ASCAが1stアルバム「百花繚乱」をリリース!「セルフロンティア」というタイトルは「”自分自身の限界を超えていけ”という意味を込めています」【インタビュー】 | 超!アニメディア

ASCAが1stアルバム「百花繚乱」をリリース!「セルフロンティア」というタイトルは「”自分自身の限界を超えていけ”という意味を込めています」【インタビュー】

ASCAが11月6日に1stアルバム「百歌繚乱」をリリース。収録曲の制作過程を聞いたインタビューがアニメディア2019年12月号に掲載中。「超!アニメディア」では、本誌に掲載できなかった分を含めた特別版を紹介。 ■「セ …

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 ASCAが11月6日に1stアルバム「百歌繚乱」をリリース。収録曲の制作過程を聞いたインタビューがアニメディア2019年12月号に掲載中。「超!アニメディア」では、本誌に掲載できなかった分を含めた特別版を紹介。


■「セルフロンティア」の作詞で自分の成長を感じた

ーーASCAさんの楽曲は、デビュー曲が「KOE」だったり、「Suspected, Confused and Action」には<私の声は届いていますか>という歌詞があったり、歌や声といった言葉がキーワードとして多く出てきます。声という部分では、少しハスキーなところはASCAさんの特徴だと思いますが。

 確かにハスキーだとはよく言われますけど、自分ではハスキーだと思ったことがなくて。でも、自分の中低音域の声は好きですね。今までは高音域が続くような曲が多かったので、今後は低音しかないんじゃないかと思うような曲も歌ってみたいと思っています。

ーーライブでは、歌い始めると世界観がブワッと広がって、一気に引き込まれる感覚になりました。例えば5月に開催したSACRA MUSIC FESとか。

 あのときは、4月に初ワンマンを終えたばかりだったので、自分のなかに少し自信が付いていたのかもしれないです。そのうえでのSACRA FESだったので、大きなフェスに出るときの心構えが変わった感覚はありました。「もう、出せるものを出すしかないよね」と、思ったんです。緊張もしましたけど、「自分の持っているものを出し切らなくてどうするんだ?」と言うか。私を応援しにきてくれるファンもいてくれたなかで、恥ずかしい歌は歌いたくない、と。


ーー自分の歌で、多くの人を振り向かせたい気持ちもあった?

 ありました。きっと私のことを知らない人のほうが多かったと思いますし、きっとその気持ちが、いちばん強かったかもしれないです。闘志に燃えると言うか。「私のことを知らなかったかもしれないけど、こんな歌を歌うやつがいるよ!」「覚えて帰ってよ!」という気持ちがあったから、ああいったパフォーマンスができたと思います。

ーーライブでも存在感を発揮しているなかでリリースされる1stアルバムですが、改めてリリースするお気持ちは?

 私は好きなアーティストさんの曲を聴くときは、いつもアルバムで聴いていたので、アルバムを出すことに憧れがありました。ASCAとしてデビューしてからは2年ですが、歌の活動を始めてからはもっと長いので、憧れのアルバムをようやく出せるという、とても感慨深い気持ちです。

ーーこれまでのシングル曲を網羅し、新曲もたくさん収録したアルバムです。曲調も多彩で、まさしく歌い咲き乱れているような作品ですね。デビュー曲「KOE」をレコーディングしたときは、どんな状況だったか覚えていますか?

 「KOE」は、ようやくASCAとしての歌をみなさんに聴いていただけるという気持ちで、歌えるのがとてもうれしかったです。歌詞もそうした私の気持ちを反映して、たくさんの別れを悲しむだけではなく糧にして前に進むことを歌いました。サウンドがドラマチックにどんどん展開していく曲で、作曲してくださったSakuさんと、どう歌うか念入りに相談しながらレコーディングしたことを覚えています。

ーー同曲はアニメ『Fate/Apocrypha』EDテーマです。最新シングルに収録の「雲雀」も同じ『Fate』シリーズで、アニメ『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』EDテーマでした。

 「雲雀」は、憧れの梶浦由記さんに書いていただいたバラードです。それまでの表題曲は激しいものが多かったので、不安もたくさんありましたし、バラードは声が前面に出るのでプレッシャーも感じました。でも、それだけ私の歌声を信じてくださっているのだなと感じて、絶対それに応えたいと思いました。

ーー『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿-魔眼蒐集列車 Grace note-』は、リアルタイムでご覧になっていたんですよね。

