2025年8月1日(金)21時より、日本テレビ系「金曜ロードショー」にてスタジオ地図・細田守監督作品『サマーウォーズ』が放送される。
今から16年前の2009年8月1日が公開日で、物語のキーマンの一人・栄おばあちゃんの誕生日でもあることにちなむ、毎年8月1日の「サマーウォーズの日」にあわせた放送となる。
この記事ではそのあらすじや作品概要、関連情報などをまとめて紹介する。
あらすじ紹介/『サマーウォーズ』とは/田舎の大家族が世界の危機に立ち向かう!
『サマーウォーズ』は、2006年公開の前作『時をかける少女』が「アヌシー国際アニメーション映画祭」で長編部門特別賞を受賞するなど、国内外で高く評価された細田監督が次に手掛けたオリジナルストーリーによるSFアニメだ。
夏休みに憧れの先輩の実家に行くことになった引っ込み思案の内気な高校生・小磯健二が、総勢27人の大家族と一緒に世界の危機に立ち向かう姿を描く。

美しい大自然が広がる長野県上田市とともに、仮想世界「OZ」がもうひとつの舞台となる。アバターと呼ばれる自分の分身が現実世界と変わらない生活を送る「OZ」で起きる出来事が、現実世界に大きな影響を及ぼすことが作中の事件の引き金となるのだ。戦国時代から続く名門・陣内家当主の栄おばあちゃんの指揮のもと、OZに潜む敵に立ち向かっていく健二たちの奮闘に夏の爽やかさが詰め込まれた、日本の夏の風物詩として人気を博す。
2019年の公開10周年、2024年の公開15周年にはこれを祝う施策も行われていた。
数学オリンピックへの出場を逃した高校2年生の小磯健二にとって、夏休みの予定は買い物や行政手続きなど、あらゆることができる仮想世界「OZ」の保守点検のバイトだけ。そんなある日、健二は先輩の夏希に頼まれ、長野県上田市にある彼女の実家に行くことになった。
憧れの先輩との旅行に胸を躍らせる健二だったが、夏希の曾祖母・栄の誕生祝いのために集まった親戚一同の前で、突然自分がフィアンセだと紹介されてしまう。その一方、「OZ」の世界では恐ろしい事態が起こった。健二のアカウントが乗っ取られ、システムに障害を起こしてしまったのだ。健二は容疑者として疑われ、さらにその障害は世界に危機をもたらそうとしていた……!

