【インタビュー】安野希世乃、アニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」OPは「シュワシュワしたフレッシュな曲」 | 超!アニメディア

【インタビュー】安野希世乃、アニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」OPは「シュワシュワしたフレッシュな曲」

NHK Eテレで放送中のアニメ『カードキャプターさくら クリアカード編』の新OPテーマ「ロケットビート」を歌う安野希世乃。インタビューが現在発売中のアニメディア5月号に掲載されているが、超!アニメディアでは、誌面では紹 …

ニュース
注目記事
ロケットビート_ジャケ写_web^ec
  • ロケットビート_ジャケ写_web^ec
  • 【インタビュー】安野希世乃、アニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」OPは「シュワシュワしたフレッシュな曲」


 NHK Eテレで放送中のアニメ『カードキャプターさくら クリアカード編』の新OPテーマ「ロケットビート」を歌う安野希世乃。インタビューが現在発売中のアニメディア5月号に掲載されているが、超!アニメディアでは、誌面では紹介しきれなかったロング版インタビューをお届けする。

――安野さんは、昨年7月にミニアルバム『涙。』でアーティストデビューされました。今回は、初のシングルということになりますね。
 ソロでのリリースが決まる前、プロデューサーさんとお話をした時に「安野さんはシングルを刻んでいくよりも、年に1回コンセプトアルバムをリリースする形のほうが、活動としてあっているかもしれませんね」と言われて、私も「そのとおりだし、ライブも年に1回くらいできたらいいな」と思っていたんですね。その矢先に「シングルのリリースが決まりました、作品は『カードキャプターさくら』です!」と言われて、予測不可能すぎてビックリしました(笑)。

――でも、タイアップの付いたシングル、と言われると、ミニアルバムとは気持ちも違うのでは?
 そのとおりです。初めてのシングルというのは、それだけでも重みがあることなんだなと感じています。そしてCDのジャケット仕様をうかがって、テンションが上がりました。今回のCDは、私の写真が表面に入って、裏側にさくらちゃんの絵の入った“たすき”が入るんです。じつは、アニメのイラストとアーティストの写真の両方が入ったCDのジャケットというのが憧れだったんです。子どものころって、アーティストが誰かということよりも、好きなアニメの主題歌だからCDを買い、そこでアーティストのことを知るって結構あったと思うんですね。私もそんなふうに好きなアーティストに出会ってきたので、アニメの絵と一緒に載ることができるのが、とにかく光栄です。

――初シングルのタイアップが『カードキャプターさくら』(以下『さくら』)の最新シリーズのOPテーマになったことに対する率直な感想を教えてください。
 前のシリーズは、オンタイムで観ていました。私の実家の宮城県でも『さくら』は観ることができて、大好きでした。ですから今回、関わらせていただくことができて、すごく光栄に思っています。

――曲を聴いたときの印象はどうでしたか?
 作曲・編曲をしてくださった北川勝利さんらしい、キラキラした雰囲気を感じました。魔法のようなシュワシュワしたフレッシュさもあって、『さくら』らしい楽曲だなと。レコーディングのときにも、北川さんから「もっとシュワシュワした感じで」と指示があったので、最初に曲を聴いたときの印象は間違っていなかったんだと感じたのを覚えています。でも、自分が考えていた歌い方とは違うアプローチになりました。

――最初はどんな歌い方を考えていましたか?
 私としては、『さくら』の楽曲だから、さくららしさを表現するのはやわらかさだなと思い、浮遊感や透明感を出したくて、本番のレコーディングに臨んだところ、スタッフの方から「もうちょっと“強さ”がほしい」と指示がありました。岩里祐穂さんが書いてくださった歌詞は、少女らしい素直さやまっすぐな気持ちが表現されているのですが、「そこに、安野さんならではの“強さ”を表現してほしい」と。「私にしか出せないもの」を求められていたので、その目標に向かって挑んだレコーディングになりました。ぜひ、そんな“強さ”も聴いていただけたらうれしいです。

――ちなみに「安野さんならでは」の歌い方の答えは出ましたか?
 自分らしさを持ってひたむきに歌うことはできたと思っています。当日まで、さくらちゃんのイメージや、曲の持つ気持ちよさに乗って歌うことが大事なのかなと考えていましたが、「私らしく」というヒントをもらって新しいスタート地点に立てた気がしています。

――ミニアルバムがしっとりとした大人の雰囲気の曲が多いので、「ロケットビート」を聴くとかなり印象が違うなと感じました。
 違いましたか? やった!(笑)ミニアルバムの各曲の主人公って、比較的達観している人が多かったと思っているんです。でも、今回はそれだと高みに行きすぎているし、見守っている人になってしまう。「14歳になれとは言わないけど、この歌のなかで前に向かって突き進むのは、歌うあなた自身であってほしい」と言われてがむしゃらに歌ったので、印象が違うと言っていただけると、新しい一歩を踏み出すという試みが実を結んだ気がして、とてもうれしいです!

――作詞の岩里さんとは、レコーディングで会えましたか?
 はい! 私はレコーディングブースのなかにいたので、顔が見えなかったのですが女性の声でアドバイスをいただいたあとに「わかりました、やってみます。…えっ!もしかして岩里さんですか?」と聞いたら、ブースでスタッフの方に爆笑されました(笑)。でも、どんなアドバイスをいただいたのか、あまり記憶がないんです……。

――それはなぜですか?

