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『宇宙戦艦ヤマト2202』のメカニックデザイナー玉盛順一朗に聞くメカへのこだわり「人が使うところに本質的な魅力を感じます」

2019/2/26


 アニメーションの歴史に輝く不朽の名作『宇宙戦艦ヤマト』をリメイクし、2012年から2014年に渡り、劇場上映から全国ネットでのTV放送まで展開、大きな支持を得た『宇宙戦艦ヤマト2199』(以下、『2199』)。2017年2月からはヤマト待望の完全新作シリーズ『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(以下、『2202』)が全七章で順次上映されており、最終章となる第七章「新星篇」が2019年3月1日(金)より上映となる。

 今回は「宇宙戦艦ヤマト」、そして第六章から本格的に登場した「波動実験艦 銀河」などのデザインを担当する玉盛順一朗にインタビュー。デザインのこだわり、そして『ヤマト』という作品への想いなどをうかがった。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』キービジュアル

ーー玉盛さんは『宇宙戦艦ヤマト2199』からメカニックデザインとしてプロジェクトに参加しています。最初にプロジェクトに関わると聞いたときはどのようなお気持ちでしたか?

 まず出渕裕総監督からお声がけいただきまして。もう10年ほど前になります。出渕総監督とは同人誌などでお付き合いがありましたし、『ヤマト』の同人誌を作っていた自分としては、「待っていました」という気持ちでした。

ーー『ヤマト』に関する同人誌を描かれていたということですが、プロジェクトに関わる前は『ヤマト』に対してどのような印象をお持ちでしたか?

 子供の頃は『ゲッターロボ』『マジンガーZ』『コンバトラ―V』や『ウルトラマン』なんかも好きでよく観ていましたが、戦艦が主役のアニメはなかったんですよね。だから『宇宙戦艦ヤマト』は新鮮でした。しかも戦いがメインではなく、むしろなるべく戦闘を避けて生き残るために戦う。イスカンダルを目指して宇宙を旅するというのが幼心に響いていました。

ーー名作ロボットアニメの名前が出てきましたが、元々ロボットは好き?

 好きでした。小さい頃はスケッチブックに車の絵をよく描いていましたね。巨大ロボット以外にもいわゆるリアルロボットの『機動戦士ガンダム』も観ていました。あとは『伝説巨神イデオン』。あれが大切なんですよ。イデオンはおもちゃとしてもカッコいいデザインなんですけども、伝説の巨人という設定であり、しかも人との関わりでイデオンが力を発現する。『イデオン』は人が主役なんですよ。そのなかでもメカがカッコよく見える。『イデオン』はメカデザインって、メカが単独で存在して成立するものではないんだなと思わせてくれる作品でした。『ガンダム』もそうですよね。最終話では主人公のアムロとライバルのシャアがモビルスーツを降りて剣で戦うじゃないですか。最初はああいう構想ではなかったようですが、結局はそういう「人」と「人」というところにいきつくのかなと思っています。

ーー『ヤマト』も同じような側面があると思います。

 そうですね。僕はメカを人が使うというところに本質的な魅力を感じていますので、デザインするうえでもその点は意識しています。例えば今回の「ヤマト」も自動で動くような戦艦だったら今のようなデザインにはなっていなかったでしょう。一方、乗艦人員をなるべく減らしてオートメーション化されている地球艦隊の「アンドロメダ」という戦艦が『2202』では登場します。その違いはしっかりと考えてデザインしました。

ーー例えばどのような点に違いがありますか?

「ヤマト」の側面には人が乗り降りできるはしごがありますが、「アンドロメダ」には見当たりません。これは格納されているという解釈の元デザインしました。これにより人のぬくもりがないような印象になっていると思います。戦艦はロボットとは違いポーズが取れないので、砲身などで工夫して生きているようにみせます。艦橋がガラスで透明なのもそこに人がいるっていうのが分かりやすいからなんですよね。

ーーなるほど。

 ただ、本作において僕は基本的にこれまでの「ヤマト」のデザインを意識しています。それは、なるべく元のデザインの素晴らしさが伝えたいと思っていたから。リファインなんですよね。『2202』において「アンドロメダ」は設定が過去作とは少し異なります。だから、デザインに関しては全く同じじゃないかという人もいればかなり変わったという印象を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方、過去作との明確な違いとしては、3DCGで表現できるように形を整理するという点が挙げられます。

 『ヤマト』は元々1974年のコンテンツ。この2018年までに『ガンダム』『マクロス』など、さまざまなロボットアニメを経てきていますので、時代にふさわしいものが何かという視点で新たに捉えなおす必要もあると思いました。それに、我々が成長してオジサンになっているのと同様にアニメの技術も進化しています。そのひとつがCGの発展。そういう過去にはなかった制作方法も意識し、今までにない表現も加えることを目指しました。

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