「中島ヨシキのザックリエイト」から生まれたドラマCD企画「OVER RUN!!」の番組イベント「OVER Rendezvous Vol.1」が2021年7月18日に、なかのZERO 小ホールにて行われた。出演者は古谷陽子役・峯田茉優、東堂凛役・駒形友梨、大久保椿役・幸村恵理、南條ほのか役・浜崎奈々。
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(左から)古谷陽子役・峯田茉優、東堂凛役・駒形友梨、大久保椿役・幸村恵理、南條ほのか役・浜崎奈々
「OVER RUN!!」は、声優・中島ヨシキの番組「中島ヨシキのザックリエイト」から生まれたドラマCD企画。おどおどしているけど天才肌のギター担当・古谷陽子、明るくて社交的な「ちびっこリーダー」でベース担当・大久保椿、おっとりしていて穏やかだけど力持ちなドラム担当・南條ほのか、そしてシンガーソングライターとして一部界隈に人気のクールなキーボード兼ボーカル担当の東堂凛がバンドを通じて成長していくガールズバンドストーリーである。先日第一弾となるドラマCD『Octave!! side OVER RUN!! Tune.1』がリリースされたほか、ニコニコチャンネルにて定期的にラジオ番組「オバラジ」を配信したり、演じるキャラクターの担当楽器を各キャストが挑戦したりする動画がアップされたりなど、様々な活動を行っている。
久しぶりにメインキャストの4人が集まった本イベントは、朗読劇からスタート。今回は、夢の中でほのかが保母さんとなり、他の3人の幼少期を見守るという物語が展開された。これまではあまり見られなかった幼少期の姿に加えて、「オバラジ」の企画にて誕生したほのかの兄が登場したことに、リスナーも驚いたよう。朗読劇が終わった後は、惜しみない拍手が送られた。
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イベントのために書き下ろされた物語を朗読!
続いて行われたのは、「叔母ラジ」のコーナー。本コーナーは浜崎が『オバラジ』で担当しているコーナー「ほのかがいると場がなごむ」のスピンオフ企画。同コーナーで子供にまつわるお便りを紹介すると、甥っ子や姪っ子など親戚の子供自慢になってしまったことから誕生した。
「オバラジ」内で、特に姪への想いが止まらないことに定評がある幸村。今回もその溢れる想いが止まることはなかった。幸村はコーナーが始まるとすぐに、姪の成長や思い出について語り始める。「手がちぎりパンの時期なんてすぐ終わっちゃうから。大切にしてください」「おいしい?って聞いたら『おいちい』って言ってくれる」「虫のことをぜんぶチョウチョって言うの」と語る彼女の表情からは、本物の愛が感じられた。
そんな幸村の熱量について、「オバラジ」内では圧倒されていたという浜崎だが、最近は自分も姪と接するようになって、その熱を理解できるようになってきたという。イベントでは、「仕事の通話中に子供が入ってきてピリついた空気が和んだ」というメールに対して、「子供に対して可愛らしい声を出すとひかれてしまった」というエピソードを披露して、場をほっこりとさせた。
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愛が止まらへん幸村さん(左)と、その姿を優しく見守りすべてを受け入れる浜崎さん(右)
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幸村さんの姪トークを最初は真剣に聞くも、途中で圧倒されて「……」という表情を浮かべる峯田さんと、呆れてうつ伏せてしまい、トークの切れ目に思わず「終わりました?」と聞いてしまった駒形さん(右)
続いて行われた「生スパッと竹割人生相談」は、リスナーのお悩みについて、竹を割ったようなさっぱりとした性格の椿が即答でアドバイスするという番組の一コーナー。……にも関わらず、「オバラジ」内では椿役の幸村が「がんばってください」とだけコメントしていたことに、駒形は困惑したという。一方、他ふたりと一緒にやったときは、かなり親身になってアドバイスをしていたよう。果たしてイベントではどうなるのか。
「小さいミスが積み重なっている。心機一転がんばりたいので、皆さんから叱咤激励をいただきたい」というリスナーからの相談に、幸村は「がんばれ!」と一言。先行きが不安になるスタートとなったが、「オタク友達に太ったと言われてダイエットしたが、ラーメンなどを食べていてもまた太ってしまうのではと悩んでしまう」という相談には「食事が至福のひと時だから、遠慮する必要ない。定期的にジョギングしよう」と真摯にアドバイス。一方で、「間食をついついしてしまう」という悩みには「我慢すればいいのでは」と、竹を割ったようなコメントで一刀両断し、コーナーの真髄を発揮していた。なお、同相談について駒形は「イカを噛む、極力カロリーが低いものを選んでいる」、峯田は「カルパスを食べる」、浜崎は「フルーツにする」とアドバイスを送った。
その後、『OVER RUN』の世界に住んでいるかもしれないサブキャラのプロフィールをリスナーから募集する「OVER RUN サブキャラ妄想選手権」に登場したキャラクターを振り返ることに。これまで採用されたサブキャラクターとの相関図がスクリーンに映し出されるなか、峯田・幸村を中心に「2クールアニメ化」「映画化」「OVAで凛さんの恋バナをして欲しい」など様々な願望が飛び出す。駒形と浜崎は会話に加わりながらも、微笑みながらふたりの妄想を見守っていた。
話が尽きないままエンディングへ。最後はそれぞれが感想を言葉にして、イベントの幕は閉じた。
イベント挨拶
浜崎 「ほのかがいると場がなごむ」のコーナーが「叔母ラジ」になりましたが、それも皆さんのコメントがあってこそです。皆さんと作っている「オバラジ」ならではだと思いました。
幸村 すごくたくさん喋りました。姪の素晴らしさを伝えられてよかったです。人生相談にもスバっとお答えすることができました。(中島ヨシキ)先生のこれからの物語をいちファンとして楽しみにしております。
駒形 昼夜一日ありがとうございました。振り返りができるくらい歩みを進められているのが嬉しかったです。これからどういうメールが来るのか楽しみ。あとは、4人で朗読できたのも嬉しかったので、また機会があればやりたいです。
峯田 去年のキャスト発表があってから、あっという間でした。ドラマCDはこれからTune.2と展開していきます。皆さんと一緒に「OVER RUN!!」を大きくしていけたらと思っております!