 はい。主人公のウェイバー・ベルベットは『Fate/Zero』でも好きなキャラクターだったので、そのウェイバーの数年後を描いた作品のEDテーマを歌わせていただけるとわかったときは、すごくうれしかったです。話数が進むにつれて「雲雀」という楽曲が、どんどん『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿-魔眼蒐集列車 Grace note-』という作品の一部になっていくのを感じながら、毎週リアルタイム視聴していました。

ーーレコーディングでは梶浦さんが現場に立ち会って、アドバイスをくださったそうですね。

 たとえば歌詞に<わたしは間違えるの>という言葉が出てくるのですが、「聴いた人に“何を間違えたのだろう?”と思わせるためにはどう歌えばいい?」と、私に考える時間をくださって。私なりの答えを提示すると、「じゃあ今度は、この言葉はどう歌う?」と、次々に問題が飛んでくるんです。それに必死に食らいついていって、でもそのやりとりが本当に楽しくて。一音一音を大切に歌うことがどれだけ大切かを、「雲雀」のレコーディングで改めて思い知らされました。

ーーまた、アニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2クールOPテーマとして、ASCAさんの名前をアニソン界に知らしめた「RESISTER」も収録。アルバムには同じシリーズのゲーム『ソードアート・オンライン アリシゼーション・ブレイディング』の主題歌で新曲の「セルフロンティア」も収録しています。

 同じシリーズで2曲を担当させていただいたことで、自分の成長を実感することができました。「RESISTER」の歌詞は、私自身が東京に出てきたときの気持ちや、葛藤していたときの気持ちをもとに、孤独のなかで戦っている歌詞を書いていました。「セルフロンティア」は、4月に渋谷duoで開催した初ワンマンライブでの経験が、とても大きく反映されています。

ーー具体的に、どういう部分で成長を感じたのですか?

 ワンマンライブを開催したことで、こんなにも多くの人に支えられていたことに改めて気づくことができました。私にとっての信念は、歌を諦めずに歌い続けることで、その結果こんなにも大勢の人と出会えた今があります。それを改めて実感したことで、聴いてくださるみなさんにも、信念を持って諦めずに進んでいってほしいとメッセージを込めることができました。「セルフロンティア」というタイトルには、「自分自身の限界を超えていけ」という意味を込めています。たたみかけるようなメロディとリズムが特徴の曲で、感覚を掴むのに時間がかかりましたけど、個人的にこういうリズムが好きなのもあって、自信を持ってお届けできる1曲になりました。

■東京タワーで自分の成長を感じた

ーーASCAさんは、これまで分島花音さん、ぼくのりりっくのぼうよみさんなど多彩なアーティストとのコラボレーションも行ってきました。アルバムには、阿部真央さんが作詞・作曲した「NO FAKE」も収録されています。この曲はとても激しくて尖ったロックナンバーになりましたね。

 阿部真央さんは、私が学生時代から“神”とあがめる存在で、3rdシングル「凛」のカップリングで真央さんの「Don’t leave me」をカバーさせていただいたことでご縁が生まれました。真央さんの武道館ライブを観に行かせていただいたときに、真央さんが「『RESISTER』はめちゃめちゃ格好いいね」と褒めてくださって。その言葉がうれしすぎて、その勢いで楽曲提供をオファーさせていただいたら、快く引き受けてくださいました。

ーーどういう曲がいいとオファーしたのですか?

 私は真央さんの曲なら全部好きなので、真央さん節全開でメッセージの強いロックな曲がいいと思っていました。その後にふたりきりでお会いしたときに、「今ASCAちゃんが不満に思っていることやムカつくことは何?」と聞かれて。普通は少し遠慮して話すと思うのですが、真央さんはすべてを受け入れてくださる懐の深さがあるので、気づいたら思っていたことを赤裸々に語っていて。私が話したことを、真央さんのフィルターを通して書いていただいています。

ーーどんな不満が溜まっていたんですか?

