TVアニメ「新サクラ大戦 the Animation」で描かれる様々な愛のカタチーークライマックスに向けてこれまでの物語を振り返る | 超!アニメディア

TVアニメ「新サクラ大戦 the Animation」で描かれる様々な愛のカタチーークライマックスに向けてこれまでの物語を振り返る

蒸気技術が発達した架空の「太正時代」を舞台に繰り広げられる、スチームパンク作品『サクラ大戦』。1996年9月にセガサターン用ソフトウェアとして発売された第1作『サクラ大戦』は、帝都・東京の平和を守るべく結成された秘密組 …

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 蒸気技術が発達した架空の「太正時代」を舞台に繰り広げられる、スチームパンク作品『サクラ大戦』。1996年9月にセガサターン用ソフトウェアとして発売された第1作『サクラ大戦』は、帝都・東京の平和を守るべく結成された秘密組織「帝国華撃団」の活躍が描かれた。平時は大帝国劇場のスタァとして舞台に立つ「歌劇団」、有事には霊力を武器にして戦う「華撃団」として活躍する物語はシリーズを重ね「帝都」「巴里」「紐育」と活躍の舞台を広げてきた。

 そんな本シリーズの最新作となるのが、『新サクラ大戦』。2019年12月にゲームが発売、その後、ゲームの後日談となるTVアニメ『新サクラ大戦 the Animation』がTOKYO MXほかにて2020年4月3日より放送スタートしている。超!アニメディアではクライマックスに向かう本作のこれまでを振り返っていく。

新生「帝国華撃団・花組」の誕生と活躍

 TVアニメはゲームの『新サクラ大戦』の後日談。そのため、まずはゲームで展開された『新サクラ大戦』の物語を紹介していく。

 ゲーム『新サクラ大戦』は、太正十九年に起きた「降魔大戦」と呼ばれる大きな争いから10年後が舞台。「降魔大戦」では世界を守ることに成功したものの、その激戦のさなかに「華撃団」の姿は完全に消え去ってしまう。大戦の後、華撃団の掲げていた都市防衛構想が広く支持されることとなり「世界華撃団連盟(WLOF)」が創立。さらに、世界華撃団構想を掲げ、各国に都市の防衛を行う新しい華撃団が作られた。各国において創立された「華撃団」たちは「華撃団競技会」で、歌劇と戦闘を競い合い、お互いの力を高めあっていた。二年に一度の乙女たちの戦いは、「世界華撃団大戦」と呼ばれ世界中を熱狂の渦に巻き込んでいく。

 そんななか、太正二十九年には、長らく華撃団が途絶えていた帝都・東京に「帝国華撃団」が復活。新生「帝国華撃団・花組」も、世界華撃団大戦の勝利を目指し、戦いに挑んでゆく。しかし、協調すべき華撃団同士が、平和的に競い合うその祭典のなかで、再び世界中に降魔が出現、そして謎の敵も登場し、事態は「世界の命運をかけた戦い」に急変していくこととなる。新・帝国華撃団率いることとなった元海軍特務艦艦長・神山誠十郎、そして隊員の天宮さくら、東雲初穂、望月あざみ、アナスタシア・パルマ、クラリスは世界の平和を守るため、降魔たちと対峙。激闘の末、平和を勝ち取った。

新生「帝国華撃団・花組」

「一人の少女」と「帝国華撃団・花組」と「莫斯科華撃団」

 TVアニメは、太正三十年(1941年)、平和な日々を取り戻していた帝都・東京が舞台。主人公は帝国華撃団・花組の隊長代理となった天宮さくら。日々奮闘しているさくらたち花組の元に、隊長の神山誠十郎が一時帰国するが、その傍には見知らぬ少女がいた。少女の名はクラーラ。彼女は、莫斯科(モスクワ)華撃団の唯一の生存者であった。

 莫斯科華撃団は、巡回中に露西亜(ロシア)のペトログラード郊外で起きた大爆発とともに姿を消していた。神山は「世界華撃団連盟」からその調査を命じられ、任務にあたっていたのだ。そして任務中に保護したのが、クラーラ。事故当時の記憶を失い、家族とも呼べる「華撃団」をなくした天涯孤独の彼女のために、神山は帝国華撃団・花組の面々に、家族になってほしいとお願いする。さくらたちもその考えに賛同し、クラーラを「家族」として迎え入れることとなった。事件の報告などのため、欧州へと発った神山から託され、花組へと転属になったクラーラを迎え入れるさくらたち。しかし……。

