リーディングシアター『ダークアリス』に出演する小宮有紗にインタビュー、声だけで世界観を表現することの楽しさと難しさ | 超!アニメディア

リーディングシアター『ダークアリス』に出演する小宮有紗にインタビュー、声だけで世界観を表現することの楽しさと難しさ

東映・文化放送が主催、製作を劇団「少年社中」が担当するリーディングシアター『ダークアリス』。本作はミュージカル『薄桜鬼』の脚本・演出や『宇宙戦隊キュウレンジャー』のメインライターを務めた毛利亘宏がお届けするダークファン …

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 東映・文化放送が主催、製作を劇団「少年社中」が担当するリーディングシアター『ダークアリス』。本作はミュージカル『薄桜鬼』の脚本・演出や『宇宙戦隊キュウレンジャー』のメインライターを務めた毛利亘宏がお届けするダークファンタジーで、極上の『謎』を、至高のライブ演奏とともに楽しめるという新感覚の朗読劇である。5月29日(水)~6月2日(日)の5日間の公演で、出演者の組み合わせは全6通り。同じ演目でも出演者によって違いを楽しめるようになっている。

 超!アニメディアでは5月29日・30日(木)の公演に出演する小宮有紗さんにインタビューを敢行。俳優としても声優としても活躍する彼女に本公演への意気込みや朗読劇の魅力、そして、声の仕事へ対する想いについてお話をうかがった。

小宮有紗

――本作への出演オファーをもらったときの率直なお気持ちを教えてください。

 毛利さんと最初にお仕事でご一緒したのは、東映特撮の『特命戦隊ゴーバスターズ』。私がまだ10代の頃でした。それからも何度か舞台に出演してみないかとお声がけいただいてはいたのですが、スケジュールの都合が合わないというのが続いていたんです。だから、ようやくご一緒できるという嬉しい気持ちがありますし、毛利さんが演出される朗読劇に出演できるという楽しみもありますね。

ーー続いて、小宮さんが演じる役どころについても教えてください。

 私が主に演じるのは水谷亜梨沙という役です。彼女は20代半ばくらいで、わりと自分の年齢に近い感じです。また、台本を読んでみたら共感できる部分がたくさんあったので、等身大のまま演じられるのかなと思っています。とはいえ、お話がファンタジーで、現実とはちょっと違う展開になるので、ただ等身大で演じればいいという訳でもない。そこのさじ加減は難しそうです。あとはまだ稽古前なので、皆さんがどういうお芝居をされるのか、それが楽しみでもあります。

――まだまだ未知な部分があって、自分自身もワクワクしている?

 そうですね。普通の朗読劇とは違ってダンサーさんがいたり、生演奏もあったりするので、どういう世界観になるのか……また衣装も「少年社中」さんの衣装の方が担当されると聞いていますので、それも楽しみのひとつです。

――先ほどファンタジーというお話がありましたが、台本を読んだときの感想を教えてください。

 まず、私が知っている「不思議の国のアリス」ではありませんでした。「アリス」は舞台などでも題材になることが多いですが、今回はいい意味で想像を裏切られる「アリス」の世界観になっています。あと、タイトルの「『ダークアリス』ってなんじゃい」って思った方も多いと思いますが、最終的には「なるほどね」って納得していただける終わりになると思います。

――ダークファンタジーというジャンルも気になるところです。

 私もダークファンタジーってどういうことなんだろうと思っていましたが、台本を読んだら納得しましたので、観ていただければきっと腑に落ちるんじゃないかな。

――小宮さんは以前にも朗読劇に出演されたことがありますが、朗読劇ならではの面白さってどういう点だと感じていますか?

