アニメ『名探偵コナン』EDテーマ「星合」を歌唱するall at onceが語る楽曲に込めた思いと『コナン』の魅力【インタビュー】 | 超!アニメディア

アニメ『名探偵コナン』EDテーマ「星合」を歌唱するall at onceが語る楽曲に込めた思いと『コナン』の魅力【インタビュー】

アニメ『名探偵コナン』EDテーマ「星合」を歌うボーカルデュオ=all at onceのインタビューが、アニメディア9月号に掲載されている。超!アニメディアでは、本誌に掲載しきれなかったぶんを含めた特別版を公開。生まれた …

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 アニメ『名探偵コナン』EDテーマ「星合」を歌うボーカルデュオ=all at onceのインタビューが、アニメディア9月号に掲載されている。超!アニメディアでは、本誌に掲載しきれなかったぶんを含めた特別版を公開。生まれたときから放送されていた『コナン』と共に育ったというふたりに、楽曲に込めた思いや『コナン』の魅力など聞いた。


all at onceのベスト『コナン』エピソードは?

ーー8月1日の放送から『名探偵コナン』のEDテーマを担当しているall at onceのふたり、話を聞いたときは驚いた?

ITSUKI 生まれたときにはすでに放送されていたアニメで、子どものころから大好きなアニメのEDテーマを歌わせていただけるということで、最初は本当に驚きました。これを機会に僕たちall at onceの歌が、たくさんの人の耳に届けられると思うと、素直にうれしい気持ちでいっぱいです。

NARITO 小さいときから見ていたアニメで、同じ画面のなかで僕たちの歌が流れているのが本当にうれしいです。『名探偵コナン』は世代を越えて愛されているので、プレッシャーももちろんありますけど。アニメの最後に花を添えるような存在になれたら良いなと思います。

ーー『名探偵コナン』の魅力はどんなところに感じていますか?

NARITO 小さいころは事件の謎を一緒に推理することが純粋に楽しかったのですが、おとなになって見ると、ひとつひとつの事件にドラマがあって、ときには涙する場面もあって。そういうところは魅力のひとつだなと思います。

ITSUKI でも小さいころは、怖いと思う事件も多くて。「図書館殺人事件」で、エレベーターの上に死体が隠されていたときは、すごく怖かった覚えがあります。

NARITO トラウマになる事件だよね。

ーーおふたりのベストエピソードは何ですか?

ITSUKI 僕は、『コナン』ファンの間でも有名な「ピアノソナタ月光殺人事件」が印象に残っています。犯人が最後に自殺してしまい、コナンくんが唯一犯人を救うことができなかった事件で、その後悔がもう犯人を死なせないというコナンくんの強い決意に変わったシーンは感動しました。それと蘭ちゃんがピアノを弾くシーンがあるのですが、すごくピアノが上手なことに驚いて、蘭ちゃんの才色兼備さを感じたことも、すごく記憶に残っています。

NARITO 僕が好きなのは、「小五郎の同窓会殺人事件」です。毛利小五郎が自力で解決した事件のひとつで、毛利小五郎の覚悟が表れたセリフのひとつひとつに重みがあって、格好いいなと思いました。コナンくんも気持ちを汲んでサポート役に回っているところも、男同士ならではの気持ちを感じてグッとくるものがあります。

ITSUKI シリアスもあればラブもあって、黒づくめの男たちの謎とか、物語の展開の方向もたくさんあって。子どもからおとなまで幅広くファンがいるのは、そういうところだなと改めて思います。


ーー『コナン』シリーズの楽曲で、印象に残っている曲は?

ITSUKI 昨年、僕たちがオープニングアクトとしてツアーを一緒に回らせていただいた、倉木麻衣さんの楽曲はたくさん印象に残っています。そのなかでも「Secret of my heart」は、いちばん好きですね。EDテーマだったんですけど、いちばん印象に残っています。

NARITO わかる。「Secret of my heart」は20年前の曲なんですけど、当時の『コナン』の物語だからこそ表せた切なさがあると思います。あとはOPテーマだった「Winter Bells」も、印象に残っています。冬をテーマにしたちょっと跳ねたリズムの楽曲で、すごく好きです。

ITSUKI 『コナン』のテーマソングは季節ごとの雰囲気もあって、秋なら「渡月橋 〜君 想ふ〜」とか。

NARITO 曲に合わせた映像も毎回楽しみでした。

「星合」は、七夕に重ねた、会いたくても会えない二人の想い

ーー今回のEDテーマである「星合」は、どんな曲に?

ITSUKI 「星合」は七夕を表す季語で、七夕の幻想的な星空やストーリーをイメージした楽曲になっています。お互いを想い合いながらなかなか会うことができない、そんなふたりの関係を七夕の織り姫と彦星に重ねて歌っています。会いたくても会えない、だからこそ会えたときの一瞬を大切にするという気持ちが表現されています。

NARITO 歌の主人公はとても不器用で、想いを伝えたいけど上手く伝えられないでいる。僕ら自身もそんな主人公になったつもりで、一生懸命に純粋な思いをぶつけるような気持ちで歌いました。聴いてくださる方も、自分の願いごとと重ねて、気持ちが届くように祈りながら楽曲を聴いてくださったらうれしいです。

ITSUKI 「会いたくても会えない二人の想い」をアニメでは新一と蘭の関係に照らし合わせることができます。聴いてくださるみなさんの大切な人に対する気持ちと重ねて聴いてもらえたらうれしいですね。ステイホーム期間中は、僕たちもファンのみなさんの前で歌うことができなくて、すごく寂しい気持ちでした。会えないからこその気持ちが募って、それがレコーディングでも自然と歌に表れたと思います。

ーーミディアムバラードのR&Bですが、聴いてほしいポイントは?

