株式会社エクシングは12月3日、カラオケ・ソーシャルメディア「うたスキ」の会員の歌唱データに基づいた「2025年 年代別カラオケ年間ランキング」を発表しました。10代から60代までの年代別に集計されたランキングからは、世代ごとの特徴的な選曲傾向が浮き彫りになっています。
2025年のJOYSOUNDカラオケ年間ランキング総合では、Mrs. GREEN APPLEの「ライラック」が栄冠を獲得しました。TVアニメ『忘却バッテリー』のオープニング主題歌として話題を集めた同曲は、20~40代で1位を独占。10~40代の男女ともにTOP5入りを果たし、50代男性でもTOP3入りするなど、性別を問わず幅広い世代から絶大な支持を集めました。
今年デビュー10周年を迎えたMrs. GREEN APPLEは、「ライラック」のほかにも「ダーリン」「Soranji」「ケセラセラ」が総合ランキングにランクイン。2025年のカラオケシーンを代表するアーティストとしての存在感を示しています。
一方、最も注目すべきは10代のランキング結果です。1位に輝いたのは、ポルノグラフィティの「サウダージ」。リリースから25年以上経った楽曲が、SNSをきっかけに再び注目を集め、ストリーミング累計再生回数は2億回を突破しました。切なくも力強いメロディと恋の余韻を描いた歌詞が世代を超えて共感を呼び、20代~50代の各世代でもTOP5入りを果たすなど、まさに時代を超えて愛される名曲としての地位を確立しています。親子で一緒に同じ曲を歌う・・・そんな時代がきているのですね。

10代のランキングでは、SNSや動画サイトから新たな音楽トレンドが生まれる傾向が顕著です。TikTokの投稿をきっかけに話題となったAKASAKIの「Bunny Girl」は、昨年圏外から急上昇して7位を獲得。また、音楽チャートで長期間トップを独走した柊マグネタイトの「テトリス」が10位にランクインするなど、デジタルプラットフォームの影響力の大きさが見て取れます。
20代では、最新の音楽トレンドに敏感でありながらアニメソングやVOCALOID楽曲も愛し続ける世代特性が表れています。Mrs. GREEN APPLEの「ライラック」が1位、男性からの支持が厚いバルーンの「シャルル」が2位、女性からの人気が高いDECO*27の「モニタリング」が3位を獲得しました。

VOCALOID楽曲の人気は依然として健在で、10代ではDECO*27やみきとP feat.初音ミクなど5曲がTOP20入りを果たしています。デジタルネイティブ世代ならではの多様な音楽の楽しみ方が、ランキングにも反映されています。
30代では、TOP20のうち10曲がアニメ関連曲となり、アニメの影響力が特に顕著となりました。男女ともに首位を獲得したのは、TVアニメ「忘却バッテリー」のオープニング主題歌、Mrs. GREEN APPLEの「ライラック」です。昨年上位の「Bling-Bang-Bang-Born」や「アイドル」も依然として高い人気を維持する中、今年放送のTVアニメ主題歌「怪獣」や「Plazma」は初登場でTOP10入りを果たしました。

さらに注目すべきは、TVアニメ「デジモンアドベンチャー」オープニング主題歌、和田光司の「Butter-Fly」が昨年の圏外から19位に急上昇し、全年代で唯一TOP20にランクインしている点です。この楽曲は1999年のリリースから長年愛され続けており、世代を超えた人気を証明しています。
40代では、アニメソングに加え、近年のヒット曲やカラオケ定番曲の人気が高い傾向が見られます。30代と同様、男女ともに首位を独占したMrs. GREEN APPLEは、「ライラック」「ダーリン」「ケセラセラ」「クスシキ」「青と夏」の5曲がTOP20に入るなど、厚い支持を獲得しました。ポルノグラフィティの「サウダージ」、WANDSの「世界が終るまでは…」、米津玄師の「Lemon」など、カラオケ定番曲も根強い人気を示しています。

50代では、長年愛されている往年の名曲に加え、最新の音楽トレンドの楽曲も取り入れている様子が伺えます。3年連続の1位を獲得したのは、薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃"夢の途中"」です。メロディやリズム、音域が比較的安定していて歌いやすいことから、カラオケ採点でも人気の曲となっています。

尾崎豊の「I LOVE YOU」や今井美樹の「PIECE OF MY WISH」が昨年の圏外からランクアップし、この年代ならではの楽曲が顔を揃えました。さらに、Mrs. GREEN APPLEの「ダーリン」など、近年のヒット曲もしっかりとカバーしており、幅広い音楽嗜好が特徴となっています。
今回のランキングは、2025年1月1日から11月15日までの期間に集計されたもので、特設ページでは男女別のランキングも公開されています。忘新年会シーズンを迎え、さまざまな年代の人とカラオケに行く機会が増える中、選曲のヒントとして活用できそうです。