 まだまだ経験が浅い中でも感じるのは、視覚的な情報が少ないということ。演劇もミュージカルも役者の動きという視覚的な情報も要素のひとつじゃないですか。それはアニメも同じで絵という視覚的な情報がある。でも朗読劇は基本的に声だけで情報をお伝えし、世界観を想像していただかないといけないんです。それが役者として難しい点でもあり面白いところでもあり、またご覧になる方にとっても想像を働かせて楽しめる部分なのかなと思います。

――なるほど。

 あとは演じ分け。以前の朗読劇で私は幼稚園・小学校低学年くらいの子が中学生になるくらいまでに成長する役をやらせていただきました。だから成長するなかでの変化を声で演じ分ける必要があったんです。これは難しかったですが、その分、伝わったときの嬉しさや達成感がありました。今回の朗読劇は出演者が3人なので、一人で何役も演じる人もいます。声のスピードもトーンも全部考えながら合わせることもあるので、すごく大変そうです。また、今回演じる亜梨沙はビジュアルが出ていません。だからこそ、声からビジュアルを想像する方もいらっしゃるはずなので、そこも考えて演じないといけないと思います。

――それは、声で芝居することの醍醐味といえるかもしれないですね。

 そうですね。

――小宮さんはここ最近で言えば声優として『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』で黒澤ダイヤをTVシリーズ・ゲームに引き続き演じたほか、『宇宙戦艦ヤマト2202』では日下部うららを演じていました。それぞれの現場で声のお芝居をしてみていかがでしたか?

 どの現場も楽しいなという気持ちはありつつ、『ラブライブ!サンシャイン!!』は同年代の子たちが一緒なので、緊張するというよりもしっかり自分でやっていかなきゃという気持ちでいつもいます。一方の『ヤマト』は周りの方々が一線で活躍し続けている声優さんばかりなので、緊張しっぱなしでした。もう壁に同化して消えたいと思っていましたね(笑)。

――なんと!

 いなくなれればいいのにって思うくらい緊張しちゃって。思い返してみると『ゴーバスターズ』のときも似たような感覚になっていました。あの時はテレビドラマに出るのも、アフレコをするのも初めてで、役者人生の初体験がたくさん詰まっていたんです。しかもアフレコでは(プロデューサーの) 武部さんが気を遣ってくださって、自分たちのバディの声優の方々と毎週一緒にアフレコをしていたんですよ。声優の皆さんからしたら大変だったと思います。

――えっ!?

 だって、声優の皆さんだけでアフレコをしていたらきっと1時間もかからないで終わるようなところを私たちのせいで3、4時間もアフレコをすることになっちゃうんですよ。それでも、私のバディロイドである「ウサダ・レタス」の声を担当されていた鈴木達央さんをはじめ、藤原啓治さん、玄田哲章さんなども真摯に対応してくださいました。当時は台本の読み方も、映像にタイムが出ている意味も分からない状態だったので、そんな先輩方の台本や行動をみて盗んで、必死に喰らいついていましたね。

――現場で作法を学んだ。

 本当にそうなんです。あの時、みなさんと一年間ご一緒できたのはすごく幸せなことでした。いま声優の仕事をさせていただくようになってより「幸せだった」ということを痛感しています。『ヤマト』でも、消えたいと思いながらも、先輩方から盗めるところは盗んで帰ろうと思っていました。Aパートの収録しかない日でも、Bパートの皆さんのお芝居を見学していました。あとは、『FAMOUS IN LOVE』という洋画作品で吹き替えをしたときも下野紘さん、梶裕貴さん、潘めぐみさんといった、色々な作品で活躍されている方とご一緒しました。もうついていくだけで必死でしたね。しかも、アニメと洋画の吹き替えだと台本で使う記号が全然違うんです。ここでも分からないことが多過ぎて半泣きでアフレコをしていましたよ(笑)。その分、学べることもたくさんありました。

――貪欲に学ばれている、そのための行動をしているということがひしひしと伝わってきます。

 やらなくて後悔するっていうのが一番嫌なんですよね。それなら行動して失敗するほうがいいと思っています。それはまだ20代だから言えることなのかもしれません。それでも、ここまで行き当たりばったりだったかもしれませんが、今のお仕事に繋がったと思っているので、行動してきてよかったです。


――行動という点では、2018年も声優としてだけでなく、映画・ドラマの役者としても活躍されていました。これまで色々な現場を経験されていますが、昔と比べて自信を持って成長したなと思える部分はどういった点でしょうか?

