声優は「生活の一部」、歌は「私を楽器にしてくれるもの」――近藤玲奈アーティストデビュー記念インタビュー | 超!アニメディア

声優は「生活の一部」、歌は「私を楽器にしてくれるもの」――近藤玲奈アーティストデビュー記念インタビュー

2021年4月14日に1stシングル「桜舞い散る夜に」を引っ提げてアーティストデビューした近藤玲奈にインタビュー。

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『スロウスタート』一之瀬花名役、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』風野灯織役、『ましろのおと』山里結役など、数々の作品に声優として出演する近藤玲奈。これまでキャラクターソングも多数歌唱してきた彼女が、2021年4月14日に1stシングル「桜舞い散る夜に」を引っ提げてアーティストデビューする。

 今回は、デビューを控えた近藤さんにインタビュー。「デビューが奇跡のようだ」と笑顔で言葉にした彼女に、これまでの音楽の歩みと今後についてお話を聞いた。

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ボカロの曲から受けた影響


――「アーティストデビュー」のお話をもらったとき、どのようなお気持ちでしたか?
 中学生のときに声優のお仕事に興味をもち、目指すようにもなりました。当時、声優さんがアーティスト活動をされている姿を見て、「今はお芝居以外にも、マルチに色々と活動するお仕事になっているんだ」と思った記憶が残っています。それから、実際に声優のお仕事を始めることになって、アーティストデビューはすごく敷居の高いことだと知りました。だから、これからも経験を積んで、準備が整ったときにお話をいただけたら嬉しいなぐらいの気持ちでいたんです。そうしたら、想像していたよりも早くにアーティストデビューのお話をいただけて! 驚きを隠せませんでした。

――「まさか自分が」という気持ちがあった。
 そうなんです。デビューのお話をいただいたとき、音楽プロデューサーさんがTVアニメ『ドロヘドロ』を見て私に興味を持ったとおっしゃられていて。まずはお芝居をひたすら頑張ろうと思いながら活動していましたが、その結果が縁となって実を結び、アーティストデビューへと繋がったと考えると、頑張った甲斐がありましたし、単純に嬉しかったです。人生設計図が急に変わったので、いい意味で混乱はしましたが(笑)。

――混乱するほど、ご自身にとっては大きなことだという認識があった。
 そうですね。混乱しながらも一日中「私がアーティストデビューしたらどんな感じなんだろう」ということを想像していました。

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――それだけ前向きな気持ちだったということは、元々歌うことが好きだった?
 小学生の時に合唱部、中学生の時に吹奏楽部に入っていたくらい、ずっと音楽が好きなんです!歌うことも大好きですね。一人になると、気が付いたら歌っているくらいには(笑)。

――おぉ!特に好きな音楽ジャンルはありますか?
 母が東方神起さんの大ファンで、その影響を受けて私も曲を聞くようになりました。小学生くらいのときはK-POPのジャンルが特に好きだった気がします。中学生になってからはボーカロイド(ボカロ)にもハマりまして。それからは、ボカロの曲をいっぱい聞いたり、声優さんの曲やアニソンを聞いたりするようになりました。

――ボカロのどういうところに惹かれましたか?
 私、歌詞の意味を考察するのがすごく好きなんですよ。ボカロの曲って、哲学的なものが多いので考察しがいがあるんですよね! 自分が納得するまでボカロ曲の歌詞を考えるのが好きでした。あとは曲の幅が広いこと。ボカロでしか表現できないような早口な曲もあって、衝撃を受けました。自分でも歌えるようになりたいと思って、必死に練習した記憶があります(笑)。

――ボカロの歌から色々な影響を受けてきた?
 受けましたね。ボカロの曲って難しいリズムのものがたくさんあるんですよ。それを聞きまくっていた甲斐があってか、レコーディングのときにリズム感を褒められることが多くて。自覚はあまりないのですが、ボカロを聞いていたから無意識のうちにリズム感が身についたのかもしれません。また、感情表現の仕方もボカロから学んだ気がします。ボカロの曲は、明るいものから暗めのものまで多岐にわたるので、歌詞を考察するなかで感受性を豊かにしてもらいました。歌詞に共感できる曲は、感情移入して叫びながら歌うこともあります。こういう経験をして感情表現が豊かになったことは、お芝居をするうえでも活きているんじゃないかな。

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「こういう歌い方で歌います」と決めつけたくない


――音楽も歌も大好きな近藤さん。記念すべきアーティストデビュー曲「桜舞い散る夜」がリリースされます。表題曲はどのような曲に仕上がっていますか?
 タイトル通り「夜桜」がテーマになっています。「桜」は始まりの季節に咲き、希望に満ちていて、明るさを感じます。そこに「夜」を加えるとちょっと切なさや悲しさも感じるようになるんですよね。まさにそんな一曲です。