 当時はたくさんあったんでしょうけど、今は何をお話したか具体的に覚えていなくて(笑)。この曲ができたときに、不満がすべて浄化されてしまったような、すがすがしい感覚です。歌ってスカッとしたし、今まででいちばん早くレコーディングが終わりました。

ーーシャウトも格好いいですね。

 真央さんも、一緒にシャウトしてくれています。真央さんと私、アレンジャーの重永亮介さん、その場にいたスタッフ全員で一本のマイクを囲んで叫びました。真央さんの参加は予定になかったんですけど、「やるやる!」と。本当に気前が良くて男前です(笑)。

ーー過激な表現もある歌詞ですが、そこからは声で勝ち上がっていくぞというASCAさんの心意気を感じましたし、それに対して文句を言うやつがいたら“私がぶっ飛ばしてあげるから”と、姉御が背中を押してくれているようなものも感じました。

 本当にそういう感じで、心強いと思いました。私の話したことがもとになっているけど、真央さんから私に向けたエールにも感じます。私はここまで過激なことは言っていませんけど、真央さんの言葉で倍になって返ってきました(笑)。あと真央さんから、「ライブでASCAちゃんとファンのみんなが暴れられる楽曲にしたから」と言ってくださって。ライブで歌うのが本当に楽しみです。

ーーまた、ラストに収録の「このメロディに乗せて」は、ASCAさんおひとりで作詞を担当。ギターとピアノをバックに歌ったバラードです。

 Sakuさんがギター、重永さんがピアノを演奏してくださって、3人だけで録音しました。デビュー前から私のことを知ってくださっているおふたりなので、言わなくてもわかる部分を感じることが多くて。この2年間一緒に制作してきた時間は、とても濃い時間だったのだなと実感しました。

ーーこのメロディにはどんな気持ちを乗せましたか?

 応援してくれるファンや、支えてくれるみんなに贈る感謝の気持ちです。そういう相手に対して、歌詞を書いたのは初めてです。今回この曲をのぞく12曲が完成して聴いたときに、支えてきてもらったなという気持ちがすごく沸いてきました。だからこそ今しか書けない歌詞を残しておきたいと思って、この歌詞ができあがりました。

ーーこの歌詞も、1stライブを行った経験が大きそうですね。

 完全にそうです。例えばDメロで<僕が笑うとキミも笑って 僕が悲しいとキミも悲しいって>という歌詞があって、これはステージで私が楽しそうにしていれば、鏡に映したように楽しそうにしてくれるみんなを想像して書きました。

ーー歌詞に<東京タワー>が出てきますが、ASCAさんのTwitterでは、よく東京タワーの画像があがっていましたよね。

 なぜかわからないけど、私のなかでは東京タワーがすごく特別な存在です。東京に通い始めたのが学生時代で、デモを録るために名古屋から通っていたのですけど、そのころは先が見えなくて不安でした。そんな気持ちのときに見た東京タワーは、本当に冷たく感じました。それが、この作詞をしているときにたまたま東京タワーの近くを通って、見たらすごく泣けてしまって。あんなに冷たく突き放されているように感じた東京タワーが、そのときはすごく温かく見えたんです。東京タワーは象徴で、それをどう感じるかで、自分の気持ちの変化に気づくことができました。

ーーたくさんの人に聴いてほしいですね。12月には、初ツアー“ASCA LIVE TOUR 2019 -百歌繚乱-”がありますし。

 自分にとってこの2年間は、いろんな方に手取り足取りいろんなことを教わってきました。ASCAとして一人ではできなかったことをしていただいて、その積み重ねてきた経験や今のすべてを、12月のツアーに込めたいと思います。

取材・文/榑林史章

PROFILE
ASCA【アスカ】
中学生時代に第5回「全日本アニソングランプリ」に出場し、ファイナリストに選出。2017年にアニメ『Fate/Apocrypha』2ndクールのEDテーマ「KOE」でメジャーデビュー。これまでにアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』の第2弾となるOPテーマ「RESISTER」などを歌唱。12月に東名阪ツアーを開催する。

リリース情報
「百花繚乱」
ソニー・ミュージックレーベルズより発売中
■初回生産限定盤A(CD+Blu-ray):4,000円(税別)


■初回生産限定盤B(CD+Blu-ray):4,000円(税別)


■通常盤(CD):3,000円(税別)


 これまでにリリースした5枚目のシングル表題曲と分島花音やぼくのりりっくのぼうよみ等とコラボした配信シングルなど人気曲を満載した。そのほか、阿部真央が作詞・作曲した新曲「NO FAKE」や、SawanoHiroyuki[nZk]のアルバム「Rヨ / MENBER」に収録された楽曲のニューバージョン「Unti-Lwith mizuki」も収録。

ASCA オフィシャルサイト 
https://www.asca-official.com/

ASCA 公式Twitter

https://twitter.com/ASCA_and_staff


《超!アニメディア編集部》
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