 特に声のお仕事をするようになってからですが、滑舌はよくなったと思います。「当たり前だろ」という部分ではありますが、それでも意識しないと直らない基本の部分でもあると思うんです。あとは両方を経験したからこそ、それぞれで分かることもありました。例えば声の仕事をするようになってから映画・ドラマの現場に行ったとき、ベテランの俳優さんはナチュラルに声の抑揚やトーンを付けていらっしゃる、そういう芝居をされていることに気が付きました。女優の仕事だけやっていたら、気が付かないままだったかもしれません。逆に女優の仕事をやっていたから声のお芝居でも距離感を早い段階から意識できたと思っています。アニメにも寄りはあるし、遠くから声をかけるという描写もある。そういった距離感を大切にしないと平坦な芝居になっちゃうと思うんです。絵に合わせて演じ分けるのはとても難しいんですけどね。

――距離感という点でいえば、朗読劇はどうなんでしょう。

 距離感……朗読劇も難しそうですね。『ダークアリス』は相手が見えない、どこにいるのか分からないというシーンがあるので特に難しそうです。

――そこはある意味、注目して欲しいポイントでもある?

 そうですね。ちゃんとそのシーンの絵を想像してもらえるよう演じたいと思います。

――本作は極上の『謎』を届けると公式サイトのあらすじに書いてありました。小宮さんがいま『謎』だと感じていることはありますか?

 タピオカ屋が乱立しているっていうのがずっと謎……だったんですけど、さっきタピオカが好きなマネージャーさんから”はしご“すること自体が流行っていると教えてもらったので、別のやつを考えます(笑)。

――ありがとうございます(笑)。

 ……唇の皮がめっちゃ剥ける。何かが不足しているんですかねぇ? メイクさんによく指摘されます。あと髪の毛延びるのが早い! 2週間に1回は前髪を切っているんですよ。

――それは早い!

 本当は1週間に1回切りたいくらいなんです。前髪が被ると目が疲れるので……。それなのに伸びるのが早いから大変です。

――前髪だけですか?

 後ろ髪も早いんです。毎月2cmは伸びていると思いますね。それが『謎』です。

――小宮さんが抱く『謎』についてもお話いただきありがとうございました。最後に読者にメッセージをお願いします。

 同じ演目でも毎日出演者が違うっていうのが朗読劇ならではだと思うので、せっかくなら1日だけでなく、違う日も観ていただき、違いを楽しんでもらえればなと思います。そうすることで作品の広がりもより感じられるんじゃないかな。とりあえず来てみてください(笑)。楽しいのは間違いないので! 劇場でお待ちしております。

 

 リーディングシアター『ダークアリス』のチケットは5月22日12時から一般発売がスタートしている。

【プロフィール】
小宮有紗【こみや・ありさ】2月5日生まれ。栃木県出身。ボックスコーポレーション所属。主な声優としての出演は『ラブライブ!サンシャイン!!』黒澤ダイヤ役、『宇宙戦艦ヤマト2202 第6章 回生篇』日下部うらら役ほか。また、『映画 としまえん』小林由香役、『お前ら全員めんどくさい!』一宮数美役など、女優としても活躍する。

画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大します。

 

リーディングシアター 『ダークアリス』概要
日程:2019年 5月29日(水)~6月2日(日)
会場:サンシャイン劇場
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
主催:東映・文化放送
チケット:前売・当日 全席指定:5,800円(税込) ※未就学児入場不可
組み合わせ
5月29日(水)19時 小宮有紗×中尾暢樹×神尾佑
5月30日(木)15時30分 小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑
5月30日(木)19時 小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑
5月31日(金)15時30分 小島梨里杏×田中俊介(BOYS AND MEN)×永塚拓馬
5月31日(金)19時 小島梨里杏×田中俊介(BOYS AND MEN)×永塚拓馬
6月1日(土)13時30分 矢島舞美×久保田悠来×関智一
6月1日(土)17時 矢島舞美×久保田悠来×関智一
6月2日(日)12時30分 石川由依×萩谷慧悟×石川界人
6月2日(日)15時30分 石川由依×萩谷慧悟×石川界人
6月2日(日)18時30分 石川由依×萩谷慧悟×山崎銀之丞

公式サイト
http://www.shachu.com/dark-alice/

《超!アニメディア編集部》
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