「来る…来る…!」

 何かに怯えるクラーラ。その後、降魔が銀座に出現したと帝国華撃団・花組に報告が入る。しかし、これまで数々の戦いを勝ち抜いた彼女たちは難なく降魔を撃退。大帝国劇場に戻ってきたさくらはクラーラに「これからも絶対に私たちがあなたを守る」と宣言する。クラーラは戸惑いながらも、そんなさくらの手を取った。

「帝国華撃団・花組」に家族として迎えられたクラーラ


 その後、さくらはクラーラと共に行動。大帝国劇場などを案内する。さくらのやさしさに触れ、お礼を言葉にするクラーラ。しかし、続く言葉は

「わたしは、ここにいてはいけないんです」

 というもの。その言葉の真相が分からず、不思議がるさくら、そして、クラーラの到着直後に降魔が出現したことを不思議がる帝国華撃団・花組隊員たちの前に消息不明だったはずの莫斯科華撃団を名乗る一団が、突如として現れる。

 莫斯科華撃団の隊長を名乗るカミンスキーは、隊員であるクラーラを迎えに来たと発言。怯えるクラーラの元へと向かった莫斯科華撃団の隊員であるレイラは、「帰るわよ」と伝えたものの、クラーラはまだ怯えた様子。それを見たさくらたちは「家族」を守るために、カミンスキーたちの要求を拒否。不穏な空気が流れるなか、現在の帝国華撃団総司令を務めるかつての「花組」トップスタァ・神崎すみれが姿を現し、「正式な引き渡し命令が出るまで待つ」ということでその場は一旦収まった。

 そんなさなか、再び帝都に降魔が出現。撃退に向かう帝国華撃団・花組だったが、神山隊長不在というなか、初穂が突出してしまうなど連携がうまく取れない。結果、初穂の霊子戦闘機・無限は大破。莫斯科華撃団の助けによって、降魔を撃退することとなる。

 沈痛な面持ちの帝国華撃団・花組の前に現れたカミンスキー。そして、「降魔はまたあらわれます。クラーラがこの街にいる限り」と言い放つ。その真相はまだ誰にも分からないままだった……。

クラーラがいる場所に度々登場する白マント(右)。その正体は……

莫斯科華撃団の隊員として登場したレイラ(左)と隊長のカミンスキー(右)

さくらたちとクラーラが「家族」として一緒に過ごす時間

 明らかな敗戦に影を落とす帝国華撃団・花組。そんななか、前の戦いでさくらの命令を振り切って突出した初穂が突然「実家に帰る」という書置きを残して姿を消してしまう。さくらを心配そうに見るクラーラ。さくらは慌てて「春祭りの時期だからその手伝いで戻ったんだと思う」と取り繕う。そして、「一緒に行きたい」というクラーラと共に初穂の実家である東雲神社へと向かうのであった。

 東雲神社では、幼馴染であるさくらと初穂が小さい頃の思い出話に花を咲かせる。親友としての絆を改めて確かめ合ったふたりに、わだかまりやうしろめたさは、もうない。一方で咲かなくなっていたのは、神社に植えられた千年桜。以前は春になると美しく咲き誇っていたが、幼いころにさくらと初穂が喧嘩して以来、咲かなくなったのだという。さみしそうに語るさくらと初穂。そんなとき、クラーラがふたりの手を取る。すると、ずっと咲かなかった千年桜が、いつの間にか満開になっていた。「二人を観ていたら胸が熱くなって、それに手を伸ばしただけ」と言葉にするクラーラ。同時に、少しずつ記憶も取り戻していく。

東雲神社では浴衣を着るクラーラとさくら。初穂は巫女装束姿に

 一方、密かにクラーラを監視していた忍者・あざみは、クラーラの力を見て、スパイである可能性を疑い、クラーラの監視を強化することに。クラリスと共に様子を見ていたところ、カミンスキーとふたりで話しているところを目撃してしまう。その後、一人でどこかへと向かうクラーラ。尾行を続けるあざみたちだったが、突如として降魔が姿を現す。撃退するためにクラリスは自身の霊力を使って重魔導を発動させるが、降魔の動きは止まらない。躊躇するクラリスにクラーラは「大丈夫」と言って、手をかざす。すると、さきほどの数倍の威力を持つ術が発動し、降魔を撃破することに成功した。

