サイバーエージェントの子会社の米国法人CyberAgent America(以下「CA America」)がアニメのグローバル展開を目的として、X(旧Twitter)を運営するX Corp. Japanとマーケティングにおけるパートナーシップを締結した。アニメに特化した特別機能の共同開発や、アニメ作品に関連する映像コンテンツの共同制作などを見据える。
CA Americaは、サイバーエージェントが手掛けるアニメに特化したグローバルマーケティング組織として、国内外のマーケティング戦略設計、全世界を対象にローカライズしたコミュニケーション設計とプロモーションを展開している。
Xは全世界での月間ユーザー数が5.5億を数える。中でもアメリカが最も多く、日本のユーザーは6,800万にものぼるなどアジアのユーザーも増加しており、全世界で利用されているSNSだ。さらに、X上でやりとりされるアニメ関連の会話量は、「Grok」での集計によると年間で1億を超えており、アニメの情報交換やコミュニケーションが活発に行われる場となっている。
このたびのパートナーシップ締結は、アニメのグローバル展開を推し進め、ユーザーにとって新たなアニメ作品との出会いのきっかけにつながる機能の共同開発やマーケティング・プロモーションを推進していくことを見据えるもの。
両社は、アニメキャラクターが絵文字になってX上に表示される「ブランド絵文字」をはじめ、特定のアニメ作品に関連する投稿のみが表示されるタイムラインなど、アニメの情報を全世界同時に楽しむことができる専用特別ページを共同開発する予定だ。これらの特別機能を活用し、国や地域を超えたユーザー間のコミュニケーションの活性化と、熱量の高いファンダムの拡大を目指すとしている。
またXが保有する会話数、検索数、インプレッション数、エンゲージメント数などのあらゆるデータを複合的に活用し、アニメコンテンツごとに地域の傾向にあわせたマーケティング戦略策定とプロモーションを実行するとした。
さらに、アニメ作品に携わる制作スタッフや声優に焦点をあてた制作の裏側映像、イベント・コンベンションと連動した企画など、アニメの深みや魅力がより伝わるようなローカライズした映像コンテンツについても共同制作することを見据える。日本アニメをより多角的に楽しむことができる機会を創出していく。
そしてアニメのブランドや世界観を損なうことなく、事業収益性の向上につなげる施策を展開していくとしている。公式グッズやイベントチケットの購買促進、動画コンテンツの収益化といったXの機能を活用した様々な取り組みを通して、アニメ産業における事業収益性の向上に貢献していくことを見込む。
そのほか、xAIによって開発された、大規模言語モデルに基づいた対話型の生成的人工知能チャットボット「Grok」を活用した機能や施策も検討している。CA AmericaとX Corp. Japanだからこそ実現できる新しい切り口のマーケティング・プロモーションを通して、日本アニメのグローバル進出をサポートできるチャレンジを進めていく構えだ。
■CyberAgent America概要
名称:CyberAgent America, Inc.
所在地:44 Montgomery Street, San Francisco CA 94104
設立日:2008年2月7日
資本金:417,000.63 USD
役員構成:CEO and director Shota Yoshida
Director Takahiro Yamauchi, Tomohisa Nomura
事業内容:アニメのグローバルマーケティング
■X Corp.Japan 株式会社概要
名称:X Corp.Japan 株式会社
所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋3丁目1−1 東京スクエアガーデン
設立日:2010年11月19日
代表取締役:松山歩