松岡超の声優事務所・フルパワープロダクションが2年目も新人発掘オーディションを開催! 声優志望に必要な姿勢を井上伸一郎と語る【インタビュー】 2ページ目 | 超!アニメディア

松岡超の声優事務所・フルパワープロダクションが2年目も新人発掘オーディションを開催! 声優志望に必要な姿勢を井上伸一郎と語る【インタビュー】

元大沢事務所のマネージャーで、花澤香菜などの声優を発掘・育成してきた松岡超。新たなオーディションを開催するにあたり、数々のアニメに縁があるプロデューサー・井上伸一郎と対談を実施した。

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(左から)松岡超、井上伸一郎
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◆声優になるには、アニメ以外のことも知るべき

――今年のオーディションは3社合同での開催だそうですね。

松岡:はい。弊社とクレアボイス、ぷろだくしょんバオバブの3社です。1年運営してみて、役者の演技を緻密に教えられる体制をさらに整えたほうがいいなと思っていたところ、2社からいっしょにやろうとお話をいただきました。バオバブさんはやはり長年実力派声優を輩出してきた実績がありますし、クレアボイスさんは、マネージメントのみならず、多くのキャスティング作品を持っていてアフレコ現場のノウハウの蓄積があります。弊社にもいい効果が生まれてくるのではないかと思っております。

――オーディションを合同開催するだけでなく、その後のレッスンも一緒にやっていくことになるのですか?

松岡:もちろんです。入口は一緒で出口はそれぞれの適正に応じて事務所に所属していくという感じです。

――2年目のオーディションでは、どんな人材に来てほしいですか?

松岡:難しい質問ですが、アニメだけしか知らない人では困るなと思います。1年目に集まってくれた子たちも皆アニメが好きなんです。もちろんそれは否定しませんが、社会のことや人間のこと、いろいろなことを学んで人間性を磨くのも大事だよといつも話していますし、芝居を学ぶなら実写や舞台の芝居もたくさん見てほしい。声というのは動きや表情があってついてくるものですから。

よく「どうすれば声優になれますか?」と聞かれるんですが、それに絶対こうすればよいと答えられる人は多分いないと思うんですよ。青臭い言い方かもしれないですが、声優になるという結論ありきではなく、やっぱり演技することを楽しんでほしいと思います。その延長線上に声優という職業があるというぐらいの考え方じゃないと続けるのが大変になってしまうと思います。この仕事に近道はないし、確実に声優になれると約束はできるものじゃないんです。それはレッスン生にも正直に言っています。

――2年目のオーディションの対象年齢は昨年と同じでしょうか?

松岡:そうですね。中学生から30歳まで。1年目のオーディションでは中学生も合格し、ご両親も毎回同伴で愛知県から通っている子もいます。オーディションについては、前回は東京・大阪・福岡でしたが、今回はそれに加えて仙台でも開催します。

――前回の男女比はどうでしたか? 昨年は男性声優も育てたいとおっしゃっていました。

松岡:9割女性でした。でも少ないながらも男性にもおもしろい人がいるので、今アニメのオーディションを受けさせたりしているんです。

――では、最後に今後フルパワープロダクションでやっていきたいことなどあればお話しください。

松岡:そんなに大それたことは考えていませんが、残りの人生を考えて、再び新しい才能を育てることを頑張ってみようかなと思い立ち上げた会社です。とりあえず、1期生の数名は事務所に所属することになります。作品が決まった人もいて、ほかにも何人か売り込んでいきたいと思っています。まずは彼らを一生懸命売っていくことですね。

――井上さんはフルパワープロダクションに期待することはありますか?

井上:やっぱりどれだけ新人を出してくれるか、ですね。業界の活性化のためには新しい血が必要です。今のようにアイドル的な声優が増えることは、30年前には誰も考えていなかったでしょうし。今後も声優の活躍の場は広がっていくと思うんです。今とはまったく違うかたちで活躍する人が出てきてほしいと思います。

松岡:新しい血と言えば、井上さんも新会社を始められましたね。

井上:ENJYUという個人会社を立ち上げました。声優絡みですと、KADOKAWAアニメ・声優アカデミーでは名誉アカデミー長もやらせてもらっています。私もこの先、生きているうちにやりたいことは全部やっておこうと思って、広範囲に活動しています。3月18日には回顧録が出る予定です。

松岡:井上さんは、出版もアニメ製作も実写にも関わってきた方で、回顧録は貴重な本になると思います。生きるメディアミックスみたいな方ですよね。

井上:タイトルはまさに『メディアミックスの悪魔―井上伸一郎のおたく文化史―』(星海社新書)でして、聞き手は宇野常寛さんにお願いしました。ただの自分語りにせずに、宇野さんに時代背景などを批評的な文章も入れていただいています。私の主観にはなりますが、メディアミックスの歴史観や方法論を提示しています。小説のほうは『コンタクティ・ケース・セブン』というタイトルです。雑誌で連載していたものに加筆して、夏に出す予定です。将来アニメ化の話があれば、松岡さんにキャスティングにお願いしたいですね(笑)。

松岡:そのときはうちの新人をぜひ使ってください!

「Produce Harmony」1期生のオーディション

ぷろだくしょんバオバブ、クレアボイス、フルパワープロダクションによる次世代の声優育成を目的としたプロジェクト。本プロジェクトでは声優業界で実績豊富な3社が協力して養成所を運営し、声優としての活躍を目指す皆さまを全力でサポートいたします。

■応募期間
2025年1月1日(水)~1月31日(金)

■募集対象
中学1年生~30歳くらいまでの男女

■オーディション日程
仙台・大阪:2025年 2月8日(土)
福岡:2025年 2月9日(日)
東京2025年 2月15日(土)・16日(日)

詳細につきましては、公式ホームページや公式Xをご覧ください。

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《杉本穂高》
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