『鉄コン筋クリート』や『海獣の子供』、『映画 えんとつ町のプペル』などを世に送り出してきたSTUDIO4°Cの最新作となるアニメ映画『ChaO』が、2025年8月15日より公開される。このたび本作より、主人公ステファンの男が磨かれていく、BeforeとAfterを捉えた新カットがお披露目された。

『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』(宮崎駿監督)のラインプロデューサーを務めた田中栄子が主宰するクリエイティブ集団STUDIO4°Cは、ハイクオリティな映像と独特な世界観で世界中に多くのファンを抱える。その最新作となるオリジナルアニメ『ChaO』で描かれるのは、種族と文化を超えた恋と奇跡の物語だ。絵を1枚1枚描く手書きアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と美しい背景美術で瑞々しくもかわいい人間と人魚の恋模様を描く。
本作の舞台となるのは、人間と人魚が共存する未来社会。船舶をつくる会社で働くサラリーマンのステファンはある日突然、人魚王国のお姫さま・チャオに求婚される。ステファンは訳も分からないまま、チャオと一緒に生活することになった。純粋で真っすぐなチャオの愛情を受けて、ステファンは少しずつチャオに惹かれていくが、2人の恋の行方はいかに。
公開に先んじて、アニメーション映画祭としては世界で最も長い歴史を持つ世界最大級の映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」の長編コンペティション部門で準グランプリ相当の審査員賞を受賞した。さらに、北米最大のジャンル映画祭である「ファンタジア国際映画祭」のコンペティション部門にもノミネートが決定した。
先日はジャパンプレミアも行われ、SNSは「ChaOの世界観に最後まで引き込まれました」、「心動かされるシーンもたくさんあり、この映画を通じて大切な事を教えてもらった気がします」、「ステファンとチャオの物語にほっこりしながら涙もこぼれながらハラハラの展開であっというまでした!大切な人と観たい映画でした」といった熱量の高い感想であふれている。

そんな本作では、最初は突然決まった人魚姫との結婚に戸惑うが、次第にチャオに心動かされていく主人公・ステファンの“変化”も見どころのひとつとなる。ステファンのキャラクター設定について、青木康浩監督は「大人になると社会のしがらみもあって、うまくいかないこともある。そんな日々を過ごしているから、どこか情けない感じもあって」と説明する。劇中では徐々にチャオと心を通わせながらも、ある出来事をきっかけにすれ違っていくようなふたりの切ない姿も描かれる。

少し頼りなかったステファンが、覚悟を決めたかのように“男っぷり”をあげていく展開は、スタッフ陣にとっても注目してほしい展開のひとつのようだ。キャラクターデザインと総作画監督を務めた小島大和は「ステファンが徐々に“男”になっていく気持ちの変わりようといいますか、見た目とのギャップをぜひ観て欲しいです」とアピールする。そんな小島の言葉に重ねて、青木監督も「かっこいい人がかっこいいのは当たり前ですから。よく見たらカッコ良かったという、そんな成長があった方がより楽しいですよね」と語るなど隠された仕掛けを明かした。

公開された新カットでは、そんなスタッフ陣の言葉からも伝わるように、気の抜けた様子や間抜けな表情などステファンの“どこか残念な姿”が垣間見える一方で、打って変わって凛々しい表情や逞しい姿も活写されている。チャオとの出会いにより少しずつ変わっていく、ステファンの“成長記”にも注目してみたい。

『鉄コン筋クリート』や『海獣の子供』、『映画 えんとつ町のプペル』などを世に送り出してきたSTUDIO4°Cの最新作となるアニメ映画『ChaO』は、2025年8月15日より公開される。
【作品情報】
タイトル:映画『ChaO』(読み :チャオ)
公開日:2025年8月15日(金)Roadshow
声の出演:
鈴鹿央士 山田杏奈
シシド・カフカ 梅原裕一郎 / 三宅健太 / 太田駿静 土屋アンナ
くっきー! 山里亮太
監督:青木康浩 キャラクターデザイン・総作画監督:小島大和 美術監督:滝口比呂志 音楽:村松崇継
アニメーション制作:STUDIO4°C
配給:東映
(C)2025「ChaO」製作委員会