受賞歴とスタッフについて/日本を代表するアニメーション映画監督の一人・細田守の名を国内外に知らしめた名作!
本作を手掛けた細田守は、『劇場版デジモンアドベンチャー』(1999)で映画監督デビューを果たし、フリーとなって監督した映画『時をかける少女』で「日本アカデミー賞」の最優秀アニメーション作品賞をはじめとする国内外の賞を受賞し高い評価を受けた。
2018年公開の『未来のミライ』では、スタジオジブリ作品以外で唯一米アカデミー賞の長編アニメーション映画賞にノミネートされるなど、日本を代表するアニメーション映画監督の一人として知られる。本作では「シッチェス・カタロニア国際映画祭」のアニメーション部門 (Gertie Award) 最優秀長編作品賞や、「星雲賞」のメディア部門に輝いた。
また、脚本は本作ののち『八日目の蝉』(2011)で「日本アカデミー賞」の最優秀脚本賞を受賞する奥寺佐渡子が務め、キャラクターデザインは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの貞本義行、美術監督は『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』などスタジオジブリ作品を多く手掛ける武重洋二が担当している。
キャストについて/「よろしくお願いしまぁぁぁす!!」声優としても定評のある神木隆之介が主演!
そんな本作の主人公・小磯健二の声は、声優としても定評のある神木隆之介が務める。神木といえば、子役時代の大ブレイク以降、そのまま第一線で活躍を続ける俳優として知られるが、アニメファンにとってはその子役時代に息を吹き込んだ『千と千尋の神隠し』坊役での声優デビュー以来、声優としてもお馴染みだろう。
主演した『とある飛空士への追憶』狩乃シャルル役や『君の名は。』立花瀧役、『100日間生きたワニ』ワニ役をはじめ、『ハウルの動く城』マルクル役、『映画ドラえもん のび太の恐竜2006』ピー助役、『ピアノの森』雨宮修平役、『借りぐらしのアリエッティ』翔役、『メアリと魔女の花』ピーター役、『すずめの戸締まり』芹澤朋也役など、特に劇場アニメの出演作が多く、幅広い役柄での活躍を見せる。
アニメ!アニメ!では、『君の名は。』でインタビュー、『100日間生きたワニ』で神木を含む座談会を行っているほか、『100日後に死ぬワニ』の公開に際してその声優歴にも触れている。
神木が本作で演じる小磯健二は、 東京都内にある久遠寺高校の2年生で、物理部に所属する引っ込み思案で内気な性格の理科系男子、というキャラクター。夏休みには、友人と共にネット内をメンテするアルバイトをする予定だったが、ふとしたきっかけから憧れの先輩である篠原夏希に誘われ、長野県の上田市を訪れることになる。
数学が特技だが、数学オリンピックの日本代表選に敗れ、代表になれなかったことを悔いている。しかしその特技が、やがて世界の危機に立ち向かう切り札になる。作中クライマックスでの名台詞「よろしくお願いしまぁぁぁす!!」はもちろん、神木の色褪せない名演は本作の大きな見どころのひとつだ。
このほか、ヒロインの篠原夏希の声は本作が声優デビュー作となった俳優の宮内ひとみ(旧芸名:桜庭ななみ)が演じた。さらに、陣内家の面々でもキーキャラクターとなる夏希の曾祖母の栄おばあちゃんこと陣内栄の声は俳優の富司純子、風来坊の陣内侘助の声は今年6月に惜しくも亡くなった俳優の斎藤歩が吹き込んでいる。

さらにさらに、4歳、陣内頼彦の長女・陣内真緒役を務めているのは声優の諸星すみれ。彼女といえば、『アイカツ!』の星宮いちご役をはじめ『文豪ストレイドッグス』泉鏡花役、『ハイキュー!!』谷地仁花役などで知られる人気声優。当時(10歳前後)の彼女の演技にも改めて注目したい。
スタジオ地図・細田監督作品のイメージを覆す!最新作『果てしなきスカーレット』テレビ初放送映像にも注目
そして今回の「金曜ロードショー」での放送では番組の後半、11月21日より公開される細田監督の最新作『果てしなきスカーレット』のテレビ初放送映像が流れるのも見逃せない。
“生きる”をテーマに掲げる『果てしなきスカーレット』は、「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まった。主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、 “死者の国”で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語を描く作品となる。『時をかける少女』から19年、これまでのスタジオ地図・細田監督作品のイメージを覆す衝撃の最新作だ。
復讐に燃える中世の王女・スカーレット役を芦田愛菜、彼女と旅を共にする現代の日本人看護師・聖役を岡田将生が務めることが明かされている本作。その物語についてはまだ伏せられている部分も多いだけに、この冬の公開に備えて初放送映像までぜひ見届けよう。
スタジオ地図・細田守監督作品『サマーウォーズ』は、8月1日(金)21時より日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放送される。
【放送日時・作品情報】
8月1日(金)よる9時00分~10時54分
『サマーウォーズ』(2009)
◆監督・原作:細田 守
◆脚本:奥寺佐渡子
◆キャラクターデザイン:貞本義行
◆作画監督:青山浩行
◆美術監督:武重洋二
◆CGディレクター:堀部 亮
◆色彩設計:鎌田千賀子
◆声の出演
小磯健二:神木隆之介
篠原夏希:宮内ひとみ(旧芸名:桜庭ななみ)
陣内侘助:斎藤歩
池沢佳主馬:谷村美月
陣内栄:富司純子
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