舞台『はめふら』、カタリナ役・太田夢莉インタビュー「内田真礼さんの芝居と違ってはいけないと意識しまくっていた」 | 超!アニメディア

舞台『はめふら』、カタリナ役・太田夢莉インタビュー「内田真礼さんの芝居と違ってはいけないと意識しまくっていた」

『「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」THE STAGE』カタリナ・クラエス役に抜擢された太田夢莉さんにインタビュー。

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 TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(以下、『はめふら』)の舞台『「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」THE STAGE』(以下、『はめステ』)が、2022年6月30日(木)よりスタート。本舞台は全10公演、全5ルート(ジオルドルート、キースルート、アランルート、ニコルルート、シリウスルート)で構成され、ルートによって本編途中のエピソードとエンディングが異なる面白い仕組みで展開される。公演は7月5日(火)までの予定だ。

 今回は主人公のカタリナ・クラエス役に抜擢された太田夢莉さんにインタビュー。舞台への意気込みや太田さんのアニメ事情、そして芝居にかける想いについてお話を聞いた。


カタリナ・クラエス役の太田夢莉【画像クリックでフォトギャラリーへ】

太田夢莉のアニメ事情

――本舞台への出演が決まった時はどんなお気持ちでしたか?

 以前にも2.5次元舞台作品に出演する予定があったのですが、そちらは残念ながら上演が延期となってしまって。なので、この作品が私にとって初の2.5次元舞台への出演になるんです。元々アニメが好きなので嬉しい気持ちがありつつも、アニメが好きなだけに原作ファンの方が作品に熱い想いを持っていらっしゃることも分かっていて。だから、原作ファンの方に認めていただけるのか、私で本当に大丈夫なのかなという不安も、正直言うと大きかったです。

――アニメがお好きなんですね。思い出に残っている作品は?

 悩みますが、パッと思い浮かんだのは『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』。あとは『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』や『けいおん!』、『ラブライブ!』も好きですね!

――比較的、女性キャラクターが多く出てくる作品が好き?

 そうかもです(笑)。あとは『斉木楠雄のΨ難』! セリフを覚えているくらい何度も見ています。登場キャラクターは非日常だけども、描かれているのは日常というテイストが個人的にすごく刺さりました。何気なく見ていて、笑ったり癒されたりするアニメも好みです。あとは『ReLIFE』も大好きでした。色々と人生について考えるきっかけになった作品なんです。

――そうなんですね!

 はい。『ReLIFE』を見るといつも「学生生活ってやっぱりいいなぁ」と思いつつ、時間を無駄にしちゃいけないな、何もしなかったら時は経っていく一方なんだなと考えさせられます。アニメから学ぶことは、本当にたくさんありますね。

――分かります。ちなみに、最近はどんなアニメを見ていますか?

『トモダチゲーム』は元々マンガが好きだったので、アニメも見ています。あとは……スマホ持ってきてもいいですか?

――は、はい!

 えっと……、あっ、『五等分の花嫁』大好きです! あとは……『コタローは1人暮らし』も見ています。話題作の『SPY×FAMILY』も気になっているのですが、まだ見られていないんですよね……。

――今も日常的にアニメを見ているんですね。

 昔に比べたらだいぶ減ったと思います。高校生の頃がピークだったんじゃないかなぁ。当時はグループ(NMB48)のメンバーとアニメの話をよくしていたので、よりアニメ熱があった気がします。最近は昔の作品を見ることが増えましたが、アニメや2次元作品が好きという気持ちは変わっていません!

カタリナの信念を曲げないところがカッコいい

――そんなアニメ好きな太田さんですが、『はめふら』を見たときは、どんな印象を持ちましたか?

 すごく好きなジャンルの作品でした! この作品の役を舞台で演じられるのかと思うと、改めて嬉しさがこみ上げてきました。アニメは声優さんも豪華でしたよね! 私は(アニメでカタリナを演じていた)内田真礼さんの名前を、色々なアニメ作品のエンドクレジットで見かけていたんです。それだけに、内田さんがアニメで演じたキャラクターを舞台で私が演じられるのが信じられなくて。こんなことってあるんだなと思いました。

――カタリナを演じる際、内田さんのお芝居は意識されている?

