【今夜21時~】細田守「バケモノの子」放送!渋谷が舞台の理由&着想のキッカケは?声優ファンは“猪王山一家”に注目!? 【豆知識まとめ】 | 超!アニメディア

【今夜21時~】細田守「バケモノの子」放送!渋谷が舞台の理由&着想のキッカケは?声優ファンは“猪王山一家”に注目!? 【豆知識まとめ】

2025年11月14日(金)21時より、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて『バケモノの子』が放送される。細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』が11月21日より公開されることを記念し、4週連続で細田監督作品を放送する“細田守月間”となる11月の2週目の作品だ。こ…

ニュース
注目記事
『バケモノの子』
  • 『バケモノの子』
  • 『バケモノの子』多々良(声:大泉洋)
  • 『バケモノの子』猪王山(声:山路和弘)
  • 『バケモノの子』二郎丸(声:大野百花<少年期>)
  • 『バケモノの子』二郎丸(声:山口勝平<青年期>)
  • 『バケモノの子』百秋坊(声:リリー・フランキー)
  • 『バケモノの子』楓(声:広瀬すず)
  • 『バケモノの子』一郎彦(声:黒木華<少年期>)

2025年11月14日(金)21時より、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて『バケモノの子』が放送される。細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』が11月21日より公開されることを記念し、4週連続で細田監督作品を放送する“細田守月間”となる11月の2週目の作品だ。

この記事ではその作品概要やあらすじとともに、知っておくと本作をより楽しめそうな豆知識も紹介する。



・『バケモノの子』とは/こどもの成長を祝福する、沢山の父親たちの物語―あらすじ紹介

『バケモノの子』は、『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』(2009)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012)と、東映動画(現・東映アニメーション)を経た独立後、フリーとなって手掛けた作品が立て続けに国内外で評価された細田監督による2015年公開の作品だ。オリジナル長編アニメーションとしては3作目で、細田作品として初めて興行収入が50億円を超え、2015年に公開された邦画でNo.1となる大ヒットを記録した。

バケモノの男と孤独な少年の奇妙な師弟関係を軸に、バケモノたちのすむ異世界での修行と冒険、リアルな渋谷の街を舞台にした壮大なアクション、そして親子の絆やヒロインとの淡い恋愛などが繰り広げられる、子どもから大人まで楽しめる冒険活劇である。

この世界には人間の世界とは別に、もうひとつ「バケモノ」たちがすむ世界がある。バケモノの世界では、10万を統べる宗師(そうし)が引退して神様に転生することを宣言し、後継者を2人の候補から選ぼうとしていた。1人は人望も厚く品性も備えた猪王山(いおうぜん)、もう1人は腕っ節は強いが粗暴で弟子のひとりもいない熊徹(くまてつ)だ。
父親が家を出てしまい、事故で母を亡くし一人ぼっちになってしまった9歳の少年・蓮(れん)は、弟子を求めて人間の世界に来ていた熊徹に出会う。強さがほしい蓮は、熊徹の後を追い「バケモノ」たちのすむ世界に行き、九太(きゅうた)という新しい名前で熊徹の弟子となった。

奇妙な共同生活と修行の中で互いに成長する熊徹と九太には、いつしか本当の親子のような絆が芽生えていく。やがて九太が逞しい青年となったある日、人間の世界へ戻った彼は、高校生の少女・楓(かえで)に出会う。新しい世界や価値観を教えてくれる楓との出会いによって、九太は自身が本当に生きるべき世界を模索し始める。
そんな時、熊徹は新しい宗師の座をかけ、猪王山との闘いに挑む。猪王山を倒した熊徹だったが、父親の敗北を認められなかった猪王山の息子・一郎彦(いちろうひこ)が心の闇に取り込まれ暴走。バケモノの世界と人間の世界、2つの世界が危機に陥ってしまう――。

・【豆知識1】着想のキッカケは「息子が生まれたこと」―“母と子”に続いて“父と子”を描いた理由とは?

キャリアを通じて「家族」モチーフの作品を描き続けている細田監督だが、本作『バケモノの子』では、先週放送の前作『おおかみこどもの雨と雪』における“母と子”に対して“父と子”から再度「親子」にスポットを当てている。

公式サイト掲載のインタビューによると、その一番大きなキッカケは前作『おおかみこどもの雨と雪』公開後、細田監督に息子さんが生まれたことだそうだ。いわく、自分自身が親になったことで、子どもは親だけではなくもっとたくさんの人との関わりの中で育てられていることを実感したのだという。

「父親のことなんか忘れて、心の師匠みたいな人が現れて、その人の存在が大きくなっていくだろう。そうしたら、父親、つまり僕のことなんて忘れちゃうかもしれない(笑)。それが微笑ましいというか、それぐらい誇らしい成長を遂げてくれたら嬉しいなということを自分の子どもに対して思う」、「子どもが沢山の人から影響を受けて成長していく様を、この映画を通して考えていきたい」

とも述べており、ここから熊徹と九太の関係性や、彼らを軸とする物語が発想されたことがうかがえる。

・【豆知識2】“田舎”から一転、渋谷が舞台の理由とは?