ITSUKI Aメロはパキッとリズムを合わせる感じで、Bメロはどちらかと言うとルーズにという風に、ノリやグルーヴを細かく変えています。Dメロで地声からファルセットに切り替わるところは、場面が切り替わったことが聴く人にも伝わるんじゃないかと思って取り入れました。

NARITO サビはキャッチーなメロディのリフレインになっているんですけど、同じメロディでも1行ごとに表現方法をや声質を変えるなどの工夫をしていて。すごく大変でしたが、そのぶん楽曲に対して自分たちの熱量を込めることができたんじゃないかと思います。

ITSUKI また、サビは「紅の修学旅行編」のEDテーマであった「渡月橋 〜君想ふ〜」とリンクした雰囲気があったり、夏の季節感がより出るんじゃないかということで、曲の最後に波の音を入れていたり。

NARITO そういう伏線的な部分もあり、曲全体にはいわゆるJ-POPとはちょっと違った複雑な構成でできているのもポイントなので、CDでリリースされたときは歌詞も読みながらじっくり聴いてほしいです。

ーー「星合」のMVは、豊洲にあるチームラボプラネッツで撮影したそうで、どんな映像になりましたか?

ITSUKI チームラボプラネッツのみなさまにご協力いただき、たくさんの素敵な空間で撮らせていただきました。亀田誠治さんがプロデュースしてくださった「12cm」という曲のMVでは大友花恋さんと千疋隼斗さんが出演してくださったので、僕たち自身が出演させていただくのは、今回が初めてでした。最初はすごく緊張しましたが、終わってみるとすごく楽しい撮影でした。

NARITO 青みがかったライティングのシーンは、僕が「星合」から想像した、爽快なサウンドのなかに淡いメロディが広がっていくような世界観とすごくマッチしていて。気づけば緊張していたことも忘れて、楽曲に没頭することができました。皆さんにも楽しんでいただけたらうれしいです。

ステイホーム中に見たアニメ、読んだマンガ 

ーーおふたりはアニメとマンガがお好きで、ステイホーム期間中にはたくさん見たり読んだりしたそうですね。アニメ好きのNARITOさんは、どんなアニメを見ましたか?

NARITO ステイホーム期間中は唐突に昔やっていたアニメを見たくなって、『聖闘士星矢』と『北斗の拳』を見ました。『聖闘士星矢』は、物語の進展はゆっくりですけど、3人のブロンズ聖闘士の成長が丁寧に描かれていて。何よりキャラクターの作り方が素晴らしくて。とくに大事なところで出てくる鳳凰星座の一輝がすごく大好きです。

ーーマンガ好きのITSUKIさんのオススメは?

ITSUKI 僕は少女マンガも読むんですけど、『君に届け』、『俺物語』、『NANA』の3作品は、何度読み返しても面白いしキュンキュンします。『俺物語』は、最初はギャグマンガかと思ったんですけど、ちゃんとすれ違いがあってキュンキュンするし。『君に届け』は、自分に自信のない女の子が主人公で。最初はすごく暗いんですけど、風早くんという男の子と出会ってから、周りも含めてどんどん変わっていく。そんな貞子(爽子)の成長に、読んでいる僕も勇気がわきました。

ーーマンガやアニメで感情が動くことは、表現する者としては大切なんでしょうね。

ITSUKI そうですね。読んでいて泣いたり感動したりするので、感受性がすごく鍛えられていると思います。たとえば今回の「星合」で表現されている「会いたくても会えない」という感情は、最初はなかなか想像できなかったんですけど、そういう気持ちもマンガがとても参考になりました。

ーーでは最期に、今後の目標をお願いします。

ITSUKI 今回は『名探偵コナン』のEDテーマを担当させていただいたので、いずれはOPテーマも担当できたらうれしいです。

NARITO そうなるように頑張りますので、期待していてください!

取材・文/榑林史章

プロフィール
all at once【オール・アット・ワンス】北海道出身のITSUKIと、宮崎県出身のNARITOで結成された、ヴォーカルデュオ。今年1月〜3月に放送されたアニメ『ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。』のOP主題歌「Take mo’ Chance」を担当。ピュアで無垢な歌声が奏でる、ハーモニーが魅力。

 「星合」リリース情報
『名探偵コナン』8月〜のEDテーマとして話題の楽曲。七夕を題材にした切なさが溢れるミディアムバラード。アコースティックギターで始まるしっとりとしたR&Bサウンドに、真っ直ぐな歌声が心地よく響く。サビのハイトーンやフル尺で聴くことができるファルセットが秀逸。

配信日:配信中
価格:250円
レーベル:ビーイング


《超!アニメディア編集部》
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