
――『ワンダーエッグ・プライオリティ』という作品の第一印象を教えてください。
メインキャラクターの4人が若く、自分に近いなと思いました。それから、オーディションでいただいた資料には、それぞれのキャラクターのことが細かく書かれていたんです。そこでアイが学校でいじめられていたことを知り、重くてシリアスな話なのかなと思いました。
――オーディション当時、アイにはどんな印象を持ちましたか?
オーディション用の原稿を見たときは、控えめでちょっとおどおどしているような印象でした。ただ、彼女がどういうことを考えているのか、わからないことのほうが多かったです。
――アフレコが始まってから、アイの考え方や行動は理解できるようになりましたか?
できるようになってきたと思います。アイは正義感が強くて、仲間のために戦えるんだなと感じられるようになって。意志も強くて、しっかりした子だという印象になってきました。
――ねいるたちと知り合ってからは、どんどん笑顔が増えていますよね。
4人で一緒にいるときにふざけたりしている姿を見ると、ちゃんと楽しいこともできるんだと感じられるようになりました。ほかの3人といるときのアイはテンションがあがっているような雰囲気もあるので、私もそれに釣られて自然と演技でもテンションが上がっていきます。
――アイを演じるときに心がけていることは?
音響監督さんから、「泣いた声にならないように」というディレクションをいただいたんです。アイはアクションをするときや感情が荒ぶったときに大きな声を出すんですが、ヒステリックにならないようにと。お腹に力を入れて演じてほしいとも言っていただいたので、そこはつねに気をつけています。一方で、考えすぎるとアイの素のリアクションが出ない気がするので、素直に演じるようにも心がけています。
――アイを演じていて、難しいと感じるところはありますか?
アイだからというわけではないのですが、走るシーンが難しいです。息が切れていてもセリフはきれいに言わなければならないので、そのバランスが大変で。なかなかうまくできなかったせいか、スタッフさんからも「走るのが得意じゃないでしょう」と言われたくらいです(笑)。
それから、バトルシーンも苦戦しました。戦っているときのアイは、ワンダーキラーに「クソババア」といったりして言葉使いが荒くなるんですが、私はそういう言葉を口にしたことがなかったんです。相手が誰であっても、そんな言葉はぶつけちゃいけないんじゃないかと思ってしまって。でも、アフレコをしていくうちに私の気持ちは全部捨てて臨めるようになったので、いまはだいぶ慣れました。
――ほかに、印象に残っているディレクションはありますか?
スタッフさんが「アドリブをたくさんやろう」と言ってくださったんです。アドリブは正解がないので、最初は戸惑いもありましたが、不要だったらスタッフさんが削ってくださいますし、足りないと思ったときはもっと入れていいと言ってくださるので、積極的に挑戦してみようと思えるようになりました。川井リカ役の斉藤朱夏さんのアドリブが印象的で、斉藤さんのお芝居を見て、勉強させていただいています。
――相川さんは、本作が初主演になりますが、第1回のオンエアを見たときの感想を教えてください。
自分の声がテレビから流れてくるのは新鮮だなと思うのと同時に、すごく恥ずかしかったです。どうしても、自分が普段聞いてる自分の声と、違うような気がしてしまって。でも、「ここの芝居を使っていただけたんだ」という発見もありました。絵もきれいでしたし音楽も繊細で、すごく丁寧に作られているなと思いました。
――いまの段階ではアイのどんなところが魅力的だと感じていますか?
第7回で、リカとねいる、桃恵が言い合いになるシーンがありましたが、そこでその場を去ってしまったリカに声をかけてあげられるところです。ねいるや桃恵との空気が悪くなっちゃうかなと考えたりせず、自分の思ったように動けるところは尊敬しています。
――そんなアイに共感できるところはありますか?
誰に対しても一定の距離でいる、中立なところです。私もなるべく誰に対しても中立でいたいと思っているんです。ただ、なかなか難しいので、上手にできているアイはすごいなと思います。それから、アイはいま14歳の中学生ですが、私も16歳の高校生なので、学生特有の考え方や学校での出来事などはわかるなぁと思います。
――相川さんとアイで、似ていないなと思うところは?
勇気のある選択ができるところです。私には学校にいかないという選択は、できないと思うんです。自分の意志を通して行動を選べているアイはすごいなと思います。
――いま、相川さんが一番気になっているキャラクターは誰ですか?
小糸ちゃんです。アイにとってのキーパーソンだと思いますが、第7回までだとまだ深く描かれていないんですよね。どうして自殺してしまったのかもわからない。でも、アイにとっては戦ってでも生き返らせたいくらい大事な人ですし、田所あずささんの演技もミステリアスで、とにかく気になります。
――アフレコの思い出は?
