「梶浦由記さんがやさしい歌い方に導いてくださった」JUNNA、5枚目シングル「海と真珠」インタビュー | 超!アニメディア

「梶浦由記さんがやさしい歌い方に導いてくださった」JUNNA、5枚目シングル「海と真珠」インタビュー

シングル「海と真珠」をリリースするJUNNAにインタビュー。

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JUNNA「海と真珠」アーティスト写真
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  • 「海と真珠」初回限定盤ジャケット
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 アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2021年11月号には、シングル「海と真珠」をリリースするJUNNAが登場。本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。

――『海賊王女』のOPテーマ「海と真珠」は、梶浦由記さんが作詞・作編曲とプロデュースを担当しています。梶浦さんが作る楽曲には、どんな印象を持っていましたか?
 明るい曲や民族音楽風の曲もあり、表現力がないと歌えないような素敵な曲ばかりだと感じていました。梶浦さんとはいつか一緒にお仕事をしてみたいと思っていたので、このような機会がいただけて、喜びと驚きでいっぱいでした。

――「海と真珠」は作詞も作編曲も梶浦さんが担当していますが、曲がJUNNAさんのところに届いたときは歌詞もできていましたか?
 じつは、梶浦さんのプロデュースだとお話があったときに、同時に詞も曲ももらいました。曲はイントロ部分のコーラスがすごく印象的に響く楽曲だなというのが最初の印象でした。船に乗って進んでいくイメージが浮かんで、誰かの背中を押すような、明るい未来を感じさせる曲だなと思いました。

――レコーディングでは、どんなことを心がけましたか?
 どうしても力強く歌ってしまいがちで、最初は悩みました。でも、梶浦さんが「こう歌ったほうがいいよ」と一緒に歌ってくださって、今回は言葉をひとつひとつ置くように歌うと楽曲とマッチしたんです。そうやって置いた言葉がどんどんつながるようなイメージで、ミュージカルのように物語に入って歌うような感覚に近いように感じました。曲中に力強いメロディもありますが、主人公のフェナをイメージしていつもの低い声ではなく、高い音域で歌うことにもチャレンジしました。

――梶浦さんからのディレクションで、印象的だったことはありますか?
 具体的に言葉で伝えてくださることが多かったんですが、とくに歌ってくださったことが印象的でした。私が「わからないな」と思っていると、すぐに歌って教えてくださるんですね。なので、自分のなかで曲の解釈がスムーズに理解できました。

――「海と真珠」のお気に入りのポイントは?
 もちろん全部好きなんですが、Bメロの「やさしい君の歌が~」から始まる一節は、「歌」というワードが出てくることですごく感情を込めやすくて、思いをつないでいくという気持ちで歌えたので、気に入っています。

――4曲目には、「海と真珠」の英語バージョンの「the sea and a pearl」も収録されていますね。
 英語だと日本語の歌詞よりもワード数が増えて、それだけで疾走感が増すし、日本語バージョンとは雰囲気がガラッと変わるんです。英語バージョンのレコーディングは、日本語バージョンから少し期間をあけてからのレコーディングだったので、日本語バージョンを何回も聞き返して、レコーディング中の気持ちを思い出しました。英語で歌うからには、母国語が英語圏の方にもちゃんと言葉を届けたいという思いが強くて、楽しさもありましたが、プレッシャーも強かったです。

――英語バージョンだからこその難しさはありましたか?
 やっぱり発音が難しかったです。レコーディングには梶浦さんと、英語詞を書いてくださったJoelleさんが来てくださったんですが、英語って日本語ではあり得ない短縮をするじゃないですか。書いてあっても読まなくていいとか、略していいとか。どこを読むか読まないかで曲全体の雰囲気が変わってしまうので、そこをなじませるのが少し大変でした。でも、Joelleさんが何度も歌ってお手本を聞かせてくださったので、私も試行錯誤をしつつ、歌いきることができました。いつか海外のイベントなどで披露してみたいです。

――先ほども話に出たイントロ部分のボーカルですが、意味のないワードということでの難しさはありますか?
「Here」という曲でも似たようなパートがあったんですが、そこは私の担当ではなかったんですね。なので、今回「ここも私が歌うんですか?」と聞いたら「もちろんです」と言われて。意味のあるワードとは雰囲気が違うし、イントロだからインパクトはほしいし……と悩みつつ、最初は力強く歌ったんです。でも、梶浦さんが「船に乗って進み始めるところで歌っているイメージです」と伝えてくださって。これから先に進んでいくところだから、重くなったり暗くなりすぎてもダメなんだなと思い、ピッタリくるイメージを探して歌っていきました。

――カップリング曲についても教えてください。「ROCK YOU,ROCK ME」は王道のロックですね。
 曲が先にできたタイミングで、私がその曲を聞いてイメージしたタイトル「ROCK YOU,ROCK ME」をつけました。そのタイトルを作詞の尾上文さんに伝えて、そこから歌詞を書いていただくという形だったんです。「ROCK YOU」はツアータイトルとして使っていて、「ROCK ME」は自分のファンクラブ名をもじったワードを使っているので、いつかこのタイトルで曲を作りたいと思っていたんです。尾上さんには、あえて具体的なイメージをお渡しせず、「ライブで盛り上がる曲」くらいのテーマでお願いしました。情景の浮かぶワードと曖昧なワードが絶妙なバランスで入っていて、すごく尾上さんらしい歌詞だなと感じました。

――「ROCK YOU,ROCK ME」のレコーディングの感想は?
 
