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<アニメ・マンガ妖怪よもやま話>『シティーハンター』シリーズでも有名な「海坊主」にまつわる話

2019/12/2


 
 アニメ・マンガ作品における定番ジャンルでもある「妖怪」のことを、ちょっとだけアカデミックに解説する「アニメ妖怪よもやま話」。アニメ雑誌「アニメディア」で連載していた本コーナーが「アニメ・マンガ妖怪よもやま話」としてWEBで復活。今回は『シティーハンター』シリーズにも登場する「海坊主」という存在について、奈良県在住の妖怪文化研究家・木下昌美が語る。
 

「もっこり~」でおなじみ、『シティーハンター』の冴羽リョウが『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』としてスクリーンに帰ってきます。実写というだけでも驚きですが、そのうえフランス映画。私を含め、ビックリした人も多いことでしょう。一体全体どうなることやらと予告PVを見てみると、シティーハンター愛が十二分に伝わって来る仕上がりでした。キャラクターの特徴がよく表れていて、世界観もマッチしています。これならば原作ファンにも受け入れられるのではと思っていますが、いかがでしょうか。
 
 なかでも海坊主・ファルコンこと伊集院隼人がイメージにピッタリです。実写で日本人があの体つきを再現しようとすれば、よほど鍛錬を積まなければ難しいでしょう。今回の実写映画で演じているのはフランス人のボディビルダーのようで、なるほど納得です。
 
 さて「海坊主」という名は、リョウが「本名が似合わないから」という理由でつけたあだ名。リョウは何を思って、海坊主と名づけたのでしょうか。
 
 日本では各地の海で、妖怪・海坊主が登場する話があります。この海坊主は人に対して何もしない場合もありますが、船を沈めたり、人にとり憑いたり、災いの前兆を意味することもあります。一方で、それを目にしたものは長寿になるといった話もあり、さまざまなタイプの海坊主がいることがうかがえます。
 
 たとえば、北尾政美による、江戸時代の画による黄表紙『夭怪着到牒(ばけものちゃくとうちょう)』にも登場するなど、古くからその存在は認知されていたようです。本書では海に出て、人をとる恐ろしいモノとして描かれています。
  
 海坊主とひと口に言っても、タイプはそれぞれ異なります。『シティーハンター』の海坊主といえば、お茶目な一面もある、頼りになる人というイメージです。フランス版ではどのように表されてされているのでしょうか。公開されたら、いの一番に映画館に足を運び確認する予定です。余談ではありますが、フランス語で「もっこり」をどう表現するかのが、海坊主の表現と同様に気になります……。

 

解説:木下昌美
<プロフィール>
【きのした・まさみ】妖怪文化研究家。福岡県出身、奈良県在住。子どものころ『まんが日本昔ばなし』に熱中して、水木しげるのマンガ『のんのんばあとオレ』を愛読するなど、怪しく不思議な話に興味を持つ。現在、奈良県内のお化け譚を蒐集、記録を進めている。大和政経通信社より『奈良妖怪新聞』発行中。
 
●挿絵/幸餅きなこ 撮影/高旗弘之


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