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<アニメ・マンガ妖怪よもやま話>『NARUTO-ナルト-』シリーズにも登場する「自来也」にまつわる話

2019/12/1


 
 アニメ・マンガ作品における定番ジャンルでもある「妖怪」のことを、ちょっとだけアカデミックに解説する「アニメ妖怪よもやま話」。アニメ雑誌「アニメディア」で連載していた本コーナーが「アニメ・マンガ妖怪よもやま話」としてWEBで復活。今回は『NARUTO-ナルト-』シリーズにも登場する「自来也」という存在について、奈良県在住の妖怪文化研究家・木下昌美が語る。
 
 

 体内に九尾の妖狐を封印された忍者・うずまきナルトが里一番の忍である火影を目指して戦い、成長していく物語『NARUTO-ナルト-』が一世を風靡(ふうび)したことは記憶に新しいでしょう。2016年はナルトの息子・ボルトを主人公とした『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』が連載されています。
 
『カムイ伝』や『忍者ハットリくん』『忍たま乱太郎』『NINKU-忍空-』など、忍者を扱うマンガ・アニメは少なくありません。子どものころ(もしくは大人になっても)、忍者のマネをして遊んだという人は、少なからずいらっしゃることでしょう。私もよく印を結びながら「にんにん」と唱えていました。
 
 忍者と妖怪は一見すると共通項がまったくないように思われますが、実はそうでもないようです。2017年に妖怪マガジン『怪 VОL.0050(KADОKAWA)』で「忍者と妖怪」と題して特集も組まれたこともありました。もちろん物語などに登場する忍者に限定されますが、両者は当たらずと雖も遠からずといった関係であるようです。
 
 たとえば『NARUTO』に登場する自来也(じらいや)を思い浮かべてみてください。伝説の三忍のひとりであり、ナルトの師匠です。作中でカカシが愛読する小説『イチャイチャパラダイス』の作者でもあります。
 
 児雷也(自来也)は、江戸時代に読みものや歌舞伎などで人気を博したキャラクターです。多くの書物において、蝦蟇の妖術を使う盗賊として活躍します。奇怪な技を使って人を惑わす児雷也(自来也)のような忍者、そして妖怪。何か共通項が浮かび上がってはこないでしょうか。
 
 いずれも不思議な力や存在として人々を翻弄することはもちろん、忍者や妖怪を通すことにより、よくわからないモノに対する説明づけのような役割を果たしているようにも思えるのです。本来であれば妖術など使えるはずがないけれど、忍者であるから、それが可能。また、本来であれば、あり得ないモノやコトでありうるけれども、妖怪の仕業であれば仕方がない……と。今後もこの忍者と妖怪の関係性について、掘り下げる余地は大いにあると思います。まずは『NARUTO』を見ながら私も考えてみるってばよ!

 

解説:木下昌美
<プロフィール>
【きのした・まさみ】妖怪文化研究家。福岡県出身、奈良県在住。子どものころ『まんが日本昔ばなし』に熱中して、水木しげるのマンガ『のんのんばあとオレ』を愛読するなど、怪しく不思議な話に興味を持つ。現在、奈良県内のお化け譚を蒐集、記録を進めている。大和政経通信社より『奈良妖怪新聞』発行中。
 
●挿絵/幸餅きなこ 撮影/高旗弘之


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