オリジナルアニメを創出する原作公募プロジェクト「Project ANIMA」第一弾授賞式が開催 – 未来を切り開くために大切なのは“既存の概念”を壊すこと? | 超!アニメディア

オリジナルアニメを創出する原作公募プロジェクト「Project ANIMA」第一弾授賞式が開催 – 未来を切り開くために大切なのは“既存の概念”を壊すこと?

文化放送、DeNA、創通、MBSが共同でオリジナルアニメ作品を創出する原作公募プロジェクト「Project ANIMA」の第一弾で、2018年2~4月に行なわれたコンテスト「SF・ロボットアニメ部門」の大賞授賞式が、8 …

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 文化放送、DeNA、創通、MBSが共同でオリジナルアニメ作品を創出する原作公募プロジェクト「Project ANIMA」の第一弾で、2018年2~4月に行なわれたコンテスト「SF・ロボットアニメ部門」の大賞授賞式が、8月25日(土)に幕張メッセで行われていたC3AFA TOKYO 2018内で開催された。当日登壇したのは、「みんなで原作を書いて、テレビアニメ化を目指そう!」をコンセプトとする「Project ANIMA」発のラジオ番組『エブリスタ・マンガボックス presents 豊永・小松・三上の真夜中のラジオ文芸部』に出演中の豊永利行、小松未可子、三上枝織、「Project ANIMA」プロジェクト発表会にも登壇した緑川光と第一弾のアニメ制作スタジオであるサテライトの河森正治、プロデューサーの上町裕介。

プロジェクトアニマ授賞式(左から)上町裕介、豊永利行、小松未可子、三上枝織、緑川光、河森正治

 本プロジェクトは2020年代を代表する作品の創出をめざすとともに、次世代を担うアニメ作家を幅広く募集するというもの。その第一弾である「SF・ロボットアニメ部門」の受賞作品はサテライトによりアニメ化、さらには様々な展開が決定する。発表会では今回の公募についてプロデューサーの上町が「想定していたよりも2倍、3倍応募があり、国内では最大規模くらいになった」とコメント。また、河森は自由な形式だったためいろいろな人が応募できた、想像以上にいろいろな作品が集まり、ロボットに限らずSFジャンルに近い作品が多く集まったと振り返る。その中から25作品を選出し、準大賞作品が決定したのだという。

 作品の選出について、河森は「いい作品があって、粒ぞろいだった。票が割れた選考だった」と言葉にしつつも、「準大賞にとどめた理由としてはエンターテイメントのジャンルに新しいものを切り開くという意図があった」とも答える。例えばAIものだったり、絶対者の侵略ものだったりと、既存のカテゴリーにあるものに近かった作品が多く、今後はそういった概念を壊してほしいという願いも込めて、良作ぞろいではあったが、準大賞に留めたと総評した。

 河森の言葉に対して同じく選出に参加した緑川も「(大賞になるには)一線で活躍してきた河森監督のような作品が求められるのでは」と続ける。一方で選考では墓地不足からのSFという展開があったり、コンビニで日本刀が買える世界観の作品に惹かれたりと選考を楽しんでいた様子がうかがえるコメントも残した。

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 なお、本コンテストには豊永・小松・三上の共作『ネバマイネ』もエントリー。三上の故郷でもある青森を舞台に、ねぶたのロボットが活躍するといったストーリーだったが、惜しくも佳作以上の受賞には漏れてしまったのだという。実際に選考した河森・緑川は「面白かった」と口を揃えてコメント。一方で河森からは「1話完結で面白いと感じるような作品だった。1話、2話は面白いけど続かない感じを受けた」と、面白いだけでなく、アニメ化、シリーズ化も考えることが大切だというアドバイスが出る。さらに、『ネバマイネ』については47都道府県がバトルするような展開になれば面白そうという提案も。筆者もぜひそのロボットアニメを観てみたいと心が躍った。

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 今回のコンテストでアニメ化することが決まったのは『削岩ラビリンスマーカー』。受賞者にはトロフィーと賞金100万円が渡された。本作の選考理由について河森は、「ハードな世界観のなかで親子のドラマが主軸になっているのがよかった」とコメント。続けて、絵が浮かびやすい、アニメでより面白くできそうだったと選考理由について語った。また、上町は、「キャラクター含めてシンプル。アニメ的な魅力と文学的な魅力を兼ね備えていて素晴らしい」と続ける。そして、アニメ化プロジェクトについては、現在キャラクターデザインを誰にしようかという人選がスタートしており、着々とアニメ化に向けて進んでいると言葉にした。

 Project ANIMAは現在、第2弾の「異世界・ファンタジー部門」の募集が終わり、9月中旬に中間結果が発表され、第3弾の「キッズ・ゲームアニメ部門」は11月15日の締め切りで作品を募っている。河森は「キッズ・ゲームアニメ部門」について、子供たちが元気になって、夢を膨らませるような作品のほうが嬉しい、緑川は今自身が関わっている『新幹線変形ロボ シンカリオン』を例に挙げつつ、両親も楽しんでもらえる作品がいいのではとアドバイス。今後、作品を作ろうと思う方はぜひ参考にしていただきたい。

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受賞作品のあらすじなども読めるProject ANIMA公式サイトはこちら→https://project-anima.jp/

《超!アニメディア編集部》
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