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【インタビュー】「マイノリティーの気持ちを持った人に寄り添いたい」思いを込めた相坂優歌の1stアルバムがリリース

2018/2/2


 2016年に『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』のED『透明な夜空』でアーティストデビューした相坂優歌が、ファン待望の1stアルバムをリリース。大森靖子やALI PROJECT、尾崎世界観(クリープハイプ)らが作家として参加した豪華なアルバムを、本人は「マイノリティーの気持ちを持った人に寄り添いたくて作った」と語る。アルバム制作に込めた思いや、歌に対する率直な気持ちを語ってもらった。

タイトルでは「普通じゃない感じ」を出したかった

――1stアルバムのリリース、おめでとうございます。タイトルの言葉のチョイスが目を引きますね。
 最初に考えたタイトルは「君の心は青く香るまま」だけだったんです。「青い」という言葉には「青臭い」とか「若い」という意味もありますし、私としては「大人にならなきゃいけないけど、嘘はつきたくないという、正直で穢れのない心を持った人たち」という意味も込めているんです。そんな“青く香っている”人たちに向けたアルバムにしたかったので、その思いをストレートにタイトルにしました。その後にスタッフの方から「情景が見えたほうがいいのではないか」という意見をいただき、どんな場所がいいかなと考えて「屋上」が思いつきました。屋上って、デパートなら楽しげな雰囲気があるし、お昼の晴れ渡った空ならお弁当を食べるのが楽しくなりそうですが、逆に思い詰めて屋上に立つ人もいる。そんないろんなドラマが生まれる場所だなと思って、加えてみました。

――「屋上の真ん中」と「で」の間にスペースが空いているのも気になります。
 最初はスペースなしで考えていたのですが、どこかに区切りがあったほうがいいだろうという意見もいただいたんです。でも、「屋上の真ん中で」で切るのは平凡すぎて許せなくて(笑)。このアルバムは、マイノリティーの気持ちを持った人に向けて作りたいとも思っていたから、変なところで切りたいと思ったんですね。「屋上の真ん中」で切ると、情景が浮かんで来やすいかなと思って、そこにスペースを入れてみました。

――「マイノリティーの気持ちを持った人に向けて作りたい」という思いは、どこから浮かんできたのでしょうか?
 自分自身があまり迎合しないタイプというか、なじめないこともたくさんあったからかなと思います。私がこれまで惹かれてきたクリープハイプさんや大森靖子さんも、個人的にはマイノリティーに向けた表現が上手な方だなという印象があるんですね。それもあって、世の中をあまりうまく渡れていない人に寄り添いたいと思ったのかな。

――相坂さん自身は、自分は世渡りがうまくないと思っている?
 まったく世渡りはうまくないですね。みんなと同じようにしたくないという能動的な気持ちもあるんですが、単純に世渡りを頑張ってみてもみんなと同じようにできないという事実もあるんですよ。たぶん、これまでの人生でその事実に気づいて、頑張るのをやめた結果がいまの私なんだろうなと思っています。

自分でもこだわったアルバムの曲順

――全体を通して聞くと、思っていたよりも1曲ごとに声の雰囲気が違う印象でした。
「透明な夜空」や「セルリアンスカッシュ」は、『アクティヴレイド』という作品のタイアップ曲でもあったので、普段の私とは違った雰囲気が強めに出ていますね。でも、タイアップなしでアルバムを作るなら、この2曲とは違ったニュアンスの自分を見せたいという思いも強かったので、結果として全体的にまとめるというよりは自然と表現の幅を広げていくことになっていったんだと思います。個人的には声を変えて歌っているつもりはないので、1曲ごとに違うと言われるのはすごく新鮮ですね。

――キャラクターソングであれば、キャラクターの声で歌うのが当然ですが、個人名義の場合は、声についてはあまり意識していない?
 歌詞に浸りたいとか憑依したいとかいう気持ちはあるので、それぞれの歌に登場する主人公の子になりきって歌ってはいるんですが、必要以上にキャラクターを作っているつもりはないですね。自分名義である以上、自分のなかから出たものしか歌えないなとも思っているので。たとえば、「Prime Point」はキャラクターソングだったらもっとかわいさに振った歌い方をしていたと思うんですよ。でも、飾らない感じで歌うとこんなふうになるんだなというのは新しい発見でした。

