『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』愛城華恋役 小山百代&星見純那役 佐藤日向が振り返るTVアニメ&舞台『#2』【インタビュー】 | 超!アニメディア

『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』愛城華恋役 小山百代&星見純那役 佐藤日向が振り返るTVアニメ&舞台『#2』【インタビュー】

舞台とTVアニメを同じキャストが演じる“二層展開式”という形式と謎めいたストーリーで話題を集めた『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』。TVアニメのBlu-ray BOX全3巻および、昨年10月に行われた舞台『少女☆歌劇 …

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 舞台とTVアニメを同じキャストが演じる“二層展開式”という形式と謎めいたストーリーで話題を集めた『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』。TVアニメのBlu-ray BOX全3巻および、昨年10月に行われた舞台『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE- #2 Transition』のBlu-rayが発売中。「アニメディア4月号」では、華恋役・小山百代と純那役・佐藤日向にアニメ、舞台それぞれを振り返りつつ、アフレコ&芝居の思い出を語ってもらった。「超!アニメディア」では、本誌には掲載しきれなかったインタビューのロング版を掲載する。


相互作用を感じられるアニメーションと舞台

BOX各巻には、99期生の仲が深まる未放送エピソードを収録

――まずは、改めてTVアニメについて振り返っていただければと思います。


小山 率直に言うと大変でした(笑)。最終的には楽しかったんですが、今、思い返すと最初のころは何もできないという焦燥感が強かったです。

佐藤 先に舞台で演じて、アニメで生きる役に移動するという経験はなかなかできることではないなと改めて感じています。収録をして、そのアニメを実際に観ることで作品に溶け込んでいたなと感じる瞬間があったので、本作を通じて不思議な体験ができたなと思います。

小山 放送を観ると、目からも耳からも感じるものが強かったよね。12話までの間に得るものがありすぎて、個人的には赤ちゃんが急スピードで小学生に成長するような、そんな衝撃的な経験をさせていただけたと思っています。

――アニメを経て、互いが演じているキャラクターのイメージに変化はあった?

小山 舞台の『#1』の純那ちゃんは学級委員長ということもあり、ちょっとたるんでいる華恋に「しっかりしなさいよ」と言ってくれるイメージが強かったんですが、アニメで(大場)ななといるときに子どもっぽい一面を見せていたのが新鮮でした。華恋には見せないけど、ななには見せる部分があるんだなとか、しっかり者だけどお茶目な一面もあるし。それは、『#1』でも出ていたけど。

佐藤 急に笑い出したり?(笑)

小山 そう。でも、アニメだとレヴューのあとに弱音を吐いたりもしていて、それは舞台では描かれなかった部分なので、アニメで観られてよかったですね。

佐藤 華恋は……1話だとなまけているふうに見えるんですよね。でも、12話を通して「大切なときに自分が本当に何をやりたかったか、原点に戻れる力がある」とわかるキャラクターだったなと。百代ちゃんとリンクする部分もあるんですが、いるだけ場の空気を変える「座長」であるべき存在だったのは、アニメでもきちんと描かれていたなと感じました。

――2月27日に発売されたアニメのBlu-ray BOX第3巻には未放送エピソード③「99.419 開演」も収録。

佐藤 ポイントは、Blu-ray BOXの第1~2巻に収録された未放送エピソード①②で華恋がバッティングセンターにいた理由がわかるところ?

小山 そうかも。華恋の行動の理由がちゃんとわかるよね(笑)。私は(神楽)ひかりちゃんが華恋以外の7人に心を許していく姿が描かれていて、すごく愛おしいなと思います。ひかりちゃんがみんなに心を開くというのもあるけど、みんなもひかりちゃんに心を許し始めるんです。みんなのお茶目な姿も観られて、楽しみながらアフレコができました。

佐藤 私たち自身も、稽古の時間があるからこそ、共演者のみなさんと親密な関係になれるなと思うんです。未放送エピソードでは、それと同じように、稽古期間を経て、ひかりが転校生という立ち位置から仲間、99期生の一員になる過程が観られます。円陣を組むシーンがあるんですが、アニメのアフレコのあとにあった舞台『#2』や2ndライブ“Starry Deseret”では、私たちも実際にあの円陣を参考にしたんですよ。