長野県上田市が舞台の『サマーウォーズ』、細田監督の地元・富山県が舞台の『おおかみこどもの雨と雪』という緑豊かな前2作と比べて観ると、東京都渋谷区から一歩も出ない本作『バケモノの子』の舞台設定はかなり目を引くのではないだろうか。
細田監督といえば、このほか東映アニメーション時代の監督作『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000)にも島根県を舞台にした描写(作中の「島根にパソコンなんてあるわけないじゃん」というセリフはネットミーム化しておりよく知られる)があり、“田舎”を描く印象が強い。

そこから一転、都市を舞台にした理由について、同じく公式サイト掲載のインタビューでは“慣れ親しんだ街の中にこそ、ワクワクするものが潜んでいるのではないか”と語っている。



公開当時には、渋谷でのプロモーションやイベントが盛んに行われており、アニメ!アニメ!でも随時取り上げていた。2016年のBlu-ray・DVD発売時には、ロケ地を巡ることができる「バケモノの子×渋谷ロケMAP」の配布も行われている。この機会に改めて、その舞台設定に着目しながら観てみるのも面白そうだ。


バケモノの子 期間限定スペシャルプライス版 [Blu-ray]
¥2,357
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

・【豆知識3】豪華俳優陣キャストは「ファンだから」「役に顔が似ている」!?&声優ファンは猪王山一家のキャストにも注目!

そんな本作では、主人公・九太役の少年期の声を前作『おおかみこどもの雨と雪』でも主人公・花役を担当した宮崎あおい(崎は「たつさき」)、成長した青年期の声を染谷将太が務めていることをはじめ、キャストには豪華な面々が名を連ねる。その九太の師匠である“バケモノ”の男・熊徹の声は、最新作『果てしなきスカーレット』でもスカーレットの父親の国王役で出演する、日本を代表する名優の役所広司だ。

この役所の出演には細田監督も非常に感激したようで、また津川へのオファーは、細田監督が津川のファンだから、と公式サイト掲載のインタビューで明かしている。そのほか俳優のキャストは、熊徹の悪友の“バケモノ”多々良(たたら)役の大泉洋、同じく熊徹の悪友・百秋坊(ひゃくしゅうぼう)役のリリー・フランキー、“バケモノ”の世界の長老・宗師役の津川雅彦らも目を引くところだろう。大泉とリリー・フランキーは“顔が似ている”という理由でキャスティングされたそう。

そして声優ファンにとっては、熊徹のライバル・猪王山一家のキャストも要注目だろう。
強さ、品格ともに一流のバケモノで次期宗師の最有力候補である猪王山役を山路和弘、その長男で大人びた精悍な顔つきに成長した青年期の一郎彦役を宮野真守、その次男で穏やかな性格であり九太の親友でもある青年期の二郎丸役を山口勝平が務めるなど、まさに豪華声優陣が揃い踏みだ。

うち、山路はポローニアス役、宮野は墓堀り人役で最新作『果てしなきスカーレット』も彩る。豪華キャストが演じる、物語をより盛り上げるキャラクターたちの活躍からも目が離せない。

・「違いが大きいからこそ、それを超えた理解につながったときに、大きな感動がある」細田監督からコメント到着/『果てしなきスカーレット』新情報も

このたびの「金曜ロードショー」での放送にあたり、細田監督からコメントも届いた。
細田監督は本作と最新作『果てしなきスカーレット』を繋げて「『バケモノの子』は、父と子の話であること、また2つの異なる世界を生きる人物同士が心を通わせていく、というストーリーでも、『果てしなきスカーレット』との共通点があります。違いが大きいからこそ、それを超えた理解につながったときに、大きな感動があると思います」と寄せている。

また今週も番組の後半には、スタジオ地図・細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』から主人公の王女スカーレットがまだ幼い頃、父親を殺した宿敵への復讐を誓って懸命に修行するシーンが特別公開されるとのこと。ぜひ最後まで楽しもう。

日本テレビ系「金曜ロードショー」の“細田守月間”2週目の作品となる『バケモノの子』は、本日11月14日(金)21時より放送される。

<以下、コメント全文掲載>


細田守監督


これまでの作品を劇場公開時にご覧いただいた方、あるいは『金曜ロードショー』で出会った方もたくさんいると思います。新作『果てしなきスカーレット』が公開となるこのタイミングで、作品を見てくださる輪が広がっていけば嬉しく思います。
『バケモノの子』は、父と子の話であること、また2つの異なる世界を生きる人物同士が心を通わせていく、というストーリーでも、『果てしなきスカーレット』との共通点があります。違いが大きいからこそ、それを超えた理解につながったときに、大きな感動があると思います。

【放送日時・作品情報】

今夜9時00分~11時24分 ※放送枠30分拡大
『バケモノの子』(2015)※本編ノーカット
◆監督・脚本・原作:細田 守
◆作画監督:山下高明、西田達三
◆美術監督:大森 崇、高松洋平(高は「はしごだか」)、西川洋一
◆CGディレクター:堀部 亮
◆色彩設計:三笠 修
◆声の出演
九太:宮崎あおい(崎は「たつさき」)(少年期)/染谷将太(青年期)
熊徹:役所広司
楓:広瀬すず
多々良:大泉洋
百秋坊:リリー・フランキー
宗師:津川雅彦
猪王山:山路和弘
一郎彦:黒木華(少年期)/宮野真守(青年期)
二郎丸:大野百花(少年期)/山口勝平(青年期)
チコ:諸星すみれ
九太の父:長塚圭史
九太の母:麻生久美子

【今後の放送ラインナップ】

◆今夜9時『バケモノの子』※本編ノーカット
◆11月21日よる9時『竜とそばかすの姫』※本編ノーカット
◆11月28日よる9時『時をかける少女』※本編ノーカット
(C)2015 B.B.F.P

《仲瀬 コウタロウ》
【注目の記事】[PR]