――1曲目にリード曲の「瞬間最大me」があり、そのあとにシングルの表題曲が来る流れは、ハッとさせられました。
 曲順は私も考えさせていただきました。「透明な夜空」は大事なデビュー曲ですし、「瞬間最大me」を1曲目にするなら、2曲目は安心感があるというか、耳なじみのある曲がいいかなと思って。「セルリアンスカッシュ」もその流れで「透明な夜空」のあとに入れたんです。今回のアルバムで初めて私の曲を聴かれる方には、いままでのシングルはこんな感じだったんだよというのがわかっていただけるのではないかなと思います。でも、3rdシングルの「ひかり、ひかり」はどうしても最後に置きたかったので、あえて4曲目には入れず、どんなテンションでも聴いていただけそうな「Insomnia」を置いて、「今はここで」でしっとりしつつ、「翡翠蝶の棲む処」からだんだんとダークになっていく、みたいな感じになりました。

――7曲目からシングルのカップリングが3曲続きますが、3rd、2nd、1stの順になっているのは何か理由がありますか?
 一応、カップリング三部作は“ふたり”のことを歌っているんですが、「Look back」はもはや相手なんかいないという感じで、気持ち的に一番底にいるからかな(笑)。そこから這い上がっていって、ラストにつながる感じにしたかったのかもしれません。「Dependence」「Impulse」で少し上昇して、「Anti Geometry」には自分の伝えたいことをものすごく込めて、「Prime Point」で春風を感じてもらって「ひかり、ひかり」で締める。自分的にはすごくきれいな流れになったと思っています。

――ちなみに、各曲のポイントをひと言で表すとしたら?
「瞬間最大me」:女の子のかわいいだけじゃないかわいさ
「透明な夜空」:はじまりのピュアさ
「セルリアンスカッシュ」:社会人応援歌
「Insomnia」:小悪魔の悲鳴
「今はここに」:『コードギアス 反逆のルルーシュⅡ 叛道』の挿入歌で、この歌が使われているシーンに対する思いを強く込めた曲
「翡翠蝶の棲む処」:心に棲む穢れなき青い蝶を孵すその日まで……
「Look back」:カップリング三部作その3 心の叫び
「Dependence」:カップリング三部作その2 ダメなふたりの別れの歌
「Impulse」:カップリング三部作その1 ダメなふたりの希望の歌
「Anti Geometry」:相手がいるのか、はたまた心の葛藤なのか、受け取り方は君次第
「Prime Point」:新しい自分に向けた、春風を思わせる希望の歌
「ひかり、ひかり」:相坂的、永遠神的奇跡ソング
……これだけで読んだ方に曲のイメージが伝わるのか心配ですが(笑)、どんな曲か想像しながら楽しんでいただけたらうれしいです。

――「翡翠蝶の棲む処」の「ザ・アリプロ」感もすごかったです。
 じつは、レコーディングより先にジャケットデザインの企画が進んでいて、アートディレクターさん(女性)が描いた蝶を胸元に付けたラフスケッチをALI PROJECTさんが見てくださって、そこから「翡翠蝶の棲む処」ができたそうなんです。こんなふうに写真や音楽がつながっていくのは、すごく素敵なことだなと感じられました。

歌を歌うことは現実逃避なのかもしれない

――今回、新曲が6曲入りますが、レコーディングの感想は?
 新曲は私の好きなアーティストの方に書いていただいたものばかりなので、毎回レコーディングでは緊張しました。好きな方に書いていただいたからこそ、込められた思いはきちんと汲みたかったし、表現したかった。そういう意味でのプレッシャーは感じていました。ほぼ毎日のようにレコーディングをしていて、大変だった部分もありましたが、やっぱり楽しかったですね。

