『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』に押田岳&大幡しえりが込めた想い「まさに“平成ラストの映画”という感じです」【インタビュー】 | 超!アニメディア

『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』に押田岳&大幡しえりが込めた想い「まさに“平成ラストの映画”という感じです」【インタビュー】

毎年冬の映画として人気を博す劇場版「仮面ライダー」。老若男女幅広い層に愛されながら、平成仮面ライダーたちが脈々とつむいできた歴史の集大成ともいえる本作は、仮面ライダーの存在そのものに疑問符を突きつけるという衝撃の1作だ …

ニュース
注目記事
HGF_main(メインビジュアル)
  • HGF_main(メインビジュアル)
  • 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』に押田岳&大幡しえりが込めた想い「まさに“平成ラストの映画”という感じです」【インタビュー】


 毎年冬の映画として人気を博す劇場版「仮面ライダー」。老若男女幅広い層に愛されながら、平成仮面ライダーたちが脈々とつむいできた歴史の集大成ともいえる本作は、仮面ライダーの存在そのものに疑問符を突きつけるという衝撃の1作だ。時代の変わり目となる本作を、出演キャストはどのように見ているのか。現在放送中の『仮面ライダージオウ』で、明光院ゲイツを演じる押田岳と、ツクヨミを演じる大幡しえりに、本作の印象や見どころを聞いたインタビューが、「アニメディア1月号」に掲載中。超!アニメディアでは、本誌に掲載しきれなかったロング版をご紹介する。

――まずはおふたりが演じるゲイツ、ツクヨミの人物像を教えてください。

押田 ゲイツは50年後の未来から来た戦士です。その時代ではソウゴが魔王になって暴れていて、ゲイツはその未来を変えるために、時間をさかのぼって2018年にやってきました。キャラクターとしては、まっすぐで図太いけど不器用な男です。未来から来た人ではあるんですが、「昔ながらの日本男児」というか。僕自身は「男が好きになる男」を演じられたらと思いながら臨んでいます。

大幡 日本男児! かっこいいね!

押田 ……(むくれる)

大幡 ごめんごめん(笑)。ツクヨミはゲイツかソウゴのどっち側につくのか、と迷う立場になると、ゲイツの言っていることは正しいとは思いつつ、ソウゴに「協力してくれない?」って言われてソウゴについていくことが多いんです。ツクヨミを演じる身としては、少し「かわいそうだな、ゲイツ」と思うこともありますね。

押田 ちなみに、どういう理由づけでそういう回答にしているの?

大幡 ツクヨミとソウゴ、ゲイツとソウゴは、距離が全然違うんです。初めからツクヨミはソウゴのことを倒すつもりはなかったので、ソウゴとの距離の縮まり方が違っていて、「監視する」から「見守る」になって、「支える」「助ける」という側に回ってきて。ゲイツの言っていることもわかるけど、それよりもソウゴを助けたい、守りたいの気持ちが強いのかなと思います。やさしいんですよ、すごく。

――ツクヨミはいかがですか?

大幡 ツクヨミもゲイツと同じく50年後から来た女の子です。一見クールで、冷静なイメージなんですが、未来で自分の世界を壊そうとしているソウゴに対して、TV本編の1~2話の段階ですぐに「倒す」ではなく「自分の目で見極める」と思っていて。その気持ちはソウゴと接して距離が近づいていくうちに、「見守っていきたい」「導きたい」という方向に変化していきました。憎むべき相手に対して、そんな短期間で「導きたい」だなんて、普通の人じゃ絶対に思えないですよね。それだけ彼女は強い女の子なんだと思います。ただ、11~12話では、撮影に入る前に上堀内監督に「ツクヨミのキャラを壊す」って言われたんです。それは今までのツクヨミを完全に壊すという意味ではなく、今までのツクヨミにプラスして新しい一面のツクヨミを出すというイメージで私は捉えたんですけど、最初はやっぱり戸惑いましたね。1~10話でソウゴと接して少し柔らかくなって、ソウゴに対してすごく素直に答えられるようになったのかな、と思って演じました。

――押田さんから見たツクヨミは?

押田 ソウゴとゲイツはじつは同じ正義を目指しているんですけど、アプローチの仕方が違うという面で仲違いする形になってしまっているんです。そのバランスをツクヨミが保ってくれていることで3人の関係が成り立っているのかな、と思っています。間を取り持ってくれる、大事なキーパーソンなのかなと。

大幡 ありがとう。


――ちなみに、おふたりはもともと『仮面ライダー』という作品にはどういう印象を持っていたのでしょうか?

押田 僕は『仮面ライダー555』『仮面ライダー剣』世代なので、小さいころから自分のヒーローがいましたし、俳優を志してからは、「登竜門」「通るべき道」だと思っていました。

大幡 私は子供のころは『プリキュア』が大好きだったので、『仮面ライダー』は「男の子のヒーロー」という印象でしたね。『ふたりはプリキュア Max Heart』や、『Yes!プリキュア5』、『フレッシュプリキュア』もよく観ていました。

――TV本編が放送をスタートしてから3か月が経ちましたが、いかがですか?

大幡 1話のときは、違和感というか恥ずかしいというか、ドキドキしてあんまり実感がなかったんです。でも最近は、みんなで完パケ映像を観るのにも慣れてきて、やっと平常心でいられるようになりました。

押田 僕ら自身が変わっているというのも、少なからずあるだろうね。昨日、(ソウゴ役の奥野)壮と1話と9話を連続で観たんだけど、全員、全然違ってた。

――変わったというのは演技が変わったということですか?