――歌詞からは、まさに切なさを感じました。
 この曲の主人公は、大事な人がもう二度と会えない存在になってしまっているんです。でも、辛い気持ちになりたくないから、二度と会えないかもしれないけども「会える」と信じている。大切な人が近くにいなくても、心で思えばそばにいると感じられる。「寂しくても、前を向こうとする心情を描いた曲」だと、私は思っています。

――レコーディングはいかがでしたか?
 テンポがゆったりとしているため、普通に歌うと平坦になっちゃうんです。どうやって歌えばいいのか悩みました。レコーディングが始まってからもイマイチ決まらなくて硬くなってしまったのですが、途中でスタッフさんから「幸せオーラというよりかは、ちょっと暗く、うつむきながら歩いているような子が歌っている曲だと思います」というヒントをいただいて。その言葉を聞いた瞬間、具体的なイメージや情景が浮かんできて、自信を持つことができました。実際に次のテイクでは「歌い方が変わりましたね」と言っていただけたんです。イメージを自分のなかで構築して歌うのが大切だと気が付きました。

――これまでキャラクターソングを歌う機会もあったかと思いますが、その時のレコーディングとは意識することが違った?
 全然違いましたね。キャラクターソングの場合だと、基本的にはレコーディングをする前にボイスやシナリオの収録を終えているんですよ。私のなかではそれが「答え」。キャラクターソングでは、キャラクターの物語が「答え」だと思っているんです。その物語に併せて、「じゃあこの子ならこうやって歌うだろう」ということを想像しながら歌います。ただ、自分の歌だとシナリオが用意されている訳ではない。その分、イメージがしづらいので、自分で構築することが大切なのかなと思っています。

――初回限定盤には本曲のMVが収録されたDVDが付属します。こちらも新しい挑戦になったのでは?
 以前にTVアニメ『スロウスタート』のOPテーマ曲でMV撮影をしたことはありましたが、ひとりは初めてでした。立ち振る舞い方が分からずどうしようかと戸惑いましたが、とにかく歌詞の意味をMVでも伝えたいと思い、歌詞に登場する人物をイメージしながらお芝居をしました。河川敷を歩くシーンはリアルな表現ができたと個人的には思っています。全編通して表情にこだわっているので、注目していただけると嬉しいですね!

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「声優」は、私にとって天職


――続いて、シングルに収録されるもう一曲「Listen~真夜中の虹」について教えてください。
 歌詞を最初にいただいたとき、考察したい心がくすぐられました。聞いていて、すごく壮大でいい曲ということはすぐに分かったのですが、歌の対象が何なのか全然わからなくて。悩みに悩んだ結果、昔の自分を今の自分が引っ張り出してくれているという曲なんじゃないか、という考えに至りました。

――その心は?
 まだ声優の仕事を始めたばかりの頃は、自分の夢をどう描けばいいのかもわかっていなかったんです。努力はしていましたが、なかなか結果が出ず、落ち込む日々が続きました。ただ、今はこうやって夢を叶えることができている。そんな今の自分が、昔の自分に対して「こんなに応援してくれる人がいるから大丈夫だよ」って教えてあげている。本曲からは、そんなイメージが思い浮かんできました。「桜舞い散る夜」が登場人物を思い浮かべて歌ったのに対して、「Listen」では私自身のことを振り返りながら歌った気がします。

――「1st LIVE ~Listen~」でも本曲を披露されていました。
 歌詞の中にも「奇跡」という言葉が出てきますが、アーティストデビューすることが、私にとってはまさに奇跡なんです。その奇跡が起きたのは、皆さんがこれまで応援してくださったからこそ。皆さんのおかげで1stシングルをライブで披露するという幸せな時間を体感できました。

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――改めて、「1st LIVE ~Listen~」の感想を教えてください。
 まだ曲数もそろっていない、しかもアーティストデビュー前のライブでしたので、今回は自分の持ち歌2曲に加えて、日本コロムビアに所属されている声優・アーティストさんの曲を昼夜公演で8曲ずつカバーさせていただきました。1曲1曲MVを拝見し、コンセプトを知ったうえで向き合って、自分なりのパフォーマンスができたことが、すごく楽しかったです! まだお客さんが声を出せない状況でしたが、ステージに出た瞬間、皆さんがあたたかく迎えいれてくれているのが伝わってきて、嬉しかったですね。

――ライブの構成や流れは、どのくらいの時期に決まっていましたか?
 確かライブの1カ月半前だったかな。1stシングルのジャケット撮影をしているときだったと思います。実は元々、トークイベントの予定だったんですよ。ただ、プロデューサーさんが「生バンドでライブをやります」と、気合を入れて提案してくださって。すごく熱を注いでくださっていると感じたので、「これは、成功させないといけない」と思いました。それに、これを乗り越えたらアーティストとして成長できると感じていたので、1stライブへかける想いはとても強かったです。

