中国・上海生まれの“かわいすぎる”コスプレイヤー・LiyuuがTVアニメ『はてな☆イリュージョン』のOP主題歌「Magic Words」でCDデビュー。楽曲制作や、Liyuuのルーツにまつわるインタビューがアニメディア2月号に掲載されている。「超!アニメディア」では本誌に掲載できなかった分を含めた特別版を紹介。
■中学3年生のときに『ラブライブ!』を見て感動
――日本でCDデビューするお気持ちは?
本当に夢のようです。昔からずっと憧れていましたけど、日本語もまだおぼつかないし、願っても叶わない遠い夢だと思っていました。それがこうして実現することになって、うれしいです。
――日本のアニメ文化に最初に触れたのはいつですか?
幼稚園のときで、アニメ『カードキャプターさくら』を見たのが最初です。そのときは日本のアニメだという意識はなく見ていたんですけど、意識して見るようになったのは中学生になってからで、そのときにハマったのが、『けいおん!』、『しゅごキャラ!』、『家庭教師ヒットマンREBORN』などです。
――初めてコスプレしたキャラクターが、『けいおん!』の平沢唯だったそうですが、自分でコスプレをしたいと思ったのは、どういうきっかけでしたか?
唯ちゃんのコスプレをしたのは高校生のときで、アニメの情報をネットで見ているうちにコスプレの写真が出てきて、こういうアニメの楽しみ方もあることを知って。「すごいな〜」「かわいいな〜」と思って見ているうちに、自分でもやってみたいと思うようになりました。今はコスプレをすることでキャラクターと一心同体になれるので、それがすごく楽しいです。
――コスチュームは自分で作ったりしているんですか?
いえ、ほとんどネットなどで買っています。ただ初めて唯ちゃんのコスプレをしたときは、メイクが大変でした。当時はメイクそのものを自分でちゃんとやったことがまだなく、やり方がわからなくて。自分で勉強しながら、少しずつコツを掴んでいった感じです。
――『鬼滅の刃』の禰豆子のコスプレは、クオリティが高かったですね。
ありがとうございます。前髪がないキャラクターのコスプレをやったのが初めてだったので、おでこを出すのがちょっと恥ずかしかったです。あの衣装や口にくわえている竹もネットで売っていて、でも竹の位置を固定するのに苦心しましたね。
――次にやってみたいキャラクターはありますか?
アニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』が中国でも人気で、私もハマっていて。メインヒロインのパンジー(三色院董子)をやってみたいです。眼鏡をかけた地味な女の子ですけど、自分の新しい一面も出せるんじゃないかと思って、チャレンジしてみたいですね。
――自分が影響を受けたと思うアニメは?
『ラブライブ!』です。中学3年生のときに初めてPVを観たんですけど、そのときはまだアニメが始まってなくて、でも新しいプロジェクトが始まると思ってワクワクしました。キャラクターがみんなかわいいし、女子高生が頑張ってアイドルをやるという物語にも、すごく夢があると思いました。実際に声優の方がユニットを組んで活動をしていることを知ってより興味がわいて、それ以来μ’sが大好きになりました。
――コスプレイヤーとして活躍されていますが、もともとアニメや歌も好きだったのですか?
はい、大好きです。アニメ『カードキャプターさくら』をきっかけに坂本真綾さんを好きになって、『けいおん!』で放課後ティータイムを好きになり、μ’sなど好きな方はたくさんいます。アニメ以外では、きゃりーぱみゅぱみゅさんやPerfumeさんなどが大好きです。
■恋の気持ちを歌うのは少し照れくさかった
――アニメ『はてな☆イリュージョン』のOP主題歌「Magic Words」でデビューされますが、最初に「Magic Words」を聴いて、歌詞を読んだときはどんな印象でしたか?
私の初めての曲だから、すごくワクワクしました。この曲はTVアニメ『はてな☆イリュージョン」のOP主題歌なのですが、アニメの世界観のように、魔法で飛んでいくようなイメージの湧く、とてもリズミカルで楽しい曲調だなと思いました。歌詞も魔法と恋を絡めていて、すごく夢があるなと思いました。
――日本語の発音が、違和感なくて驚きました。
ありがとうございます。発音に関しては、小さいころから日本語のアニソンをたくさん歌っていたので、それで少しは慣れていたんだと思います。
――でも、リズムが難しいですよね。
本当にそうです。リズムが複雑なので、レコーディングのときは、クリックの音を注意深く聞くようにして、リズムに慣れていきました。
――歌詞は、どうやって理解したんですか?
