【劇場版制作決定!】『五等分の花嫁∬』かおり監督×小倉充俊プロデューサーインタビュー「エピソードの組み換えなどをしてアニメとしての完成度を高めています」 | 超!アニメディア

【劇場版制作決定!】『五等分の花嫁∬』かおり監督×小倉充俊プロデューサーインタビュー「エピソードの組み換えなどをしてアニメとしての完成度を高めています」

【劇場版制作決定!】メガミマガジン5月号『五等分の花嫁∬』特集から、かおり監督×小倉充俊プロデューサーによる対談の模様の一部をお届けします。

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【劇場版制作決定!】『五等分の花嫁∬』かおり監督×小倉充俊プロデューサーインタビュー「エピソードの組み換えなどをしてアニメとしての完成度を高めています」
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アニメ・ゲーム美少女キャラクター情報誌「メガミマガジン」。発売中の5月号では『五等分の花嫁∬』が表紙&巻頭特集で登場! 五つ子たちと風太郎を巡る恋のさやあてが描かれた本作を、スタッフやキャストのインタビューとともに振り返ります。また、ここでしか見られないキャラクターの私服設定画も掲載。劇場版制作が決定した本作を内容盛りだくさんで紹介します。この記事では同特集から、かおり監督と小倉充俊プロデューサーによる対談の模様の一部をお届けします。

描くべきは風太郎と
五つ子たちの成長過程



――テレビアニメ第2期『五等分の花嫁∬』では、原作コミックス第5巻から第10巻までの内容が全12話に凝縮されていました。エピソードを制作するにあたり、意識していたことは?

小倉 原作コミックス第10巻で描かれる修学旅行は五つ子たちの関係性が大きく動く作品全体で考えてもすごく大事なエピソードだったので、話し合いの結果、第2期としてアニメ化をするならここまで入れたいということになりました。アニメの製作は、つねに続編を見越して企画できるものではありません。だからこそそのシリーズをひとつの作品として見たときにキリのいいところで終われるようにしたいというのは、企画の際に考えることなんです。

かおり ボリュームのある作品を30分アニメ全12話という尺にまとめる以上、どうしても原作のエピソードを取捨選択する必要がありました。お話作りの際に意識していたのは、アニメだけで一連の流れを追いかけたときに、登場人物たちの感情の流れをわかりやすく視聴者に伝えることです。たとえば四葉がブランコに乗りながら、風太郎にいまの自分の思いを吐露するエピソード。あれは原作コミックス第5巻に収録されているので、原作の流れに沿うのであれば前半の話数に入ることになりますが、アニメでは第10話に入れました。アニメだけ見ている方の視点で四葉の感情の流れを考えたとき、あのシーンを入れるのは後半の話数のほうがいいと判断したからです。

小倉 四葉は自分のせいで五つ子全員が転校せざるを得なかったことを、ずっと負い目に感じていました。そういった彼女のバックボーンを視聴者に伝えてから四葉と風太郎が2人きりになるシーンを描いたほうがいいという、アニメ制作上の判断があったということです。

かおり 第10話で修学旅行の班が5人ひと組だとわかったとき、四葉は自分が外れればいいという自己犠牲的な選択をしました。風太郎とのデートの思い出があるので、「自分は風太郎からいろいろなものをもらっているからこれでいい」と割り切ってしまう。そんな四葉の思いをわかりやすく見せるため、ブランコのシーンを第10話に持っていったんです。

小倉 こうした話の組み換えについてはアニメとしての完成度を高めていくためにすべき方法です。春場ねぎ先生をはじめ原作サイドとも話し合いをして、お互いに納得の行くところまでやった結果、ひとつのシリーズとしての完成度は高まったのではないかと思っています。

――第9話から風太郎や五つ子たちは3年生に進級しました。映像づくりとしても、何か雰囲気を変えたことはありましたか?

小倉 学園モノの作品だと、登場人物たちが3年生に進級することは大きな出来事として扱われることが多いです。そこで登場人物たちに「卒業が近くなった寂しさ」や「進路を決めなくてはいけない焦り」みたいなネガティブな気持ちが出てきて、それが作品全体の雰囲気にも表れることも多いですが、この作品は五つ子たちが風太郎とともに成長した結果、3年生への進級を勝ち取ったという流れだから、3年生になることは前向きな要素なんです。だから3年生編から作品の雰囲気を変えることは特別なかったと思います。

かおり でも赤点を回避するという課題を乗り越えたことで五つ子たちの気持ちに余裕が出たぶん、以前よりも風太郎への恋愛に意識を傾けられるようになったと思います。そこをきっかけに風太郎争奪戦が本格化したという意味では、少し変化があったのかもしれないです。

――第2期では風太郎や五つ子たちをどのように描いていこうと考えていましたか?

かおり 風太郎は五つ子たちに勉強を教えていますが、風太郎もまた彼女たちとの交流を通じて他人との接し方を学んでいました。6人がそんな等価交換の関係を築いていることが、この作品の魅力だと思うんです。物語の本筋は「誰が風太郎の未来の花嫁なのか?」ということですが、誰が勝って誰が負けたという結果ではなく、交流を通じて6人が成長していく過程こそ、しっかり描かなければいけない部分だと思っていました。

小倉 第1期は風太郎という「敵」に対して五つ子たちが一致団結して立ち向かう、という構図ができあがっていました。でも第2期では風太郎も彼女たちの関係性の輪の中に入っていて、敵がいない状態なんですよね。そんななかで第2期では一花、二乃、三玖が風太郎を好きになり、争い合うことになりました。いままで譲り合いながら生きてきた彼女たちが、譲り合うことができない問題にぶち当たり大きな変化をする。それこそ第2期の大きな見どころだったと思います。

かおり 第2期の物語の構成のテーマとしてあったのは、「五つ子たちが自分らしくなっていく」ということです。そっくりだった幼少時代から、五つ子たちがそれぞれに分裂して自分らしさを築いていく過程をていねいに描きたいと思っていました。



メガミマガジン5月号本誌では『五等分の花嫁∬』全12話を振り返りつつ、続編、すなわち劇場版への期待や予想を紹介。また、『五等分の花嫁』チーフ担当編集の川窪慎太郎さんへのインタビューを掲載します。さらに、上杉風太郎役の松岡禎丞さん、中野一花役の花澤香菜さん、中野二乃役の竹達彩奈さん、中野三玖役の伊藤美来さん、中野四葉役の佐倉綾音さん、中野五月役の水瀬いのりさんへのインタビューも。盛りだくさんの内容でお届けします。
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【作品概要】
五等分の花嫁∬
公式webサイト
Blu-ray第2巻、ポニーキャニオンより税込8580円で4月21日発売
DVD、ポニーキャニオンより税込7480円で4月21日発売
STAFF……
原作/春場ねぎ(講談社刊「週刊少年マガジン」)
監督/かおり シリーズ構成/大知慶一郎 
キャラクターデザイン・総作画監督/勝又聖人 
音楽/中村巴奈重、櫻井美希 
アニメーション制作/バイブリーアニメーションスタジオ
CAST……
上杉風太郎/松岡禎丞 中野一花/花澤香菜 
中野二乃/竹達彩奈 中野三玖/伊藤美来 
中野四葉/佐倉綾音 中野五月/水瀬いのり ほか
(C)春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会
《メガミマガジン編集部》
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