――個人的には、「Open Tuning」を歌唱されたのがとても嬉しかったです。私が最も思い出に残っているラジオのテーマ曲で、もう聞けないと思っておりましたので、思わず感極まってしまいました(笑)。
 そう言ってもらえると歌った甲斐があります! 歌唱されていた「.lady.」さんのメンバーには、事務所の先輩である小松未可子さんもいらっしゃるんです。尊敬する先輩の歌を歌えることが、とにかく嬉しかったですね。「Open Tuning」は今回のライブのなかで唯一、公式の振り付けを取り入れた曲だったんですよ。

――「.lady.」さんが歌って踊っているところを実際に見たことがありますが、今回の近藤さんの振り付けは、小松さんと重なって見えました。それくらい、リスペクトの気持ちが伝わってきたんです。
 ありがとうございます! 昼夜ともに披露する曲でもあったので私自身、とても大切に歌わせていただきました。感動してくださった方がいてよかった! 何せ、自分自身で歌うライブが初めてだったので……。

――近藤さんが出演された『THE IDOLM@STER SHINY COLORS 1stLIVE FLY TO THE SHINY SKY』も拝見したことがありますが、その時と今回のライブでは印象が異なりました。
 そうだと思います。私、『シャニマス』(『アイドルマスター シャイニーカラーズ』)に関わる前までは、トーン低めの力強い声で歌ったことがなかったんですよ。そういう意味で、『シャニマス』は歌の幅を広げてくれた作品です。「私、こういう声でも歌えるんだ」ということを気づかせてくれました。

――トーン低めの力強い声で歌ったのは、演じるアイドルに併せて?
 そうですね。『シャニマス』の初めてのレコーディングで、「この声で歌える?」というディレクションがありまして。正直、私にその声が出せるのか、喉を壊さないかと心配でした。実際、低いトーンの声を上手にコントロールできるようになるには、結構時間がかかってしまったんです。『シャニマス』の1stLIVEもただただ必死に歌っていました。ただ、歌う機会が増えたことで、ボイストレーニングにも定期的に通うようになり、積み重ねていくうちに少しずつコントロールできるようになって。今では「こうすればこのキーは出る」ということもだいぶ分かってきましたね。

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――ここまで色々とお話を聞いてきましたが、続いて今後のことについて教えてください。
 色々なジャンルの曲に挑戦していきたいです。ディズニーが大好きなので、ディズニーソングのような、ちょっとミュージカルっぽい曲を歌ってみたいですね。また、表現することも好きなので作詞をしてみたいです。よく頭の中でストーリーを勝手に妄想するのですが、それを言葉では上手く伝えられそうになくて……。でも、歌にしたら素直に表現できる気がするんですよね。

――なるほど。
 あとは、さっきスタッフさんたちと話していたのですが、セーラー服を着たいです。もう、セーラー服が好きすぎて! いつかセーラー服を着て歌う曲ができたらいいなと密かに思っています(笑)。

――最後に、近藤さんにとって「声優」と「歌」はどういう存在になっているのか、教えてください。
 声優は、「生活の一部」かな。私はきっと、声優以外のお仕事ができないと思うんです。パーソナルな経験を活かしたお芝居を大好きなアニメのなかでできる声優は、私にとって天職。それくらい、この仕事が好きなんです。それ故にか、最近はもう生活の一部として溶け込みすぎちゃっていますね。これからも続けていきたいです。
 歌は……どうやって表現したらいいか分からないのですが……「自分を楽器にしてくれるもの」かな。私、日常生活のなかで気が付くと歌っているんですよ。聞くだけじゃなくって、歌いたくなる、自分で奏でたくなる。それくらい歌も好きなんです。そういう意味で、「自分を楽器にしてくれるもの」だと思っています。

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取材/M.TOKU
撮影/相澤宏諒

プロフィール
近藤玲奈(こんどう・れいな)1月28日生まれ。千葉県出身。ヒラタオフィス所属。主な出演作は『ドロヘドロ』ニカイドウ役、『ホリミヤ』河野桜役、『結城友奈は勇者である ちゅるっと!』伊予島杏役ほか。

近藤玲奈デビューシングル「桜舞い散る夜に」リリース情報
発売日:2021年4月14日(水) ※TVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』エンディングテーマ

初回限定盤【CD+DVD】
価格:2,090円(税込)

通常盤【CD】
1,430円(税込)

【CD収録内容】
1.桜舞い散る夜に 作詞・作曲:浅井 真 編曲:佐藤清喜 
2.Listen~真夜中の虹 作詞:大西洋平 作曲・編曲:羽岡佳
3.桜舞い散る夜に(Instrumental)
4.Listen~真夜中の虹(Instrumental)
【DVD収録内容】
桜舞い散る夜に Music Video/Music Videoメイキング映像
《M.TOKU》

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