歌詞の意味は、単語をネットで調べたりしながら、理解していきました。個人的には、「さよなら!」というところが、好きです。この言葉をきっかけに、サビで魔法の世界にいくので、そこがすごくワクワクします。それとサビの終わりに「二人だけ」と出てくるところは、すごくキュンとしますね。
――好きな子に自分の気持ちに気づいてほしいと歌っているんですよね。
はい。こういう恋の気持ちを歌うのは少し照れくさかったですけど、聴いてくださるみなさんのことを想像して、気持ちを込めて歌いました。たくさんの人に聴いてほしいです。
――MVでは、ゴミ箱とかいろんなところに隠れている姿がかわいかったです。
実際に、撮影はすごく楽しかったです。ベッドの下に隠れているシーンも撮ったんですけど、私は意外と背が高いから、その隙間に入れるのかちょっと心配でした。でも入れて良かったです(笑)。すごくかわいい映像になったので、MVもたくさん見てください。
――TVアニメ『はてな☆イリュージョン』の主人公・不知火真は、中学1年生のときに奇術師になる夢を抱いて上京するところから物語が始まります。Liyuuさんが中学1年生のときの夢は?
アニメが好きだったから、絵を描くことも好きで、家ではいつもイラストを描いていたんです。なので当時は、アニメーターやイラストレーターなど、絵に関係した仕事をしたいと思って、日本の美術大学に行けたらいいなと思っていました。上海のデザイン系の大学に進んだんですけど、機会があったら絵を活かして何かお仕事にも繋げられたらいいなと思います。
――そしてカップリング曲は「魔法とガムと勇気」という曲で、初恋のことを歌ったかわいらしい曲ですね。
好きな人のために、どんな服を着るか悩んだり、メイクはどういうのがいいとか、いろんなことに悩んでいて。女の子らしい気持ちが表現されていて、それがかわいらしくて好きです。
――Liyuuさんも悩んだりすることはありますか?
私は、何を着るかで毎朝悩みます(笑)。これはこの間着たし、昨日はこれだったし、じゃあ今日はどれを着ようかって。最終的に「まあ、これでいっか」という感じになってしまうんですけどね。
――今後、日本でどんな活動をしたいですか?
やりたいことは、いっぱいあります。コスプレイヤーとしてもたくさんお仕事をしていきたいですし、ファッションも大好きなので、雑誌のモデルもやってみたいです! 歌手としてもまだまだ挑戦したいことはたくさんあります。
――ライブ活動は?
ライブもいっぱいやりたいです。
――さまざまなイベントで日本のアーティストや声優と一緒になる機会が増えていますが、それはどんな気持ちですか?
2019年11月に北京で開催された『リスアニ!LIVE BEIJING』に出させていただいたときは、昔からアニメで知っている人たちと一緒で感動しました。『けいおん!』が好きだった私としては、スフィアさんとご一緒できたのは感激でしたね。豊崎愛生さんにご挨拶をさせていただいたときは、緊張して何も話せませんでした。μ’sの新田恵海さんは、昔から大ファンだったので、会った瞬間に泣いてしまいました。
――音楽活動での目標はありますか?
まだデビューしたばかりなので、大きなことはなにも言えませんが、最大限までがんばって、できるかぎり上を目指せたらいいなと思います。それに日本国内は、まだ東京と北海道しか行ったことがなくて。京都と大阪には観光で行ったことがありますが、仕事ではまだなので、いろんなところに行ってみなさんに歌を聴いてもらえたらうれしいです。
取材・文/榑林史章
PROFILE
【リーユウ】中国・上海出身、1997年1月9日生まれ、血液型O型。高校生のときに『けいおん!』の平沢唯のコスプレをしたことがきっかけで、以降コスプレイヤーとして活動。中国のみならず世界中のコスプレファンから人気を集め、SNS総フォロワー数は160万人超。2016年から日本のイベントに出演。アニメ『はてな☆イリュージョン』の公式コスプレイヤーとしても活動。
商品情報
「Magic Words」
ランティスより1月22日(水)発売
初回限定盤:2,400円(税別)
通常盤:1,200円(税別)
表題曲「Magic Words」は、複雑に組み合わさったリズムが心地いい、エレクトリカルなナンバー。恋と魔法を重ねた歌詞で、じつにマジカルな雰囲気。カップリングには初恋の乙女心を歌った「魔法とガムと勇気」を収録。Liyuuのかわいらしい歌声が、サウンドとあいまったキュートな1枚。
Liyuu アーティストサイト
https://www.lantis.jp/artist/liyuu/news.html
Liyuu 公式Twitter
https://twitter.com/Liyu0109