JAM Projectが20周年記念オリジナルアルバム&Complete BOXをリリース! オリジナルアルバム収録曲「龍驤-Ryujou」を手がけたALI PROJECTとの対談が実現【インタビュー前編】 | 超!アニメディア

JAM Projectが20周年記念オリジナルアルバム&Complete BOXをリリース! オリジナルアルバム収録曲「龍驤-Ryujou」を手がけたALI PROJECTとの対談が実現【インタビュー前編】

JAM Project(JAM)が2020年元日に20th Anniversary Album『The Age of Dragon Knights』と『20th Anniversary Complete BOX』をリリ …

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 JAM Project(JAM)が2020年元日に20th Anniversary Album『The Age of Dragon Knights』と『20th Anniversary Complete BOX』をリリース。同作にはangela、梶浦由記、GRANRODEO、FLOWなど豪華なアーティストが楽曲提供などで参加。今回はその中からALI PROJECT(アリプロ)との対談が実現。『Animelo Summer Live 2006-OUTRIDE-』のころから、お互いに刺激を受けていると話す両者。制作秘話から今後のアニソンシーンについて、今回はインタビューの前編をお届け。


■JAM Projectからの依頼に動悸が激しくなった!

ーーALI PROJECTさんの25周年のときに、影山さんが「2006年のAnimelo Summer Liveで生ライブを見て勇気をもらった。それがあったから今のJAMがある」といった感じのコメントをされていました

影山ヒロノブ(以下、影山) そうそう。強烈なインパクトでした。それもあるんですけど、実はそれ以前にうちの娘がアリプロさんのことが大好きで、話をよく聞いていて。渋谷O-WESTのライブを見させていただいて「すごい」と思っていて。でも「アニソン界の時代が変わるな!」と思ったのが、2006年のアニサマの武道館です。ステージ袖から見ていたんですけど、煙のなかからポップアップでアリカさんが出てきて。身長2mくらいありそうなド派手なドラァグクイーンが踊っているのを見たときに、「普通のことをやっていたら、生き残られへん」と思って。

宝野アリカ(以下、宝野) フフフ。

きただにひろし(きただに) JAMがこうなったのは、アリプロさんのおかげです。

影山 昔はアニソンシンガーと言うと、何でもバランスよくできるほうが良かったんです。アニキ(水木一郎)とか堀江(美都子)さんなど優等生的で、アニソンはその流れにあるものだという固定概念が自分のなかにありました。でも武道館でALI PROJECTさんのステージを見たときに、個性はどこまでも突き詰めてもいいんだなと思うようになって。

宝野 決して、人と違うことがやりたいと思ったわけではなかったんだけど。

片倉三起也(以下、片倉) これしかできないので(笑)。

影山 僕たちも、ブレないものが必要だと思って。それでハードなサウンドとアツさという方向に突き進んでいった。何でもできる人より、これしかできない人のほうがわかりやすいし、ファンの人から見ても応援しがいがあるんじゃないか。日本のアニソンで力強いものをやらせたら、この人たちと言われる存在になりたい、と。

奥井雅美(以下、奥井) “JAM味(み)”を意識するようになって。

ーーアリプロさんがJAM Projectを認識したのは?


宝野 最初は“日本版のラプソディだ”って思いました。イタリアのシンフォニックメタルでラプソディというバンドがいて、日本でもこういうバンドが出てきたんだなって。それからアニサマで武道館をやる直前にテーマソングをレコーディングするということで、スタジオでご一緒させていただいて。そのときに影山さんと2ショットの写真を撮らせていただいたんですけど、中国ではALI PROJECTを検索するとその写真が出てくるんです(笑)。

影山 それからイベントで一緒になることも多くなって。

奧井 サンマリノで行われたイベントにいっしょに出て、そこですごく仲良くなったんです。

影山 あのときは、雪が降ったりけっこう大変なイベントでした。仕事はきつかったけど、でも旅としては楽しくて。

遠藤正明(以下、遠藤) 宝野さんに、拷問博物館につれて行かれて(笑)。

ーー具体的なコラボレーションとしては、アリプロの25周年のときの楽曲「卑弥呼外伝」に、JAM Projectがコーラスで参加した。

片倉 いつもレコーディングをしているときに、「この曲にJAM Projectさんのコーラスが入ったらもっとよくなるのにな〜」と思っていて、お願いしたいと思うタイミングが何度かあったんです。

宝野 でも、もし入ったら私の声が掻き消されそうで(笑)。

影山 そんな(笑)。

片倉 でも、それくらいパワーがあってすごいという印象だったんです。

奧井 だからそのときは、いい意味での添え物にならないといけないなと思ったんです。でも同時にJAM味も求めていただいていると思ったから、アリプロさんの世界で、ちょっとだけうまくJAMの良さが出せたらと思っていて。

影山 イメージってありますよね。俺は勝手なイメージだったんだけど、殿(片倉)はもっと神経質で、細かくいろいろ指示されると思っていたけど、いざレコーディングが始まったらわりと野放しで「もっと自由でいいです」と言っていただいて。

片倉 僕は細かくないですよ、大ざっぱです。むしろ僕が怖かったんですよ(笑)。

影山 遠藤がでしょ(笑)。

遠藤 なんで!

