読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年1月号には、秋アニメ『聖剣学院の魔剣使い』より、シャーリ役の仲田ありさが登場。 本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。
カッコよくてかわいいギャップがシャーリの魅力
――『聖剣学院の魔剣使い』という作品の印象を教えてください。
オーディションを受ける際に原作を読んだのですが、王道のファンタジー作品だなと感じました。でも、王道でありつつも、世界観がていねいに描かれていて、キャラクターも個性的なんです。とくに、敵となるヴォイドに対する思いがそれぞれに異なっていて、見応えのある作品になるだろうと感じました。
――アフレコが始まってから、作品の印象に変化はありましたか?
原作を読んで想像していた建築物や声をリアルに感じられて、アニメのすばらしさを体感しました。とくに第○七戦術都市の外観は、想像以上に迫力がありました。それから、アクションやヴォイドとのバトルシーンは、アニメになって動きがきちんと読み取れた気がしています。自分のイメージを映像がどんどん超えていきますし、戦いに至るまでの感情表現の描写もすごくていねいで見入ってしまいます。
――仲田さんが声をあてているシャーリの印象を教えてください。
ほかのキャラクターと比べると表情や感情が控えめなイメージがありました。でも、アフレコが進んでいくと、思っていたよりも表情豊かなことがわかって。レオニスが目覚めた1000年後の世界でも楽しそうに過ごしていて、すごくかわいい女の子です。
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――シャーリは暗殺メイドなのでクールな面が際立つのかと思っていましたが、ドーナツをレオニスに勧めようとするなど、かわいい行動もたくさんしていますよね。
そうなんです!淡々と仕事をこなすタイプなのかと思っていたのですが、控えめながらコロコロと表情が変わるんですよね。とくに第3話で初めてレオニスにドーナツを持っていったシーンがかわいくて。レオニスとのやりとりにシャーリちゃんの柔らかい雰囲気を感じています。
――物語は第9話まで進んでいますが、シャーリの活躍シーンで印象的だったところは?
第4話のアルバイトのシーンです。レオニス、ブラッカスとしか接してこなかったシャーリちゃんが初めて2人以外と接するところが見られるんです。暗殺メイドとしての優秀さが隠せていないところが素敵でした。それから第6話の「ドーナツ屋さんのバイトよりは楽です」というセリフにもシャーリちゃんらしさを感じて個人的に印象的です。
――そんなシャーリの役作りで大切にしたことは?
全体的にお姉さんっぽいキャラクターが多いなか、シャーリちゃんは妹的な印象があるんですが、守られるというよりはみんなを陰から守っているので、かわいさとカッコよさの両方が際立つようにということは意識しました。レオニスに対するときも、なるべくあざとくならないようにと考えつつ、でも、ちょっとくらいあざとさもあったほうがかわいいかなと思っていたんです。ただ、アフレコでは考えていたことが全部飛んでしまって、皆さんのお芝居を感じながら演じるのに精一杯でした(笑)。
――シャーリを演じていて難しかったところはありましたか?
気持ちの切り替えが大変でした。シャーリちゃんって、暗殺メイドとして発言していたかと思ったら、次の瞬間にはかわいい感情が出ていることも多いんです。かわいさは表現したいけれど、暗殺メイドという前提があり、あまりかわいくしすぎるとシャーリちゃんらしくなくなってしまうので、そのバランスを取るのが大変でした。
――スタッフからのディレクションで印象に残っていることは?
ちょっとオーバーにしすぎたり、逆に絵に対して物足りないお芝居になったりしてしまうことがあり、監督の森田宏幸さんや音響監督のひらさわひさよしさんから、「明確に切り替えるとカッコよさが出ますよ」とか「もう少し表情を付けると深い意味が出ますよ」と細かなディレクションがありました。おふたりからの言葉があって、シャーリちゃんの理解度を深めることができたなと感じています。
――シャーリに共感できる部分はありますか?
まったくないんです(笑)。正反対なところならたくさんあります!シャーリちゃんは、レオニスからの命令に従って眷属を守るのですが、それをドーナツを食べながら行えるんです。私はひとつのことを考えるとそれにかかりきりになってしまうので、一度に2つ以上のことを考えられるシャーリちゃんがうらやましいです。
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――シャーリの主であるレオニスにはどんな印象がありますか?