 レコーディングのときって毎回、いつもひとりで勝手に追い詰められちゃうんです。プロデューサーさんから「もっとグッとくるテイクをください」「越えてきてください」と言われたのですが、「越えるってなんだー!?」ってなってしまって(笑)。いろいろな歌い方を試したりして必死になるので…。でも、いつも新しい目標をくださるので、素敵な歌ができあがっていると思います。

――第1クールのOPテーマ「CLEAR」を歌った坂本真綾さんは、歌詞中の「私」を「昔さくらに憧れた大人の女性」というイメージもあるとおっしゃっていました。安野さんから見て、「ロケットビート」に出てくる「私」はどんな女の子なのかなと思いますか?
 すごく不思議な女の子です。1番だと未来が無限にあって、何かを体験している感じが伝わってくるのですが、2番の歌詞を見るとすでに大切な人には出会っていて、それでいて大切なものを探し続けているんですよね。2番の頭の歌詞を見ると、たったひとつを選び取るために、すでに何かを捨てたことがあるようなことも歌っているので、もしかしたら1番と2番で年齢が違うのかなとも感じるくらいです。岩里さんの歌詞は、ピュアなのにすごく深いんです。たとえば7歳の女の子が見ても理解できる言葉を使っているけど、好きなものを選ぶには何かを捨てなきゃいけないって教えるのはかなり現実的なんですよね。でもそこに岩里さんの“母なる愛”が詰まっているのかなと感じています。

――そういったピュアさに合わせて、歌い方の年齢感を変えていませんでしたよね?
 そうですね。歌声的には今の私の年齢感で歌ってほしいということもあったので、あえて歌い方は変えずに臨みました。「大切な人を思うから前に進める」という気持ちにブレはないし、人生って何歳になっても自分のことを探し続けるものなのかなとも思って。だから、この曲も今の私で歌いましたし、いくつになっても歌える曲になっているのかなと感じています。

――「ロケットビート」の安野さんの声は、すごく明るい未来を感じさせる歌声だなと思うんです。まさに、少女マンガにふさわしい声というか。
 そう言っていただけて光栄です。子どものころから少女マンガを読んで育ったので、声優になってからはずっと少女マンガの主人公を演じられたらと思っているんです。「ロケットビート」では、歌詞中に出てくる女の子の気持ちを歌で代弁させていただくことができました。形は少し違っても、歌詞に出てくる「私」を演じた気持ちもあって、すごくうれしいチャンスをいただいたなと思います。

――カップリングの「逢いたくて」は、タイトルだけ見てバラードなのかなと思いましたが違いましたね。
 私もバラードだと思ったんです! でも、リズム感が印象に残るポップな曲でした。“ハッピー指数”的にはかなり高いんじゃないかな。もともと明るい曲が好きなのですが、これまで歌わせていただいたキャラクターソングなどは、泣きを感じさせるような大人の曲が多くて(笑)。完成した「逢いたくて」は、途切れないグルーブ感が気持ちのいい曲で、すっきりと聴ける歌になったのではないかなと思っています。私の挑戦が色濃く残った、安野節が強めの曲になりました。

――さくらたちが喜びそうな春ツアーを企画するなら、安野さんはどんな内容がいいと思いますか?
 そうですね……ハイキングをしながら、自転車に乗ったり、崖を登ったり……でしょうか(笑)。

――崖、ですか(笑)。
 これだと行楽じゃなくて、スポーツになっちゃいますね(笑)。さくらちゃんたちなら、ピクニックに行って、レジャーシートを広げてお弁当を食べたり、自転車に乗ったり、外遊びをする姿が見られたら素敵だなと思います。そのシチュエーションに合わせて、大道寺知世ちゃんがアクティブな服を作ってくれるはず!

――では、最後に読者にメッセージを。
 めでたく1枚目のシングルを出させていただくことになりました。子どものころに観ていた『カードキャプターさくら』の続編のOPということで、自分の肩に掛かってくる責任と重みを感じつつ、いい歌を歌いたいという純粋な気持ちで制作に臨みました。挑戦とフレッシュさが詰まったピチピチの2曲です(笑)。さくらちゃんたちのキラキラした世界に寄り添えればと思っていますので、童心に返った気持ちで作品もOPも楽しんでいただけたらと思います。

◆プロフィール
【やすの・きよの】7月9日生まれ。宮城県出身。エイベックス・ピクチャーズ所属。

あなたにオススメの記事はこちら
【インタビュー】坂本真綾が必死の決意で歌った!? 『カードキャプターさくら クリアカード編』OPテーマ「CLEAR」に込めた思いとは
【インタビュー】早見沙織『カードキャプターさくら クリアカード編』ED曲「Jewelry」に込めた思いとは
 

<CD情報>
TVアニメ『カードキャプターさくら クリアカード編』 新オープニングテーマ
「ロケットビート」 4月25日発売
VTCL-35274 ¥1,200+税 〈POS:4580325326314〉
【収録曲】
ロケットビート 作詞:岩里祐穂/作曲・編曲:北川勝利/ストリングス編曲:宮川弾
逢いたくて 作詞・作曲・編曲:石倉誉之   …各楽曲のインストも含む、全4トラックを収録!!

 20177月にアーティストデビューした安野希世乃の1枚目となるシングル。作曲・編曲を北川勝利が手がけた、春らしさを感じさせるポップチューンだ。岩里祐穂が手がけた歌詞からは、毎日たくさんの発見をしていく「私」のドキドキした気持ちが感じられる。安野の澄んだまっすぐな歌声が、清々しく響く1曲に仕上がった。

公式サイト
http://avex.jp/kiyono-yasuno/

公式Twitter
@Yaskiyo_manager 

《超!アニメディア編集部》
【注目の記事】[PR]

特集