 舞台の各シーンがアニメのどの話数に該当するのか調べて、事前にすべてチェックしています。内田さんの芝居と違ってはいけないと、意識しまくっていましたね。今もかけ離れてはいけないと思いながらも、2.5次元舞台に出演経験のある役者さんから「自分の思うようにやっていい部分もある」とアドバイスいただいたので、自分のなかのカタリナ像を表現してもいいのかなと思い始めています。

――内田さんの芝居を意識しつつも、稽古をしていくなかで自分のカタリナ像も見出している。

「アニメがこうだったからこうしないといけない!」と凝り固まってしまうのは良くないんだなと学びました。考えすぎたり意識し過ぎたりするとそればかりに捕らわれてしまって、本質を見失ってしまう。舞台だと動きも自分で表現しますからね。経験者の方からのお言葉で、いい意味で少し肩の力を抜くことができました。

――演じるカタリナはどのようなキャラクターだと感じていますか?

 無自覚の人たらし、破天荒とよく言われていますが、私は強くて誰からも愛される素晴らしい人物だと感じています。無自覚ではあるのですが、人のことを大切に思っているからこそ素直に言葉を出せる。そして、その言葉にみんなが助けられて、惹かれていくんですよね。不思議な力を持っている人物だと思います。「自分がこう思ったから、それに従って行動する」という信念を曲げないところもカッコいいですよね。

芝居ができないからこそ、やりたくなった

――ここまでアニメや作品のお話についてお聞きしてきましたが、続いてお芝居について教えてください。太田さんは色々な舞台に出演されていますが、そもそもお芝居することは好きでしたか?

 うーん……世の中にたくさんいらっしゃる芝居好きの方のなかで、「私も芝居が好きです!」と言えるほどの自信は正直ないです。私にとって芝居は、「好きだからやる」というよりも「できないからやりたい」って思う仕事なんですよね。舞台の度に「ここができていないよ」と演出家さんからご指導いただいて、少しずつできるようになっていく。役者って、そうやってちょっとずつ自分が成長していくのを実感できる仕事だと思うんです。変化と新しい学びが常にあるのが、楽しいんですよね。

――なるほど。もしかしたら負けず嫌いなのかもしれませんね。

 それはそうです(笑)。負けず嫌いなんですよね。最初にお芝居をやったとき、本当に全然できなかったんですよ。当時は身も心もボロボロだったのですが、悔しくて仕方なくて。それで、「この仕事をやっていこう」と思ったんですよね。できないからこそ、やりたくなったんです。だからこそ面白いと感じられるし、本気になってやれているんだと思います。

――とても素敵な考え方だと思います。

 ありがとうございます。

――そんな芝居に本気な太田さんが出演する『はめステ』。稽古も始まっていますが、今の段階ではどういう舞台になりそうだと感じていますか?

 作品を見たことがある方はご存知かと思いますが、カタリナは脳内会議をするんです。それを舞台ではどうやって表現するのかなと思っていたのですが、演出を知って「その手がありましたか!」と唸りました。舞台でしか見られない光景になっているので、是非楽しみにしていて欲しいです。あとは、舞台はお客さんから常にすべてが見えているので、メインで会話しているキャスト以外も、常に表情や行動でキャラクターを表現しています。これは舞台ならではの面白さだと思うので、注目していただきたいですね。

――最後に、太田さんが思う舞台の魅力をアニメ好きの方々に向けてアピールしていただければと思います。

 アニメが好きな方々のなかには、舞台で役者がキャラクターを表現していることに抵抗がある方も少なくないと思います。私もそうでした。「もしイメージと違ったら……」って思うと、避けてしまいたくなりますよね。ただ、私も仕事として関わるようになって、キャストそれぞれがキャラクターに精一杯向き合っていることを知りました。スタッフさんも熱を込めて作品を作っています。音楽・衣装・芝居とすべてに力を注いでいます。その熱量を劇場で感じ取っていただけたら、一役者として嬉しいですね。

取材・執筆/M.TOKU

プロフィール
太田夢莉(おおた・ゆうり)12月1日生まれ。奈良県出身。吉本興業株式会社所属。2011年12月~アイドルグループ・NMB48の第3期生として活動。2019年11月卒業後、ドラマ、舞台などを中心に活躍。最近では舞台『フラガール - dance for smile -』に木村早苗役として出演し、話題となった。

『「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」THE STAGE』
公演スケジュール:2022年6月30日(木)~7月5日(火)全10公演
※全5ルートで各公演回替わり。本編途中のエピソードとエンディングが異なります(ジオルドルート、キースルート、アランルート、ニコルルート、シリウスルート)。日程の詳細は公式サイトをチェック。

会場:池袋・サンシャイン劇場

チケット料金:全席指定9,500円(税込)
※現在一般販売中。

(C)山口悟・一迅社/はめふら製作委員会.

《M.TOKU》
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