 その後、クラーラが一人で出歩いたのは、カミンスキーから故郷を称える詩を聞かされ、故郷と似ている場所へと向かったためだったことが発覚。「家族」を助けるために「霊力を増幅させる」という力を使った彼女を、あざみが疑うことはなかった。

クラリスの霊力を増強させるクラーラ

 さくらの師匠である白秋に連れられた孤児院での襲撃などで徐々に記憶を取り戻していくクラーラ。一方で、さくらたちとの絆も確かに育まれていた。神山も一時帰国し、ひと時の日常を過ごす帝国華撃団・花組の面々。そんななか、カミンスキーから果たし状が届く。同じ「華撃団」である以上、これは正式な決闘。クラーラを巡った帝国華撃団・花組と新生莫斯科華撃団の「華撃団対戦」が行われることとなった。

 今回の「華撃団対戦」は舞踏と模擬戦に、大障害パン食い借り物競走を加えた三本勝負。舞踏では新生莫斯科華撃団のレイラ、大障害パン食い借り物競走では帝国華撃団・花組が不戦勝となり、一勝一敗で迎えた最後の模擬戦。しかし、この模擬戦では、本来使われないはずの実弾を莫斯科華撃団が用いて、帝国華撃団・花組を潰そうとする。すべてはカミンスキーがクラーラを連れ戻すための作戦。必死で抵抗する帝国華撃団・花組だったが、奇襲に対処するのが精いっぱい。そんなとき連れ戻そうとするレイラが言葉にしたのは、クラーラが自分の妹だということ。そして、窮地となったさくらを見て絶叫するクラーラは、封印されていた力が発動。翼が生え、降魔のような姿への変貌してしまうのであった。その姿に戸惑うさくらたち。涙を流すクラーラは、翼を広げて飛び立ってしまうのであった……。

舞踏も達者なレイラ

封印が解けてしまうクラーラ

莫斯科華撃団の真相

 一日が経っても、戸惑いを隠せない帝国華撃団・花組の面々。そんな中、神山隊長から、本物の莫斯科華撃団は露西亜で起きた爆発事故により死亡、つまり、帝都にいる面々は偽物だという報告が入る。また、露西亜では人間と降魔を掛け合わせる“ナディエージダ”、ロシア語で“希望”を意味する人種を生み出す実験が行われていたという事実も神山隊長の口から出る。実験を行っていたナターリャ博士は、人間と降魔が共に平和に暮らせる日がくることを願っていた。そして、その実験で生み出されたのがレイラとクラーラだった。しかし、カミンスキーはこの実験を知り、世界を自らの手中に収めるため利用しているのだという。衝撃の事実を知ったさくらたち。それでもなお、クラーラが帰ってきてくれるなら、家族として迎え「おかえり」ということをみんなで確かめ合うのだった。

 一方のクラーラは、ナターリャ博士の友人であり、考えにも賛同する白秋によって保護されていた。クラーラも自身の存在を思い出し、降魔を撃退するさくらたちとはもう一緒にいられないという想いを打ち明ける。その言葉を受けた白秋は、孤児院に何人かの降魔がいて、人間と一緒に暮らしていること、それは「家族」であるから、と言葉にする。クラーラは、逃げずに「家族」の元へと戻ることを決意した。

孤児院にいる降魔の力を持つ少年・直哉

 そんな時に、レイラがクラーラの前に現れる。孤児院の子供たちを盾にされ、成す術がない白秋だったが、帝国華撃団・花組がその窮地を救う。しかし、すべての事実が白日の下となり、クラーラの封印が解かれたいま、莫斯科華撃団も必死にクラーラを連れ去ろうとする。猛攻を受けるさくらを助けたのは、彼女たちのピンチに幾度となく姿を現した白マント。その正体は、白秋であった。レイラに対して「クラーラは新しい家族を見つけた」と言い放つ白秋。クラーラも姉であるレイラに別れを告げ、さくらたちの元へと歩き出す……が、カミンスキーによる奇襲がかけられる。クラーラの叫びも虚しく、彼女はカミンスキーに連れ去られてしまうのだった。

 莫斯科華撃団の母船であるセバストーポリでは、クラーラの部屋が用意されていた。そこは、かつてナターリャと暮らしていた家とそっくりな作り。ここで、レイラとクラーラが対話をする。さくらたちと接することで“愛”を深く知ったクラーラはレイラに対して「人間か降魔なんて関係ない。それが本当の愛でしょ」と問う。対してレイラは「クラーラを守りたかっただけなのに……」と胸を押さえながらもがき、苦しむ。その間に入ってきたカミンスキーは、自分の目的を達成することに執心。手段を選ばずにクラーラを操ろうとする。

