「SPY×FAMILY 」「葬送のフリーレン」…今年注目を集めたアニメオープニング&エンディング映像はこれだ! | 超!アニメディア

「SPY×FAMILY 」「葬送のフリーレン」…今年注目を集めたアニメオープニング&エンディング映像はこれだ!

今年放送されたアニメの中から印象的だったオープニング&エンディング映像について特集! 今やアニメと切っても切り離すことができないアニメ主題歌と、そこで使用されるアニメーション。その音と映像のマリアージュは一つの芸術作品と呼ぶに相応しいものとなっている。

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『TRIGUN STAMPEDE』キービジュアル(C) 2023 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STAMPEDE」製作委員会
  • 『TRIGUN STAMPEDE』キービジュアル(C) 2023 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STAMPEDE」製作委員会
  • 『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』キービジュアル第2弾(C)Magical Destroyers Committee
  • TVアニメ『SPY×FAMILY』 Season 2 キービジュアル(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
  • 『葬送のフリーレン』本ビジュアル(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

2023年も残りわずか。今年も実に多様なアニメが放送され、視聴者である私たちを大いに楽しませてくれた。

今回は今年放送されたアニメの中から印象的だったオープニング/エンディング映像について特集していこうと思う。今やアニメと切っても切り離すことができないアニメ主題歌と、そこで使用されるアニメーション。その音と映像のマリアージュは一つの芸術作品と呼ぶに相応しいものとなっている。その中から筆者が特に印象に残ったものをピックアップしていく。今年一年を振り返りながら楽しんでもらえれば光栄だ。

■『TRIGUN STAMPEDE』エンディング「星のクズ α」

『TRIGUN STAMPEDE』キービジュアル(C) 2023 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STAMPEDE」製作委員会

2023年1月から放送となったアニメ『TRIGUN STAMPEDE』。内藤泰弘のマンガ『トライガン』を再解釈し、全編CGアニメーションを用いて描かれた本作。ヒューマノイド・タイフーンと呼ばれる主人公・ヴァッシュ・ザ・スタンピードと仲間たちの冒険譚を描いた作品となっている。

本作のエンディング主題歌として使用されたのはSalyu× haruka nakamuraによる「星のクズ α」。洗練されたサウンド構成にSalyuの歌声が乗ることで聴くものを優しく包み込む。

本作の映像を手掛けたのは第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で新人賞を受賞した映像作家・矢野ほなみ。星のない夜空からスタートする本映像。その夜空に次々星が立ち現れると、それらは離合集散を繰り返しながら本作に馴染み深いモチーフを形作っていく。その儚くも雄大な映像は見る者の心を奪うだろう。

■『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』オープニング「MAGICAL DESTROYER」

『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』キービジュアル第2弾(C)Magical Destroyers Committee

イラストレーター・JUN INAGAWAの描いたアート作品を基に制作されたテレビアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』。“オタク文化の保護”を大義名分とし、オタクたちを殲滅しようとする組織・SSCと、これに対抗するべく結成された革命軍との対立が描かれる。

オープニング主題歌として使用される「MAGICAL DESTROYER」は、JUN INAGAWAとラッパー・JUBEEが作詞を担当。ロックサウンドから始まる本楽曲は徐々にノイジーなサウンドへと変化する。その独特な展開は中毒性を帯びている。

本作の映像を制作したのは『妄想代理人』や『魔法少女まどか☆マギカ』にも参加したアニメーター・沓名健一。中盤から登場するモチーフの数々からはオタク的な文脈が感じられ、作品性を華麗に反映していると言える。

■『SPY×FAMILY Season 2』オープニング「クラクラ」

TVアニメ『SPY×FAMILY』 Season 2 キービジュアル(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

2022年4月よりTVアニメ放送がスタート、今年10月からはその続編であるSeason 2が放送開始となった『SPY×FAMILY』。各々の利害の一致によって形成された偽装家族・フォージャー家が、時に力を合わせて降りかかる困難に立ち向かう姿が描かれる。

オープニング主題歌として使用されたのはAdoが歌う「クラクラ」。編曲には『カウボーイビバップ』オープニング「Tank!」で知られる菅野よう子率いるバンド・SEATBELTSが名を連ねる。アップテンポのジャズナンバーと、そこにマッチしたAdoの歌声は聴く者の耳を魅了する。

本楽曲の絵コンテ・演出を担当するのは『映像研には手を出すな!』『犬王』の監督としても知られる湯浅政明。アクロバティックなアクションと一家団欒を同居させた映像は実に印象的。パステル調の色使いも本映像の魅力のひとつとなっている。

■『葬送のフリーレン』エンディング「Anytime Anywhere」

『葬送のフリーレン』本ビジュアル(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

原作・山田鐘人、作画・アベツカサによる同名コミックをアニメ化した『葬送のフリーレン』。魔王討伐を成し得た勇者一行の後日譚を描く本作は、エルフである魔法使い・フリーレンの旅路を中心に物語が展開される。

エンディング主題歌として使用されたのはシンガーソングライター・miletが歌う「Anytime Anywhere」。編曲は本作の音楽を担当するEvan Callが担当。本編の世界観を踏襲した雄大なサウンドが魅力の一曲となっている。

本映像を制作したのはアニメーションクリエイター・高橋美帆(hohobun)。「ED映像自体が“綺麗な花畑を出す魔法”になれたら」との想いが込められた本映像は、切り絵アニメーションを参考に、描きこまれた無数のパーツを移動させることで制作されたとのこと。映像内で次々に登場する植物モチーフからはフリーレンが生きた悠久の時間も感じることができる。



果たして来年はどんなアニメが僕らを楽しませてくれるのだろうか? そして、どのような映像がその主題歌には使用されるのだろうか? まもなくスタートする2024年、大いに期待していきたい。

《一野大悟》
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