イベント後、4人にインタビュー!
ーーキャストが発表されてから数カ月が経ちました。4人の関係性に変化はありましたか?
駒形 このふたり(峯田・幸村)がラジオでものびのびと楽しそうにやっていて、すごく安心しております。
峯田 後輩側からこう言っていいのか分かりませんが、先輩・後輩の隔たりを感じないんですよね。
浜崎 いいことや。
駒形 すごく気にしていたから、その言葉を聞いて安心しました。
幸村 私は、本当に申し訳ないくらいの人見知りで……。普段の私って様子がちょっとおかしいんですよ。「オバラジ」でも回数を重ねていくごとに、その片鱗が見え始めていますが、それを皆さんに受け入れてもらえてよかったです。4人で集まったのは今回が久しぶりでしたが、懐かしさは感じませんでした。
浜崎 2人ずつとはいえ毎週ラジオを配信しているから、自分たちが思っている以上に喋っているのかも。だから4人で集まったとしても「どうしよう、何喋ったらいいんだろう」ってならないんじゃないかな。
駒形 少しずつちゃんと関係値が築けてきているよね。それを実感している。
ーー最初のインタビューで「いちばんヤバいのは幸村さんじゃないか」という話がありました。
駒形 その印象は全く変わっていないです。妄想大臣がこちらの方。
峯田 私はいたって冷静です。
駒形 いやいやいや!大暴走だったじゃないか夜の部。君たちふたりは。
幸村 すみません……。
浜崎 でもそれがいいんですよ。
峯田 そうですよね!
幸村 楽しくなっちゃって、ついつい……。
峯田 おふたりが私の暴走を受け入れってくださっているこの環境が、本当にありがたい。
駒形 でも、キャスト発表されてからまだ1年も経ってないので、さらに関係が変化していくかも。いい変化を期待しています(笑)。
――最後に今後の「OVER RUN!!」で期待していることをそれぞれから教えてください。
峯田 ドラマCDのTune.1が出たばかりです。聞いてくださっている皆さんには、よく噛んでいただいているとは思いますが、噛めば噛むほど味が出るのが、この作品です。Tune.2はどんな展開になるのか、私自身も楽しみですし、皆さんもぜひ妄想しながら待っていてください!
駒形 凛さんはTune.1で「リコリス」という楽曲をいただきました。実際に歌ってみて、「OVER RUN!!」の曲は最高だと実感しています。これからも「OVER RUN!!」の楽曲がどんどん増えていって欲しいですね。Tune.2では個人じゃなくて、バンドとしての曲ができたらいいな。曲が増えるとライブもできるかもしれない。
――以前のインタビューでは弾き語りしたいとおっしゃられていました。
駒形 そうですね。
峯田 セッションしましょうよ。
浜崎 私、カスタネットで。
幸村 私はトライアングル。
峯田 取られた!
駒形 取られたじゃないよ(笑)。パーカス多すぎだから!! とにかく、音楽面にも注目して欲しいですね!
幸村 イベントでも朗読劇をやらせていただきましたが、またやりたいですね。こういう朗読劇やミニドラマがあれば、4人の細かい関係値が分かりますし、私たちも演じていて楽しいんです。ドラマCDはもちろん、「オバラジ」内のドラマパートにも注目していただきたいですね。
浜崎 本作においてドラマCDはストーリーが大きく動いていくものなので、絶対聞いていただきたいです。「オバラジ」では、ほっこりとした展開が多いですが、Tune.2では心にズシッとくる物語が待っている気がします。私たちもまだ収録していませんが、ちょっとシリアスな展開になるはず! 中島さんが書かれる物語は心の描写が丁寧なので、次はどうなるのか、私も楽しみにしています。
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イベントでは、各キャラクターが描かれたマグカップのグッズがお披露目された。今後、どのようなグッズが登場するのかにも期待!