――アニメから舞台への“逆輸入”があるのも二層展開式ならではですね。BOX第3巻に同梱するCDには「恋は太陽 ~CIRCUS!~」が収録されていますが、聴きどころを教えてください。

小山 リズミカルでキャッチーなメロディーが耳に残りますね。(伊藤)彩沙(花柳香子役)と(生田)輝ちゃん(石動双葉役)の声がすごく合っているし、ハモリがきれいなんですよ。上のパートを歌う彩沙と下のパートを歌う輝ちゃんの声がマッチしていて。

佐藤 恋を連想させるような歌詞もかわいいんだよね。

小山 「恋は太陽」って表しているくらいだからね。私は2ndライブでふたりと一緒に歌わせていただき、振り付けもすごくキュートで、思い入れがあります。

佐藤 双葉と香子って、これまでの曲はどこか“和”っぽい感じだったのが、今回の曲ではヨーロッパっぽくなっているのが新鮮なんです。私はコーラスで参加させてもらっているんですが、すごく歌いやすい。

小山 うん、歌いやすいね。

佐藤 ハモりもしやすいです。2番のAメロにおける輝ちゃんのソロパートは、めちゃくちゃかっこいいですよ!

小山 わかる!

佐藤 わかる? あと、曲中でスマートフォンの画面を消したみたいな音がする気がするんだけど……。

小山 ごめん、それはわかんない(笑)。


――アニメの放送終了後、すぐに舞台『#2』が上演されました。アニメで演じたことで何か変化はありましたか?

小山 生身の人間がそのまま演じるのと、キャラクターに命を吹き込むのとでは、発声や演技の仕方もまったく違っていたんですが、それを経験することで自分のレベルも上がったと思います。あと、自分自身がキャラクターに詳しくなれて、よりいっそうキャラクターとして舞台に存在するのが楽しくなりました。

佐藤 『#1』で出来上がった関係がアニメで進展し、それを経ての『#2』だったので、よりいっそう演じることへの責任感は強くなりました。それもあって、『#2』では『#1』のとき以上に、「私はこういうふうに演じたいんです」とか「変えてもいいですか」とか、そういう相談を演出家の方とたくさんしました。アニメでの掛け合いのテンポがあるから、舞台ではどうするか。もっと深みの増した演技をするためにどうしたらいいかというのも、相方になる(小泉)萌香ちゃん(大場なな役)とはよく話し合いました。ただ、一番の悩みは『#1』で私が作り上げた純那のキャラクターとアニメとのギャップが大きくなったことですね。かといって『#1』で作った純那の魅力を消すこともしたくなくて、『#2』では、どこならコミカルに演じても違和感がないかを考えて……。みんなが協力してくれたこともあり、今まで演じてきたものも、アニメのいいところも活かしつつ演技ができました。

小山 華恋は、そんなに大きなギャップは最初から感じてはいなかったので、気持ちの面では悩むことはあまりなかったです。ただ、舞台とアニメの発声を同じにしてしまうと違和感が生じる部分があるので、アニメと舞台とでは演じ方も歌い方も変えました。それでも“同じ華恋”になるんですよ。演じ分けをするのは楽しいし、どう違うのか、比べて聴いてもらえたらうれしいですね。


舞台『#2』の思い出

――舞台『#2』を振り返ってみると?

小山 『#1』が華恋とひかりの物語だとしたら、『#2』は9人で乗り越えなきゃいけない壁に挑む物語だったかなと。あれだけ思いを込めて演じた『スタァライト』が取られるかもしれないという状況に加えて、青嵐総合芸術院のみなさんが、とにかくすごい人ばかりで、負けていられない気持ちが強かったです。

佐藤 アニメのレヴューが毎回、話題になるくらいすごかったから、舞台でどのように表現するか、すごく考えました。ただ、アニメに近づけたいという思いは強くても、体力がついていかなくて。とにかくしんどい舞台でした(笑)。稽古では、どのぐらいのパワーを使っていいのかをいつも考えていた気がします。

――華恋は、レヴューをする機会はそんなに多くなかったですよね。

小山 まったく多くなかったです!(笑)たぶん、9人のなかで一番動いていない。ただ、体力面ではつらくなくても、精神面でつらかったんですよ。レヴュー服で戦うみんなを、どうして上から眺めていることしかできないんだろうと。