 その後、カミンスキーは全世界に対して、キネマトロンを通じて宣戦布告。旧来の統治機構の24時間以内の機能停止を要求する。カミンスキー率いる莫斯科華撃団の圧倒的な力に降伏する意向の欧州各国。しかし、帝都の平和を守り、そしてクラーラを取り戻すべく、帝国華撃団・花組は立ち上がる。前回の戦闘にて機体が大破してしまったさくらは、旧型にあたる三式光武に搭乗。しかし、カミンスキー配下のゴーレムに苦戦を強いられる。そんなときにすみれは、「絶対に諦めない」というさくらに「試製桜武」を使う覚悟はあるかと問う。さくらたちが普段搭乗する「無限」をはるかに上回る力があるものの、その代償として搭乗者の霊力を大幅に消費してしまうという「試製桜武」。この状況下でそんな不安定な機体を使うのは危険かもしれない。しかしさくらの答えは決まっていた。

「天宮さくら、推して参る!!」

「試製桜武」顕現

様々な愛のカタチ

「試製桜武」に乗ったさくらたちはついに、カミンスキーの元へ。その場には操られたクラーラの姿があった。そして、この場でカミンスキーの意思がはっきりと分かる。巨大な隕石の落下により瀕死の状態となった彼は、圧倒的に破壊しつくされた中に翼の生えた人型の何かが立っているのを目撃する。それに魅せられたものの、自身の命は儚く尽きようとしていた。しかしながら、隕石の欠片によって不老と超回復能力を手に入れた彼は、九死に一生を得る。なぜ自分が力を手に入れたのか、その手掛かりを探るため世界を巡る彼は、貧困層と富豪層の格差を目の当たりにし、世界の歪みを正そうとする。ついには、彼も参加した革命が成功するも、なお変わらない世界に絶望してしまう。そんな人間の世界を変えるための力として目を付けたのが、ナターリャの研究であった。

 研究成果を奪うカミンスキー。一方で彼に救われたのは、レイラだ。彼女は、力が暴走しバケモノのような姿となってしまった。しかし、そんな姿を見ても、「美しい……」と言ってくれたカミンスキー。彼女はそこで「尽くす」と心に決めたのだ。そんな彼女の”愛”をも利用するカミンスキー。最愛の妹・クラーラに心を奪われてしまった彼に抱く感情に戸惑うレイラの力を隕石の欠片によって暴走させ、クラーラ同様、自らに従うようにした。

「心ゆくまで戦って……、死になさい」

 そうつぶやくカミンスキー。しかしながら、レイラは自らの意思で、暴走を食い止める。

「お分かりになりませんか? これが、愛の力……」

 戸惑うカミンスキーに対して、レイラはこう言い放った。不測の事態に陥ったカミンスキーだったが、クラーラの力を使い、何とか帝都を火の海にしようとする。それを止めたのもレイラ。体を槍に貫かれながらも、クラーラの胸から隕石の欠片を取り出し、目を覚まさせるのであった。意識が戻ったクラーラ。しかし暴走は収まらず、ついに降魔の力が体内からほとばしってしまうのであった……。

 果たしてクラーラはどうなるのか、そして、帝国華撃団・花組の運命はいかにーー!? その結末は、第12話をご覧いただきたい。

翼が生えるなど姿が変わったレイラ

クラーラの運命は……

TVアニメ『新サクラ大戦 the Animation』放送情報
2020年4月3日(金)より放送中
TOKYO MX:毎週金曜22時~
BS11:毎週金曜23時30分~
サンテレビ:毎週土曜25時30分~
KBS京都:毎週土曜26時30分~

メインキャラクター原案:久保帯人
監督:小野学
シリーズ構成:小野学/浦畑達彦
音楽:田中公平
アニメーション制作:サンジゲン
原作:広井王子/セガ
出演: 佐倉綾音/内田真礼/山村響/福原綾香/早見沙織/阿座上洋平/富沢美智恵/和多田美咲/白石晴香/赤羽根健治

アニメ公式サイト
https://sakura-taisen-theanimation.com

 アニメ公式Twitter
@anime_sst

(C)SEGA/SAKURA PROJECT

 

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