ライトノベル、小説が原作のアニメは、文字で紡がれた物語を映像で楽しめる点が大きな魅力です。
2025年は『謎解きはディナーのあとで』や『アン・シャーリー』、『怪盗クイーンの優雅な休暇』など、さまざまなタイトルがアニメ化されています。
そこでアニメ!アニメ!では、2024年下半期に引き続き「アニメ化してほしいライトノベル・小説は?(2025年上半期)」と題した読者アンケートを実施しました。6月6日から6月15日までのアンケート期間中に1087人から回答を得ました。
男女比は男性約55パーセント、女性約45パーセントで、ほぼ同数。年齢層は20代が約25パーセント、30代が約35パーセント、40代が約15パーセントでした。
■2020年代刊行のタイトルがトップ3に!
第1位
1位は『不死探偵・冷堂紅葉』。支持率は約9パーセントでした。

読者からは「トリックの巧妙さに加えて、ダイナミックなカーチェイスや爆発などスリル満点の展開もあり、まるで映像化を前提に書かれたような“映える”場面の充実ぶりが素晴らしい。アニメ化のポテンシャルは随一の作品だと思います」や「ヒロインの冷堂紅葉はもちろん、挿絵のないキャラクターまで個性が際立っていて、気づけば全員に愛着が湧いていました。天内くんとの関係も重めの感情でじわじわ刺さります」と、謎解き、アクション、ドラマ性が融合した物語が人気を博しています。
さらに「作中に“読者への挑戦状”が登場するのですが、これをアニメでどう表現するのかが楽しみ。本格ミステリーならではの醍醐味も詰まった一作です」と、推理要素にも期待のコメントが寄せられました。
第2位
2位は『魔術漁りは選び取る』。支持率は約8パーセントで、今年4月に刊行されたタイトルがランクインしました。

また「魔術滓(ラビッシュ)や失伝刻印者(ファトゥムホルダー)といった専門用語も印象的。練り込まれた世界観が、登場人物のリアリティを支えているように思いました」と、設定面の評価も高かったです。
第3位
3位は『おまわりさんと招き猫』。支持率は約7パーセントでした。

「妖怪がいる世界ですが、怖さよりも温かさが胸に残ります。どのエピソードも優しさに満ちていて、心がじんわりとほぐされていくような気持ちになりました」や「決してご都合主義な展開ではないのに、幸せな気持ちになれるのが不思議です。もしアニメ化されれば、もっと多くの人を癒してくれると思います」と、穏やかなストーリーに惹かれたという感想が多数。「海辺の田舎の町、古い交番、ころころと太った猫……。どこか懐かしく、落ち着ける光景が頭に浮かびます。アニメ化で風景まで味わいたいです」と、舞台そのものに魅力を感じたという声もありました。
■そのほかのコメントをご紹介!
『ウィザーズ・ブレイン』には「第1巻から20年以上の歳月を経て、ついに完結した電撃文庫の不朽の大作。脳に埋め込んだ生体量子コンピュータで物理現象に干渉する魔法士の亜光速バトルも、現代の映像技術なら再現できるはず!」。
『砂の海のレイメイ』には「砂漠海賊レイメイの可愛さにプラスして、空に浮かぶ七つの異世界や砂の海を進むドリル潜航艇など、ギミックも満載。映像を想起させるスピード感があり、アニメで見てみたいと強く思いました」。
『銀の海 金の大地』には「『海がきこえる』のリバイバル上映でも話題の、氷室冴子先生による古代転生ファンタジー。淡海の国の美しい光景や、生い立ちに翻弄されながらも運命に立ち向かう主人公・真秀の生き様を見たいです」と、復刊中のタイトルにも投票がありました。
今回のアンケートでは、ミステリー、ファンタジー、ラブストーリーなど、多彩なジャンルのタイトルがランクイン。アンケート常連のタイトルだけでなく、新作も複数上位に入っています。
■ランキングトップ10
[アニメ化してほしいライトノベル・小説は? 2025年上半期版]
1位 『不死探偵・冷堂紅葉』 零雫
2位 『魔術漁りは選び取る』 らむなべ
3位 『おまわりさんと招き猫』 植原翠
4位 『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―』 永野水貴
5位 『ウィザーズ・ブレイン』 三枝零一
6位 『京都府警あやかし課の事件簿』 天花寺さやか
7位 『壊れそうな君と、あの約束をもう一度』 九条蓮
8位 『心霊探偵八雲』 神永学
9位 『グリムコネクト』 十利ハレ
10位 『魔剣少女の星探し 十七【セプテンデキム】』 三枝零一
10位 『バスタード・ソードマン』 ジェームズ・リッチマン
(回答期間:2025年6月6日~6月15日)