――「群青」のシーンですね。

小山 そうです。私も戦いたいとかではなく、あのシーンは「なんでみんな戦ってるの?」って華恋は思っているんです。止めたいけど、どうしたらいいかわからない。それがもどかしくて。
 華恋があそこでレヴュー服になれたのは、青嵐の子たちが「どんなに努力しても主役になれない」と八雲先生に突きつけられて、舞台少女としての気持ちを傷つけられたことへの怒りからなんです。あのシーンは「覚醒」というタイトルが付いているんですが、じつは気持ちを持っていくのが大変で。一瞬で戸惑いから覚醒まで感情を上げていかなければいけなかったので、そこにたどり着くのに時間がかかりました。

佐藤 わかる!『スタァライト』の舞台ってスピード感が命だから、純那となながフォーカスされたあとも、すぐに次のペアにスポットが移っちゃうんだよね。だから、一瞬にして一気に感情を出さないと、お客さんには絶対に伝わらない。ななの中学時代の同級生・穂波氷雨ちゃんとのシーンは歌で操られていることもあって、感情の持っていき方が難しかったです。ここは、萌香ちゃんとどのタイミングで自分たちのピンチに気づくかなどを、すごく相談しました。

――聖翔音楽学園から青嵐側についてしまう子が出たことも驚きでしたね。

小山 青嵐側に立つ子たちも、演じるのは大変そうでした。裏切る理由があいまいだと、どうしても物語が止まってしまうので、スタッフのみなさんも役者陣も、全員で話し合いながらひとつひとつ違和感がないように相談していきました。

佐藤 青嵐側につく子たちは「私はこういう気持ちでこっちにいくことにした」と気持ちをシェアしてくれたので、私たちも動きやすかったです。(岩田)陽葵ちゃん(露崎まひる役)も「華恋ちゃん、華恋ちゃんって言っていたまひるが……」って稽古場で言っていたし。

小山 そうそう。本人が一番、違和感があったみたいだったよね。ただ、アニメを経てまひるも成長していたし、まひるの前に現れた青嵐の(南風)涼ちゃんは、まひるが予期せぬ行動をしてしまうくらいに衝撃を与えたんだろうなと。

――純那がまひるに「取り戻す」と歌うシーンも印象的でした。

佐藤 あのシーンは息も絶え絶えな感じでした(笑)。でも、舞台というものは毎回観に来てくださるお客さんが違うから、つねに最高点を出し続けなければいけないし、歌い出しの私がこけると、そこから次のバトンがつながらないと思って、毎公演、集中するのに必死でした。

――『#2』のBlu-rayには、劇中歌のCDも同梱。お気に入りの曲はありますか?

小山 劇中歌は、半分は歌っていないんですよね(笑)。

佐藤 じゃあ私から(笑)。「TOP」は苦戦したのでよく覚えている曲です。九九組は9人いるので、パートを分けるとき、3人ずつ、上、真ん中、下になるんですね。私はいつも真ん中だったんですが、この曲では珍しくアルト(下)になって。アルトってずっと同じ音を歌うんですよ。ダンスをして感情が高ぶっても同じ音なので、感情を歌に乗せられないのがもどかしくて。歌っていない萌香ちゃんに「1回歌ってもらっていい?」ってお願いして、よく助けてもらいました(笑)。

小山 自分は参加していないんですが、『#2』ではB組(舞台創造科)がメインの「バックコール」という曲ができたんですね。B組がいないと舞台が成り立たないという思いが詰まっていてすごく素敵ですし、ずっと支えてくださっているアンサンブルのみなさんの曲が特典CDに収録されたこともうれしかったです。