――「瞬間最大me」のMVを観て、ここまでかわいさに振り切っている相坂さんは珍しいなと感じました。
 今までにない感じだね、といろんな方に言っていただきますね。大森さんの曲を歌うということが先に発表されたときには、ファンの皆さんが大森さんの曲を調べてくれて、どんな曲が来るのかちょっと様子をうかがっていた……みたいな部分もあったようなんです。でも、MVで曲と映像を見て「意外だったけどすごくよかった」と言っていただけて。今回のアルバムでは新しいことに挑戦したいという気持ちも強かったので、「意外」と言っていただけるのはすごくうれしいんです。大森さんが私の職業も汲んでくださったのか、「二次元」とか「アニメ」とかの単語を入れてくださったことも、私のファンの方には受け入れてもらいやすかったのかなとは感じています。

――初回限定盤Bに同梱されるフォトブックでも、あまり見せない表情がありますよね。
 そうですね。どんな表情かは見てチェックしていただければと思いますが、珍しい表情の写真はあると思います。学校の屋上をイメージしたような制服っぽい衣装を着た写真や、海岸でかもめと戯れている写真もあるので、チェックしてみてください。かもめはあまりにもすごい勢いで飛んできて、襲われるんじゃないかとビックリしました(笑)。撮影中に頭に乗っかられたスタッフさんもいて、それはすごくうらやましかったです!

――1stアルバムが完成してみて、改めて相坂さんにとって「歌」というものはどんなものだと感じましたか?
 歌を聴いている間は現実逃避をできる瞬間だと捉えてくれたらと思っていますし、自分でも歌いながら現実逃避をしているのかなとも思います。私の歌っている姿って、普段の私を知っている方には衝撃的なくらい普段と違って見えるらしいんです。それはもしかしたら、歌いながらどこかへ逃避しているからなのかもしれませんね。

――4月5日に東京・Zepp DiverCity Tokyoで行われるライブでは、そんな相坂さんの現実逃避する姿が直にチェックできるわけですね。
 どんなライブにするかの打ち合わせはこれからなのですが、1stライブは人生で1回限りなので、とにかく来ていただく方に楽しんでほしいです。人によって何が楽しいのかは違うので、それをどうしたらいいかは模索中ですね。最低限の配慮は皆さんにもしていただきたいし、私もしなきゃいけないし……とにかく「音を楽しむ」という気持ちをひとつにして、そのために私も努めるのみです。

――ちなみに、ライブでやってみたいことはありますか?
 1stライブでは無理だと思いますが、一度空を飛んでみたいです。空を飛べると、後ろのほうの席の方の近くにも行けるし、ちょっと特別な感じも出ると思うんです。私がもし後ろのほうの席だったら、飛んできてくれたら嬉しいと思うし、いつか飛べたらと思います。

――では、最後にこのインタビューを読んでくださった方にメッセージをお願いします。
 今回のアルバムは、いろいろな挑戦もある1枚だと思っています。普段自分が聴いているアーティストの方に作ってもらった曲を、自分が歌ったらどうなるんだろうと思いながら歌いましたので、いろいろな相坂を聴いていただけると思います。歌詞にもぜひ注目してほしいので、歌詞カードを眺める時間もよかったら作ってみてください。音楽、ビジュる、詞と、いろいろな楽しみ方をしていただけたらと思います。

◆プロフィール
相坂優歌【あいさか・ゆうか】 9月5日生まれ。千葉県出身。アプトプロ所属。2016年に「透明な夜空」でアーティストデビュー。これまでにシングル3枚をリリース。声優としての主な出演作は『ネト充のススメ』(ライラック)、『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』(山吹陽)、『サクラダリセット』(岡絵里)、『けものフレンズ』(ギンギツネ)、『迷家-マヨイガ-』(真咲)など。

<リリース情報>
アルバム『屋上の真ん中 で君の心は青く香るまま』
フライングドッグより1月31日発売
初回限定盤A(CD+BD):4,212円

初回限定盤B(CD+フォトブック):3,780円
通常盤:3,132円



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