片倉 奧井さんとは、僕らふたりと事前に食事をする機会があって少しは打ち解けていたから、奧井さんに電話で「影山さんってスタジオでは怖くないですよね?」って聞いたりしていて(笑)。

奧井 お互いに探り探りでね。

影山 昔は神経質なプロデューサーが多くて、デヴィッド・フォスターなんかちょっとでも音がフラットしたら、すごい目で睨んできてたそうです。殿も、そういう感じなのかなと思って。世代的に失敗しても機械でどうにかするという考え方がないから、音をハズしたら「プロのくせに〜!」って怒られるんじゃないかと思っていて。

片倉 そんなのないですよ(笑)。

ーーそして今回は、JAM Projectの20周年アルバム『The Age of Dragon Knights』に、ALI PROJECTが楽曲「龍驤 -Ryujou」を提供したということで。

影山 今回のアルバムでは、今までやったことのないことにチャレンジしようというコンセプトで、梶浦由記さん、angelaやGRANRODEO、FLOWなど、いろんなアーティストから楽曲を提供してもらっています。それで、どうせなら近いところにいる人たちがいいねというところで、真っ先に名前が挙がったのがALI PROJECTさんでした。

宝野 すごくうれしいです。

きただに 僕らもすごく光栄でした。ALI PROJECTさんらしい曲で、めっちゃ難しかったですけど。ALI PROJECTさん風味がすごくて、それを僕らが歌ったらどうなるんだろう? という楽しみがあったし。でも、ALI PROJECTさんの雰囲気が、JAM Projectで出せるのかという不安もあって。どうなるかわからないワクワクがありました。

ーーGRANRODEOやFLOWが提供した曲もそうですけど、「龍驤 -Ryujou」は、ALI PROJECT色がすごく強く出ていて。真っ向からぶつかり合っている印象でした。

影山 そうなんです。たとえばangelaのKATSUくんから「どういう曲がいいですか?」と聞かれたり、みなさん最初はJAMに寄せようと考えてくれたんですけど、俺はそういうのは必要ない、と。俺たちが今まで着たことのない洋服を着るような感覚を、ファンの人は聴きたいと思ってくれているはずだから、普段の自分たちらしい音楽でお願いしますって。

奧井 アリカさんが書いてくださった歌詞も、私たちのことをイメージしてくださっていて。ドラゴンというテーマもしっかり盛り込んでくださって、でもほかの曲とはまったくかぶらない個性があって。そこはさすがだなと思いました。

影山 あと、隠しじゃないけどサプライズで、どの曲にもご本人が登場しているんですけど、アリプロさんの曲は、アリカさんがナレーションを入れてくださったんですよね。

宝野 私としては天の声のような気持ちで言ったはずなのに、できあがったものを聴いたときは、悪魔みたいな、悪い天女が囁きかけている雰囲気になってしまって(笑)。

ーー最初に楽曲提供の話をもらったときは、どう思いましたか?

片倉 ご依頼のお電話をいただいて、「うれしいです。ぜひに」と言った直後に動悸が激しくなっちゃって(笑)。だって5人いらっしゃって、それぞれソロでもやっている方々じゃないですか。ALI PROJECTの曲を書くときは宝野ひとりだけど、5人もいてそのうち4人が男性で、男性の曲を書くことはあまりないし。いつもの5倍どころか50倍の熱い血潮を込めるには、どうやって書いたらいいんだろうって悩んでしまって。でも影山さんから「アリプロらしく」と言っていただけたので、結果的にはいつも通りの感覚で作らせていただきました。

ーー作詞の面では、龍がテーマにあって。

宝野 私自身もずっと以前から、ドラゴンや龍を歌詞に使いたいと思っていたんですけど、あまりに壮大でファンタジックになりすぎるので、自分たちの曲では難しいと思って今までほとんど使ったことがなくて。でも今回のJAM Projectさんに提供する曲なら、アルバムタイトルに“Dragon”と付いていますし、龍が出てきてもおかしくないなと思って、ここぞとばかりに書きました。

ーータイトルの「龍驤 -Ryujou」は、どういう言葉なんですか?

宝野 龍が天に昇っていく様子を表した、中国の言葉です。龍という漢字をタイトルに入れたくて、いろいろ調べて付けました。空母の名前にあるらしくて、戦艦好きの人はすぐわかるみたいです。どこかの海に、「龍驤 -Ryujou」が沈んでいるらしいです。でもすごく格好いい曲になりました。早くライブで聴きたいですね。

奧井 ライブでは、龍を飛ばしたいですね。

きただに 長崎のお祭りの龍みたいな?

影山 それじゃ中華街だろ(笑)!

ーー「The Age of Dragon Knights」のMVにもドラゴンが登場していましたね。

奧井 あれは西洋のドラゴンですけど、アリカさんが書いてくださったのは、東洋の龍というイメージだから少し違うんです。

きただに まさしく神龍(シェンロン)!

後編へ続く

取材・文/榑林史章

PROFILE
JAM Project【ジャム・プロジェクト】
2000年に立ち上げられた影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹の“アニソン界”を代表する実力派シンガーたちによるユニット。OVA『エクスドライバー』OPテーマ『疾風になれ』でデビュー。以降、数多くのアニメ・ゲーム・特撮ソングを担当している。

ALI PROJECT【アリ・プロジェクト】
作詞・ボーカルの宝野アリカと、作曲・編曲を担当する片倉三起也によるユニット。1992年に『恋せよ乙女〜Love story of ZIPANG〜』でメジャーデビュー。『ローゼンメイデン』『コードギアス 復活のルルーシュ』など多くのアニメ主題歌を担当している。

商品情報
『The Age of Dragon Knights』
バンダイナムコアーツより2020年1月1日発売
価格:3,000円(税別)


『JAM Project 20th Anniversary Complete BOX』【完成生産限定】
バンダイナムコアーツより2020年1月1日発売
価格:45,000円(税別)


JAM Project 公式サイト
http://jamjamsite.com/

ALI PROJECT 公式サイト
https://aliproject.jp/

《超!アニメディア編集部》
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