――先ほどのお話にも出てきた「群青」は作品のキモになっていると感じていたので、小山さんも歌いたかったんじゃないかなと思いました。

小山 一番歌いたかったです! 私は、今でも華恋のパートがあってもよかったんじゃないかって思うんですよ。戸惑いを歌で表現するような感じで。

佐藤 歌で「戦わなくてもいいんじゃないか~♪」って。

小山 そうそう、バレない程度にこっそりね(笑)。それは置いておいて、最初に聴いたときに「合唱曲みたいだな」と思ったのが印象的ですね。

佐藤 私たちが楽曲をもらうときって、作曲家の方が弾いているピアノのメロディーしかないから、どんな曲に仕上がるのか想像ができなかったよね。

小山 「このシーンで、この曲ってどうなるんだろう?」って思っていたら、めちゃめちゃかっこよくて。「群青」をこの場で歌うことで、このあとの「99 ILLUSION」につながるので、すごく大事な曲だったと思います。


『#1』からアニメ、そして『#2』と続けて観てほしい

――改めて、『#2』から登場した青嵐総合芸術院のメンバーに対しては、それぞれどんな思いがありますか?

小山 共演する前から全員名前を知っているくらい実力のあるみなさんで、この4人がいてくれたからこそ、新たな『スタァライト』の一面を見ていただけたと思っています。私たちから出てくる表現の振り幅も、確実に広がりましたね。八雲先生を演じる(小林)由佳さんのアクロバットも華やかで、華恋たちにとっては手ごわいライバルでしたが、“舞台少女”としては本当に心強かったです。

佐藤 きっと4人が舞台に出てきたときに、みなさんが「九九組は大丈夫なの?」と思うくらいの迫力があったと思います。歌唱力、殺陣、ダンスパフォーマンス、すべてが遥かに上だと私は思っていて、最初の稽古では追いつけるのか不安になってしまったくらい。でも、私たちが「急いで追いつかなきゃ」と思えたからこそ短期間で一気に成長することができたと思うし、うまい人を見て盗むことも大切だなって改めて思えました。

――『#2』を観返す際にチェックしてほしいポイントは、どこですか?

小山 ミュージカルならではというか、歌詞がセリフになっている曲が多いので、セリフだと思って歌も聴いていただけたら、そのときのそれぞれのキャラクターの思いや感情などが、より心に入りやすくなると思います。

佐藤 生で観たときに追いきれなかったところを補完できるのがBlu-rayならではだと思います。自分が気になったところを観て、もし“推し”が映っていなければ、ぜひ7月の再演を観に行きましょう(笑)。そのときにどこを観るかという予習にピッタリだと思います。

小山 たしかに予習できるって、すごくいいよね。

佐藤 そうそう。“推し”が映っていないポイントを覚えておくのもいいと思います。それから、早替えとかコロス(群衆)のみなさんの美しいパネルフォーメーションとか、見どころにあふれていますね。

――では、最後に読者へメッセージを。

小山 アニメのBlu-ray BOXを観てから舞台のBlu-rayを観ると、華恋がよく言う「舞台少女は日々進化中」という言葉を体感していただけるかなと。『スタァライト』はアニメでも舞台でも、みなさんの力になれる作品だと思うので、映像を通して、私たち舞台少女からパワーや笑顔やキラめきを受け取っていただけたらうれしいです。そして、ぜひ7月の再演にも足を運んでください。

佐藤 自分がアニメでこだわった部分を、自分自身が舞台で表現できるというのは、ぜいたくなことだなと感じています。でも、そういうこだわりは、片方しか観ていない状態だとなかなか伝わらないので、個人的には、『#1』Blu-ray、TVアニメBlu-ray BOX全3巻、『#2』Blu-rayと順番にご覧いただき、アニメを経て演技が変わった部分を観ていただけたらうれしいです。そして、みなさんが抱いた期待以上のものを出せるよう再演に臨みたいです。

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

【PROFILE】
小山百代【こやま・ももよ】11月30日生まれ。北海道出身。スターダストプロモーション所属。
佐藤日向【さとう・ひなた】12月23日生まれ。新潟県出身。アミューズ所属。

【Information】
少女☆歌劇 レヴュースタァライト


TVアニメ Blu-ray BOX全3巻、オーバーラップより発売中。各15,120円(税込)


Blu-ray『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#2 Transition』、ブシロードミュージックより発売中 8,424円(税込)

少女☆歌劇 レヴュースタァライト公式サイト
https://revuestarlight.com/

少女☆歌劇 レヴュースタァライト公式Twitter
@revuestarlight

© Project Revue Starlight

 

《超!アニメディア編集部》
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