『八男って、それはないでしょう!』のEDテーマ曲「月明かりのMonologue」、ふたりの「アキノ」がハーモニーで人々を魅了する 【インタビュー】 | 超!アニメディア

『八男って、それはないでしょう!』のEDテーマ曲「月明かりのMonologue」、ふたりの「アキノ」がハーモニーで人々を魅了する 【インタビュー】

2016年に活動30周年を迎えたシンガーソングライターの新居昭乃と、4人の兄妹からなるコーラス・ダンスグループ・bless4のヴォーカル・AKINOによるデュオ「AKINO arai×AKINO from bless4 …

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 2016年に活動30周年を迎えたシンガーソングライターの新居昭乃と、4人の兄妹からなるコーラス・ダンスグループ・bless4のヴォーカル・AKINOによるデュオ「AKINO arai×AKINO from bless4」が「月明かりのMonologue」のリリース。発売中のアニメディア6月号では、本曲について、二人にお話をうかがったインタビュー記事が掲載中だ。超!アニメディアでは、本誌で紹介しきれなかった内容を含めた長文版を展開。表題曲に加えて、カップリング曲の聞き所などについてもうかがった。


「月明かりのMonologue」ジャケット

――まず、おふたりでデュエットすると決まったときの感想を教えてください。

新居 『八男って、それはないでしょう!』という作品のEDを、というお話が始まりでした。その段階で、OPをデーモン閣下とALI PROJECTの宝野アリカさんがデュエットされる、ということは聞いていたんです。それもあって、EDはこんな名前だけで決めたようなデュエットでいいのかなと思いました(笑)。でも、実際に声を合わせてみたら、今まで自分が経験したことのないようなデュエットになったので、今は企画を立ててくださった方にすごく感謝しています。

AKINO 私は最初にお話をいただいたとき、まずビックリして飛び跳ねそうになりました。新居さんのことは以前から知っていましたから、まさかコラボできるとは思わなくて。どんな曲になるんだろうというワクワク感と、自分が新居さんに迷惑をかけないかという心配もちょっとあって。うれしさと緊張の、両方の気持ちがありました。

――お互いの歌声には、どういうイメージを持っていましたか?

新居 もしAKINOちゃんが楽器だったとしたら、すごく高価なんだろうなって思わせてくれるような歌声だなと思っていました(笑)。私とは対極にある、真反対のボーカリストというイメージで、AKINOちゃんひとりで歌ったほうがいいんじゃないのかなとも思ったくらいなんです。でも、一緒に歌ってその表現の幅に触れて、さすがだなと感じました。

AKINO そう言っていただけて、すごくうれしいです。私は新居さんの歌声にすごく癒やされるんです。心地よくて、マイナスイオンが出ている感じがして。自分がレコーディングではどうやったら新居さんに近づく歌い方ができるかを研究しました。

――表題曲「月明かりのMonologue」を聴いたときは、どんな感想を持ちましたか?

新居 アレンジやギミック、ところどころにブレイクをするような仕掛けが散りばめられていて、80年代のポップスを彷彿とさせるなと感じました。ただ、作詞・作曲・編曲してくださったMotokiyoさんは(20歳代なので)、80年代のポップスはほとんど聞いたことがないそうなんです。だから、すごく不思議な印象でした。

AKINO 私はふたりのよさをちゃんと出せるメロディーだなと感じました。Aメロは新居さんの歌声の雰囲気に寄せられていて、サビは100%ではないけれど、ちょっとパワフルさがある。まさに、新居さんと私の声質を考えてくださっている曲だなと思いました。

――レコーディングはどうでしたか?

AKINO 私が先にレコーディングをさせていただいたんですが、新居さんの歌声に自分なりに少し似せたいなと思いましたし、新居さんの美しい声を崩さないようにどうすればいいのかなと考えて、ブレスを少しずつ入れつつ、だんだん声を強くしていったんです。

新居 AKINOちゃんが私に寄り添って歌ってくださったからだと思うんですが、何も心配なく歌うことができましたね。曲がポップスのいいところを表していたので、自分の雰囲気を押し通すのではなく、曲に散りばめられた仕掛けやストーリーに沿うことを意識しました。

AKINO 完成版を聞かせていただいて、まず癒やされました。そして、ふたりの声がじょじょに合わさり、サビではパワフルになっていったところで、すごくテンションが上がりました。アニメの第1話の放送後に、観てくださった皆さんが、「ダブルアキノさんのハーモニーの圧がすごい」って言ってくださったんです。それがすごくうれしかったです。

新居 私も完成したものを聴いて、AKINOちゃんに引っ張ってもらった部分がすごく大きいなと感じたんですね。自分ひとりでは表現できない歌い方をしていて、納得の出来栄えでした。

――とくに好きなポイントはどこでしょうか?

新居 私は、AKINOちゃんが最初にハモってくれるところがすごく好きです。

AKINO ありがとうございます。もちろん全部好きなんですが、最後のサビで一度盛り上がって、そのあと一旦静まるところが好きなんです。夢を見ていいんだっていう感情や、やさしさが伝わるところがすごく素敵だなと思います。

――オンエアはもう見ましたか?

新居 はい。でも、冷静には聞けませんでした。本編を純粋に楽しんじゃっていたので、EDが流れてきて「そうだった!」みたいになって(笑)。でも、すごくよくできていたなと思います。

AKINO ふたりの声とアニメがマッチしていましたよね。月をメインにした映像を作ってくださっていて、曲とアニメのつながりを感じました。

新居 すごくきれいだったよね。

AKINO はい! いつか、アニメのEDみたいに、月を見て走りたいなと思いました。ぜひ、新居さんも一緒に!

