていただきましたが、いつかはアコースティックオンリーのライブをやりたいですね。私、ピアノやアコースティックギターなど楽器の音がすごく好きなんです。楽器の音と声を合わせることも大好きなのでいつか実現できればいいな。

――本日は色々とお話いただきありがとうございました。最後に優木さんにとって「声優」「アーティスト」活動とはどういうものか教えていただければと思います。

そうですね……。まず声優活動については日々勉強で、楽しいこともあれば辛いこともあります。声優の活動の幅が広がってきていて色々なことを求められるので、私のなかの限界ってどこにあるんだろうと探りながら頑張っています。それも楽しくはあるのですが、何より普通に過ごしていたらなり得ないキャラクターや状態になれるのが本当に楽しいんです。ただ、忘れてはいけないのは、声優はキャラクターや作品を好きになってもらうためのお手伝いをしているだけということ。もちろん、そこから私のことを知ってくださるのは嬉しいのですが、いちばんに意識することは作品やキャラクターを好きになってもらうことです。一言では表せませんが私にとって声優活動とはこういうものなんです。

――声優としての熱い想いが伝わってきます。ではアーティスト活動は?

私の「わがまま」だと思っています。声優活動を経て私のことを知ってくださった方に、もっとパーソナルな部分をお伝えできるのがアーティスト活動。優木かなとしての想いを伝えられるのがアーティスト活動だと思っています。私の「わがまま」ではございますが、今後も見守っていただけると嬉しいですね。

優木かな
●プロフィール
優木かな【ゆうきかな】3月10日生まれ。神奈川県出身。ヴィムス所属。主な出演は『精霊使いの剣舞』リンスレット・ローレンフロスト役、『Tokyo 7th シスターズ』浅見ミワコ役、『ブラッククローバー』ノエル・シルヴァ役、『はるかなレシーブ』大空遥役ほか

優木かな
●リリース情報
2ndシングル「Be yourself!」
フロンティアワークスより2018年11月28日(水)発売
初回限定盤:1,852円+税
通常盤:1,500円+税

優木かな初回限定盤

優木かな通常盤

 ●イベント情報
優木かな 2ndシングル「Be yourself!」発売記念イベントを12月8日(土)にAKIHABARAゲーマーズ本店ととらのあな秋葉原店Cで開催詳細は公式サイトにて

 ●ライブ情報
2019年3月10日に優木かな バースデーライブ2019が開催。続報は公式サイトにて発表

優木かな公式サイト
http://kananote.net/
優木かなTwitter
@yuukikana_0u0
優木かな KANANOTE 公式
@radio_kananote

《超!アニメディア編集部》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集