最大4人までのアフレコだったのですが、メインの4人が掛け合いをするシーンは、なるべく揃って収録できるようにしていただいたので、初めて4人が揃った第4回はすごく感動しました。4人で言葉のキャッチボールができたり、キャッキャウフフできたりしているのも楽しくて。音響監督さんに「4人は声のバランスがいいね」といっていただけたのもうれしかったです。
――第4回は、アイが桃恵を最初から女の子だとわかっていたところも印象的でした。
あのシーンは、桃恵にとってもすごく重要だったと思うんです。アイは意識せずに気づいたんだと思いますが、この出会いがあったからこそ、4人は特別になれたのかなとも思います。
――メインキャスト4人のユニット・アネモネリアで担当している、オープニングテーマ「巣立ちの歌」とエンディングテーマ「Life is サイダー」のレコーディングの思い出は?
オープニングは、「語るようにしてほしい」というディレクションがあったんです。キャラクターの声で歌うのも難しかったのですが、語るような歌い方に苦戦しました。私は4人のハモリの部分で主旋を歌わせていただくので、最初は務まるのかなという不安もありました。
でも、完成したときは4人の歌声がバランスよく聞こえて素敵だなと感じました。エンディングテーマはフルだと掛け合いがあるので、そこに注目してもらいたいです。ポップな曲調なんですが、歌詞に4人それぞれの抱えている問題が隠されているので、歌詞に込められた思いもぜひ読み解いていただきたいです。
――物語はクライマックスになります。この先の見どころを教えてください。
後半から、個々の問題が深く取り上げられていきます。また、4人のなかでのアイの役割も明確に描かれていくので、そこにも注目していただきたいです。この先、物語がどういう結末を迎えるのか、私もまだわかりません。でも、何も知らないからこそ、何か起こったときの素直なアイを演じられると思うので、ぜひそういった部分も注目していただけたらと思います。

MegamiにQuestion
Q.自分のチャームポイント
A.目
周りの人から、きれいな目だねとか、好きだと言ってもらえることが多いんです。
Q.自分のニックネーム
A.とくになく、奏多と呼び捨てで呼ばれます
事務所の同期のみんなからは、呼び捨てで呼ばれることが多いです。距離が近くなる感じがして、呼び捨てにされるのが好きなので、奏多って呼んでもらいたいです。
Q.自分の声の特徴
A.低い
素の状態だと、低いって言われることが多いです。お仕事やレッスンをしているときは、クセのない声と言われたこともあります。自分の声の特徴は、私も知りたいです(笑)。
Q.自分の性格
A.めんどくさがりや
何かしたいなと思っても、「めんどくさい」ほうが勝っちゃうんです。小腹が空いたときも、食べ物を取りにいくのが面倒だからいいやって思っちゃいます。この性格は直したいです。
Q.いま、ハマっている趣味は?
A.踊ること
外出自粛期間中、運動不足が怖くて何かできないかなと考えたんです。もともと踊ることが好きだったので、最近はよく踊っています。とくにジャンルに決まりはなくて、いろいろなダンスを踊れるようになりたいです。
Q.「エッグ」で思い浮かぶのは?
A.ゆで卵
卵料理は全般的に好きですが、そのなかでも固いゆで卵が好きなんです。マヨネーズをかけてよく食べています。最近は塩でも食べたりします。
Q.もし「エッグ」を手に入れたら割る?
A.割る勇気がない……
アニメのように「割れ」って言われたら割らないと思います。でも、逆に何も言われなかったら割っちゃうかもしれません。
Q.本作のキャッチフレーズ
A.現実味のあるファンタジー
『ワンダーエッグ・プライオリティ』で取り上げられている問題は、身近に潜んでいることが多いんです。そういう意味で、すごく現実味がある。でも、エッグの世界では空を飛べたりもしますし、敵のビジュアルも異形なので、そこはファンタジーだなと感じています。
取材・文/野下奈生(アイプランニング)
Profile
相川奏多【あいかわ・かなた】10月20日生まれ。ミュージックレイン所属。「第三回ミュージックレインスーパー声優オーディション」を経て、声優デビュー。『IDOLY PRIDE』に成宮すず役としても出演中。
『ワンダーエッグ・プライオリティ』作品情報
放送日:毎週火曜1時29分より日本テレビほかにて放映中
あらすじ:
大戸アイは、謎の声に導かれ不思議な「エッグ」を手に入れる。そのエッグから現れる少女をワンダーキラーと呼ばれるモンスターから助けると、大事な人をよみがえらせることができるらしい。それを知ったアイは亡き友達・長瀬小糸のために戦いに挑む。
(C)WEP PROJECT