「ダンまち×ストブラ」両原作者が“ネタバレ全開”でコラボ秘話を語る! 原作小説の展望も 大森藤ノ×三雲岳斗【インタビュー】 | 超!アニメディア

「ダンまち×ストブラ」両原作者が“ネタバレ全開”でコラボ秘話を語る! 原作小説の展望も 大森藤ノ×三雲岳斗【インタビュー】

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~』が、2021年3月25日から4月29日にかけて『ストライク・ザ・ブラッドIV』とコラボを展開。『ダンまち』原作者・大森藤ノ先生と『ストブラ』原作者・三雲岳斗先生に制作秘話を聞いた。

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『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のスマートフォン向けRPG『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~』が、2021年3月25日から4月29日にかけて『ストライク・ザ・ブラッドIV』とコラボを展開している。

『ダンまち』は異世界ファンタジー、『ストブラ』は現代的な学園ファンタジーであり、世界観がかけ離れているとも言えそうだが、「たくさんの共通点があった」と語る『ダンまち』原作者・大森藤ノ先生。大森先生、そして『ストブラ』原作者・三雲岳斗先生が共同で執筆したシナリオは、その“共通点”をふんだんに使った貴重なストーリーとなっている。

アニメ!アニメ!ではコラボ誕生秘話やシナリオの制作秘話に迫るべく、両原作者にインタビューを実施。


先日公開した“ネタバレ無し編”に続き、今回の“ネタバレアリ”編では、具体的なシーンやセリフ、衣装について直撃。大森先生の“紗矢華好き”から生まれ、三雲先生も思わず「ドキドキした」と語ったシーン、さらにアニメ化されていない原作のストーリーを入れ込んだというファン必見のエピソードも!
[取材・文=米田果織]

■アニメ化していない原作ストーリーをコラボで再現!


――前半がダンジョンメイン、後半から吸血鬼の要素が加わってきて、読み進めるうちに世界観に飲み込まれました。意図的に、前編後編でそれぞれの作品の要素が強くなるようにしたのでしょうか?

大森:いえ、意識して前半・後半でそれぞれの物語の要素にしようとはしていません。自分の中では「ダンジョン内での物語」という大枠を作って書いていく中で、後半にウィーネとアヴローラのシーンを入れたことにより、それぞれの作品の色が前編・後編で別々に濃くなった印象です。

――『ストブラ』の世界観を表現することに難しさは感じましたか?

大森:コラボする上で一番大切になるのは、作品への「リスペクト」だと思っています。第一弾の『キノの旅』の時からそうだったのですが、コラボを重ねるごとにその思いが強くなっています。今回の『ストブラ』コラボでも、「『ダンまち』のキャラクターとして登場しても違和感がないように」というくらいまで突き詰めて書かせていただきました。

――三雲先生は、大森先生の書いた『ストブラ』の世界観に違和感はありませんでしたか?

三雲:まったくなかったです。原作の雰囲気を忠実に再現して、上手く馴染ませてくださったので、ありがたいなと思いました。
『ストブラ』は、登場人物たちが割と成長しきったところからスタートするんです。主人公が葛藤や悩みを乗り越えたところから始まる物語なので、古城がヴェルフにアドバイスを送るシーンを見て「わかっているな~!」と感じました。



大森:『ストブラ』8巻「愚者と暴君」のエピソードが大好きなのですが、古城の過去や、なぜ真祖になったかが明らかになるんです。8巻を読んで、過去の真祖の力がなくても“古城の根源”みたいなものは変わっていないというのがわかって、すごく嬉しかったんですよね。
もし『ダンまち』に出てきたら何を話すかなと考えた時に、8巻の古城が良いなと思って、今回のシナリオでもそんな会話を入れさせていただきました。

――『ストブラ』とのコラボだからこそ“こうしたい!”とこだわった点は?

大森:自分の中での『ストブラ』といえば、詠唱! なので、古城の詠唱はどうしても入れたかった部分ではあります。また、古城には“カレイドブラッド”という重要なキーワードがあり、『ダンまち』のヴェルフには“クロッゾ・ブラッド”というスキルを持っていて。この共通点は絶対に活かしたいと思いました(笑)。

三雲:凪沙を今回のコラボでのラスボスのようなポジションにしていただいたのは、私からお願いしました。

大森:原作8巻の「愚者と暴君」の中に、凪沙がアヴローラに乗っ取られてしまうシーンがあるのですが、そこはまだアニメ化されていないと聞いて「どうしてもそのシーンをやりたい!」ということになりました。
凪沙役の日高里菜さんは『ダンまち』のウィーネ役も演じられていますし、暴走した時の演技もすごく印象に残っていたので、絶対にボスキャラも任せられると思っていました。

三雲:8巻は山本秀世監督も「アニメでやりたい」とずっと言ってくださっていて。今回、それを彷彿とさせるシーンを、日高さんの演技で見られたので、すごく嬉しかったです。

――大森先生から上がってきたシナリオを見て、三雲先生が「このキャラをこんな使い方するなんて!」と意外な印象を受けた部分は?

三雲:ディミトリエ・ヴァトラーという、本編にはあまり登場しなくなっていたキャラクターがいまして……。そんなヴァトラーを活躍させてくれたのは驚きました。

大森:ヴァトラーは良いキャラクターですからね! 「このキャラクターなら引っ掻き回してくれるだろう!」ということで、使わせていただきました。

三雲:「使い方が上手いな~!」と唸りましたよ!

大森:困ったらヴァトラーになんとかしてもらおうと(笑)。今回、古城と同じくらい、ヴァトラーは書いていて楽しかったキャラクターでした。
みんなを逃がす時間を稼いでくれるシーンもありますし、ヴェルフにとっては古城が飴で、ヴァトラーが鞭みたいな感じになってくれました。

――大森先生は、なぜヴァトラーを今回のシナリオに登場させようと?

大森:『ダンまち』もそうなのですが、自分はやりたいシーンありきで書いているので、その間をどうやって埋めるかでいつも悩んでいます。今回のシナリオでも悩んだのですが、そんな時、頭にヴァトラーが出てきて「僕に任せろ!」と言ってくださったんです。

物語を書く上で心掛けているのが、「作者の都合でキャラクターを動かさないようにしよう」ということ。「このキャラクターだったらこうするだろう」ということを常に意識している中で、今回はヴァトラーが色々と動いてくれて、すごく助かりました。

三雲:本人もノリノリだったと思いますよ(笑)

――今回のコラボによって、自身のキャラクターの新たな発見はありましたか?

三雲:特に「このキャラクター」というものはないのですが、大森先生から細かい設定についての質問をたくさんいただいたので、自分が忘れていた設定を見直す機会になりました。「こんな設定作ったっけ?」ということがたくさんあって(笑)。

大森:三雲先生にはすごい数の質問をしてしまい、本当に申し訳なかったです。

三雲:いやいや! ピンポイントでかなり重要な質問をされていて、「『ストブラ』を読み込んでくれているんだな」と嬉しくなりましたよ。

大森:自分的には、女の子との絡みを恥ずかしがってしまい、なかなか振り切れなかったのですが……今回古城がレフィーヤの服をビリビリにしたくだりを書いてみて、「ここまで振り切れないとダメなんだな」と思いました。恥ずかしがらないで、ちゃんとパンツまで脱がさないと。
作家も“心のパンツ”を脱がないとダメなんだなと思いましたね(笑)。

三雲:よくない影響を与えてしまったかもしれない(笑)。


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《米田果織》
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