新居 置いて行かれるかもしれないけど(笑)。

――カップリングの「Étoile de priére」は、歌とピアノだけのシンプルな楽曲です。

新居 作詞・作曲・編曲を手がけてくださっている橋本一子さんの世界はもともと大好きだったので、「この曲が歌えるんだ、うれしい、幸せだ」と思いました。一子さんの曲は幻想的で、コードの使い方やコードとメロディーの関係が一子さんならではなんです。一子さんの曲でなければ行けない場所というものがあって、それが私はすごく好きで。本当に美しい曲でしたし、AKINOちゃんとの歌いわけも楽しみでした。

AKINO この曲は、私がこれまでに歌ってきたものとは全然違うジャンルだったんですね。今までの自分とは少しスタイルを変えて歌わないといけないという不安もありつつ、新しいジャンルに挑戦できるワクワクもありました。この曲でも新居さんに迷惑をかけないように歌いたいという気持ちでいっぱいでした。

――こちらのレコーディングもAKINOさんが先だったんでしょうか?

AKINO そうです。初めて一子さんにお会いして、「言葉ひとつひとつをテーブルの上にポンと置くような感じで歌ってみて」と言っていただいたんです。最初はできなかったんですけど、だんだんコツをつかみ、こういう歌い方もあるんだと知って。あと、私は曲の最後の音を伸ばすクセがあるんですが、「もっと短く切ってみて」とアドバイスもいただいて。レコーディングのひとつひとつが発見でした。

新居 AKINOちゃんの声を聴かせていただいたとき、すごく自然だったから、そんなに努力をしてくれていたってわからなかった。

AKINO でも、苦ではなかったです。新居さんとデュエットできることも、新しい自分を発見できることもうれしかったです。

――新居さんのレコーディングはどうでしたか?

新居 基本的には落ち着いた感じで、一子さんの世界にたたずむような気持ちで歌いました。ただ、最後のフレーズは、一子さんとしては私とAKINOちゃんとで、別のラインで歌うことを考えていたみたいなんです。でも、私がAKINOちゃんとどうしても一緒に歌いたくて、高いところで歌わせていただいて。私も、自分の世界だけではできないような歌い方ができました。

AKINO 最後の部分は、新居さんがやりたいと言ってくださったんですね! 最初に聴いたときに、高音がすごくきれいで感動していたんです。

新居 これも、AKINOちゃんのおかげです。

AKINO あのフレーズがあったので、曲自体がすごく締まりましたし、静かなんだけどパワフルな印象になりましたよね。

新居 抑えていたけど、実は熱い気持ちを持っていたという感覚が表現できているかな。

――2曲のデュエットが完成してみて、率直な気持ちを教えてください。

AKINO できあがってみると、声はもちろん違うけれど、その個性がすごく素敵だと感じられる曲になったなと思っています。新居さんからいただいたものを、今後の活動にも生かしていきたいです。

新居 私は自分にできることは限られているし、どうあがいてもできないことはできないという固まった部分があったんですね。AKINOちゃんが、私に寄り添おうと頑張ってくれたと知って、今、反省しているところです。

――MVも撮影されたんですよね。

AKINO 新居さんがひとりで撮っている姿がすごくかわいくて、スタッフの皆さんと終始「かわいい」「癒やされる」と言っていました。

新居 スタッフの方から、「歌詞は覚えてる?」とか「ふたりで口の動きを合わせないといけないんだよ」とか、いろいろ言われました(笑)。でも、試しにアカペラで歌ったとき、バッチリハモることができたんですよね。

AKINO ふたりで目を合わせて歌うシーンは、最初はすごく緊張していたんです。でも、一緒にサビを歌ってみたら、初めてなのに初めてではないような絆を感じることができて。

新居 音楽ですぐにつながることができて、一瞬で仲良くなれたような感じがしました。

AKINO とてもいい経験になりました。

――アーティスト写真の撮影はどうでしたか?

新居 個性の違いをカメラマンさんがとてもよく理解してくださっていて、対照的だけど、絵になるように撮ってもらえて。撮影中は、ひとしきり撮ったら「見せて! 見せて!」みたいな感じですごくにぎやかでした。

AKINO 脚だけとか手だけとか、歩いている姿とか、すごくたくさん撮っていただいたんですよね。

新居 ラブがあふれている方とふたりで撮影するのってこんなに楽しいんだと発見できました。

――最後に読者へメッセージをお願いします。

新居 思いがけない意外なコラボで、自分でもどうなるか不安もありました。でも、AKINOちゃんと声を合わせてみて、新しい世界をひとつ作れたんじゃないかと思っています。アニメと合わせて音楽も楽しんでいただけたらうれしいです。

AKINO 新居さんとコラボできるのは夢のような時間でした。この音楽を聴いてくださるみんなが、元気や勇気を感じてくださったらうれしいです。

AKINO arai×AKINO from bless4

「AKINO arai×AKINO from bless4」PROFILE
2016年に活動30周年を迎えたシンガーソングライターの新居昭乃と、4人の兄妹からなるコーラス・ダンスグループ・bless4のヴォーカル・AKINOによるデュオ。新居は、これまでにシングル14枚、アルバム9枚などをリリース。AKINOは、AKINO from bless4としてシングル7枚、アルバム2枚(うち1枚はAKINO with bless4名義)をリリースしている。今年ソロデビュー15周年を迎えた。

「月明かりのMonologue」リリース情報
【発売日】発売中
【レーベル】フライングドッグ
【価格】1,200円

《超!アニメディア編集部》
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