押田 芝居が少しはうまくなってきているというところもありますし、顔つきもみんな締まっていました。

大幡 たしかに、すっごく変わったよね。(押田を指して)一番変わったと思うもん。顔がキリッとしてきた。

押田 それ、みんなに言われる(笑)。

――そんなおふたりが活躍する『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』が12月22日に公開されます。本作の台本を最初に読んだ感想はいかがでしたか?

大幡 せーの……。

押田大幡 「難しい」!

大幡 ソウゴ(役の奥野壮)も含めて、3人とも「難しい」が最初の感想でした。

押田 もともと『仮面ライダージオウ』は時空の“縦軸”を描いている物語じゃないですか。映画では“横軸”の要素も入ってきて、理解するのに時間がかかりました。でも「劇場版『仮面ライダー』に、この平成最後というタイミングで関われてよかったな」と思えるようなすばらしいメッセージを持った作品だというのは、最初に台本を読んだときから感じていました。「ヒーローが存在する/存在しない」という問いかけから導かれるメッセージは、人間同士の関わりにも通じるものだと思うし、平成仮面ライダーの締めくくりにとてもいい作品だと思います。

大幡 まさに「平成ラストの映画」という感じです!

――映画の見どころや、ご自身がとくに力を入れた点は、どこですか?

押田 TV本編では観られないような、ソウゴ、ゲイツ、ツクヨミのコメディーチックなシーンが映画の前半部分にあるので、そこでは演じる僕たち3人とも、新たな挑戦ができたのではないかなと。ゲイツとして言うと、ティードのもとに単独で乗り込むシーンは、「爪痕を残したい」と気合を入れて臨んだシーンです。ティード役の大東駿介さんと一緒に芝居をさせてもらえたのは、すごく勉強になりました。

大幡 私、ソウゴとゲイツ以外では、『仮面ライダービルド』チームの方ともゲストの方とも、一緒のシーンがほとんどなかったんですよ。だから、場面ごとの状況を把握するのが、すごく大変でした。山口恭平監督の説明をもとに、わからない部分を想像で埋めていくことに、たくさんエネルギーを使いました。初めての『仮面ライダージオウ』の映画ということで、記憶を失ったツクヨミやゲイツ、ソウゴが見せる面白いシーンがあったり、『仮面ライダービルド』の先輩方のかっこいい変身シーンがあったり、今までの平成仮面ライダーも全部出演していたりと、『ジオウ』をこれから観る方も、『ビルド』を観ていた方も、それ以前の作品を観ていた方も、みなさん楽しんでいただける内容になっていると思います。ぜひ観に来てください。

押田 本作は映画単体でももちろん楽しめますし、TV本編から観てくださっているみなさんはプラスアルファで楽しめる作品だと思いますので、ぜひ劇場でご覧ください。

取材・文/後藤悠里奈

<キャストプロフィール>
明光院(みょうこういん)ゲイツ/仮面(かめん)ライダーゲイツ役 
押田岳【おしだ・がく】4月9日生まれ。 神奈川県出身。エヴァーグリーン・エンタテイメント所属。2016年度「JUNONスーパーボーイ・コンテスト」グランプリ受賞。主な出演作は、映画『サムライせんせい』佐伯寅之助役など。

ツクヨミ役
大幡しえり【おおはた・しえり】11月5日生まれ。 埼玉県出身。エイベックスマネジメント所属。主な出演作は、ドラマ・映画「覚悟はいいかそこの女子。」中岡優菜役、映画「あのコの、トリコ。」咲役など。

〈『平成仮面ライダー20作品記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』情報〉
2018年12月22日

原作:石ノ森章太郎   脚本:下山健人 監督:山口恭平
音楽:川井憲次 佐橋俊彦 アクション監督:宮崎 剛 特撮監督:佛田 洋
製作:「ジオウ&ビルド」製作委員会(東映/テレビ朝日/東映ビデオ/アサツー ディ・ケイ/木下グループ/バンダイ)

【出演者】
奥野 壮 犬飼貴丈
押田 岳 大幡しえり 渡邊圭祐 / 赤楚衛二 高田夏帆 武田航平 水上剣星
福崎那由他 斎藤汰鷹 / 大東駿介

【声の出演】
滝藤賢一
関 俊彦 遊佐浩二 てらそままさき 鈴村健一

石丸謙二郎 / 生瀬勝久

■作品紹介
仮面ライダーを愛してくれたあなたへ

常磐ソウゴと桐生戦兎の世界に、異変が生じていた。まるで別人と入れ替わるように、仲間たちが次々と記憶を失っていくのだ。さらに、二人の前に現れたスーパータイムジャッカー・ティード。彼はアナザー電王とアナザーWという強力な手先を差し向け、一人の少年・シンゴを追っていた。シンゴを守る戦いの中で、ソウゴは仮面ライダー好きの青年アタルに出会う。一方ティードに単身戦いを挑んだ戦兎は、洗脳され操られてしまい…。

強大な敵を前にシンゴを救おうともがくソウゴたちだったが、そんな中アタルがある告白をする。
「仮面ライダーは、現実の存在じゃない。」
彼は謎のイマジン・フータロスと密かに契約を結んでいた。
その言葉の真意とは一体…?

なぜ、いつから、仮面ライダーは虚構(フィクション)の存在となってしまったのか?
謎が深まって行く中、ソウゴと戦兎が追うティードの姿は、初代平成仮面ライダー誕生の地・九郎ヶ岳遺跡にあった——

あなたの記憶に、彼らは生きているか。

公式サイト
http://www.movie-taisen.com/

「ジオウ&ビルド」製作委員会 (c)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

 

《超!アニメディア編集部》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集