私のイメージとは違ったんですが、ディレクターさんからは「あまり力を入れず、みんなに歌っている感じを出してほしい」というオーダーがありました。なので、それを汲みつつも、ラストサビでは封印していた地声を出して自分らしさも入れてみました。メッセージ性が強い歌詞なので、歌詞カードがなくても言葉がちゃんと聞こえるようにと意識しました。

――3曲目は、JUNNAさんが作詞と、島田昌典さんとの共作で作曲もしている「はじまりの唄」です。
 2年半ぶりのツアーにむけて作った曲です。今回のツアーにむけて、伝えたいことがたくさんあって。その中で、ずっとツアーで楽器を披露するなどの新しいことに挑戦してきたので、今回はそのなかで「ツアーのための曲を作る」というチャレンジにしました。テーマはもちろん「ライブ」で、夏を感じられる曲にもしたかったんです。それから、いつかまた客席のみんなも声を出せるようになったら、一緒に歌えるくらいのゆったりした曲がいいなと思って、スローテンポにしました。

――作詞、作曲でのこだわりは?
 曲作りは、みんなが明るい気持ちになれるようにと暗いコードは使わないようにしました。島田さんからのアドバイスもあって、それほど大変ではなかったんですが、歌詞のほうに時間がかかりすぎてしまって。レコーディング当日まで完成しなかったんです。伝えたいことがたくさんありすぎて、歌のメロディーにのせていくと、断片的になってしまうんです。それから、ネガティブなワードを入れたくないと思っていたら、どうしてもうまくいかなくなってしまって。ディレクターさんから、「優等生じゃなくてもいい。ありのままのJUNNAでいい」といってもらって、Bメロにステージにいない自分の情景を組み込んだりもして。でもやっぱりサビでは「みんないろんなことがあると思うけど、大丈夫だよ」って伝えたくて。その思いをしっかりと入れました。

――言葉を削りながら、でも伝えたいことを残すというのは、難しい作業ですよね。
 
そうですね。詰め込みすぎると逆に伝わりにくくなるし、私としてはこういう意味で書いたんだけど、「これはどういう意味?」と聞かれたりすると、「伝わらなかったか~!」となるんですね。説明するとわかってもらえるんですが、歌詞を見てわかってもらわないといけないので、ディスカッションをしながら詰めていきました。

――曲調がゆったりしているからか、歌声もとても柔らかいですよね。
 
島田さんが「もっとやさしく」「歌うよりは語りかけるくらいでいいよ」って言ってくださって。どうしても強く歌いがちなので、試行錯誤をしつつ、サビはクセをつけずに素直に歌ったので、柔らかくなったのかもしれません。

――「海と真珠」では、ミュージックビデオ(MV)も撮影されていますね。
 
私のMVってなぜか、「砂!」「海!」みたいになりがちで、今回も例に漏れずそうでした(笑)。今回、太陽の光や風など、自然の力を借りるとよりよい映像になるという制作だったので、天気が味方をしてくれてよかったです。フルバージョンでは、心を閉ざしていた自分が、お城を出て海に向かい、自分を解放するみたいな物語として見ることもできるので、ぜひフルでも楽しんでほしいです。

――ジャケットは、異国情緒あふれる雰囲気ですね。
 ジャケット撮影の日は、MVとは違って晴れないでほしかったんです。ギリギリ雨が降っているくらいだったので、すごくいい雰囲気の写真が撮れました。未来に向かっていく感じが出せたと思います。

――初回限定盤には2月に行われた無観客生配信ライブの模様を収録したBlu-rayも同梱されます。
 
カメラの向こう側に見てくださる方がいらっしゃることを意識した部分がたくさんあって、そこがリアルなライブとは違うなと思いました。普段のライブだとカメラ目線はほとんどしないんですが、配信ライブはカメラ目線も入れると曲が締まるし見せ方も変わるとダンスの先生がポイントを決めてくださったので、普段よりはカメラ目線が多めになりました。

――そして、来年には新しいツアーも決まりましたね。
 
配信ライブや夏のツアーがアルバム『20×20』を軸にしていたので、次のツアーでは懐かしい曲をたくさん歌いたいです。いまの私が歌うと懐かしい曲がどんな感じになるのかを楽しんでもらいたいですし、もちろん今回のシングルの曲も絶対に歌いますので、遊びに来てくれたらうれしいです。

――では、最後に読者にメッセージをお願いします。
「海と真珠」は梶浦さんがやさしい歌い方に導いてくださって、アニメを最終回まで見たあとに、この曲がOPでよかったと感じられる仕上がりになったと思います。今回のシングルに収録される3曲は全然違う雰囲気ですが、曲間もこだわって制作したので、たくさん聞いてもらえたらうれしいです。

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

Profile
JUNNA
【じゅんな】11月2日生まれ。キューブ所属。テレビアニメ『マクロスΔ』の歌唱ユニット・ワルキューレのエースボーカルである美雲・ギンヌメールの歌唱を担当。2017年にソロデビュー。これまでにシングル4枚、アルバム3枚、デジタルシングル2枚をリリース。

「海と真珠」リリース情報
 JUNNAの5枚目となるシングルは、テレビアニメ『海賊王女』のOPテーマ。梶浦由記が作詞・作編曲とプロデュースを手がけ、荒波にこぎ出していく人の背中を押すような、壮大かつ疾走感のあふれるナンバーに仕上がった。初回限定盤には同曲のMVのほか、2月に行われた無観客生配信ライブ「JUNNA ROCK YOU STREAMING LIVE 2021 ~20×20~」からの映像を収録したBlu-rayを同梱する。

発売日:10月6日発売
レーベル:フライングドッグ
価格:
初回限定盤4400円(税込)
通常盤1540円(税込)

Information
2022年1月7日の愛知・Zepp Nagoyaを皮切りに、1月8日に大阪・Zepp Osaka Bayside、1月19日、20日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて「JUNNA ROCK YOU TOUR 2022」を開催。チケット販売などの詳細は公式webサイトをチェック。

《M.TOKU》

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