かわいさとカッコよさが同居しているところがすごく素敵です。シャーリちゃんとは「魔王様のバカ」と言える気兼ねのない関係を築けているし、きっと仲間思いで、1000年経っても部下が付いていきたいと思えるほどのカリスマ性を持っているんだろうと感じています。
――レオニスとシャーリ以外で、気になっているキャラクターはいますか?
個人的に、ブラッカスと咲耶が好きです。ブラッカスはレオニスと対等に接することができるカッコよさを持ちつつ、ケモノ姿がかわいい。咲耶はバクチで負けたところから登場しますが、抜けた感じがありつつ、ヴォイドとの戦いではすごく頼りになる。きっと私はかわいさとカッコよさを兼ね備えたキャラクターが好きなんですね。
――クライマックスの見どころを教えてください。
まだまだ新しいキャラクターも登場しますし、そのひとりひとりの魅力が増していく展開になっています。シャーリちゃんも暗殺メイドとしてのカッコよさを見られるシーンがありますので、ぜひ最後までみんなのがんばりを見守っていただけたらうれしいです。
MegamiにQuestion
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Q.自分のチャームポイント
A.左耳のほくろ
友達から「ピアスっぽいほくろがかわいいね」と言ってもらえたのがうれしかったです。でも、自分では全然気づかなくて、最近言われてからあったことを知りました。
Q.自分のニックネーム
A.ありぴー
高校生のとき、友達に付けてもらいました。専門学校時代は、呼んでほしいニックネームをみんなに宣言するというタイミングがあったので、そのときも「ありぴー」でお願いしました。
Q.自分の声の特徴
A.涼しい声
以前、涼しい声だと言っていただいたことがあったので、それが特徴なのかなと思っています。自分ではどちらかといえば冬っぽい声だなとも感じています。
Q.自分の性格
A.分析中です
熱しやすく冷めやすいところもあるけれど、ずっと好きなものもあるし、なまけものだけど一心不乱にがんばっていることもあるんですね。両極端すぎて、これが自分の性格と言い切れないので、まだ分析中です。
Q.いま、ハマっていることは?
A.ミュージカル映画を見ること
『グレイテスト・ショーマン』という映画を見てから、ミュージカル映画にハマりました。そのあと、『ハイスクール・ミュージカル』を見て、最近はその2作のお気に入りシーンをずっとリピートしています。
Q.シャーリのドーナツのような、仲田さんの好物は?
A.チョコレート、ドーナツ
チョコレートはずっと好きで、ドーナツはシャーリちゃんを演じるようになってからハマりました。最近は、クリームが入っていたり、フレーズドが乗っていたりする、甘めの柔らかいドーナツが好きです。
Q.10歳に戻れたら何をしたい?
A.かけっこや木登り
いろいろ考えたのですが、きっと10歳の当時にやっていて、大人になったいまはなかなかできなくなった、かけっこや木登りで存分に遊ぶと思います。もともと身体を動かすのが好きだったので、めいっぱい遊んでみたいです。
Q.本作のキャッチフレーズ
A.笑いあり、涙あり、かわいいお姉さんたちあり
『聖剣学院の魔剣使い』はキャラクターがすごく魅力的なんですね。それぞれが背負っているものや複雑な生い立ちなどを、ぜひまだ見たことがない方にも見ていただきたいです。会話劇も魅力的ですし、この先どうなるのかと手に汗を握る展開もあります。キャラクターを応援したくなるようなエピソードもあるので、ぜひ注目していただきたいです。
■Profile
なかだ・ありさ/12月1日生まれ。沖縄県出身。ワンダースペース所属。主な出演作は『立花館To Lieあんぐる』篁いおり役、『闘神機ジーズフレーム』エア役など。
■作品Information
各種配信ストリーミングサービスにて配信中
https://seikengakuin.com/
自らを封印し1000年後に目覚めたものの、10歳の姿に戻っていた魔王・レオニス。その後、武器の形を取る異能の力<聖剣>を使う者が集う「聖剣学院」に入学したレオニスは、そこで出会った美少女たちや、1000年前から自身に仕えるシャーリ、ブラッカスらと、人々を襲うヴォイドに立ち向かう。
(C)志瑞祐・遠坂あさぎ/KADOKAWA/聖剣学院の魔剣使い製作委員会